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エロあるよ笑
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インモラル・ねつ造・前半一瞬女性優位
「で、どうにかしてくれるんだろう?」
彼の言葉は悪魔の宣告のように聞こえた。
自分の足がガクガクと震えているのがわかる。可能ならば今すぐこんな場所から逃げ出したいけど、それはできない。
頭がズキズキと痛み出す。呼吸も明らかに乱れている。
そんなわたしの様子を見ながら、ディミトリさんは眉間に皺を寄せながら、切羽詰まった声でわたしの名前を呼んだ。
――余裕がないのは、向こうも同じだ。
でも……、でもなんでこんなことをわたしがしなくちゃいけないんだろう……。
当然の疑問のはずなのに、この人の前にいると常識が全部無効になってしまう。
「ナマエ、早く」
わたしの視線の先では、ディミトリさんの、そ、その……アレ……がズボンを押し上げて屹立している。子猫が母猫を呼ぶような声で、わたしの名前を呼ばないでください。そもそもなんでわたしがデ
ィミトリさんの性処理をしなくちゃいけないんですか。
ディミトリさんが入院したと聞いて、わたしはすぐに入院先の病院に向かうことにした。別に本人からそうと知らされたわけじゃない。うちの店によく来るベッローネの人が噂していたのを聞いただ
け。
そしてそのことも本人には伝えない。どうせろくでもないことになるに決まっている。わたしのせいで無意味な血が流れるのはいい気分じゃないし。
マフィアにとって一番大事なのは面子で、そのためにはわたしも礼儀を尽くさなくてはならない。
一般人の尺度で物事を考えてくれるなんて甘えは捨てた方がいい。知らなかったからどうしようもありませんでしたが通じる相手じゃないから。
ディミトリさんは、わたしの家族を――正しくはわたしの父が経営している店を守ってくれているファミリーの偉い人だ。
シラクーザのマフィアは堅気の店を守る。その代わりに店はマフィアにみかじめ料を納める。
それが正しく機能しているせいで、わたしはこの人たちに頭が上がらない。男手一つでわたしを育ててくれた父親にこれ以上苦労をかけたくない。余計な心労を与えたくない。だから……、わたしは彼
らに従う。マフィアに楯突いて平気だった人間はこの街には存在しない。
……ということで、わたしは近所の花屋でお見舞い用の花を買って、ちゃんとしたよそ行きの服を着て彼の元へと向かった。受付の人はわたしの姿を見るなり、部屋番号を書いた紙を渡してくれた。こ
こまで用意周到な手回しをするところが、彼らしい。それと同時にこの国にはびこるマフィアの影響力というものを、嫌というほど体感させられて背筋がゾッとする。
エレベーターを上がってリノリウムの廊下を歩けば、個室だけがずらーっと並んでいるのがよくわかる。
わたしはその中の一室、彼が偽名で入院している場所のドアを数回ノックした。
「――誰だ。看護師じゃないだろ」
中からけだるげな声が聞こえてくる。わたしのよく知る男の声だ。
「わたしです。ナマエです」
「…………あぁ、今開ける」
個室に鍵を付けられるのは、この病院の汚職の証拠だ。あっさりと開いた扉に手をかけると、そっと音も立てずにそれは開く。
――これでわたしが背後に銃でも隠し持っていたらどうするつもりだったんだろう。
ディミトリさんは、一人でダブルベッドの上に座っていた。怪我をしていると聞いているけれど、目立った外傷は頭に巻かれた包帯と……、右腕のギプスだけだ。
つけっぱなしにしてあるテレビから、つまらなさそうなバラエティ番組が流れている。
「お花持ってきたんですけど、あの花瓶にさしておいて大丈夫ですか?」
「ありがとう。そこに置いておいてくれればいいよ」
……これで正解なのだろうか。わたしはマフィアに対する接し方なんて知らないし、万が一にでもこれが無作法に値すると向こうに判断されたら、その時はどうなるかわからない。常に綱渡りの選択を
していると言える。
彼が大して花に気をとめなかったのは幸運だろう。派手すぎず、縁起が悪い花言葉の物も極力排除して、花屋の店員に選んでもらったそれは、サイドテーブルの上に置かれた簡素な花瓶にちょうどよく
収まった。
「こっちおいで。顔をよく見せて」
ディミトリさんは、わたしを手招いている。花を送ってちょっと話をしてすぐに帰ろうという当初の希望は、恐らく叶いそうにもない。
口調がおばあちゃんみたいだな、と思った。
わたしはベッドの側にある小さな椅子に腰を下ろした。上半身だけ起こしてこちらを見ているディミトリさんと、しっかりと目が合う。
「久しぶりだな。どうしてここが分かったんだ?」
「……お世話になっている方のお見舞いに行くのは当然じゃないですか」
「へぇ、真面目なんだな」
真面目? ちゃんとしないとこっちは命がないっての。
感心したよ、と呟くディミトリさんに向かって曖昧な笑顔を作った。この場合ありがとうございます、で合ってるんだろうか。謙遜するのはよくないけど、うぬぼれていると思われても嫌だ。
「それで……、その、具合の方は大丈夫なんですか」
「あぁ、これ? 医者には一ヶ月は安静にしてろと言われた。骨にヒビが入ってしまってるらしい。……利き手が使えないし、不便でしかたないな」
「怪我が多い仕事ですからね……」
「これでも五体満足でいられるからマシな方かもな」
彼の言葉にどう反応していいかわからず、追従するように軽く笑った。軽いジョークだ、多分。全然笑えないけど。
誰のせいでこんな怪我をしたのかは、聞かない方がいいだろう。
ディミトリさんは、固定されていない方の手でそっと私の手を包んだ。まるで恋人にするようなそれは、いつまでたっても慣れない。
「あ、あの……」
「大丈夫、誰も入ってこない」
そういう問題じゃない。
普段銃や刃物を扱う手が、わたしに触れている。それだけで心臓が跳ね上がるような気持ちになるのに、彼はわたしの気持ちなんてお構いなしに、男の人には珍しい整えた指先で、わたしの手を撫でて
くる。……こんな、綺麗でもなんでもない手を。ありふれた人間の右手を……。
彼の手を見る度に、わたしは恐ろしさで震えてしまう。この手が人を殺す。兵器な顔をして、ファミリーに楯突く相手を容赦なく殺すのだ。わたしもいつ海に沈むか分からない。彼の手がわたしの首を
へし折るのなんて造作もないだろう。
「親父さんの店は大丈夫なのか?」
「は、はい……。今のところは、よくしていただいて、本当に助かっています」
「それならよかった。あの店のソースはどこの店よりも美味しいから潰れて貰っちゃ困る。どうやって作ってるか、今度教えてもらえないか?」
「我が家の秘伝のレシピ、ですから……。門外不出ですよ」
「あはは、そうだったな。そんな大事な物、簡単に他人に渡しちゃいけないよな……」
「父も、ディミトリさんにそう言っていただけると、喜ぶと思います」
「退院したら、また行くよ。親父さんによろしく伝えておいてくれ」
来ないで。
絶対に来ないで。
頭ではそう思っているけれど、強者にこびへつらうことしかできないわたしの体は、思いとは裏腹に愛想のいい笑みを作っている。この人が怖い。早くうちに帰りたい。マフィアとこれ以上、関わりた
くないのに……。
「ナマエが来るまで、暇で暇でしょうがなかったんだ」
ベッドの上に転がる雑誌や開きかけの小説が、わたしの目にも見える。
「こんな時くらい仕事をするなって、周りが言うもんだからさ。でも、ペンを握ってサインもできないんじゃ、仕方ないよな……」
「そう……ですね」
駄目だと思っても震えが止まることはなかった。きっと向こうもわたしが彼を恐れていることを分かっているだろう。分かった上で、遊ばれている。
「はぁ……ナマエ……」
ディミトリさんとの距離が近い。段々と彼の顔がこちらに近づいてきて、悩ましげな吐息が肌に伝わってくるようだ。
「ずっと会えなくて、寂しかった」
「わたしも――、です」
「俺と同じ気持ち? 嬉しいな」
磁石が引き合うように、離れたくても離れられない。唇に触れるだけの口づけが降ってくる。
「しばらく見ない間に、綺麗になった」
「そんな……一ヶ月くらいですよ」
「一ヶ月お前に会えないなんて、世界が滅ぶのと同じくらいショックだよ」
ディミトリさんの薄い唇がわたしの顔に触れるたび、そのくすぐったい感触が鋭い痛みのように脳を蝕んでくる。
彼が今目を開けたら、梟のように目を見開いたまま彼を凝視するわたしの姿が見えるだろう。わたしはこの人とふれあっている時、とてもじゃないが視界から彼を外すことができなかった。信頼、でき
ないから……。やっぱり、怖いから。
堅く握った手を器用に解きながら、彼はわたしの右手を自分の下半身へと誘導した。手に触れた感触の堅さ……生々しさに、思わず体を後退させたくなるが、できない。
「ナマエ以外の……誰ともやってない。ずっと、我慢してたんだ……。入院して、手も不自由で……、いつファミリーの誰かが入ってくるか、わかったもんじゃないだろ」
「い、今は……、いいんですか。昼ですよ……」
カーテンの隙間からは、病院の中庭の噴水で遊ぶ子供の姿が見える。過敏になった聴覚が、廊下を歩く看護師の足音や外で鳥がさえずる音を拾ってわたしの羞恥をかきたてる。
「今だけ……人払いしてるから、誰も入ってこない。なぁ、頼むよ。お前じゃないと……駄目なんだ」
普段の一流ブティックで仕立てたスーツとは違って、綿の柔らかい入院着を着ているせいで、ディミトリさんのアレの感覚がより生々しく手のひらに伝わってくる。
あつい……。
下着を脱げば、バキバキと隆起した逸物が姿を現すのだろう。
……嫌だ。
絶対に病院でだけは、やりたくない。
彼が人を追い出しているとはいえ、絶対に誰も入ってこない保証なんてあるのだろうか。このフロアには他に患者がいるだろうし、いなくても看護師や医者がドアの前を通るかもしれない。
そんな人に自分の痴態を見られたら一生この病院を使えなくなる……!
