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エロあるよ笑
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「あのさ……これでするの?」
水を吸って重くなった生地が、素肌に張り付いてべたべた鬱陶しい。ていうか水に濡れて体乾いてないし、このまましたら風邪引いちゃうんじゃないのって言っても、「そうかな。大丈夫なんじゃない?」って呑気な答えが返ってくる。
「暖房つけたから、これで大丈夫だと思うよ!」
「…………」
わたしのお腹を撫でながら、エリジウムは呑気にそう言った。今からセックスしようとしてるようには、あまり見えない。
それに、今晩寝るベッドでプールの水に濡れたままするっていうのは、ちょっと良くないんじゃない……。今しなくても、とか色々言い訳は思い浮かぶけどそれらがちゃんと意見として発せられることは滅多にない。今までも……たぶん、この後も。
「……あのさ、あんまりそこ触られると……」
「ん?」
彼の大きな手でお腹を触られると、その気がないのに変な気持ちになってる。
ここに弱いのをわかっていて、わざとやっているに違いない。
「…………ん♡」
「かわいい声、出てるよ」
後ろから抱えられて、耳元で喋られると体の奥がむずむずしてくる。
「……あのさ、ぁ……やるなら普通にしようよ」
「えぇ……折角買ったのに?」
「そ、なの……さぁ、どうせ脱がすでしょ」
「脱がさないよ」
真剣な口調でそんな風に言われると、抗議するのが馬鹿馬鹿しく思えてくる。
「……せっかくの休みだし、こういうのって、今日くらいしかできないんじゃないかな」
たしかに、普段は忙しくてなかなかこういうこと、できないけど……。たぶん彼が言いたいのはえっちすることじゃなくて、水着のままやろうとしていることの方だ。
わかってる。わかってるけど、簡単な言葉で絆されてしまう。
「…………こんな状態でするの、今日だけだからね」
「……やったぁ」
諦めてそう言うと、彼は子供みたいに無邪気に笑う。
図体だけ大きくなった子供みたい……。
「大好きだよ、ナマエ」
「…………わたしも」
エリジウムに好きだって言われる度に、胸の奥が暖かくなって恥ずかしいくらい舞い上がってしまう。
「…………」
それと同時に、結局なんでも向こうの言うとおりに行動してしまう自分って、本当にちょろいなと後悔するのだった。
◆
「次の休み、二人でどこかに行こうか」
「…………んー」
報告書をまとめている時に呑気なことを言われたので、わたしはモニタから目を離さずに適当な返事をした。
休みも何も、目の前のこれを片付けないとどうしようもないからだ。今のロドスは圧倒的に人材が足りていない。希望休は取れるけど、戻った時のことを考えると憂鬱になる。
「この前すごくいいホテルを見かけたんだよ! 君の息抜きになるんじゃないかなって思って、もう予約しちゃった」
「はぁ……? もう取っちゃったの?」
「タイムセールですごく安くなってて……。でもそのせいでキャンセル不可なんだって」
「……わたしも行かないと駄目?」
「前から、まとまった休みが取れたらどこかに行きたいって言ってたよね」
「まぁ、そうだけど……」
確かに、以前彼にそんなことをポロっと漏らした気がする。そのときは内勤ばかりでつまんなくて、息抜きにどこか行って遊びたいね~なんて言ったような……。
他愛ない雑談の内容を覚えていたのと、わたしに聞かずにホテルを押さえてしまう辺りが、なんとも言えない。まぁ、いいけど……。エリジウムに振り回されるのは今に始まった話じゃないし。
「ほら見て、ビーチが近いんだよ! 行く前に水着でも買ってさ、思いっきり遊ぼうよ!」
「やだ」
「……そう言うと思った」
即答したわたしに、彼はわかりやすく肩を落とした。
水着なんて絶対に着たくない。わたしの体表にはそれなりに目立つ鉱石が露出していて、普通の服なら隠せるけど水着なんて着たらモロに見えてしまう位置に出現している。
……それに、あんまりスタイルに自信もないし、人前で肌を出すなんて恥ずかしすぎて無理だ。病気じゃなかった時……学校の水泳の授業でも嫌だったのに、自分から着て歩くなんて正気の沙汰じゃない。
わたしはバカンス先のドッソレスでも普通のサマードレスで通していたくらいだ。その時はわたしみたいな人も多かったから別に目立たなかった。
――そもそも、エリジウムはわたしのどこに石が出てきているか知っているから、わざわざこんな事を聞いてくることがノンデリだなぁと思うんだけど、それについてはどう言い訳してくるんだろう。
「この部屋には、一室ごとにプールもついてるんだって。そこだったら僕と君しかいないから、大丈夫でしょ? ビーチは二人で散歩するだけで構わないよ」
「……………………そこまでして見たい?」
「うん」
「即答か……」
エロいこと考えてても、全く隠す気がないのがすがすがしいというか、鼻の下伸ばした感じじゃなくて、本当に真っ直ぐすぎて気圧されてしまう。
「ね~、僕と君でプールで遊んでさぁ、水かけあったりしたいんだよ。あっ、勿論泳ぎを教えてほしかったら教えてあげるからね」
「わたしカナヅチじゃないよ」
「でもそれって、小学校のプールの話だよね? 今もちゃんと泳げる?」
「…………そう言われたら何も反論できないね」
「オッケー。じゃあ今度の休みで泳げるようになろう!」
「あぁ……、はい」
勢いだけで押し切られてしまった。……今度通販か何かでよさげな水着を買っておかないと。あんまり露出してなくて、子供っぽくないやつ。
「あ~! 本当に楽しみだな! ディナーも美味しいんだって、あと、ホテルの近くだと綺麗な洞窟とかも有名らしいよ!」
「へぇ~……」
この人の体力についていけるか、わたし今から心配です。
◆
あっという間に当日になった。ロドスから離れて数時間もすれば、目的の場所についてしまった。
道中はエリジウムの話に相づちをうったりしているだけで時間は流れていった。彼は仕事柄長時間の移動になれているから、場の持たせ方が上手い。
「うわぁ、すごくいい景色だね!」
「おー。これは……」
チェックインしてさっそく部屋に入った。部屋に入ってすぐに見えたのは立派な海岸線だった。プールのところは上手い具合に目隠しの植物が植えてあるけど、一段高い部屋から見ると、見事なオーシャンビューが広がっている。
「すごいね……この部屋いくらしたの?」
「えっと……」
彼が言った値段を聞いて、わたしは絶句した。
「結構……するね」
「プール付きの部屋だからね」
「…………うん」
彼はロドスでもそこそこいいお給料を貰っていたと思うけど、セールにしてもびっくりするような値段だ。というか、安くなってこれなの? って感じ。
――そこまでして見たかったんだ、わたしの水着……。なんとも言えない気分になる。色んな意味で恥ずかしいし、期待に応えられるような物でもないと思うけど。
自分の思う正解のためならどんなことでもしちゃうっていうか、とにかく行動力の塊みたいな男だ。トランスポーターなんてしてるような人間は、わたしみたいな出不精とは違うんだなぁ……。
「広いねぇ、庭っていうか……テラスとかも」
「これだとちゃんと泳ぎの練習もできるね」
「そうだね……」
ちゃんと忘れてなかったのか。明日は全身筋肉痛を覚悟しないといけないかもしれない。
「じゃあ僕はここで着替えるから、ナマエは脱衣所で着替えなよ」
「はーい」
携帯の充電だけ先にしたけど、ついて早々することが着替えてプールなのが性急すぎない? ちょっと休憩しようなんて言っても多分無駄だろうな。というか、わたしが休んでても平気で泳いでそう。
「……」
意を決して袋から取り出したる水着は、通販サイトのセールで見つけた有名なブランドの、結構生地もしっかりしてるやつ。ペプラム、っていうの? キャミソールみたいまでお腹まで隠れるやつだ。これで万が一人に見られた時にも、ちゃんと鉱石は隠れるしお腹周りも見えない。本当はラッシュガードも欲しかったけど、どうせ一回しか着ないのにそれまで買うのは勿体ない気がして、水着だけ買った。
とりあえず着てみて鏡で自分の姿を見るけど、なんていうか……普通。
露出は足以外はそんなにあるわけじゃないし、部屋着と大差ない。デザインは結構可愛いし、悪くないと思うけど自分の目が死んでるのが怖かった。
「……しょうがない、行くか」
ここでうだうだしてても仕方ないし。
サンダルを履いて外に出ると、すでに水に浸かっていたエリジウムが素早い動きでプールから上がってきた。
「わ~! すっごく可愛いよ、ナマエ! 僕のために選んできてくれたの? 色も似合ってる!」
ビショビショのまま抱きつかれたので、塩素の匂いと湿気で気持ち悪かった。こっちはまだ何もしてないのに、エリジウムのせいで濡れてしまった。
「ぐえっ」
高身長の彼に思い切りハグされたので、潰れたカエルみたいな情けない声が出た。
「わわっ、ごめんね大丈夫? 僕ってばテンションが上がりすぎて、ついスキンシップを……」
「……うん、大丈夫だから」
まあこちらもいつものことなので、慣れてはいる。
「うん……。やっぱりすごく可愛いね。ナマエって普段こういうテイストの服は着ないからさ、なんだかすごく新鮮だよ。あっ、でも普段のが嫌いってわけじゃないからね。どっちも似合っててオシャレだと思うよ!」
「うん、うん……」
「せっかく眺めも綺麗だしさ、記念撮影しようよ」
「うん……ええっ?」
適当に返事をしていたら、かなり面倒なことをさせられてしまった。
「これから髪の毛もボサボサになるし、今の方がいいでしょ?」
「なんで写真撮るの前提なの……」
「ネットには上げないからさ! 僕が任務の合間に見て癒されるの限定!」
「…………まぁ、いいよ」
普段自撮りとか全然しないんだけどな。エリジウムがそこらの女子高生みたいになにかにつけて写真を撮ろうとするから、これで使える遺影が無限に増えてしまう。
