君の歌が好きです。
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「スングァン...」
『ピピーッ!知らない人に名前教えるとか警戒心捨ててきたの?』
「警戒心はここにあるもん」
『見当たらないな...』
「節穴ですか?」
『綺麗な顔して無防備だとどっかの狼に食い散らかされるわよ』
「大丈夫ですよ...」
自分から話しかけておいて理不尽なことを言ったけれども、そんなもの酔っ払いにはお構いなしだ。
彼もあの時のことはすっかり忘れていると願いたい。
『私ね、振られたの...』
「こんな美人なヌナを振るなんて!何考えてるんですか!」
「僕だってミスの一つや二つしますし!調子が出ない日だって!」
『やー!人間なんだからミスするに決まってるじゃない!』
私たちは酒の力も手伝ってどんどんヒートアップしていった。
それはもう、記憶が無いほどに__
眩しい光が窓から差し込んでぐらぐら痛む頭を抱えて目を覚ます。
もぞもぞと布団の中で伸びをしたとき、私は違和感に気が付いた。
ここは自宅じゃない。しかも隣には...
『やっべ』
昨日飲み明かした彼がスヤスヤと眠っていた。
同じベッドで。
サッと血の気が引いたような気がした。
真っ青な顔で固まっていると彼も目を覚ましたようで、目が合った途端同じようにサァと顔を真っ青にした。
「...エ"ッ」
『アッ...お、おはよう?』
暫くの沈黙の後スングァンは勢いよく布団を捲り、私もベッドサイドに置かれたゴミ箱を覗き込んだ。
『ふ、服も着てるし...その...やらかしては、ないみたい』
「うん...」
2人で安堵のため息をついた。
もし出会ったばかりの男性、それも年下をホテルに連れ込んで食ってたらなんて恐ろしいことが頭を走り抜けた。
そんなことがあったらもうお嫁になんていけない...
もう一度ため息をついて時計を見ると時計の針は朝の10時を示している。
今から帰ったところで何も間に合わないし、何よりそんな元気もない。
今日入っていた予定を思い返しながらごろりとベッドへ逆戻りする。
『スングァナ』
「はい!!!」
声をかけると大袈裟に驚いて正座したスングァンが面白くてふ、と笑ってしまった。
どうせなら、とことん失敗してしまおうか。
『この後暇?』