「大丈夫、だから……。頼むよ、お父さんの店だけじゃなくて色々と……俺には借りがあるんじゃなかったか?」
トイレ行って一人で抜いとけよ。
それを言える力がわたしにあれば、どれだけよかっただろう。アーツもろくに使えない、非力で無力で、どこまでも普通のわたしは、頭でも抵抗できずに体を使うしかない。
ディミトリさんの言葉を聞いていると、心臓に直接銃口を突きつけられているような気分になる。
「これ、わたしのせいですか」
「あぁ、お前のせいだよ。ナマエがかわいくて、エロい……こんなスカート履いてるせいだ」
地味な膝丈のスカートだけでこんなバキバキになってるんだ。これは相当溜まってるんだな、と他人事のように考える。
「ディミトリ……さんの、が、イライラしちゃったのは、わたしのせい、なんですね……」
「…………忙しくてここ最近ずっと抜いてない。周りは男ばかりだし、殺したり殺されたり、血なまぐさいことばかりなんだよ……。ナマエだけが、俺に優しいんだ……」
わたしも別に無償で優しくしてるわけじゃないですけどね。
ディミトリさんの息づかいが、次第に荒くなる。
「どうにかします……。わたしが、責任、とりますよ」
わたしは彼の手からそっと逃れると、椅子から立ち上がった。膝に乗せていた鞄も横に置いて、カーテンを隙間なく閉めて、ドアもロックがかかっていないかしっかりと確認した。
――やるしか、ないのか。
このまま息子をフル勃起させた彼を置いて出て行ったら、どうなるかわかったものじゃない。
シコったティッシュがベッローネファミリーのディミトリの病室に捨ててあるだけでも、ファミリーの沽券に関わってくるかもしれない。……そうなってくると、巡り巡ってわたしの家にまで影響が出
てくる……かもしれない。
――つまりは、わたしがどうにかして鎮めてあげるしかないのだ。
「ディミトリさん……病院で二度目はないですからね」
「わかってる、早くしてくれないか」
彼のここまで切羽詰まった声を聞くのは初めてだった。観念して、これは生きるための仕事だと割り切らないと――。
「失礼、します……」
靴を脱いで、ディミトリさんの足を跨ぐ形でベッドに乗っかった。病院のベッドは二人で使うことを想定していないのだろう。この時点で既にギシギシと嫌な音を立てている。
……もうやることをやるなら、さっさとやってしまおう。
「腰、ちょっとだけ上げてください」
入院着だから介助しやすいように脱がせやすくなっている。下着と一緒に一気にそれを下ろしてしまうと、勃起した逸物がわたしの目の前に現れた。
こんな綺麗な顔をしている人の体に、こんなグロテスクな物がついているなんて考えられない。
「…………」
じっと見ていると揶揄われそうだったので、素手でそっと竿の部分に触れた。ガチガチに堅くなって、血管がくっきりと浮き出ているのがわかる。
「…………っ」
わたしが無遠慮に彼の性器に触れてしまったせいで、我慢できずに彼の声が出てしまう。
「これ、溜まってるんで、一回射精しちゃいましょう」
「はぁっ……。嘘だろ……中、早く挿れたい……♡」
「…………何回もやるのは無理ですよ、こっちが持ちませんから」
カリを親指でぐちぐち弄ってあげると、それだけでダラダラと先走りが流れ出てくる。自分の手について本当に不愉快でしかないが、一発出して冷静になってもらわないとこの後が大変だ。
「ナマエ……♡ ナマエの手あったかい……♡ 指柔らかいんだな♡ かわいい♡」
ぬるぬるとしたカウパーと、ちんこ本体も熱を発したように熱くて、触って摩擦を起こしているだけで手のひらが火傷しそうだ。
「わたしの手がそんなにかわいいですか」
「あぁ♡ ちっさくて銃も握ったことないような手が俺のちんこ触ってて……♡ 好きだ……♡」
わたしは無心でこの人の弱いところを探りながら、必死に手コキをこなした。あんまり乱暴にすると駄目らしいけど、スローにじらすのもよくないっていうか、そもそも加減がわからない。
デカくてビクビクしているちんこにおっかなびっくりしているわたしを見て、彼も嬉しくなってきたらしい。
手コキでぬちぬちと音を立てながら、ちんこが余計にガチガチに堅くなっていくのが手のひらから伝わってくる。
ズブの素人がなんとかかんとかやっている手コキが、そんなにいいのだろうか……。
「手、貸してくれ♡」
わたしの右手に、ディミトリさんの左手が急に重なった。
「えっ、えっ?」
「はぁっ……悪いが……、物足りない……から」
わたしの手を包み込んで、彼は勝手にオナニーを始める。
「っ……もっと強くしないと……駄目だ♡」
ばっちいからあんまり強く触らないようにしていた筋の部分や、カリ首の凹凸の部分も指の間まで使って好き勝手触らされる。
「ちょっ……マジで……」
「気持ちい……♡ 最高だよ、お前の手、ぷにぷにしてて、オナホよりいいよ……♡」
最悪の評価だ。わたしの利き手を使って贅沢なオナニーしやがって。手の中でビクビクしてるちんこと、わたしの手を使って好き勝手している彼の白くて細い男らしい手とのコントラストが気持ち悪く
て、これが本当に同じ人間についている物なのかと改めて疑問に思えてくる。
「……っ、はぁっ……♡ そろそろ、射精そうだ……」
眉間に皺を寄せながら、ディミトリさんの呼吸が荒くなる。……もしかして、このままわたしの手の中で出す気じゃないの。
「ちょ、と、手……離してくださ……!」
「いいだろ、別に♡ 責任とってくれるんだから♡ それくらい大目に見てくれよ♡」
「せめてティッシュに出してくださいよ……」
「あ゛っ……♡ イく……♡ ナマエのかわいい手の中に……射精すぞっ♡」
わたしが思わず口を滑らせてしまった苦言は、彼の耳には届いていなかったらしい。
爆発したちんこからは白くてドロドロの濃厚精子が、空気とわたしの手に触れて命が壊死していく様がありありと見て取れた。
「…………」
なんて言葉をかけたらいいか、わからない。とりあえず、彼に痛いほど握られた手に生ぬるい液体の白濁がまとわりつくのが本当に気持ち悪い。
ディミトリさんは背を丸めながらとろけた目で自分のちんこの先から放たれたザーメンが、わたしの手の中に飛散している様子を眺めていた。一回の射精で息が荒い。
「はーっ♡」
一回抜いてもなお勢いの衰えないちんこが、わたしの手の中でドクドクと脈打っているのがわかる。
「手、拭いてもいいですか♡」
まだがっつりとホールドされたままの手が、ちょっとだけ緩くなった。それでもまだ名残惜しそうにわたしの手に――ザーメンがこびりついた手に触れているけれど、正気なのだろうか。
「…………」
わたしはティッシュで素早く手についた精子を拭き取った。ぬちゃっとしていて、固まったら後が大変そうだけど、出したばかりだから何回か拭けばあらかた綺麗にすることができた。
「女の子の手って、あんなに柔らかいんだな……」
童貞みたいなことを言い出すディミトリさんに返す言葉がない。
彼はふぅ……と一回ため息をついたあと、改めてわたしの方へとにじり寄ってきた。
前髪が汗でちょっと張り付いていて、いつもよりも上気した顔がわたしの顔に近寄ってくる。
「…………っ」
「なぁ……」
彼の目の中にわたしが映り込んでいるのが分かる距離まで接近される。どうしていいか分からずに手をぎゅっと握っていると、わたしの緊張をほぐすかのように耳に唇を落とされる。
「耳あつい……期待してる?」
「ちが……っ。これはあくまで……」
言葉の続きを塞ぐように軽く口づけられた。彼の唇がわたしの口の端や顎に触れる度に、どうしようもない震えが体を襲う。
押しつけられるような熱に、体の芯が溶かされて、背筋がびりびりしてくる。
「今度はナマエの中に……挿れたい。いいよな♡」
耳元で囁かれると、一気に体温がぶわっと上がってしまいそうになる。彼はわたしの腹をぐいぐいと押しながら、片手で器用にスカートのホックをはずそうとする。
「…………ぁ……っ、おなか押すの……やめてください……♡」
なんか、おなか……子宮のあたりをぐりぐりされると、変な気持ちになってくる……♡ こっちはさっきまでみじんもむらむらしてなかったのに。
こんな小細工で子作りのスイッチでも押されているのか、頭が朦朧として、ちゃんとした思考ができなくなる……。
「……こんなかわいい姿を見せられて、やめてあげるわけないだろ♡」
スカートのホックがするっと外されて、ついでにチャックも一番下まで下ろされてしまった。こうなると、わたしが動かなくてもスカートそのものが膝まで降りてきてしまう。
「う…………うぅっ…………」
上半身だけを回り込むようにして、唇を貪るようにキスされる。わたしの腰が一瞬浮いた隙を見逃さずに、ディミトリさんはわたしのペチパンツや下着までも器用に下ろしてしまった。
「あっ♡ ……な、ん、……ぁ……っ」
「透けるの防止のやつだろ♡ ちゃんとはいてて偉いな、ナマエは♡ 俺以外に下着を見せたら、相手がどうなるか分からないな」
お前に見せるためにはいてるわけじゃない!
