先輩の私と後輩の君
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「先月のウータイ出張でツォンさんがさ〜」
「俺もこの前の視察の時それ言われた!」
「あははは!あの人らしいわソレ」
同部署なだけあって他愛もない会話が止まらず、お互いにほろ酔いのまま楽しく時間が過ぎていく。
「先輩の家良いなぁ、夜景めっちゃ綺麗」
「でしょ、そこが気に入ってここに決めたの」
「ちょっと酔って暑いから窓開けて良い?」
「良いよー開けるね〜。あ、ついでだし私ベランダで一服していい?」
「あ、じゃあ俺も」
半分残った缶ビールと煙草持ってベランダへ向かうとレノも同じようにしていた。
「外ちょっとひんやりして気持ちいいね〜」
「ん、確かに」
それぞれ煙草に火をつけ一口吸い、なんとなく沈黙が訪れる。
先に沈黙を破ったのはレノだった。
「…先輩、聞いていい?」
「んー?」
「彼氏の事好きだった?」
「え、何急に」
「なんとなく」
「…ん〜…」
なんとも答え難い質問に目のやり場に困り、ぼんやりと目の前に広がるミッドガルの夜景を見つめながら答える。
「好きだったかな…多分…いや正直分かんない」
「なにそれ」
「んーと…私多分だけど人にあんま興味なくて」
少し躊躇いながら曖昧な感情をそのまま言葉にした。
「彼の事は好きだから一緒に居たと思うんだけど、なんか別れ話が出たその瞬間から色々どうでも良くなるから本当は彼の事あんまり好きじゃなかったのかもとか思って…」
ちらりと隣を見ると「ふーん」とあっさりした相槌を済ます彼が映る。
「私の心の一番深い所には誰も踏み込ませないようにしてるから、離れてかれても仕方ないのかもね」
「…なるほどね」
「?」
少し考え込んだような含みのある返事をする彼を怪訝に思う。
「さて一服終わったし中戻ろっか、寒いよね」
部屋に戻ろうとするとレノに手を取られる。