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🌟主♀

いっしょにいたい。

前世、主様の執事だった頃から思っていたこと。
でも、執事だった頃よりずっと距離の近い今の方が、ずっとずっと強くそう思う。
たぶん、一度この温度に慣れて、「無くなったら」が思ったより怖くなっちゃったから。

既に抱きしめている身体を、更にぎゅうと抱きしめて身を寄せる。
変わらない温かさがもっと形をもって伝わるみたいで安心する。

ふ、と息をついて、そこでふと疑問がひとつ。

「〇〇ちゃんは、ボクのことどれくらい好き?」

零して、あ、今の質問めんどくさかったかもと少し不安になる。
誰に嫌われたって別にいいけど、主様だけは絶対に嫌だから。あと、ルカス様にも。
主様はちょっとだけ虚をつかれたような顔をして、少し考え込んだ。

「あ、別に答えなくても_」
「私はねぇ、こう、ラムリのことすごーーーく好きなんだけど。...なんだけど、上手い言葉が見つかんなくて...。取り敢えず、とっても好きだよ。」

答えなくても大丈夫、と伝えようとしたところで、思っていた以上の言葉が返ってきて、ちょっとだけ仕返しをされた気分になった。多分主様は意識していないだろうけど。
そういえば、この人は僕が不安になるようなことを言うこともすることもなかったなぁ、とまた息をつく。

「ボクも、すき。」

あ、これだけじゃ僕の愛が伝わらない!
ぐっと力を入れて、もっと伝わるようにと付け加える。

「っ、とってもとっても!すごーーーく好き!」
「わっ、」

抱きしめたまま大きな声を出したから、主様が少し驚く。
びっくりした⋯と零す声も、小さな肩を更に小さくさせているのも、とってもとっても可愛い。すごく、すき。

「いっぱい!ずっと一緒にいたいって思ってるくらい好き!ねえ、結婚して一緒に暮らそ!?」
「えっ」

勢いで言っちゃったけど、でもずっと考えてたことだから言えてよかったとも思う。
もし断られちゃったら、が怖いけど、断られてもきっと主様は一緒に遊んでくれるよね。

手がちょっとだけ、ちょっとだけ震えるのを抑えて、そっと抱きしめる腕を離す。
そのまま主様の正面に座って、主様の手を握る。
ボクの手より小さくてもちもちで、これもまた可愛くて、やっぱり好きだなって思う。とっても、可愛い。
顔を見ると、思った通り困惑の表情を浮かべていて申し訳なくなる。

「急、だったけど、本気なんだ。今すぐじゃなくていいよ!ボク、ずっと待てるから!」


「だから、ボクと一緒に暮らすこと...考えて!ねっ!」
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