抗議したかったけど、言葉が口から出る前に彼の口がわたしの唇を塞いでしまう。
下半身がスースーするし、おまんこが直接シーツに触れてガサガサして気持ち悪い。ディミトリさんの手でわたしの下着たちが明後日の方向に放り投げられたのを見ながら、わたしは屈辱で泣きたくな
った。
「足、開けるな♡」
ディミトリさんは怒りやら恥ずかしさやらで死にたくなっているわたしにも容赦がない。わたしの太ももをお腹を押したときと同じ要領でつつくと、わたしの足は勝手に開いてしまう。
「はぁ…………っ♡ も、これ以上……は……勘弁してください……」
「駄目だ。ちゃんと解さないと後が辛いんだぞ」
み、見られてる……♡ わたしのみっともないところ、隠さないといけないところがっ♡ 陰部が外気に晒されて、やばい♡ 冷たくてジンジンする♡
「……剃ったか? 剃ったよな」
「え、あ……はい♡ 蒸れて気持ち悪い、から……」
一瞬とてつもなく声が低くなった。……もしかしてこの人陰毛フェチ♡ などと失礼な想像をしていると、ディミトリさんの手が無遠慮におまんこに触れてきた♡
「…………それにしても、触ったばかりなのにもうこんなにビショビショなんだな。……これから大丈夫か♡」
誰のせいでこうなってると……! 人を淫乱みたいに言わないでよっ♡
下手に口答えしたらいつ自分の首が飛ぶかわからないから、黙っているしかない。その間にも、ディミトリさんはわたしの陰部の調子を確かめるように、前膣円蓋の付近をなぞるように触ってくる。
そ、そこだめだっ♡ そもそもこんなところ結婚した人にしか見せちゃだめなのに♡ ディミトリさんに触られたところからダラダラ愛液が垂れてきて、彼の指にねっとりした汁が纏わり付いてる♡
彼は流れてきた愛液で滑りをよくさせながら、膣の入り口の浅いところと尿道口の辺りをグリグリと弄っている。
イきそうになるのを我慢したくて腰を後ろに引こうとするけど、上手くいかなくてそれが逆に早く奥まで入れてくださいっておねだりするみたいにヘコヘコ媚び売ってるみたいになってしまう♡
も、もうやだっ♡ この人のせいで変な癖ついちゃう♡ 最近まで処女だったのに、変なことばっかり覚えさせられて、もう最悪だ……!
「あ゛っ♡ そんな、急にぃっ……♡」
「急? 一々触っていいか聞かないと駄目か?」
「あ゛、ぅ、っ……、クリトリス、あま……弄らないでくださ……っ♡」
ディミトリさんの指が、皮を被っていた陰核を引きずり出すように乱暴に動き出した。
皮の中にある芯が、つまみを出すように引っ張られて、口から汚い喘ぎ声が出てしまう。
「ぉ゛、お゛っ♡ お~♡」
慌てて口を塞ごうとしたけど、意味がなかった。
わたしの下品なイキ声はちゃんと向こうの耳にも聞こえてしまっていて、ディミトリさんは心底嬉しそうに笑っている。
最悪最悪最悪! なんでこんなに乱暴にされてるのに、本当のわたしは下品な女じゃないっ♡ こんないきなり、普通じゃないセックスさせられてるからこんなことになってるだけだ。
「ま、マジでやめでっ……ください……い゛っ♡ そこ、乱暴にするどごじゃなぃっ……い゛ぃっっ♡」
「前よりデカくなったな、自分で弄ったか♡」
「そ、そなことっ……♡ 聞かないでく、ださぁっ♡」
ディミトリさんに散々触られて大きくなってしまったクリトリスが下着に擦れてたまたま成長してしまっただけです♡ なんでわたしのせいにするのっ♡ などと反論したかったけど、口からは下品な
喘ぎ声が出続けるだけだった。
「いやらしいのは嫌いじゃない♡ クリちんぽデカくさせて可愛いじゃないか♡」
な、なんて下品な言い方なんだろう……!
