出会い
この教室、机が少なく全部で20席しかない。
それもそのはず、
この1-Aはお金持ちと
学力がずば抜けていいが、何かしらの事情がある者しかいない。
政の場合は後者である。
頭がよく、授業中などは至って真面目だが彼女には1つ欠点がある。
それは、彼女が不良だという事だ。
この辺では勝てる者は誰もいないと言われ、
誰からも恐れられている。
通り名は『右手の蝶』。
その理由は簡単。
彼女の右手には黒い蝶のタトゥーが彫られているからである。
そのため、どの学校も受け入れてくれず、
探した結果がこの学校である。
特待生として向かい入れられ、
学費や寮での生活費など免除となっている。
後ろの席に誰か座った。
政は少し後ろに振り向いた。
「げっ。」
後ろにいたのは昨日ぶつかって来た少年、七緒だった。
「おぃ、お前。
昨日ぶつかって来た奴だよな?
謝れ!!」
「・・・。」
「おい、聞こえてんのか?」