……隣にはでかいリーベリの男性が映り込んでるから、お葬式で使うには編集して切り抜かないといけないけど。
「なんか今、不謹慎なこと考えたでしょ」
「気のせい気のせい」
「……うーん、ま、いっか。じゃあ撮るよ~笑って~」
シャッターを切ると、ぎこちない笑みを浮かべる自分の顔と、お手本みたいな笑顔のエリジウムの写真が撮れた。
身長差が結構あるから撮るとき割と大変だと思うんだけど、そういうことをこちらに気を遣わせずにちゃんと画角に収めてるから、かなりすごいと思う。カメラマンとか向いてるんじゃないかな。
「結構盛れてるんじゃない? 大事にするね! こんな最高の写真、ブラザーにも自慢したいけどこんなに可愛いナマエを他のやつに見せるなんて駄目だ! 誰にも見せられないよ……」
「あー、はい。よかったねぇ」
うれしいよ、大事にするなんて真剣に言われたので向こうの顔がまともに見れなくなる。写真一枚で喜んでくれたんだったら、よかった。
こっちだって褒められてうれしいけど、それ以上に恥ずかしくなってくる。
エリジウムだって水着似合ってると思うよ。かっこいいね、なんて素直に言えたらいいんだけど。わたしが口を開くよりも先にお喋りなエリジウムがこっちをべた褒めしてくるから、恥ずかしくなってつい口を閉ざしてしまう。
「じゃあ、準備体操からだね」
「え、へ……?」
「何言ってんの? ちゃんとやらないと溺れるでしょ?」
こっちも真剣だからね! なんて言いながら彼は屈伸を始めた。
「僕の真似をしてね」「水泳の授業でもやったよね?」「事故防止だから真剣にやるんだよ」とかなんとかさっそくインストラクター気取りで、あれこれこちらに指図してくる。全部正論だから文句は言えない。こっちだって事故ってせっかくの休日を無駄にしたくないしね。
「……」
膝を曲げたり伸ばしたりしながら、わたしの休日一日目は華麗に始まった。
◆
「……っはぁ!」
「いけてるいけてるよー。フォームも維持できてる!」
プールの端から端まで泳いで……というか泳がされている。なんだかんだでエリジウムは教えるのが上手いし、わたしだって小学生の時は二十五メートルプールを泳ぎ切った実績があるので、当時の勘を思い出しつつ、目標のタイムを切るのは思ったよりも難しくなかった。
「やったね! 目標タイム切れたよ!」
水泳のコーチみたいだ。しかもただ泳がされるだけじゃなくてタイムまで計測されているという始末。これだとドーベルマン教官の訓練を思い出すから、休みに来た感じにはなれない。
プールサイドに上がって椅子に座ろうとすると、エリジウムがタオルを持って包み込んでくる。
「泳ぎきったナマエにご褒美!」
とか言いながら抱きしめてキスしてくるから、それってそっちがしたいだけなんじゃないの、って抗議することもできない。
「ん……」
塩素のツンとするような匂いと、プール特有のぬるっとするような気持ち悪さが混じって、よくこれでキスしようとするな……と腹立たしいような照れくさいような感情が混ざって脳を通り過ぎていく。
「水分もちゃんと取ろうね」
なんて言われながらペットボトルを差し出されて、いたせりつくせりだ。
「はぁい」
太陽の光を浴びながら木陰で座っていると、段々うとうとしてくる。からっとした風が吹いて、濡れた体がちょっと冷たいくらいだ。
「……そろそろ部屋に戻ろうか」
「エリジウムは、もういいの」
「もう満足。それに、遊ぼうと思ったら、明日にでもまた入ればいいからね。もちろん、ナマエがよかったらだけど。でもまぁ、それよりも僕は観光がしたいかな」
「そうだねぇ」
バスタオルがふわふわしていて気持ちいい。
「このままお昼寝したら、風邪ひいちゃうよ?」
「ん……寝るなら、部屋で寝る……」
わたしはよろよろと立ち上がって、部屋に戻る。
このままシャワーを浴びなきゃいけないんだけど、めんどくさくてベッドに転がった。
「あはは、ちゃんと着替えないと駄目だよ」
「んー」
昔はプールの後に算数の授業があったりとかで最悪だったっけ……。でも今は学生じゃないから、眠くなったらいつでも寝っ転がって寝ることができる。
「…………」
寝落ち寸前になって、背中に何かが触れている感触があった。
「え、り……」
「……その服さ、結構背中空いてるよね」
「うん……。日焼けしてちょっと痛い」
「……ごめん」
「ぇ、っ」
触られていなくても日焼けでヒリつく肌に、エリジウムの手が触れる。思ってもいなかったことなので、思わず大きな声が出てしまったし、眠気も飛んでいってしまった。
「なっ……!」
「赤くなってるね」
わたしが着ている水着は、背中のところが紐でクロスになっている。だから結構丸出しなんだけど、お腹が隠れているのがこれしかなかったから買ってしまった。よくなかったかもと後悔しても仕方がない。
「日焼けしたとこベタベタするの、やめてよ」
「うん……」
うん、とか言っておきながらめちゃくちゃ触ってるし。肩甲骨のあたりをぐっと押されて、「う……」と声が出る。
「…………ん」
無理矢理起き上がって、それを辞めさせた。
「――あ」
「あじゃないよ。ほんとに」
「つい触りたくなっちゃった」
えへへ、と笑いながら謝罪されたけど、ちょっとムカつく。
「じゃあこっちも、触る」
「えっ? ちょ、ちょっと……」
「お返しだけど?」
いつも外を走り回ってる割に、日に焼けてない肌をしている。
「…………」
体質? リーベリってみんなそうなのかな。それともエリジウムが特別?
結構すべすべしている。お腹のところとかを触ると、くすぐったいようで彼は高い声で笑う。
……結構、固い。鍛えてるのかな、戦闘オペレーターだし、男の人だから触ってみると柔らかさよりもごついという印象の方が大きい。その上で、わたしの体温より暖かい。
脇腹に見えた鉱石を避けながら、わたしは好き勝手エリジウムの体を触っていた。
普段あんまり明るいところで見る機会がないから、物珍しくてついつい手が止まらない。
「もういいでしょ?」
「あー、うん」
触っていた右手を優しくつかまれて、わたしのお楽しみは中断されてしまった。
「…………あのさ、あんまり言いたくないんだけど」
「え、何?」
掴まれた手が、そっと誘導される。なんだろうと思ってぼーっとしていると、急に生々しい触感が手に伝わってくる。
「なっ、な……! な、ななっ……!」
「触られたせいで、僕のおっきくなっちゃった……」
「おっきくなっちゃった……じゃないよ! うわあっ! マジでさぁ……」
目を伏せて顔を赤くしながら言ってくるけど、全然可愛くない! やってることがあまりにも下品すぎる!
「ご、ごめん……。でも、君が変なとこばっかり触るからさぁ」
「え、えぇ……。ま、まぁ、わからなくもないけどさぁ……。てか手、離してよ」
「あ、あぁ……。ごめんねっ」
勃起した逸物を結構長い間触ってしまった。水着のざらっとした生地越しに触れていたせいでかなり生々しかった。
「…………はぁ」
「……ナマエとえっちしたいなぁ、駄目かな?」
「あー、一人で抜くとかは?」
「君がいるのに一人でオナニーしろって? 本当に嫌なら仕方ないけどさ……」
――こういう時に無理矢理こないで一回引いてくれるのが、エリジウムの優しいところだ。
……まあ、わたしのせいみたいなところもあるし、今やっとけば夜寝られるし……。一回くらいは、やらせてあげてもいい。
最近忙しくてそういうこともできなかったし、うん
……まぁ……。
「…………嫌、ではない」
「えっ? ほんとに⁉」
「二回も言わないからね」
「わーっ! 本当に嬉しいよ……!」
またでかい体で加減なしの力で抱きつかれて、うぉぉ……と声が出る。これからセックスするのに、こんなガキみたいな喜び方してて大丈夫?
◆
「……ん♡ ぅ、……」
水着を着たまま、彼の手が服の中に入ってくる。抱きかかえられて膝の上に座らされて、それだけでエリジウムとわたしの体格差がすごいことを改めて実感した。……それだけで結構ドキドキしてくる。
「乳首たってきたね、かわいい♡」
「はぁ……っ♡ 一々、言わなくてもいいから……っ♡」
この水着は上下が分かれているタイプだから、あんまり上が伸びて下がつっぱるみたいなことはない。水着だからちょっと圧迫感というか、引っ張られてキツいなとは思うけど。
エリジウムの手が背中側から入ってきて、わたしの胸に触れる。……服の中に手があるから、どうやって触られてるかを見ることはできない。
「……ふ♡、ぁ……ぅ……♡」
彼の手に覆われてわたしの胸はすっぽり収まっている。左右両方を触られているけど、触り方がくすぐったくて恥ずかしい。
時々肋骨にも手が触れるせいで、愛撫されているというよりかは、普通に服の中に手を突っ込まれてまさぐられている、みたいな方が近いかもしれない。
「んっ……ぅ♡」
「あ、ここ摘ままれるの好きなんだね」
「だから、言わなくても……っ」
普段あまり弄られない乳首を引っ張られると、それだけで腰が浮きそうになった。
ちょっと痛いっていうか、変な刺激を感じるせいで普段出ないようなおかしい声が出そうになる。
「胸が小さいと感度がいい、っていうのは当たってるかもね♡」
「ひっ、ぁ……ぃっ……♡」
さらっとわたしの外見的特徴に触れられて、しかも言い方がけっこう失礼だから文句を言いたいけど、阿下喜声しか出ないせいで言い返せない。
「僕はさ、どっちかっていうと君みたいな貧乳の子の方が好き、なんだよね……♡ あぁでも、ナマエなら胸の肉付きが良くてもいいよ♡ 君ならなんだって好きさ♡」
調子のいい人だ……。前戯の時めちゃくちゃうるさいんだよなぁ。
おかげで別に知りたくもなかったエリジウムの性的な好みみたいなのまで知らされてしまった。――心底どうでもいいけど。
「……ん゛っ♡」
先のところをガリガリやられて、軽くイきそうになる。触れられた手があつくて、ぎゅっと押されると気持ちいい……♡
「声、我慢しなくてもいいよ♡」
「っ、ぁ……♡ あ゛っ♡ あ、うっ……♡」
ちょっとイきそうになったところで、手が止まった。