ビンビンに勃起して小さなちんこみたいになったクリを、さっきわたしがしたみたいに扱かれてマジイキしそうになるっ♡
「ふ~っ♡ ふっ♡ ぉ゛っ、ふ~♡」
「喘ぎ声、我慢しなくていいんだぞ♡」
弱い一点無理矢理扱かれて、頭はまともに動かないし、触られる度におまんこからやらしい汁……本気汁ダラダラ出てくるのが自分でもわかった。
「本気イキするとこ、俺に見せろよ♡」
親指でグリグリと陰核を押しつけたり、イキ汁をこちょこちょと絡ませたりされながら、ビクビクしてる勃起クリ弄られて、本気で頭おかしくなるっ♡ また皮からはみ出して下着に擦れるのが酷くな
ったらいやだっ♡ どうせこいつ責任とってくれないし♡ マジで慰謝料取ってやろうかな。
「あ゛~♡ 無理む゛りぃ♡ イキ癖ついちゃ……♡ 余計おっきくなって死んじゃう……う゛っ♡ た、たすけて……っ」
「人間はこれくらいで死なないから大丈夫だ♡ ナマエは強いもんな~♡」
そう言いながらディミトリさんのイキ殺しさせるクリコキ止まんないっ♡ も、もう駄目っ! マジでみっともないアクメしちゃう♡
「お゛、っ、お゛ぉっ♡ イぐっ♡♡ 恥ずかしいとこおっきくさせてイっちゃいまずっ……♡」
「ああ、イくこと見ててやるよ♡」
もう理性なんてなくなりそうだった。
余計にぬちゃぬちゃ♡ シコシコ♡ と完全にガシマンの要領でクリトリスをガシガシ乱暴に扱かれて、目の前が真っ白になって何もかもぶっ飛んでしまいそうになる……っ♡
「い、イ゛ぐっ……♡イぐぅっ♡ ぅ う゛っう う゛、うっううう~♡」
今までよりも一際大きな声で喘ぎながら、わたしはみっともなくイってしまった。
股から犬のマーキングよろしくまん汁がビシャっと出てきているのが、麻痺した感覚の中で鮮明に感じられた。
病院のシーツに、思いっきり漏らしてしまった……。
――あ、あぁ……あ、最悪、だぁ……。
一回ガチイキ……して、冷静になると、自分が病院の中でクリトリス扱かれて恥ずかしげもなく大きな声で喘いでしまったという現実が鮮明になる。やらかしたことを、脳が理解しかけてきた……。
「…………あ、やだ……」
「ペットシーツ買ってくればよかったな」
「れ、冷静に言わないでくださいよっ! わたし、社会的に終わった……。ど、どど、どどど、どうしよう……! こんな場所で……わたしっ…………ん、ん゛ぅっ♡」
至極全うな抗議に対して何も言うなと言わんばかりに、ディミトリさんはわたしを黙らせた。
だ、だめだ……。
一回交尾スイッチ入ったらキスだけでおまんこキュンキュンしちゃう♡ お腹の奥がまたずっしりと重くなってきて、舌が絡む度に背中がゾクゾクする♡ わたしは生殖だけの生き物じゃないのにっ♡
単純なメスイキだけする雑魚だって教え込ますみたいなキスしないでよっ♡
「はぁっ……♡ もう中もドロドロだし、入るんじゃないか……♡」
キスの合間におまんこの中に指入れられて、弱いところぞりぞりされて喘ぎ声出そうになるけど、キスしてるからそれどころじゃない。酸欠で死にそうなのに、ディミトリさんの指は中を広げるように
好き勝手暴れ回る。
人の性器をオナホの穴だとでも思ってるんじゃないの、この人。
「ふ、ぅ、っ……んっ…………♡」
「もう中ドロドロで、子宮も降りきってる……♡ 交尾期待してたんだな♡ 嬉しいな♡」
「 ん゛っ、う゛、ぅ、んんんっ♡」
こっちが否定できないのをいいことに、好き勝手言われてしまっている。
確かにもう子宮口は精子を求めて、ディミトリさんの指先にくっつくまで降りきってしまっている。でもこれわたしが悪いわけじゃないからっ♡ ただの生理現象ですから!♡
「ほら、俺の指先にちゅーちゅー吸い付いてきてる♡ よっぽどほしがりなんだな♡」
ポルチオを指でネチネチと弄られるたび、お腹全体がずしんって沈むみたいにイキそうになる。
「――、ふっ、う゛ぅ、う、うううっ♡」
赤ちゃんの入り口が、出産のとき以外は開きっこない口が、乳をねだる赤子よろしくディミトリさんの指先に吸い付いている。そ、そんな、スイッチ押すみたいにトントンされたらポルチオでイキ癖が
……、よくない癖が付けられてしまう。
わたしが必死にイくのを我慢しているのに、こっちの気なんて知らないでディミトリさんはポルチオをおもちゃにして吸い付きを楽しんでいた。
ついでとばかりに親指でクリトリスを潰されると、簡単に甘イキしてちょろいまんこみたいに膣がディミトリさんの指をぎゅっ♡と締め付けてしまう。
「ちゃんとやれば亀頭くらいなら入れられそうじゃないか♡」
冗談じゃない――!
この病院には婦人科もあることを思い出して、一瞬本気で死んでしまいたくなった。そんな病気になりそうなことを平気で言わないでほしい。ポルノの見過ぎなんじゃないの♡
なんて考えるけど、体は言うことを聞かずにディミトリさんの指を余計に締め付けてしまう。ははっ、と馬鹿にするような半笑いを聞いて、頭に冷や水をぶっかけられたような気持ちになった。
イキかけのくせに多少冷静になった頭でそんなことを考えていると、ちゅぽ、と指が膣から抜けた。
「……あ、あぇ……」
「そろそろ、俺のも挿入させてくれ♡」
ディミトリさんが片手で器用にわたしの腰を上げさせた。彼の真正面に膝立ちになる形で、わたしは彼に向かい合う。
「えっ、えっ」
お尻をピシャ、と叩かれて、わたしは思わず背筋を伸ばしてしまった。
「挿れてくれ、この通り怪我してるんだ」
こんな時だけ、自分を重傷みたいにしやがって……! わざとらしく怪我をした方の腕を見せつけてくるディミトリさんに、思わず舌打ちしたくなる。「――ぅっ…………う゛ぅっ!♡」
ディミトリさんの勃起したおちんちんが、わたしの膣にくっついて不意打ちで変な声が出てしまった♡
どろどろになったおまんこの入り口に、ドクドクして熱いおちんちんがくっついて、ディミトリさん本人のイライラもこちらに伝わってくるようだった。
「責任取るんじゃなかったのか♡ それとも、俺を置いて逃げるつもりか♡」
「あー、は、え、そ、そんなつもりない……です。ちゃんと、ちゃんとやるから殺さないでください……!」
「……ちゃんと挿入できるな♡ 家族を守るためだもんな♡ ナマエは親孝行ないい子だもんな……♡」
……その台詞を言われると、どうしようもなくなってしまう。
ディミトリさんはもたもたしてさっさと動こうとしないわたしを見て、結構カチンときてるみたいだ。そんなすぐにやれって言われても、心の準備とかそういうのも大事なんだけど。
「…………っ♡」
正直屈辱的すぎて泣きそう。だけど、ここでみっともなく泣いたらただでさえボロボロのプライドが、全部なくなってしまう気がして、泣きそうな目を必死で瞬きしてこらえて、お尻を上げる。
「わ、わたしのっ、お、おまんこに、ディミトリさんのおちんぽ、挿入、させていただきます……♡」
自分の膣の入り口、おまんこ穴を手でくぱぁ♡と広げて、ディミトリさんの勃起した大きなおちんちんを迎え入れる準備をする。期待しているのか本能なのか、膣の入り口から愛液がダラダラと糸を引
いて流れ出てきているのがわかる。ぼたぼたとはしたなく流れるそれは、ディミトリさんのおちんちんの先にまで垂れて、絡みつくように下へと流れていく。
さっきまで自分の片手でこれを好き勝手扱いていたことが、まるで嘘みたいだ。
……というか、さっきより一回りおっきくなってない♡ 流石に気のせいだと思いたいけど、疑問とか反論とかを口にしたらいけないので、わたしは必死でまんこ穴を広げて腰を落とす。
「フーっ♡ ふーっ♡」
ぐち、と音がして、おまんこと亀頭が触れあう。……まではよかったけど、そのまま恥肉と亀頭が滑って穴に擦りつけるだけで、勝手にちょっとだけイっちゃった。こっそりディミトリさんの様子を窺