「……なんで止めたの?」
「いや……やっぱ、なんかさ、君の声聞いてるだけで爆発しそうなんだよね」
「はぁ……、そう……。でも今すぐ挿入するのは無理だからね」
「わかってるよっ!」
イきそうなところで止められたので、こっちもムズムズして仕方がない。ていうか、股のところしっかり当たってるし。
……なんかそれだけでもう、ちょっとだけ気持ちいいから、自分の腰を使って彼のそれにお尻を擦りつけてみる。
「っ……! あ~! ちょっと、もう!」
「……いっかいだしとけば?」
「やっ、やだよ……! 水着の中に、なんて……ぁ……!」
「……ん……、ぅ……♡ あっ……これ結構好きかも♡」
「……っ、ぁぁっ……♡」
「水着、はっ、さぁ……♡ んっ、後で洗えばいいじゃん♡」
ドライハンプってやつ? 布越しだけど……っていうか布があるから、か。……これ、結構いいかもしれない……♡ 中の裏地が結構ゴワゴワする素材だから、おまんこが擦れるときもちいい……♡ エリジウムなんておちんちんが全部擦れてるから、わたしより気持ちいい思いをしてるはずだ。
「おもらししちゃいなよ♡ エリジウムが、そこに射精するとこ、見てみたいなぁ……♡」
「もうっ! やだって言ってるでしょ!」
水着のところに、明らかに水じゃないねちゃっとした愛液が混じってきて、ちょっと音が重くなる。
エリジウムは相変わらずこっちの胸に手を触れたままで、でもそこに力が加わって、ぎゅってされるから気持ちいい……♡ ちょっと痛いけど。
「これも悪くないっしょ?」
「……ん゛っ……♡ あ゛ーっ、あっ……、もう駄目、かも……♡」
「いいよ、射精すとこ見ててあげる」
下着の生地が、ざらっとしてるから擦ってると馬鹿みたいに気持ちいい……♡
布越しでもエリジウムのおちんちんがビクビクしているのがわかる。本当にイっちゃいそうなんだ……♡
「……ぁ、っ♡ ……ごめっ……♡ も、射精ちゃう……♡ う゛っ…………っ♡」
「……ぁ……すごっ……♡」
腰をガクガクいわせながら、エリジウムが射精しているのがわかった。わたしにぎゅっとしがみ付いて、耳元で息がとてつもなく荒くなっているのがわかって、こっちも嬉しくなってくる。
「…………ぁ、も、気持ち悪い……」
「脱いだら?」
「うん、そうする……」
わたしは一旦彼の上から離れた。彼がぐちゃぐちゃになった水着を脱ぐと、おちんちんがボロンと出てきて、先っちょからまだ精子が糸を引いているのが見えた。爆発しちゃってて、結構イカ臭い。
中で射精したから陰毛にまでザーメンが纏わり付いてて、肉棒全体がぐちゃぐちゃの精子まみれになっている。
「……わ、すっげ」
「……あんまり見ないでよ……」
珍しく恥ずかしそうに身を縮めるエリジウムが、わたしはなんだか愛おしく見えてきて、余計にじっくり見てしまう。でかいくせに仕草がかわいい。
「水着さ、ちょっと横に置いとこうか」
「こんなの後で洗うの……? 僕が? いや、君がやったらそういうプレイみたいで嫌だね……。僕がやるよ」
「ティッシュで応急処置しといたからさ、多分大丈夫だって」
落ち込むエリジウムとは裏腹に、わたしはもうムラムラしてきてしょうがなかった。まだ硬そうだな、とか、もう一回くらいはできそうじゃない? とか考えながら彼のちんぽを見ていると、ドロドロの精子が熱そうで、見ているだけで濡れてくる。
「…………エリジウム、ちゅーしよ」
「えっ……」
彼の首に腕を回して、強引に口づけた。
「…………ん、……」
お互い膝立ちでしばらく触れるだけのキスをする。エリジウムの息に甘い気配を感じたので、露出した彼のおちんちんに手を触れると、元通り硬くなっているのがわかった。
「わっ……汚い、って……」
「汚くないよ♡」
まぁザーメンくっさいけどね。
「キスだけでおっきくなっちゃったね……♡」
「う、うん……。まぁね、お恥ずかしながら……」
「……恥ずかしくないよ、嬉しいよ」
「……ぁ、でも、君の水着も汚れちゃった……」
彼のおちんちんと擦れて、わたしの水着にもザーメンがこびりついてる。
「ご、ごめん、拭くものあったかな……」
「……水着、着たままするんでしょ」
ベッドサイドに置かれたティッシュに伸ばそうとした手を、がしっと掴む。
「……どうせ汚れるから、いいよ♡」
彼の手を股のところに当てて、ぎゅっと押しつけると彼は分かりやすく動揺した。
「……っ、ナマエ……!」
「一回出したから、今度は落ち着いてできるよね?」
「…………っ~! もう、知らないからねっ!」
「…………うわぁ」
光るものを見つけた子供みたいな声で、エリジウムはわたしの性器を見た。
「……あんま、じっくり見ないで」
着たままやる、と彼は言った。その言葉通り、水着は脱がされてはいない。水着といってもわたしが着ているのは上下に分かれたタイプで、要は普通の服と同じだ。
下がスカートみたいになっているから、スパッツみたいなインナーだけを下ろして、スカートをめくればわたしのぐちゃぐちゃになった性器が彼の目の前に現れる。
「すごい、濡れてるね」
「……そ、うかも……」
「触ってもいいかな」
わたしは首を縦に振った。
さっきまでのドライハンプとか、乳首を弄られたりとかで、すぐに挿入しても大丈夫なくらい濡れてぐちゃぐちゃになっていた。だからすぐにでも突っ込むのかと思ったけど、エリジウムは絶対にどんな時でも前戯を熱心にする人らしいので、ちゃんと指で慣らしてから入れようということになった。律儀なのかスケベなだけなのか、わからないけど。
……他の人とえっちしたことないから、他がどうとかも知らない。
わたしは今、開脚した体育座りみたいな体勢で座っている。エリジウムは、手始めに指を震える陰部の入り口に添えてきた。焦らすような動きにおまんこがひくついてくると、「はやく」とわたしも思わずおねだりしてしまう。そのまま、彼の節くれ立った男らしい指が、浅く挿入してきた。
「……もうとろとろだね」
ぐちゃ、と音がしてわたしのおまんこは彼の指をすぐに受け入れる。浅瀬をひっかくように刺激されて、腰が動いた。ぬちぬちと音を立てながら慣らすように弄られて、それだけで頭がぼーっとしてくる。
「……っ、ん♡ ぅぅ……♡」
媚びるように彼の指に膣壁が吸い付く。
「あはは、もう持って行かれそうだよ」
ちょっと馬鹿にしたみたいな言い方だけど、ちょっと意地を悪くされるのは嫌いじゃない……♡
というか、いつもが過剰なくらいに大事にされてる気がするから、たまにはちょっと乱暴にされたい、かも……。
「そんなに欲しかった? 僕のがいいよね?」
「うん……♡」
「君の素直なところに、僕、もうやられちゃいそう……♡」
ゆっくりと覆い被さられて、そのままベッドに押し倒される。
「ん……♡ もう?」
「まだだよ♡ でも、寝っ転がった方が君が楽でしょ?」
顔にいっぱいキスを落とされながら、彼の指は器用に奥へ奥へとゆっくり進んでいく。
「…………ぁ、ん……♡」
蕩けてきたおまんこの中が、誘い込むように受け入れているのが自分でもわかった。顔も下半身もくすぐったい。エリジウムの体の熱が、至るところに当たっているせいでもある。
「エリジウム……!♡」
ねだるように彼の名前を呼べば、返事をするみたいにぐっと指が奥まで押し込まれた。
「……ぁ、あ゛っ♡ おくっ……♡」
指の動きを追いかけるように腰がガクガク揺れて、はしたない姿に自分でも恥ずかしくて仕方がないけれど、それよりも気持ちいいという感覚が勝っていた。
「……はぁ、かわいい♡ なんてかわいいんだろう♡ こんなにちょろいとちょっと心配になるな……♡」
「心配って……、こっちの台詞だけど!」
いっつも周りにわたしよりも可愛くて綺麗で強くて賢い人に囲まれてて、友達も多いしコミュ力つよつよだし、こっちの方が気がかり、なんですけど。
「君さぁ、いっつもフラフラ歩いているから心配になるんだよ……♡ 攫われたらどうしようか、とか、僕毎日怖くなるんだから……♡」
「…………どこにも行かないよ」
「できることなら、首輪でも付けてずっと側に置いておきたいくらいだよ♡」
わたしはペットか何かかよ。
文句を言おうとしたら、手マンの動きを再開されて反論は喘ぎ声に変わった。
「ッ、~~♡♡ きゅ、にぃ……っ♡ そこ駄目っ、イぐっ……♡」
クリトリスも乱暴な手つきでぐっと押されて、体が大きく跳ねた。ぐりぐりと勃起した陰核を押されながら、よしよしするみたいにまんこの奥を指で押されて、それだけで子宮が媚びたように下りていく。
「ナカと一緒に……ぃ゛、っ、される、の、すき……♡」
「……知ってるよ♡」
エリジウムの指の付け根まで入れられて、彼の手にわたしのどろっとした愛液が纏わり付くようにとろとろと垂れてくる。それを掬って親指でクリトリスの根っこから立ち上がるように刺激されると、電流が流されたみたいにぞわぞわして、気持ちよかった……♡
「ま、まって……♡ しょこ好きぃ……っ♡ イった♡ もうイったからそこっ、も、ゾリゾリするのやだっ♡」
「ほんとに嫌? 僕にはもっとして~って言ってるようにしか聞こえないなぁ。僕が察しのいい彼氏でよかったね~♡ ナマエ♡」
頭もよしよしされながら、キスされて気持ちいい……♡
エリジウムの唇を追うように自分から舌を出したら、一瞬固まったけど、すぐにさっきよりも乱暴な動きでこっちに絡んできた。
「ん゛! ん゛ぅ! ……ぉ、お゛、っ♡ ッ、~♡♡ ん゛~!♡」
「……は、っ、……ふ……」
指の数がいつのまにか増えていた。膣の中でバラバラな動きをされながら、わたしの一番弱いところをぐっぐっ♡と押されて、もう降参です♡って感じだ……♡
腫れ上がったクリトリスをきゅっと絞められながら、おまんこの奥を持ち上げるように押されて、全身を殴りつけるような快楽が走る。
「ん゛♡ ッ、~~♡♡♡ お゛っ♡♡ う゛っ、お゛~♡♡」
絡んで舌が一旦名残惜しそうに離れて、おまんこからも指が抜けていくけれど、それに追いすがるように肉襞が吸い付いているのがわかって恥ずかしい。
「……はぁっ、いっぱいイけたね♡ まぁ、イかせたのは僕だけど♡」
また余計なことを言いながら、エリジウムは軽くわたしに口付けてきた。
「んっ……♡」
彼の長い髪がわたしの顔に垂れてくすぐったい。
「ねぇ、そろそろいいよね……?」
そう言いながら、おまんこの入り口に硬くなったおちんちんを当てられて、べちっという音が聞こえる。目眩がしそうになった。
まだ先端しか当たってないのに、もうそれだけでいつもより硬くなっているのが分かった。やばい♡ 興奮してるんだ……♡ 一回出したのにまた勃起しているのを見て、わたしの胸もドキドキしてくるし、勝手におまんこもビクビクしてきて、わたしも発情しているのが向こうにも丸わかりだ。。
挿入されたい……♡ バキバキのおちんちんで中をめちゃくちゃにされて、二人でどろどろになりたい……♡
「はやく、なかに挿れて……♡」
こっちからも腰を動かしてぐちゃぐちゃと素股してあげれば、彼の喉がごくりと動いたのが見えた。
「……もう、君って本当に……!」
お腹のところに手をつかれて、少しずつわたしの中におちんちんが収まっていく。相変わらず、とんでもない圧迫感だ。口が開いて喉の奥から絞り出すように喘いでしまう。
「あ゛……っ♡ あ゛、あ゛ぁっ、……っ♡」
お腹をゴリゴリとこじ開けられていくせいで、背中に鋭い感覚が走る。何回やってもこれだけは慣れない。体のサイズに見合った大きいサイズだし、わたしとの体格差が凄いから、中に挿れるだけで毎回大変だ。
「ッ……、無理させちゃって、ごめんね……」
「い゛、っ、から……! 焦らさないで……っ♡」
「ナマエ、すきっ♡ 大好きだよ♡」
手をぎゅっと握られながらキスされるの、気持ちいい……♡
わたしの名前を何度も呼びながら、何度もキスされる。奥へ奥へとおちんちんが押し進んでいって、ついにはコツ、と硬い感覚がして、一番奥まで入ってしまった。
「お゛っ…………、っ、ぅ…………♡」
その衝撃でイってしまって、体が大げさに跳ねた。それを押さえつけられながらまたキスをされて、気持ちいいのが止まらない……♡
「…………ふぅ。すごいね♡ ナマエの一番奥まで僕の入っちゃった♡」
おちんちんが入ってお腹のところが盛り上がって浮きでいている。その箇所を見るだけでも相当恥ずかしかった。しかも、まだ根元のところがちょっと残っている。
「まだこれで全部、じゃないじゃん……」
「君の中、もう入らないでしょ?」
全然馬鹿にしたようなニュアンスではなかった。それどころか、わたしとの体格差を気遣ってくれているのが分かる。
それでも、それでもなんだが納得できない。
……わたしよりもちょっと年上だからって、お兄さんぶりすぎてるんじゃないだろうか。
なんだか最初から諦めているみたいに聞こえて、ちょっとむっとしてしまう。
「…………そんなこと、ないし」
「え、ちょっと!」
エリジウムの腰のところで足を絡ませて、自分の力でぐっと引き寄せる。
「お゛、っ、~っ♡ おぐっ♡ は、い゛っ……♡」
「ッ~♡ こ、こらっ!」
自分でも馬鹿なことをしていると思う。自分から弱点に当てて、それだけでイってるなんて、ほんとに馬鹿だ。
頭がバチバチして、もうこれ以上駄目だって言ってるのに、わたしはエリジウムを自分に引き寄せることを辞められなかった。
「おぁっ……、ッ~♡ も、挿入ってるよ……♡」
「う゛っ……♡ おぐ、重、ぃっ……♡」
口を開けて舌出して喘ぐの気持ちいい……♡
エリジウムのおちんちんも中で大きくなって、そっちも感じてるんだってわかると、わたしも嬉しくなる……♡ これ、だいしゅきホールドっていうんだっけ? わたしはエリジウムのことすきだし、向こうもわたしにメロメロだから、相思相愛じゃん……♡
「~っはぁ、あぁっ……♡」
「おく、気持ちいい……?♡」
「そんなのっ、さぁ! 気持ちいいに決まってるだろ!」
いつもより低い声でそんなことを言われて、わたしも膣内がぎゅっと締め付けてしまう。それでちょっとだけエリジウムの口からうめき声が上がって、向こうも限界なんだなって思うともっとめちゃくちゃにしたくなる……♡
「あ、のさぁ……。僕がいつまでもやられっぱなしだって思わないでよね……♡」
「は、……♡ あ゛ぇ、っ~ッ♡ お゛っ、お゛ぉ゛っ♡ む、りです入んな……ぁっ♡」
「……そっちから誘ってきたんでしょ」
普段全然意地悪してこないのに、今日のエリジウムはなんだかいつもより激しい♡ わたしの腰をがしっと掴むと、無遠慮な激しいピストンでおまんこを蹂躙される。
おまんこの中でおちんちんがゴシゴシされて、使われてるみたいでゾクゾクする。普段は絶対に、絶対にこんなオナホコキみたいなことしないのに……っ♡
「あのさ、自分の言動にはきちんと責任、をっ! 取らないといけないよね……♡」
「ぉ、ぉぉ~っ♡ 子宮に……あっ、当たってイぐぅぅ……♡」
「……いつも君に優しくしようって思ってたけど、君から誘われちゃったらどうしようもないなぁ。……はぁ、君がかわいいから、僕、我慢できなくなっちゃったよ」
卑猥な音がお腹からする。腰を掴む手に力が込められてちょっと痛いくらいだった。でもそんなことが気にならないくらい、気持ちいい……♡
「ナマエ、ナマエ……っ!」
がむしゃらに名前を呼びながら、首筋に思い切り噛みつかれる。
「っ、たぁ……♡ あ゛っ♡ ぅ、ぁ゛……」
こんなところに傷を付けて、痕が残ったら最悪だ。まずいでしょと考えるなけなしの理性を溶かすように、一番奥をガツガツ突かれて、喉の奥から獣みたいな声が出てしまう。
「気持ちいい……♡ 気持ちいいね♡」
その通りだ。すごい気持ちいい……♡ まともに思考が働くなってきて、腰がおちんちんを気持ちいいところに当てようと必死になって、前後に勝手に動いてしまう。その度に深くイって、痙攣する膣がエリジウムのを締め付けるから彼の口からも苦しげな声が漏れて聞こえてきた。
「すきっ♡ 全部、全部大好きっ♡」
イった余韻でずっと震えが止まらない。子宮口に深く口づけてるおちんちんに、媚びるように入り口が吸い付いているのがわかる。心臓がドクドクして、全身の血液が沸騰してるみたいに熱い。
「おなかきもちいっ♡ ぁあ゛ぁ、うっ♡ い゛きそ……っ♡」
「さっきからずっとイってるでしょ♡ まあ僕も、そろそろ限界かも……♡」
お腹の奥が切なくて、もっと、もっとと欲深に求めることがやめられない。開けた口から垂れた唾液を乱暴に舌で拭われて、顔を舐められて、わたしたち犬みたいだ。
「はぁ、も、もう駄目♡ ずっと来ちゃ……♡」
涎を垂らしてるだけじゃなくて、目から勝手に涙がボロボロ溢れているのは、執拗に目の近くを舐められたせいで気づいてしまった。
中でエリジウムのが小刻みに震えて、言葉通り向こうもそろそろ限界なのかな、と思う。
耳の近くで荒い息づかいが聞こえてきて、普段は絶対に聞かせてくれないような低い音に、胸がぎゅっと高鳴る。
「ぉ、ぁー…………♡ ……っ♡」
内臓ごと持ち上がるようなピストンに、もう呼吸すらまともに出来なくなってきた。
「そろそろ……う゛っ……、好きだよ♡ 愛してるからっ♡」
一番奥にぐぷ、と押し込むような動きに、全身が突き上げられたかと思うと、びくびく震える子宮口に全部飲ませるつもりなのかと思うような、激しい洪水じみた射精が始まった。
「あ゛っ、お゛、わ゛……っ♡ で、でてる……♡ もうむり♡ 入んないよぉ……♡」
「はぁ……。駄目だよ♡ 全部ちゃんと受け入れて……♡」
ドクドクと射精が止まらないのに加えて、上からお腹をぐっと押されて、ただでさえイってるのが止まらないのにさらにめちゃくちゃになってしまう。心臓マッサージじゃないんだからもうちょい落ち着けよ……♡
「う゛ぅ……♡ も、イ゛ってるってぇ……♡」
「ッ、~……♡」
「い゛ぐっ♡ おわんな、あ゛っ……♡」
熱いドロドロの液体が、おまんこに広がって溶けてしまいそう。どくどくと注ぎ込むように更に腰を進められて、脳がしびれて馬鹿になる……♡
「あつい……♡ 一回だしたのに……♡」
「……また煽るようなことばっかりだね」
最後の一滴まで飲み込ませるような長い射精で、わたしは呼吸すらおぼつかなくなった。長距離を走った後みたいにぜえぜえ喘いでいると、そっと落ち着かせるようなキスが降ってきた。おなかを優しく撫でながらそんなことをしてきて、それこそ逆効果なんじゃないの?♡
「も、お腹触るのだめだって♡」
「ごめんね。僕のを全部収めてくれたって思うと、なんだか愛おしくて♡」
エリジウムの手がよしよしするみたいに、撫でてくるから、中に入った彼のおちんちんをまたぎゅっと締め付けてしまう。
「……あのねぇ、もうでないよ」
「わかってるよ……」
まだぼーっとする頭で、この後ディナーがあって夜には花火が上がるからそれも見る予定だったことを思い出した。体はもうヘトヘトだけど、体力馬鹿のエリジウムは部屋でのんびりするなんて悠長なことは許してくれないだろう。
ずる……、と中に入っていたのが抜けると、結合部からどろどろの精子が溢れてきた。結構大きかったせいで、抜けると自分の中に空洞が出来たような感覚になる。
べとべとで生暖かくて気持ち悪いけど、今は後処理する体力すらない。指一本も動かしたくない……。
「う、ぅ……」
「すっごいねぇ、僕」
「……そーだね」
自分でこんなことを平気で言えちゃうところが、彼を彼たらしめている理由だろう。本当にわたしより年上なのか心配になってくる。
「目の前にいる僕に、集中して?」
「バカ、ちゃんとエリジウムのこと考えてたよ」
首筋につけられたところに、痕が残ってしまっていたら最悪だ。
「……大丈夫? さっきはちょっと、やりすぎちゃった」
「傷になってない?」
「あー……。うん。ちょっと赤くなってるけど、虫刺されって誤魔化せば大丈夫さ!」
「自分のせいでしょ」
「……君に傷をつけるつもりはなかったんだよ。それだけは本当!」
眉を下げて迷子の犬みたいな顔をされると、心臓がぎゅっと痛くなる。我ながら、チョロすぎる……!