うけど、あまり顔がよく見えない。
多分、こっちの穴で合ってるのかはわからないけど、ぐちょぐちょの膣は滑って焦点が合わなくなってしまう。
「あ、あえ……な、なんでっ♡」
「…………」
無言が怖い。
「ッ、う、あ、れっ……おかしいな。……っ、な、なんで入んな……♡ あっ♡」
クリトリスとちんこが滑って、なんか気持ちい……♡ じゃない! これじゃまるでわたしがディルド使ってオナニーしてるみたいじゃん♡ ち、違うから。ディミトリさんのおちんちん使ってオナニー
してるわけじゃないですっ♡
「焦らすのか♡」
「ち、ちがっ」
「じゃあ今軽くイったのは♡」
そんなことまで細かくみないでよ♡
なんでこの人、ここまでわたしに厳しいんだろう……。こっちが向こうの性処理してあげてる立場なのに、なんかムカつく……。
「穴が、お、おまんこの穴っ、入んなくて……ぇ……っ……! っ…………! お゛ぉっ♡♡ お゛ぁ…… え゛……っ♡」
ヤバいっ♡ エスパーなのこの人っ♡
わたしがちょっとでも失礼なことを考えていたせいか、彼はわたしの腰を片手でガッと掴むと、そのままオナホに挿入するみたいに無理矢理おちんぽをわたしの中にぶち込んでしまった。
「 お゛ーっ♡ お゛ぉぉぉ♡ っ、ぁぁ、イ、イぎそっ……♡♡ きゅに、きた……からっ♡」
ちょっとだけ、少しずつ慣らして入れようと思ってたのに、そんな浅知恵も見抜かれていたのか、彼は全部をわたしの中に無理矢理押し込んでしまった。一番太いとこが膣の弱いところをぎゅっと擦っ
て、マジで軽くイっちゃった……♡
「…………っ、はぁ」
ディミトリさんはふーっと息を吐いただけで、全然イってない。そのままわたしの体ごと、彼の側に引き寄せられる。
「動いてくれ」
……これも、中途半端な動きだと殺されるやつだ。
「ん、ぅ……」
わたしは彼のお腹に手をつくと、そっと腰を上げ――イ、いぐっ♡ ちょっと動かしただけなのに♡ おまんこ全体がおちんちんをぎゅっとハグして、逃がさないみたいに締め付けてるからっ♡ 弱い
ところにゾリゾリゾリ♡っておちんちん擦れてそれだけで軽く、イっちゃったぁ……♡
「……、ぅ、あ゛、あぁっ……♡」
「それだけで♡ 敏感すぎるのも大変なんだな」
「す、すみませっ、ちゃんとします♡」
「ああ、頼むよ」
抜けるギリギリまで腰を上げたから、次はちゃんと奥……までいれないと。
「……ふーっ♡」
蛙みたいながに股になりながら、わたしはそっと腰を落としていく。今度は手を後ろにつきながら、背中のけぞってつりそう……。ちょっとずつ、おちんぽをおまんこに納めていく。
「ぁ…………♡ う゛ぅ、っ、はっ♡ はー♡ んっ♡ んぅ……♡」
さっきよりもコツをつかんだからか、弱点をあんまり刺激しないようにしておちんちんをおまんこにおさめることができる。
「ふーっ♡」
ある程度収まったかな……♡と思って本体を見ると、まだ全然だけ収まりきっていないことがわかった。思わず、動きが止まる。
「…………」
え、これもいれないと駄目なんですか♡ こ、これ入れちゃったらさっきみたいにポルチオにガチンって当たって、またイっちゃう……♡
「ナマエ」
低い声で自分の名前を呼ばれる。
「っも、おなかいっぱい……で……」
しないと決めていた抵抗もついついしてしまった。で、でもっ、これ入れたらもう駄目なんだもん……。こんなの入れたら、死んじゃう……。
「ちゃんとやるんじゃなかったのか♡ ……できないなら、手伝ってやる」
わたしの返事も聞かずに、ディミトリさんの手がさっきみたいにわたしの腰を掴んで、沈ませるようにおちんちんを無理矢理ねじ込んできた♡
「お゛っ♡ あ、あえええっ♡ 無理っ♡ むり い゛ぃぃぃっ♡ ひ、イ、っ、イ゛ぃぃぃぃっ♡」
ズズッ、ぶちゅぶちゅぶちゅ……♡と音を立てながら、彼のおちんちんがわたしの中を割って入るように侵入してくる。
そしてそのままガツンと殴られたみたいな衝撃がわたしの全身を駆け巡った。
「…………ぇ、ぁ♡」
腰がガクガクと震えるせいで、自分がイキ潮をぷしゃぷしゃ吹きながらイってしまっていることをしばらく理解できなかった。
ポルチオを殴りつけられて、わたしは理解できないくらい痛ましい快感に襲われた。本当に一瞬、意識が消えてしまった……♡
ディミトリさんはイっておかしくなっているわたしを無視して、オナホでシコるみたいにわたしのおまんこを好き勝手使っている。
「お゛っっ♡ お゛ぉぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡♡」
「…………っ、はーっ♡」
ディミトリさんが興奮して呼吸が荒くなるたびに、わたしの中で好き勝手暴れるおちんちんが固くなっていくのがわかった。そして、恥ずかしながらわたしのおまんこも、ディミトリさんの勃起したガ
チオスちんぽに媚びて、精子をおねだりしながら浅ましくきゅうきゅうと締め付けている。こんなの、オナホだと言われて馬鹿にされても反論できない……♡
「いい子、だ……♡」
そんな風に褒められてもぜんぜん嬉しくないっ♡
「こっちは喜んでるな♡」
頭をよしよしされて雌の本能が刺激されているのか、わたしのマゾ丸出しおまんこは、さらにぎゅぎゅっと彼のモノを締め付けて離そうとしない。
優しい口調とは裏腹に、イライラしたおちんちんで膣内……の、子宮口をボコボコに殴られて、マジで頭がぶっ飛びそう♡
こんなに乱暴にオナホコキされてるのに、降りてきた子宮口はおちんちんの先っぽを咥えて、ちゅっちゅとキスしてるし、激しいピストンで奥に入れろ! って殴られてるみたいなのに、最悪なくらい
気持ちいい……♡
「お゛ーっ♡ ぉほぉっ♡」
ま、マジで嫌だ……♡ 自分から発せられているとは思えないほど下品な声が口から出る度、自分を殺したくなる♡
ぬちぬちと亀頭が赤ちゃんの出口にキスするたび、固い病院のベッドがキーキーと音を立てて、本当に不愉快だ。
あ゛ー♡ もうやだやだやだっ♡ こんなところでイかされて、ポルチオ殴られて完全敗北しちゃう♡ わたし下品な人間じゃにゃいっ♡ で、でももうむりっ……♡ 駄目なのに、いけないのに、
無様アクメキメて馬鹿になるっ♡
「ぉ゛、っ♡ ぉ、ぉ、~っ♡ イ゛、イギますうっ……♡ お、おぉっ、おぐで、ぅっ……♡ しきゅ、こ……むりっ……♡ ぅ、イぐ……っ♡ イ゛ぐ~♡♡♡♡」
「…………っ、え、もう♡」
こんな恥ずかしい言葉、言うつもりなかったのに……♡
ディミトリさんの冷静な言葉が余計に気持ちよくて、わたしはおちんちんをぎゅ~♡っと締め付けながら、みっともなく大股開いてイってしまった。
中の圧迫感がとてつもなくて、ビクビクと震える背中に電流が流れてるみたいんだった。足全体が、つまさきまで痙攣したようにしびれてしまう。
気持ちいっ♡ 死んじゃう♡
「ぉ゛、っ、っ、お゛~♡」
わたしがイってもお構いなしなのは変わらずで、ディミトリさんは痙攣するおまんこが気に入ったのか、さっきよりも一段と激しいテンポで子宮をガン突きしてくる。
刺激されてまた潮が尿道からびゅっびゅっと吹き出して余計にシーツもディミトリさんの体も汚してしまうけれど、目の前にいる男は全く気にしていないらしい。
騎乗位なのに、ぜんっぜん女性優位なんて取れないし♡ も……、もうほんとにだめっ♡ 下からガンガン責められて、おまんこイきっぱなしになるしかないじゃん♡ こんなのさぁ♡
「あんまり暴れないで貰えると助かるんだけど」
この人はさっきから無茶なことばかり言う。
叱るみたいにお尻をぺちんと叩かれて、大した力も入っていないのにそれだけで子宮が揺らされたみたいに響いて、軽くイってしまう。
「う、うぅ~♡」
なんという屈辱!