彼は自分の顔の良さをちゃんと理解した上で、あざといと理解してこれをやっているなら相当な策士だ。ドクターに並んで作戦の指揮とか担当した方がいいと思う。
「……もう次は、見えるとこにつけないでね」
「……っ! ナマエ~♡」
再びデカい体で抱きつかれた。重い。
スリスリと頭を寄せてくるエリジウムをそっと撫でてあげる。今回の休みもまた彼に振り回されそうな予感がするし、これから先もずっとそうなんだろうなと思った。
水を吸って重くなった生地が、素肌に張り付いてべたべた鬱陶しい。ていうか水に濡れて体乾いてないし、このまましたら風邪引いちゃうんじゃないのって言っても、「そうかな。大丈夫なんじゃない?」って呑気な答えが返ってくる。
「暖房つけたから、これで大丈夫だと思うよ!」
「…………」
わたしのお腹を撫でながら、エリジウムは呑気にそう言った。今からセックスしようとしてるようには、あまり見えない。
それに、今晩寝るベッドでプールの水に濡れたままするっていうのは、ちょっと良くないんじゃない……。今しなくても、とか色々言い訳は思い浮かぶけどそれらがちゃんと意見として発せられることは滅多にない。今までも……たぶん、この後も。
「……あのさ、あんまりそこ触られると……」
「ん?」
彼の大きな手でお腹を触られると、その気がないのに変な気持ちになってる。
ここに弱いのをわかっていて、わざとやっているに違いない。
「…………ん♡」
「かわいい声、出てるよ」
後ろから抱えられて、耳元で喋られると体の奥がむずむずしてくる。
「……あのさ、ぁ……やるなら普通にしようよ」
「えぇ……折角買ったのに?」
「そ、なの……さぁ、どうせ脱がすでしょ」
「脱がさないよ」
真剣な口調でそんな風に言われると、抗議するのが馬鹿馬鹿しく思えてくる。
「……せっかくの休みだし、こういうのって、今日くらいしかできないんじゃないかな」
たしかに、普段は忙しくてなかなかこういうこと、できないけど……。たぶん彼が言いたいのはえっちすることじゃなくて、水着のままやろうとしていることの方だ。
わかってる。わかってるけど、簡単な言葉で絆されてしまう。
「…………こんな状態でするの、今日だけだからね」
「……やったぁ」
諦めてそう言うと、彼は子供みたいに無邪気に笑う。
図体だけ大きくなった子供みたい……。
「大好きだよ、ナマエ」
「…………わたしも」
エリジウムに好きだって言われる度に、胸の奥が暖かくなって恥ずかしいくらい舞い上がってしまう。
「…………」
それと同時に、結局なんでも向こうの言うとおりに行動してしまう自分って、本当にちょろいなと後悔するのだった。
◆
「次の休み、二人でどこかに行こうか」
「…………んー」
報告書をまとめている時に呑気なことを言われたので、わたしはモニタから目を離さずに適当な返事をした。
休みも何も、目の前のこれを片付けないとどうしようもないからだ。今のロドスは圧倒的に人材が足りていない。希望休は取れるけど、戻った時のことを考えると憂鬱になる。
「この前すごくいいホテルを見かけたんだよ! 君の息抜きになるんじゃないかなって思って、もう予約しちゃった」
「はぁ……? もう取っちゃったの?」
「タイムセールですごく安くなってて……。でもそのせいでキャンセル不可なんだって」
「……わたしも行かないと駄目?」
「前から、まとまった休みが取れたらどこかに行きたいって言ってたよね」
「まぁ、そうだけど……」
確かに、以前彼にそんなことをポロっと漏らした気がする。そのときは内勤ばかりでつまんなくて、息抜きにどこか行って遊びたいね~なんて言ったような……。
他愛ない雑談の内容を覚えていたのと、わたしに聞かずにホテルを押さえてしまう辺りが、なんとも言えない。まぁ、いいけど……。エリジウムに振り回されるのは今に始まった話じゃないし。
「ほら見て、ビーチが近いんだよ! 行く前に水着でも買ってさ、思いっきり遊ぼうよ!」
「やだ」
「……そう言うと思った」
即答したわたしに、彼はわかりやすく肩を落とした。
水着なんて絶対に着たくない。わたしの体表にはそれなりに目立つ鉱石が露出していて、普通の服なら隠せるけど水着なんて着たらモロに見えてしまう位置に出現している。
……それに、あんまりスタイルに自信もないし、人前で肌を出すなんて恥ずかしすぎて無理だ。病気じゃなかった時……学校の水泳の授業でも嫌だったのに、自分から着て歩くなんて正気の沙汰じゃない。
わたしはバカンス先のドッソレスでも普通のサマードレスで通していたくらいだ。その時はわたしみたいな人も多かったから別に目立たなかった。
――そもそも、エリジウムはわたしのどこに石が出てきているか知っているから、わざわざこんな事を聞いてくることがノンデリだなぁと思うんだけど、それについてはどう言い訳してくるんだろう。
「この部屋には、一室ごとにプールもついてるんだって。そこだったら僕と君しかいないから、大丈夫でしょ? ビーチは二人で散歩するだけで構わないよ」
「……………………そこまでして見たい?」
「うん」
「即答か……」
エロいこと考えてても、全く隠す気がないのがすがすがしいというか、鼻の下伸ばした感じじゃなくて、本当に真っ直ぐすぎて気圧されてしまう。
「ね~、僕と君でプールで遊んでさぁ、水かけあったりしたいんだよ。あっ、勿論泳ぎを教えてほしかったら教えてあげるからね」
「わたしカナヅチじゃないよ」
「でもそれって、小学校のプールの話だよね? 今もちゃんと泳げる?」
「…………そう言われたら何も反論できないね」
「オッケー。じゃあ今度の休みで泳げるようになろう!」
「あぁ……、はい」
勢いだけで押し切られてしまった。……今度通販か何かでよさげな水着を買っておかないと。あんまり露出してなくて、子供っぽくないやつ。
「あ~! 本当に楽しみだな! ディナーも美味しいんだって、あと、ホテルの近くだと綺麗な洞窟とかも有名らしいよ!」
「へぇ~……」
この人の体力についていけるか、わたし今から心配です。
◆
あっという間に当日になった。ロドスから離れて数時間もすれば、目的の場所についてしまった。
道中はエリジウムの話に相づちをうったりしているだけで時間は流れていった。彼は仕事柄長時間の移動になれているから、場の持たせ方が上手い。
「うわぁ、すごくいい景色だね!」
「おー。これは……」
チェックインしてさっそく部屋に入った。部屋に入ってすぐに見えたのは立派な海岸線だった。プールのところは上手い具合に目隠しの植物が植えてあるけど、一段高い部屋から見ると、見事なオーシャンビューが広がっている。
「すごいね……この部屋いくらしたの?」
「えっと……」
彼が言った値段を聞いて、わたしは絶句した。
「結構……するね」
「プール付きの部屋だからね」
「…………うん」
彼はロドスでもそこそこいいお給料を貰っていたと思うけど、セールにしてもびっくりするような値段だ。というか、安くなってこれなの? って感じ。
――そこまでして見たかったんだ、わたしの水着……。なんとも言えない気分になる。色んな意味で恥ずかしいし、期待に応えられるような物でもないと思うけど。
自分の思う正解のためならどんなことでもしちゃうっていうか、とにかく行動力の塊みたいな男だ。トランスポーターなんてしてるような人間は、わたしみたいな出不精とは違うんだなぁ……。
「広いねぇ、庭っていうか……テラスとかも」
「これだとちゃんと泳ぎの練習もできるね」
「そうだね……」
ちゃんと忘れてなかったのか。明日は全身筋肉痛を覚悟しないといけないかもしれない。
「じゃあ僕はここで着替えるから、ナマエは脱衣所で着替えなよ」
「はーい」
携帯の充電だけ先にしたけど、ついて早々することが着替えてプールなのが性急すぎない? ちょっと休憩しようなんて言っても多分無駄だろうな。というか、わたしが休んでても平気で泳いでそう。
「……」
意を決して袋から取り出したる水着は、通販サイトのセールで見つけた有名なブランドの、結構生地もしっかりしてるやつ。ペプラム、っていうの? キャミソールみたいまでお腹まで隠れるやつだ。これで万が一人に見られた時にも、ちゃんと鉱石は隠れるしお腹周りも見えない。本当はラッシュガードも欲しかったけど、どうせ一回しか着ないのにそれまで買うのは勿体ない気がして、水着だけ買った。
とりあえず着てみて鏡で自分の姿を見るけど、なんていうか……普通。
露出は足以外はそんなにあるわけじゃないし、部屋着と大差ない。デザインは結構可愛いし、悪くないと思うけど自分の目が死んでるのが怖かった。
「……しょうがない、行くか」
ここでうだうだしてても仕方ないし。
サンダルを履いて外に出ると、すでに水に浸かっていたエリジウムが素早い動きでプールから上がってきた。
「わ~! すっごく可愛いよ、ナマエ! 僕のために選んできてくれたの? 色も似合ってる!」
ビショビショのまま抱きつかれたので、塩素の匂いと湿気で気持ち悪かった。こっちはまだ何もしてないのに、エリジウムのせいで濡れてしまった。
「ぐえっ」
高身長の彼に思い切りハグされたので、潰れたカエルみたいな情けない声が出た。
「わわっ、ごめんね大丈夫? 僕ってばテンションが上がりすぎて、ついスキンシップを……」
「……うん、大丈夫だから」
まあこちらもいつものことなので、慣れてはいる。
「うん……。やっぱりすごく可愛いね。ナマエって普段こういうテイストの服は着ないからさ、なんだかすごく新鮮だよ。あっ、でも普段のが嫌いってわけじゃないからね。どっちも似合っててオシャレだと思うよ!」
「うん、うん……」
「せっかく眺めも綺麗だしさ、記念撮影しようよ」
「うん……ええっ?」
適当に返事をしていたら、かなり面倒なことをさせられてしまった。
「これから髪の毛もボサボサになるし、今の方がいいでしょ?」
「なんで写真撮るの前提なの……」
「ネットには上げないからさ! 僕が任務の合間に見て癒されるの限定!」
「…………まぁ、いいよ」
普段自撮りとか全然しないんだけどな。エリジウムがそこらの女子高生みたいになにかにつけて写真を撮ろうとするから、これで使える遺影が無限に増えてしまう。
……隣にはでかいリーベリの男性が映り込んでるから、お葬式で使うには編集して切り抜かないといけないけど。
「なんか今、不謹慎なこと考えたでしょ」
「気のせい気のせい」
「……うーん、ま、いっか。じゃあ撮るよ~笑って~」
シャッターを切ると、ぎこちない笑みを浮かべる自分の顔と、お手本みたいな笑顔のエリジウムの写真が撮れた。
身長差が結構あるから撮るとき割と大変だと思うんだけど、そういうことをこちらに気を遣わせずにちゃんと画角に収めてるから、かなりすごいと思う。カメラマンとか向いてるんじゃないかな。
「結構盛れてるんじゃない? 大事にするね! こんな最高の写真、ブラザーにも自慢したいけどこんなに可愛いナマエを他のやつに見せるなんて駄目だ! 誰にも見せられないよ……」
「あー、はい。よかったねぇ」
うれしいよ、大事にするなんて真剣に言われたので向こうの顔がまともに見れなくなる。写真一枚で喜んでくれたんだったら、よかった。
こっちだって褒められてうれしいけど、それ以上に恥ずかしくなってくる。
エリジウムだって水着似合ってると思うよ。かっこいいね、なんて素直に言えたらいいんだけど。わたしが口を開くよりも先にお喋りなエリジウムがこっちをべた褒めしてくるから、恥ずかしくなってつい口を閉ざしてしまう。
「じゃあ、準備体操からだね」
「え、へ……?」
「何言ってんの? ちゃんとやらないと溺れるでしょ?」
こっちも真剣だからね! なんて言いながら彼は屈伸を始めた。
「僕の真似をしてね」「水泳の授業でもやったよね?」「事故防止だから真剣にやるんだよ」とかなんとかさっそくインストラクター気取りで、あれこれこちらに指図してくる。全部正論だから文句は言えない。こっちだって事故ってせっかくの休日を無駄にしたくないしね。
「……」
膝を曲げたり伸ばしたりしながら、わたしの休日一日目は華麗に始まった。
◆
「……っはぁ!」
「いけてるいけてるよー。フォームも維持できてる!」
プールの端から端まで泳いで……というか泳がされている。なんだかんだでエリジウムは教えるのが上手いし、わたしだって小学生の時は二十五メートルプールを泳ぎ切った実績があるので、当時の勘を思い出しつつ、目標のタイムを切るのは思ったよりも難しくなかった。
「やったね! 目標タイム切れたよ!」
水泳のコーチみたいだ。しかもただ泳がされるだけじゃなくてタイムまで計測されているという始末。これだとドーベルマン教官の訓練を思い出すから、休みに来た感じにはなれない。
プールサイドに上がって椅子に座ろうとすると、エリジウムがタオルを持って包み込んでくる。
「泳ぎきったナマエにご褒美!」
とか言いながら抱きしめてキスしてくるから、それってそっちがしたいだけなんじゃないの、って抗議することもできない。
「ん……」
塩素のツンとするような匂いと、プール特有のぬるっとするような気持ち悪さが混じって、よくこれでキスしようとするな……と腹立たしいような照れくさいような感情が混ざって脳を通り過ぎていく。
「水分もちゃんと取ろうね」
なんて言われながらペットボトルを差し出されて、いたせりつくせりだ。
「はぁい」
太陽の光を浴びながら木陰で座っていると、段々うとうとしてくる。からっとした風が吹いて、濡れた体がちょっと冷たいくらいだ。
「……そろそろ部屋に戻ろうか」
「エリジウムは、もういいの」
「もう満足。それに、遊ぼうと思ったら、明日にでもまた入ればいいからね。もちろん、ナマエがよかったらだけど。でもまぁ、それよりも僕は観光がしたいかな」
「そうだねぇ」
バスタオルがふわふわしていて気持ちいい。
「このままお昼寝したら、風邪ひいちゃうよ?」
「ん……寝るなら、部屋で寝る……」
わたしはよろよろと立ち上がって、部屋に戻る。
このままシャワーを浴びなきゃいけないんだけど、めんどくさくてベッドに転がった。
「あはは、ちゃんと着替えないと駄目だよ」
「んー」
昔はプールの後に算数の授業があったりとかで最悪だったっけ……。でも今は学生じゃないから、眠くなったらいつでも寝っ転がって寝ることができる。
「…………」
寝落ち寸前になって、背中に何かが触れている感触があった。
「え、り……」
「……その服さ、結構背中空いてるよね」
「うん……。日焼けしてちょっと痛い」
「……ごめん」
「ぇ、っ」
触られていなくても日焼けでヒリつく肌に、エリジウムの手が触れる。思ってもいなかったことなので、思わず大きな声が出てしまったし、眠気も飛んでいってしまった。
「なっ……!」
「赤くなってるね」
わたしが着ている水着は、背中のところが紐でクロスになっている。だから結構丸出しなんだけど、お腹が隠れているのがこれしかなかったから買ってしまった。よくなかったかもと後悔しても仕方がない。
「日焼けしたとこベタベタするの、やめてよ」
「うん……」
うん、とか言っておきながらめちゃくちゃ触ってるし。肩甲骨のあたりをぐっと押されて、「う……」と声が出る。
「…………ん」
無理矢理起き上がって、それを辞めさせた。
「――あ」
「あじゃないよ。ほんとに」
「つい触りたくなっちゃった」
えへへ、と笑いながら謝罪されたけど、ちょっとムカつく。
「じゃあこっちも、触る」
「えっ? ちょ、ちょっと……」
「お返しだけど?」
いつも外を走り回ってる割に、日に焼けてない肌をしている。
「…………」
体質? リーベリってみんなそうなのかな。それともエリジウムが特別?
結構すべすべしている。お腹のところとかを触ると、くすぐったいようで彼は高い声で笑う。
……結構、固い。鍛えてるのかな、戦闘オペレーターだし、男の人だから触ってみると柔らかさよりもごついという印象の方が大きい。その上で、わたしの体温より暖かい。
脇腹に見えた鉱石を避けながら、わたしは好き勝手エリジウムの体を触っていた。
普段あんまり明るいところで見る機会がないから、物珍しくてついつい手が止まらない。
「もういいでしょ?」
「あー、うん」
触っていた右手を優しくつかまれて、わたしのお楽しみは中断されてしまった。
「…………あのさ、あんまり言いたくないんだけど」
「え、何?」
掴まれた手が、そっと誘導される。なんだろうと思ってぼーっとしていると、急に生々しい触感が手に伝わってくる。
「なっ、な……! な、ななっ……!」
「触られたせいで、僕のおっきくなっちゃった……」
「おっきくなっちゃった……じゃないよ! うわあっ! マジでさぁ……」
目を伏せて顔を赤くしながら言ってくるけど、全然可愛くない! やってることがあまりにも下品すぎる!
「ご、ごめん……。でも、君が変なとこばっかり触るからさぁ」
「え、えぇ……。ま、まぁ、わからなくもないけどさぁ……。てか手、離してよ」
「あ、あぁ……。ごめんねっ」
勃起した逸物を結構長い間触ってしまった。水着のざらっとした生地越しに触れていたせいでかなり生々しかった。
「…………はぁ」
「……ナマエとえっちしたいなぁ、駄目かな?」
「あー、一人で抜くとかは?」
「君がいるのに一人でオナニーしろって? 本当に嫌なら仕方ないけどさ……」
――こういう時に無理矢理こないで一回引いてくれるのが、エリジウムの優しいところだ。
……まあ、わたしのせいみたいなところもあるし、今やっとけば夜寝られるし……。一回くらいは、やらせてあげてもいい。
最近忙しくてそういうこともできなかったし、うん
……まぁ……。
「…………嫌、ではない」
「えっ? ほんとに⁉」
「二回も言わないからね」
「わーっ! 本当に嬉しいよ……!」
またでかい体で加減なしの力で抱きつかれて、うぉぉ……と声が出る。これからセックスするのに、こんなガキみたいな喜び方してて大丈夫?
◆
「……ん♡ ぅ、……」
水着を着たまま、彼の手が服の中に入ってくる。抱きかかえられて膝の上に座らされて、それだけでエリジウムとわたしの体格差がすごいことを改めて実感した。……それだけで結構ドキドキしてくる。
「乳首たってきたね、かわいい♡」
「はぁ……っ♡ 一々、言わなくてもいいから……っ♡」
この水着は上下が分かれているタイプだから、あんまり上が伸びて下がつっぱるみたいなことはない。水着だからちょっと圧迫感というか、引っ張られてキツいなとは思うけど。
エリジウムの手が背中側から入ってきて、わたしの胸に触れる。……服の中に手があるから、どうやって触られてるかを見ることはできない。
「……ふ♡、ぁ……ぅ……♡」
彼の手に覆われてわたしの胸はすっぽり収まっている。左右両方を触られているけど、触り方がくすぐったくて恥ずかしい。
時々肋骨にも手が触れるせいで、愛撫されているというよりかは、普通に服の中に手を突っ込まれてまさぐられている、みたいな方が近いかもしれない。
「んっ……ぅ♡」
「あ、ここ摘ままれるの好きなんだね」
「だから、言わなくても……っ」
普段あまり弄られない乳首を引っ張られると、それだけで腰が浮きそうになった。
ちょっと痛いっていうか、変な刺激を感じるせいで普段出ないようなおかしい声が出そうになる。
「胸が小さいと感度がいい、っていうのは当たってるかもね♡」
「ひっ、ぁ……ぃっ……♡」
さらっとわたしの外見的特徴に触れられて、しかも言い方がけっこう失礼だから文句を言いたいけど、阿下喜声しか出ないせいで言い返せない。
「僕はさ、どっちかっていうと君みたいな貧乳の子の方が好き、なんだよね……♡ あぁでも、ナマエなら胸の肉付きが良くてもいいよ♡ 君ならなんだって好きさ♡」
調子のいい人だ……。前戯の時めちゃくちゃうるさいんだよなぁ。
おかげで別に知りたくもなかったエリジウムの性的な好みみたいなのまで知らされてしまった。――心底どうでもいいけど。
「……ん゛っ♡」
先のところをガリガリやられて、軽くイきそうになる。触れられた手があつくて、ぎゅっと押されると気持ちいい……♡
「声、我慢しなくてもいいよ♡」
「っ、ぁ……♡ あ゛っ♡ あ、うっ……♡」
ちょっとイきそうになったところで、手が止まった。
「……なんで止めたの?」
「いや……やっぱ、なんかさ、君の声聞いてるだけで爆発しそうなんだよね」