おまんこの中でおちんちんがビクビク震えて、軽く叩かれた衝撃が先っちょを咥えている子宮のお口にも響いて、二つの衝撃で感じてちゅっと吸い出すような媚びた締め付けをしてしまう。
「ん゛~♡ う゛ぅっ……♡」
ディミトリさんは、今そんなに派手にピストンしてるわけじゃないのに、わたしが勝手に腰をヘコヘコさせて発情した猫みたいに必死こいて搾り取ろうとしてるからっ♡ ち、違うんです♡と誰に向け
てかわからない弁明をしたくなるが、スローな動きで物足りなくなってきて、必死に腰ヘコさせているのはわたしの方だった♡
愛液と先走りがおまんこの中で混ざり合って、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てている。
あ゛ーもう、やだ!♡
どうしてわたしがこんな目に♡
「気持ちいいな、ナマエ♡」
そう言われながら忘れかけていたクリトリスをぎゅっとつかまれて、わたしは喉を晒しながら再びイってしまった。
「も、無理……ですっ。だ、出して……」
あれからどれくらい時間が経ったんだろう。わたしはもう、息も絶え絶えで喉もかすれてきて、もう膣も痛いくらいだ。
それなのにディミトリさんは休憩も挟まず、精子も出さないでひたすらわたしの痴態を観察するように腰をゆっくりと動かしている。
「ん?♡」
「だ、出してくだ……さい、も、これ以上せっくすしてたら、死んじゃう……」
喘ぐ元気すらないわたしを見て、ディミトリさんは動きを止めた。ペットボトルを開けて、水を飲むのかと思ったらわたしに口移しで無理矢理飲ませてくる。
「…………っ! ん゛~!」
「…………まぁ、そろそろ頃合いか」
嘘でしょ、この人ヤろうと思ったら明日の朝までセックスできるんじゃ……。
ディミトリさんが冷静に見つめた時計の時間を、わたしは確認するのが恐ろしくて目をそらした。
「俺はナマエが付き合ってくれるなら、死ぬまでつながっていてもいいからな♡」
いや、無理です。と言いたいけど、この人なら本当に有言実行できるんじゃないかという恐怖があって、わたしは何も言わずに口を閉じた。
「じゃ、名残惜しいけどそろそろ……」
ディミトリさんの下から突き上げてくる激しい動きが再開される。
「っ…………ぁ…………♡ ん゛っ♡ ぉ、あ、えぁっ♡」
お、おちんちんに中全部もってかれそう……♡
ずっと接着していたせいで溶け合って同じ体温を共有していた子宮口と亀頭が、再びねっとりした空気を孕んでゴツゴツとぶつかり合う。
衝撃で全部頭馬鹿になってる♡
喉も喘ぎすぎて渇いたと思ってたのに、あいた口からよだれダラダラ流れるのが止まんない♡
半開きになった子宮口に先走りとおまんこ汁混じったやつがちょっとだけ入ってきて、その熱で軽くイってしまった。今日だけで何回ここをノックされたんだろう♡ もう子宮も馬鹿になっちゃうのか
な♡
「お゛っ♡ っ、あぁぁあぁぁっ♡ お゛っぉおっ♡」
「はぁっ、そろそろ射精す……♡」
ビクビク震える竿と、ぱんぱんに膨らんだ先端が、おまんこ全体をごりゅごりゅと抉って、ふかふかの子宮口にのめり込んで一番奥で射精しようとしている♡
「今日で子宮口柔らかくなったな♡ 次は子宮に入れられるように頑張ろうな♡ 大丈夫だ、ナマエならできる♡ 赤ちゃん専用の子作り穴も差し出せっ♡ 全部俺に使わせてくれるだろ♡♡」
どさくさに紛れてめちゃくちゃなことを言われてる気がする。
わたしは返事にならないでひたすら喘ぎ続けながら、おまんこの一番奥にびゅーっと精子が吐き出される衝撃に備える……なんてことはできずに、声にならない声を上げて軽くイき続けていた。。
「はーっ♡ ン、ぐっ……!」
「おッ、お゛おッ、ぁ――――イッ…………!♡ お゛ぐっ……出てるっ……♡」
――――あ、で、出てるっ♡ まんこの一番奥に、重たくて熱いザーメンどぶどぶって溢れてる♡
「…………っ、はー♡」
わたしの耳元で、ディミトリさんが荒い呼吸をしながらぴゅっぴゅ♡とわたしの中に精子を出しているのがわかった。最後の一滴まで絞り出すように、一回もう出したはずなのにどろどろの濃厚ザーメ
ンが、子宮口に当たって焼かれてるみたいに気持ちいい……♡
「も、もういいです、よね……♡」
「もちょっと……、あとちょっとだけまだ中に……♡」
それとなく退出を促してみたが、見事にスルーされた。ディミトリさんの許可なくおちんちんをおまんこから出すことは許されない。わたしは黙って従うしかない。
勢いがよすぎて逆流した精子と、わたしの白い本気汁が混じって白い液体が結合部からとろとろとベッドのシーツに流れ出ている。黙ってティッシュで拭うと怒られそうだから、わたしはそれが流れる
のも黙って見ていた。
ディミトリさんがわたしの唇をついばむように唇を押し当ててくる。
「ん…………ちゅ…………っ…………」
その間にもおちんちんの先からちょろちょろと精子が出てきていて、ビクビクと震えるせいでまたおまんこが甘イキしそうになる♡
「も、全部出ました、よね……?」
「はーっ、はー♡」
ずる、とおちんちんが膣から抜かれる。その刺激にも反応して感じてしまうが、だらだらとこぼれる愛液やら精子やらをティッシュで拭って、とりあえずの後始末をするくらいにはわたしは冷静さを取
り戻していた。
そうしている間にも、ディミトリさんは名残惜しそうに首筋や耳にもキスしてくる。――なんだか二回戦にも入りそうな雰囲気を感じんですが。
ど、どーするよ……。流石にもうこれ以上は、無理なんですけど……。
「まだ……、まだいいだろ♡」
「え、えぇ……」
再び深いキスをしようとしてくるディミトリさんの顔が、わたしの顔に近づく。いや、もう無理です! 明日足腰立たなくなる!
流石に本気で抵抗しようとしたその時……
「まもなく、お見舞い・ご面会時間が終了します。現在病院に残っている面会者の方は、速やかにご退室ください。繰り返します……」
救いのようなアナウンスが!
「わーっ! わー! そろそろ帰らなきゃ!」
普段のトロい自分からは考えられない早さで、ベッドから降りて、投げ捨てられた下着を履いて、ちゃんと元の格好に戻る。
「えっ……ちょ……ナマエ!」
「すみません! 流石に家に帰ります! お大事にしてください!」
そしてもう二度とこの病院には行きません!
鞄も持って、鍵を開けて、誰にも見られたくないから生まれて初めて病院の廊下をダッシュした。
――取り残されたディミトリさん、絶対怒ってるだろうな……。でももう、あれ以上付き合ってたら本当に馬鹿になっちゃうから……! 流石に付き合いきれないです。
…………まさか、二回戦に付き合ってくれなかったって理由で堅気の女を殺すようなことはしない、よね?
――脳内に溢れるシラクーザのマフィアが起こした陰惨な報復を思い出すと背筋がぞっとした。
「…………」
…………わたしの人生、なんでこんなことになっちゃったんだろう。シラクーザに生まれなかったらこんな苦労もしなくて済んだのかな……。
「あ゛ー! もう、反社の男に関わるのはコリゴリだ~!」
わたしの叫びは、誰にも聞こえることなく夕日に吸い込まれた。
「で、どうにかしてくれるんだろう?」
彼の言葉は悪魔の宣告のように聞こえた。
自分の足がガクガクと震えているのがわかる。可能ならば今すぐこんな場所から逃げ出したいけど、それはできない。
頭がズキズキと痛み出す。呼吸も明らかに乱れている。
そんなわたしの様子を見ながら、ディミトリさんは眉間に皺を寄せながら、切羽詰まった声でわたしの名前を呼んだ。
――余裕がないのは、向こうも同じだ。
でも……、でもなんでこんなことをわたしがしなくちゃいけないんだろう……。
当然の疑問のはずなのに、この人の前にいると常識が全部無効になってしまう。
「ナマエ、早く」
わたしの視線の先では、ディミトリさんの、そ、その……アレ……がズボンを押し上げて屹立している。子猫が母猫を呼ぶような声で、わたしの名前を呼ばないでください。そもそもなんでわたしがデ
ィミトリさんの性処理をしなくちゃいけないんですか。
ディミトリさんが入院したと聞いて、わたしはすぐに入院先の病院に向かうことにした。別に本人からそうと知らされたわけじゃない。うちの店によく来るベッローネの人が噂していたのを聞いただ
け。
そしてそのことも本人には伝えない。どうせろくでもないことになるに決まっている。わたしのせいで無意味な血が流れるのはいい気分じゃないし。