「はぁ……、そう……。でも今すぐ挿入するのは無理だからね」
「わかってるよっ!」
イきそうなところで止められたので、こっちもムズムズして仕方がない。ていうか、股のところしっかり当たってるし。
……なんかそれだけでもう、ちょっとだけ気持ちいいから、自分の腰を使って彼のそれにお尻を擦りつけてみる。
「っ……! あ~! ちょっと、もう!」
「……いっかいだしとけば?」
「やっ、やだよ……! 水着の中に、なんて……ぁ……!」
「……ん……、ぅ……♡ あっ……これ結構好きかも♡」
「……っ、ぁぁっ……♡」
「水着、はっ、さぁ……♡ んっ、後で洗えばいいじゃん♡」
ドライハンプってやつ? 布越しだけど……っていうか布があるから、か。……これ、結構いいかもしれない……♡ 中の裏地が結構ゴワゴワする素材だから、おまんこが擦れるときもちいい……♡ エリジウムなんておちんちんが全部擦れてるから、わたしより気持ちいい思いをしてるはずだ。
「おもらししちゃいなよ♡ エリジウムが、そこに射精するとこ、見てみたいなぁ……♡」
「もうっ! やだって言ってるでしょ!」
水着のところに、明らかに水じゃないねちゃっとした愛液が混じってきて、ちょっと音が重くなる。
エリジウムは相変わらずこっちの胸に手を触れたままで、でもそこに力が加わって、ぎゅってされるから気持ちいい……♡ ちょっと痛いけど。
「これも悪くないっしょ?」
「……ん゛っ……♡ あ゛ーっ、あっ……、もう駄目、かも……♡」
「いいよ、射精すとこ見ててあげる」
下着の生地が、ざらっとしてるから擦ってると馬鹿みたいに気持ちいい……♡
布越しでもエリジウムのおちんちんがビクビクしているのがわかる。本当にイっちゃいそうなんだ……♡
「……ぁ、っ♡ ……ごめっ……♡ も、射精ちゃう……♡ う゛っ…………っ♡」
「……ぁ……すごっ……♡」
腰をガクガクいわせながら、エリジウムが射精しているのがわかった。わたしにぎゅっとしがみ付いて、耳元で息がとてつもなく荒くなっているのがわかって、こっちも嬉しくなってくる。
「…………ぁ、も、気持ち悪い……」
「脱いだら?」
「うん、そうする……」
わたしは一旦彼の上から離れた。彼がぐちゃぐちゃになった水着を脱ぐと、おちんちんがボロンと出てきて、先っちょからまだ精子が糸を引いているのが見えた。爆発しちゃってて、結構イカ臭い。
中で射精したから陰毛にまでザーメンが纏わり付いてて、肉棒全体がぐちゃぐちゃの精子まみれになっている。
「……わ、すっげ」
「……あんまり見ないでよ……」
珍しく恥ずかしそうに身を縮めるエリジウムが、わたしはなんだか愛おしく見えてきて、余計にじっくり見てしまう。でかいくせに仕草がかわいい。
「水着さ、ちょっと横に置いとこうか」
「こんなの後で洗うの……? 僕が? いや、君がやったらそういうプレイみたいで嫌だね……。僕がやるよ」
「ティッシュで応急処置しといたからさ、多分大丈夫だって」
落ち込むエリジウムとは裏腹に、わたしはもうムラムラしてきてしょうがなかった。まだ硬そうだな、とか、もう一回くらいはできそうじゃない? とか考えながら彼のちんぽを見ていると、ドロドロの精子が熱そうで、見ているだけで濡れてくる。
「…………エリジウム、ちゅーしよ」
「えっ……」
彼の首に腕を回して、強引に口づけた。
「…………ん、……」
お互い膝立ちでしばらく触れるだけのキスをする。エリジウムの息に甘い気配を感じたので、露出した彼のおちんちんに手を触れると、元通り硬くなっているのがわかった。
「わっ……汚い、って……」
「汚くないよ♡」
まぁザーメンくっさいけどね。
「キスだけでおっきくなっちゃったね……♡」
「う、うん……。まぁね、お恥ずかしながら……」
「……恥ずかしくないよ、嬉しいよ」
「……ぁ、でも、君の水着も汚れちゃった……」
彼のおちんちんと擦れて、わたしの水着にもザーメンがこびりついてる。
「ご、ごめん、拭くものあったかな……」
「……水着、着たままするんでしょ」
ベッドサイドに置かれたティッシュに伸ばそうとした手を、がしっと掴む。
「……どうせ汚れるから、いいよ♡」
彼の手を股のところに当てて、ぎゅっと押しつけると彼は分かりやすく動揺した。
「……っ、ナマエ……!」
「一回出したから、今度は落ち着いてできるよね?」
「…………っ~! もう、知らないからねっ!」
「…………うわぁ」
光るものを見つけた子供みたいな声で、エリジウムはわたしの性器を見た。
「……あんま、じっくり見ないで」
着たままやる、と彼は言った。その言葉通り、水着は脱がされてはいない。水着といってもわたしが着ているのは上下に分かれたタイプで、要は普通の服と同じだ。
下がスカートみたいになっているから、スパッツみたいなインナーだけを下ろして、スカートをめくればわたしのぐちゃぐちゃになった性器が彼の目の前に現れる。
「すごい、濡れてるね」
「……そ、うかも……」
「触ってもいいかな」
わたしは首を縦に振った。
さっきまでのドライハンプとか、乳首を弄られたりとかで、すぐに挿入しても大丈夫なくらい濡れてぐちゃぐちゃになっていた。だからすぐにでも突っ込むのかと思ったけど、エリジウムは絶対にどんな時でも前戯を熱心にする人らしいので、ちゃんと指で慣らしてから入れようということになった。律儀なのかスケベなだけなのか、わからないけど。
……他の人とえっちしたことないから、他がどうとかも知らない。
わたしは今、開脚した体育座りみたいな体勢で座っている。エリジウムは、手始めに指を震える陰部の入り口に添えてきた。焦らすような動きにおまんこがひくついてくると、「はやく」とわたしも思わずおねだりしてしまう。そのまま、彼の節くれ立った男らしい指が、浅く挿入してきた。
「……もうとろとろだね」
ぐちゃ、と音がしてわたしのおまんこは彼の指をすぐに受け入れる。浅瀬をひっかくように刺激されて、腰が動いた。ぬちぬちと音を立てながら慣らすように弄られて、それだけで頭がぼーっとしてくる。
「……っ、ん♡ ぅぅ……♡」
媚びるように彼の指に膣壁が吸い付く。
「あはは、もう持って行かれそうだよ」
ちょっと馬鹿にしたみたいな言い方だけど、ちょっと意地を悪くされるのは嫌いじゃない……♡
というか、いつもが過剰なくらいに大事にされてる気がするから、たまにはちょっと乱暴にされたい、かも……。
「そんなに欲しかった? 僕のがいいよね?」
「うん……♡」
「君の素直なところに、僕、もうやられちゃいそう……♡」
ゆっくりと覆い被さられて、そのままベッドに押し倒される。
「ん……♡ もう?」
「まだだよ♡ でも、寝っ転がった方が君が楽でしょ?」
顔にいっぱいキスを落とされながら、彼の指は器用に奥へ奥へとゆっくり進んでいく。
「…………ぁ、ん……♡」
蕩けてきたおまんこの中が、誘い込むように受け入れているのが自分でもわかった。顔も下半身もくすぐったい。エリジウムの体の熱が、至るところに当たっているせいでもある。
「エリジウム……!♡」
ねだるように彼の名前を呼べば、返事をするみたいにぐっと指が奥まで押し込まれた。
「……ぁ、あ゛っ♡ おくっ……♡」
指の動きを追いかけるように腰がガクガク揺れて、はしたない姿に自分でも恥ずかしくて仕方がないけれど、それよりも気持ちいいという感覚が勝っていた。
「……はぁ、かわいい♡ なんてかわいいんだろう♡ こんなにちょろいとちょっと心配になるな……♡」
「心配って……、こっちの台詞だけど!」
いっつも周りにわたしよりも可愛くて綺麗で強くて賢い人に囲まれてて、友達も多いしコミュ力つよつよだし、こっちの方が気がかり、なんですけど。
「君さぁ、いっつもフラフラ歩いているから心配になるんだよ……♡ 攫われたらどうしようか、とか、僕毎日怖くなるんだから……♡」
「…………どこにも行かないよ」
「できることなら、首輪でも付けてずっと側に置いておきたいくらいだよ♡」
わたしはペットか何かかよ。
文句を言おうとしたら、手マンの動きを再開されて反論は喘ぎ声に変わった。
「ッ、~~♡♡ きゅ、にぃ……っ♡ そこ駄目っ、イぐっ……♡」
クリトリスも乱暴な手つきでぐっと押されて、体が大きく跳ねた。ぐりぐりと勃起した陰核を押されながら、よしよしするみたいにまんこの奥を指で押されて、それだけで子宮が媚びたように下りていく。
「ナカと一緒に……ぃ゛、っ、される、の、すき……♡」
「……知ってるよ♡」
エリジウムの指の付け根まで入れられて、彼の手にわたしのどろっとした愛液が纏わり付くようにとろとろと垂れてくる。それを掬って親指でクリトリスの根っこから立ち上がるように刺激されると、電流が流されたみたいにぞわぞわして、気持ちよかった……♡
「ま、まって……♡ しょこ好きぃ……っ♡ イった♡ もうイったからそこっ、も、ゾリゾリするのやだっ♡」
「ほんとに嫌? 僕にはもっとして~って言ってるようにしか聞こえないなぁ。僕が察しのいい彼氏でよかったね~♡ ナマエ♡」
頭もよしよしされながら、キスされて気持ちいい……♡
エリジウムの唇を追うように自分から舌を出したら、一瞬固まったけど、すぐにさっきよりも乱暴な動きでこっちに絡んできた。
「ん゛! ん゛ぅ! ……ぉ、お゛、っ♡ ッ、~♡♡ ん゛~!♡」
「……は、っ、……ふ……」
指の数がいつのまにか増えていた。膣の中でバラバラな動きをされながら、わたしの一番弱いところをぐっぐっ♡と押されて、もう降参です♡って感じだ……♡
腫れ上がったクリトリスをきゅっと絞められながら、おまんこの奥を持ち上げるように押されて、全身を殴りつけるような快楽が走る。
「ん゛♡ ッ、~~♡♡♡ お゛っ♡♡ う゛っ、お゛~♡♡」
絡んで舌が一旦名残惜しそうに離れて、おまんこからも指が抜けていくけれど、それに追いすがるように肉襞が吸い付いているのがわかって恥ずかしい。
「……はぁっ、いっぱいイけたね♡ まぁ、イかせたのは僕だけど♡」
また余計なことを言いながら、エリジウムは軽くわたしに口付けてきた。
「んっ……♡」
彼の長い髪がわたしの顔に垂れてくすぐったい。
「ねぇ、そろそろいいよね……?」
そう言いながら、おまんこの入り口に硬くなったおちんちんを当てられて、べちっという音が聞こえる。目眩がしそうになった。
まだ先端しか当たってないのに、もうそれだけでいつもより硬くなっているのが分かった。やばい♡ 興奮してるんだ……♡ 一回出したのにまた勃起しているのを見て、わたしの胸もドキドキしてくるし、勝手におまんこもビクビクしてきて、わたしも発情しているのが向こうにも丸わかりだ。。
挿入されたい……♡ バキバキのおちんちんで中をめちゃくちゃにされて、二人でどろどろになりたい……♡
「はやく、なかに挿れて……♡」
こっちからも腰を動かしてぐちゃぐちゃと素股してあげれば、彼の喉がごくりと動いたのが見えた。
「……もう、君って本当に……!」
お腹のところに手をつかれて、少しずつわたしの中におちんちんが収まっていく。相変わらず、とんでもない圧迫感だ。口が開いて喉の奥から絞り出すように喘いでしまう。
「あ゛……っ♡ あ゛、あ゛ぁっ、……っ♡」
お腹をゴリゴリとこじ開けられていくせいで、背中に鋭い感覚が走る。何回やってもこれだけは慣れない。体のサイズに見合った大きいサイズだし、わたしとの体格差が凄いから、中に挿れるだけで毎回大変だ。
「ッ……、無理させちゃって、ごめんね……」
「い゛、っ、から……! 焦らさないで……っ♡」
「ナマエ、すきっ♡ 大好きだよ♡」
手をぎゅっと握られながらキスされるの、気持ちいい……♡
わたしの名前を何度も呼びながら、何度もキスされる。奥へ奥へとおちんちんが押し進んでいって、ついにはコツ、と硬い感覚がして、一番奥まで入ってしまった。
「お゛っ…………、っ、ぅ…………♡」
その衝撃でイってしまって、体が大げさに跳ねた。それを押さえつけられながらまたキスをされて、気持ちいいのが止まらない……♡
「…………ふぅ。すごいね♡ ナマエの一番奥まで僕の入っちゃった♡」
おちんちんが入ってお腹のところが盛り上がって浮きでいている。その箇所を見るだけでも相当恥ずかしかった。しかも、まだ根元のところがちょっと残っている。
「まだこれで全部、じゃないじゃん……」
「君の中、もう入らないでしょ?」
全然馬鹿にしたようなニュアンスではなかった。それどころか、わたしとの体格差を気遣ってくれているのが分かる。
それでも、それでもなんだが納得できない。
……わたしよりもちょっと年上だからって、お兄さんぶりすぎてるんじゃないだろうか。
なんだか最初から諦めているみたいに聞こえて、ちょっとむっとしてしまう。
「…………そんなこと、ないし」
「え、ちょっと!」
エリジウムの腰のところで足を絡ませて、自分の力でぐっと引き寄せる。
「お゛、っ、~っ♡ おぐっ♡ は、い゛っ……♡」
「ッ~♡ こ、こらっ!」
自分でも馬鹿なことをしていると思う。自分から弱点に当てて、それだけでイってるなんて、ほんとに馬鹿だ。
頭がバチバチして、もうこれ以上駄目だって言ってるのに、わたしはエリジウムを自分に引き寄せることを辞められなかった。
「おぁっ……、ッ~♡ も、挿入ってるよ……♡」
「う゛っ……♡ おぐ、重、ぃっ……♡」
口を開けて舌出して喘ぐの気持ちいい……♡
エリジウムのおちんちんも中で大きくなって、そっちも感じてるんだってわかると、わたしも嬉しくなる……♡ これ、だいしゅきホールドっていうんだっけ? わたしはエリジウムのことすきだし、向こうもわたしにメロメロだから、相思相愛じゃん……♡
「~っはぁ、あぁっ……♡」
「おく、気持ちいい……?♡」
「そんなのっ、さぁ! 気持ちいいに決まってるだろ!」
いつもより低い声でそんなことを言われて、わたしも膣内がぎゅっと締め付けてしまう。それでちょっとだけエリジウムの口からうめき声が上がって、向こうも限界なんだなって思うともっとめちゃくちゃにしたくなる……♡
「あ、のさぁ……。僕がいつまでもやられっぱなしだって思わないでよね……♡」
「は、……♡ あ゛ぇ、っ~ッ♡ お゛っ、お゛ぉ゛っ♡ む、りです入んな……ぁっ♡」
「……そっちから誘ってきたんでしょ」
普段全然意地悪してこないのに、今日のエリジウムはなんだかいつもより激しい♡ わたしの腰をがしっと掴むと、無遠慮な激しいピストンでおまんこを蹂躙される。
おまんこの中でおちんちんがゴシゴシされて、使われてるみたいでゾクゾクする。普段は絶対に、絶対にこんなオナホコキみたいなことしないのに……っ♡
「あのさ、自分の言動にはきちんと責任、をっ! 取らないといけないよね……♡」
「ぉ、ぉぉ~っ♡ 子宮に……あっ、当たってイぐぅぅ……♡」
「……いつも君に優しくしようって思ってたけど、君から誘われちゃったらどうしようもないなぁ。……はぁ、君がかわいいから、僕、我慢できなくなっちゃったよ」
卑猥な音がお腹からする。腰を掴む手に力が込められてちょっと痛いくらいだった。でもそんなことが気にならないくらい、気持ちいい……♡
「ナマエ、ナマエ……っ!」
がむしゃらに名前を呼びながら、首筋に思い切り噛みつかれる。
「っ、たぁ……♡ あ゛っ♡ ぅ、ぁ゛……」
こんなところに傷を付けて、痕が残ったら最悪だ。まずいでしょと考えるなけなしの理性を溶かすように、一番奥をガツガツ突かれて、喉の奥から獣みたいな声が出てしまう。
「気持ちいい……♡ 気持ちいいね♡」
その通りだ。すごい気持ちいい……♡ まともに思考が働くなってきて、腰がおちんちんを気持ちいいところに当てようと必死になって、前後に勝手に動いてしまう。その度に深くイって、痙攣する膣がエリジウムのを締め付けるから彼の口からも苦しげな声が漏れて聞こえてきた。
「すきっ♡ 全部、全部大好きっ♡」
イった余韻でずっと震えが止まらない。子宮口に深く口づけてるおちんちんに、媚びるように入り口が吸い付いているのがわかる。心臓がドクドクして、全身の血液が沸騰してるみたいに熱い。
「おなかきもちいっ♡ ぁあ゛ぁ、うっ♡ い゛きそ……っ♡」
「さっきからずっとイってるでしょ♡ まあ僕も、そろそろ限界かも……♡」
お腹の奥が切なくて、もっと、もっとと欲深に求めることがやめられない。開けた口から垂れた唾液を乱暴に舌で拭われて、顔を舐められて、わたしたち犬みたいだ。
「はぁ、も、もう駄目♡ ずっと来ちゃ……♡」
涎を垂らしてるだけじゃなくて、目から勝手に涙がボロボロ溢れているのは、執拗に目の近くを舐められたせいで気づいてしまった。
中でエリジウムのが小刻みに震えて、言葉通り向こうもそろそろ限界なのかな、と思う。
耳の近くで荒い息づかいが聞こえてきて、普段は絶対に聞かせてくれないような低い音に、胸がぎゅっと高鳴る。
「ぉ、ぁー…………♡ ……っ♡」
内臓ごと持ち上がるようなピストンに、もう呼吸すらまともに出来なくなってきた。
「そろそろ……う゛っ……、好きだよ♡ 愛してるからっ♡」
一番奥にぐぷ、と押し込むような動きに、全身が突き上げられたかと思うと、びくびく震える子宮口に全部飲ませるつもりなのかと思うような、激しい洪水じみた射精が始まった。
「あ゛っ、お゛、わ゛……っ♡ で、でてる……♡ もうむり♡ 入んないよぉ……♡」
「はぁ……。駄目だよ♡ 全部ちゃんと受け入れて……♡」
ドクドクと射精が止まらないのに加えて、上からお腹をぐっと押されて、ただでさえイってるのが止まらないのにさらにめちゃくちゃになってしまう。心臓マッサージじゃないんだからもうちょい落ち着けよ……♡
「う゛ぅ……♡ も、イ゛ってるってぇ……♡」
「ッ、~……♡」
「い゛ぐっ♡ おわんな、あ゛っ……♡」
熱いドロドロの液体が、おまんこに広がって溶けてしまいそう。どくどくと注ぎ込むように更に腰を進められて、脳がしびれて馬鹿になる……♡
「あつい……♡ 一回だしたのに……♡」
「……また煽るようなことばっかりだね」
最後の一滴まで飲み込ませるような長い射精で、わたしは呼吸すらおぼつかなくなった。長距離を走った後みたいにぜえぜえ喘いでいると、そっと落ち着かせるようなキスが降ってきた。おなかを優しく撫でながらそんなことをしてきて、それこそ逆効果なんじゃないの?♡
「も、お腹触るのだめだって♡」
「ごめんね。僕のを全部収めてくれたって思うと、なんだか愛おしくて♡」
エリジウムの手がよしよしするみたいに、撫でてくるから、中に入った彼のおちんちんをまたぎゅっと締め付けてしまう。
「……あのねぇ、もうでないよ」
「わかってるよ……」
まだぼーっとする頭で、この後ディナーがあって夜には花火が上がるからそれも見る予定だったことを思い出した。体はもうヘトヘトだけど、体力馬鹿のエリジウムは部屋でのんびりするなんて悠長なことは許してくれないだろう。
ずる……、と中に入っていたのが抜けると、結合部からどろどろの精子が溢れてきた。結構大きかったせいで、抜けると自分の中に空洞が出来たような感覚になる。
べとべとで生暖かくて気持ち悪いけど、今は後処理する体力すらない。指一本も動かしたくない……。
「う、ぅ……」
「すっごいねぇ、僕」
「……そーだね」
自分でこんなことを平気で言えちゃうところが、彼を彼たらしめている理由だろう。本当にわたしより年上なのか心配になってくる。
「目の前にいる僕に、集中して?」
「バカ、ちゃんとエリジウムのこと考えてたよ」
首筋につけられたところに、痕が残ってしまっていたら最悪だ。
「……大丈夫? さっきはちょっと、やりすぎちゃった」
「傷になってない?」
「あー……。うん。ちょっと赤くなってるけど、虫刺されって誤魔化せば大丈夫さ!」
「自分のせいでしょ」
「……君に傷をつけるつもりはなかったんだよ。それだけは本当!」
眉を下げて迷子の犬みたいな顔をされると、心臓がぎゅっと痛くなる。我ながら、チョロすぎる……!
彼は自分の顔の良さをちゃんと理解した上で、あざといと理解してこれをやっているなら相当な策士だ。ドクターに並んで作戦の指揮とか担当した方がいいと思う。
「……もう次は、見えるとこにつけないでね」
「……っ! ナマエ~♡」
再びデカい体で抱きつかれた。重い。
スリスリと頭を寄せてくるエリジウムをそっと撫でてあげる。今回の休みもまた彼に振り回されそうな予感がするし、これから先もずっとそうなんだろうなと思った。