マフィアにとって一番大事なのは面子で、そのためにはわたしも礼儀を尽くさなくてはならない。
一般人の尺度で物事を考えてくれるなんて甘えは捨てた方がいい。知らなかったからどうしようもありませんでしたが通じる相手じゃないから。
ディミトリさんは、わたしの家族を――正しくはわたしの父が経営している店を守ってくれているファミリーの偉い人だ。
シラクーザのマフィアは堅気の店を守る。その代わりに店はマフィアにみかじめ料を納める。
それが正しく機能しているせいで、わたしはこの人たちに頭が上がらない。男手一つでわたしを育ててくれた父親にこれ以上苦労をかけたくない。余計な心労を与えたくない。だから……、わたしは彼
らに従う。マフィアに楯突いて平気だった人間はこの街には存在しない。
……ということで、わたしは近所の花屋でお見舞い用の花を買って、ちゃんとしたよそ行きの服を着て彼の元へと向かった。受付の人はわたしの姿を見るなり、部屋番号を書いた紙を渡してくれた。こ
こまで用意周到な手回しをするところが、彼らしい。それと同時にこの国にはびこるマフィアの影響力というものを、嫌というほど体感させられて背筋がゾッとする。
エレベーターを上がってリノリウムの廊下を歩けば、個室だけがずらーっと並んでいるのがよくわかる。
わたしはその中の一室、彼が偽名で入院している場所のドアを数回ノックした。
「――誰だ。看護師じゃないだろ」
中からけだるげな声が聞こえてくる。わたしのよく知る男の声だ。
「わたしです。ナマエです」
「…………あぁ、今開ける」
個室に鍵を付けられるのは、この病院の汚職の証拠だ。あっさりと開いた扉に手をかけると、そっと音も立てずにそれは開く。
――これでわたしが背後に銃でも隠し持っていたらどうするつもりだったんだろう。
ディミトリさんは、一人でダブルベッドの上に座っていた。怪我をしていると聞いているけれど、目立った外傷は頭に巻かれた包帯と……、右腕のギプスだけだ。
つけっぱなしにしてあるテレビから、つまらなさそうなバラエティ番組が流れている。
「お花持ってきたんですけど、あの花瓶にさしておいて大丈夫ですか?」
「ありがとう。そこに置いておいてくれればいいよ」
……これで正解なのだろうか。わたしはマフィアに対する接し方なんて知らないし、万が一にでもこれが無作法に値すると向こうに判断されたら、その時はどうなるかわからない。常に綱渡りの選択を
していると言える。
彼が大して花に気をとめなかったのは幸運だろう。派手すぎず、縁起が悪い花言葉の物も極力排除して、花屋の店員に選んでもらったそれは、サイドテーブルの上に置かれた簡素な花瓶にちょうどよく
収まった。
「こっちおいで。顔をよく見せて」
ディミトリさんは、わたしを手招いている。花を送ってちょっと話をしてすぐに帰ろうという当初の希望は、恐らく叶いそうにもない。
口調がおばあちゃんみたいだな、と思った。
わたしはベッドの側にある小さな椅子に腰を下ろした。上半身だけ起こしてこちらを見ているディミトリさんと、しっかりと目が合う。
「久しぶりだな。どうしてここが分かったんだ?」
「……お世話になっている方のお見舞いに行くのは当然じゃないですか」
「へぇ、真面目なんだな」
真面目? ちゃんとしないとこっちは命がないっての。
感心したよ、と呟くディミトリさんに向かって曖昧な笑顔を作った。この場合ありがとうございます、で合ってるんだろうか。謙遜するのはよくないけど、うぬぼれていると思われても嫌だ。
「それで……、その、具合の方は大丈夫なんですか」
「あぁ、これ? 医者には一ヶ月は安静にしてろと言われた。骨にヒビが入ってしまってるらしい。……利き手が使えないし、不便でしかたないな」
「怪我が多い仕事ですからね……」
「これでも五体満足でいられるからマシな方かもな」
彼の言葉にどう反応していいかわからず、追従するように軽く笑った。軽いジョークだ、多分。全然笑えないけど。
誰のせいでこんな怪我をしたのかは、聞かない方がいいだろう。
ディミトリさんは、固定されていない方の手でそっと私の手を包んだ。まるで恋人にするようなそれは、いつまでたっても慣れない。
「あ、あの……」
「大丈夫、誰も入ってこない」
そういう問題じゃない。
普段銃や刃物を扱う手が、わたしに触れている。それだけで心臓が跳ね上がるような気持ちになるのに、彼はわたしの気持ちなんてお構いなしに、男の人には珍しい整えた指先で、わたしの手を撫でて
くる。……こんな、綺麗でもなんでもない手を。ありふれた人間の右手を……。
彼の手を見る度に、わたしは恐ろしさで震えてしまう。この手が人を殺す。兵器な顔をして、ファミリーに楯突く相手を容赦なく殺すのだ。わたしもいつ海に沈むか分からない。彼の手がわたしの首を
へし折るのなんて造作もないだろう。
「親父さんの店は大丈夫なのか?」
「は、はい……。今のところは、よくしていただいて、本当に助かっています」
「それならよかった。あの店のソースはどこの店よりも美味しいから潰れて貰っちゃ困る。どうやって作ってるか、今度教えてもらえないか?」
「我が家の秘伝のレシピ、ですから……。門外不出ですよ」
「あはは、そうだったな。そんな大事な物、簡単に他人に渡しちゃいけないよな……」
「父も、ディミトリさんにそう言っていただけると、喜ぶと思います」
「退院したら、また行くよ。親父さんによろしく伝えておいてくれ」
来ないで。
絶対に来ないで。
頭ではそう思っているけれど、強者にこびへつらうことしかできないわたしの体は、思いとは裏腹に愛想のいい笑みを作っている。この人が怖い。早くうちに帰りたい。マフィアとこれ以上、関わりた
くないのに……。
「ナマエが来るまで、暇で暇でしょうがなかったんだ」
ベッドの上に転がる雑誌や開きかけの小説が、わたしの目にも見える。
「こんな時くらい仕事をするなって、周りが言うもんだからさ。でも、ペンを握ってサインもできないんじゃ、仕方ないよな……」
「そう……ですね」
駄目だと思っても震えが止まることはなかった。きっと向こうもわたしが彼を恐れていることを分かっているだろう。分かった上で、遊ばれている。
「はぁ……ナマエ……」
ディミトリさんとの距離が近い。段々と彼の顔がこちらに近づいてきて、悩ましげな吐息が肌に伝わってくるようだ。
「ずっと会えなくて、寂しかった」
「わたしも――、です」
「俺と同じ気持ち? 嬉しいな」
磁石が引き合うように、離れたくても離れられない。唇に触れるだけの口づけが降ってくる。
「しばらく見ない間に、綺麗になった」
「そんな……一ヶ月くらいですよ」
「一ヶ月お前に会えないなんて、世界が滅ぶのと同じくらいショックだよ」
ディミトリさんの薄い唇がわたしの顔に触れるたび、そのくすぐったい感触が鋭い痛みのように脳を蝕んでくる。
彼が今目を開けたら、梟のように目を見開いたまま彼を凝視するわたしの姿が見えるだろう。わたしはこの人とふれあっている時、とてもじゃないが視界から彼を外すことができなかった。信頼、でき
ないから……。やっぱり、怖いから。
堅く握った手を器用に解きながら、彼はわたしの右手を自分の下半身へと誘導した。手に触れた感触の堅さ……生々しさに、思わず体を後退させたくなるが、できない。
「ナマエ以外の……誰ともやってない。ずっと、我慢してたんだ……。入院して、手も不自由で……、いつファミリーの誰かが入ってくるか、わかったもんじゃないだろ」
「い、今は……、いいんですか。昼ですよ……」
カーテンの隙間からは、病院の中庭の噴水で遊ぶ子供の姿が見える。過敏になった聴覚が、廊下を歩く看護師の足音や外で鳥がさえずる音を拾ってわたしの羞恥をかきたてる。
「今だけ……人払いしてるから、誰も入ってこない。なぁ、頼むよ。お前じゃないと……駄目なんだ」
普段の一流ブティックで仕立てたスーツとは違って、綿の柔らかい入院着を着ているせいで、ディミトリさんのアレの感覚がより生々しく手のひらに伝わってくる。
あつい……。
下着を脱げば、バキバキと隆起した逸物が姿を現すのだろう。
……嫌だ。
絶対に病院でだけは、やりたくない。
彼が人を追い出しているとはいえ、絶対に誰も入ってこない保証なんてあるのだろうか。このフロアには他に患者がいるだろうし、いなくても看護師や医者がドアの前を通るかもしれない。
そんな人に自分の痴態を見られたら一生この病院を使えなくなる……!
「大丈夫、だから……。頼むよ、お父さんの店だけじゃなくて色々と……俺には借りがあるんじゃなかったか?」
トイレ行って一人で抜いとけよ。
それを言える力がわたしにあれば、どれだけよかっただろう。アーツもろくに使えない、非力で無力で、どこまでも普通のわたしは、頭でも抵抗できずに体を使うしかない。
ディミトリさんの言葉を聞いていると、心臓に直接銃口を突きつけられているような気分になる。
「これ、わたしのせいですか」
「あぁ、お前のせいだよ。ナマエがかわいくて、エロい……こんなスカート履いてるせいだ」
地味な膝丈のスカートだけでこんなバキバキになってるんだ。これは相当溜まってるんだな、と他人事のように考える。
「ディミトリ……さんの、が、イライラしちゃったのは、わたしのせい、なんですね……」
「…………忙しくてここ最近ずっと抜いてない。周りは男ばかりだし、殺したり殺されたり、血なまぐさいことばかりなんだよ……。ナマエだけが、俺に優しいんだ……」
わたしも別に無償で優しくしてるわけじゃないですけどね。
ディミトリさんの息づかいが、次第に荒くなる。
「どうにかします……。わたしが、責任、とりますよ」
わたしは彼の手からそっと逃れると、椅子から立ち上がった。膝に乗せていた鞄も横に置いて、カーテンを隙間なく閉めて、ドアもロックがかかっていないかしっかりと確認した。
――やるしか、ないのか。
このまま息子をフル勃起させた彼を置いて出て行ったら、どうなるかわかったものじゃない。
シコったティッシュがベッローネファミリーのディミトリの病室に捨ててあるだけでも、ファミリーの沽券に関わってくるかもしれない。……そうなってくると、巡り巡ってわたしの家にまで影響が出
てくる……かもしれない。
――つまりは、わたしがどうにかして鎮めてあげるしかないのだ。
「ディミトリさん……病院で二度目はないですからね」
「わかってる、早くしてくれないか」
彼のここまで切羽詰まった声を聞くのは初めてだった。観念して、これは生きるための仕事だと割り切らないと――。
「失礼、します……」
靴を脱いで、ディミトリさんの足を跨ぐ形でベッドに乗っかった。病院のベッドは二人で使うことを想定していないのだろう。この時点で既にギシギシと嫌な音を立てている。
……もうやることをやるなら、さっさとやってしまおう。
「腰、ちょっとだけ上げてください」
入院着だから介助しやすいように脱がせやすくなっている。下着と一緒に一気にそれを下ろしてしまうと、勃起した逸物がわたしの目の前に現れた。
こんな綺麗な顔をしている人の体に、こんなグロテスクな物がついているなんて考えられない。
「…………」
じっと見ていると揶揄われそうだったので、素手でそっと竿の部分に触れた。ガチガチに堅くなって、血管がくっきりと浮き出ているのがわかる。
「…………っ」
わたしが無遠慮に彼の性器に触れてしまったせいで、我慢できずに彼の声が出てしまう。
「これ、溜まってるんで、一回射精しちゃいましょう」
「はぁっ……。嘘だろ……中、早く挿れたい……♡」
「…………何回もやるのは無理ですよ、こっちが持ちませんから」
カリを親指でぐちぐち弄ってあげると、それだけでダラダラと先走りが流れ出てくる。自分の手について本当に不愉快でしかないが、一発出して冷静になってもらわないとこの後が大変だ。
「ナマエ……♡ ナマエの手あったかい……♡ 指柔らかいんだな♡ かわいい♡」
ぬるぬるとしたカウパーと、ちんこ本体も熱を発したように熱くて、触って摩擦を起こしているだけで手のひらが火傷しそうだ。
「わたしの手がそんなにかわいいですか」
「あぁ♡ ちっさくて銃も握ったことないような手が俺のちんこ触ってて……♡ 好きだ……♡」
わたしは無心でこの人の弱いところを探りながら、必死に手コキをこなした。あんまり乱暴にすると駄目らしいけど、スローにじらすのもよくないっていうか、そもそも加減がわからない。
デカくてビクビクしているちんこにおっかなびっくりしているわたしを見て、彼も嬉しくなってきたらしい。
手コキでぬちぬちと音を立てながら、ちんこが余計にガチガチに堅くなっていくのが手のひらから伝わってくる。
ズブの素人がなんとかかんとかやっている手コキが、そんなにいいのだろうか……。
「手、貸してくれ♡」
わたしの右手に、ディミトリさんの左手が急に重なった。
「えっ、えっ?」
「はぁっ……悪いが……、物足りない……から」
わたしの手を包み込んで、彼は勝手にオナニーを始める。
「っ……もっと強くしないと……駄目だ♡」
ばっちいからあんまり強く触らないようにしていた筋の部分や、カリ首の凹凸の部分も指の間まで使って好き勝手触らされる。
「ちょっ……マジで……」
「気持ちい……♡ 最高だよ、お前の手、ぷにぷにしてて、オナホよりいいよ……♡」
最悪の評価だ。わたしの利き手を使って贅沢なオナニーしやがって。手の中でビクビクしてるちんこと、わたしの手を使って好き勝手している彼の白くて細い男らしい手とのコントラストが気持ち悪く
て、これが本当に同じ人間についている物なのかと改めて疑問に思えてくる。
「……っ、はぁっ……♡ そろそろ、射精そうだ……」
眉間に皺を寄せながら、ディミトリさんの呼吸が荒くなる。……もしかして、このままわたしの手の中で出す気じゃないの。
「ちょ、と、手……離してくださ……!」
「いいだろ、別に♡ 責任とってくれるんだから♡ それくらい大目に見てくれよ♡」
「せめてティッシュに出してくださいよ……」
「あ゛っ……♡ イく……♡ ナマエのかわいい手の中に……射精すぞっ♡」
わたしが思わず口を滑らせてしまった苦言は、彼の耳には届いていなかったらしい。
爆発したちんこからは白くてドロドロの濃厚精子が、空気とわたしの手に触れて命が壊死していく様がありありと見て取れた。
「…………」
なんて言葉をかけたらいいか、わからない。とりあえず、彼に痛いほど握られた手に生ぬるい液体の白濁がまとわりつくのが本当に気持ち悪い。
ディミトリさんは背を丸めながらとろけた目で自分のちんこの先から放たれたザーメンが、わたしの手の中に飛散している様子を眺めていた。一回の射精で息が荒い。
「はーっ♡」
一回抜いてもなお勢いの衰えないちんこが、わたしの手の中でドクドクと脈打っているのがわかる。
「手、拭いてもいいですか♡」
まだがっつりとホールドされたままの手が、ちょっとだけ緩くなった。それでもまだ名残惜しそうにわたしの手に――ザーメンがこびりついた手に触れているけれど、正気なのだろうか。
「…………」
わたしはティッシュで素早く手についた精子を拭き取った。ぬちゃっとしていて、固まったら後が大変そうだけど、出したばかりだから何回か拭けばあらかた綺麗にすることができた。
「女の子の手って、あんなに柔らかいんだな……」
童貞みたいなことを言い出すディミトリさんに返す言葉がない。
彼はふぅ……と一回ため息をついたあと、改めてわたしの方へとにじり寄ってきた。
前髪が汗でちょっと張り付いていて、いつもよりも上気した顔がわたしの顔に近寄ってくる。
「…………っ」
「なぁ……」
彼の目の中にわたしが映り込んでいるのが分かる距離まで接近される。どうしていいか分からずに手をぎゅっと握っていると、わたしの緊張をほぐすかのように耳に唇を落とされる。
「耳あつい……期待してる?」
「ちが……っ。これはあくまで……」
言葉の続きを塞ぐように軽く口づけられた。彼の唇がわたしの口の端や顎に触れる度に、どうしようもない震えが体を襲う。
押しつけられるような熱に、体の芯が溶かされて、背筋がびりびりしてくる。
「今度はナマエの中に……挿れたい。いいよな♡」
耳元で囁かれると、一気に体温がぶわっと上がってしまいそうになる。彼はわたしの腹をぐいぐいと押しながら、片手で器用にスカートのホックをはずそうとする。
「…………ぁ……っ、おなか押すの……やめてください……♡」
なんか、おなか……子宮のあたりをぐりぐりされると、変な気持ちになってくる……♡ こっちはさっきまでみじんもむらむらしてなかったのに。
こんな小細工で子作りのスイッチでも押されているのか、頭が朦朧として、ちゃんとした思考ができなくなる……。
「……こんなかわいい姿を見せられて、やめてあげるわけないだろ♡」
スカートのホックがするっと外されて、ついでにチャックも一番下まで下ろされてしまった。こうなると、わたしが動かなくてもスカートそのものが膝まで降りてきてしまう。
「う…………うぅっ…………」
上半身だけを回り込むようにして、唇を貪るようにキスされる。わたしの腰が一瞬浮いた隙を見逃さずに、ディミトリさんはわたしのペチパンツや下着までも器用に下ろしてしまった。
「あっ♡ ……な、ん、……ぁ……っ」
「透けるの防止のやつだろ♡ ちゃんとはいてて偉いな、ナマエは♡ 俺以外に下着を見せたら、相手がどうなるか分からないな」
お前に見せるためにはいてるわけじゃない!
抗議したかったけど、言葉が口から出る前に彼の口がわたしの唇を塞いでしまう。
下半身がスースーするし、おまんこが直接シーツに触れてガサガサして気持ち悪い。ディミトリさんの手でわたしの下着たちが明後日の方向に放り投げられたのを見ながら、わたしは屈辱で泣きたくな
った。
「足、開けるな♡」
ディミトリさんは怒りやら恥ずかしさやらで死にたくなっているわたしにも容赦がない。わたしの太ももをお腹を押したときと同じ要領でつつくと、わたしの足は勝手に開いてしまう。
「はぁ…………っ♡ も、これ以上……は……勘弁してください……」
「駄目だ。ちゃんと解さないと後が辛いんだぞ」
み、見られてる……♡ わたしのみっともないところ、隠さないといけないところがっ♡ 陰部が外気に晒されて、やばい♡ 冷たくてジンジンする♡
「……剃ったか? 剃ったよな」
「え、あ……はい♡ 蒸れて気持ち悪い、から……」
一瞬とてつもなく声が低くなった。……もしかしてこの人陰毛フェチ♡ などと失礼な想像をしていると、ディミトリさんの手が無遠慮におまんこに触れてきた♡
「…………それにしても、触ったばかりなのにもうこんなにビショビショなんだな。……これから大丈夫か♡」
誰のせいでこうなってると……! 人を淫乱みたいに言わないでよっ♡
下手に口答えしたらいつ自分の首が飛ぶかわからないから、黙っているしかない。その間にも、ディミトリさんはわたしの陰部の調子を確かめるように、前膣円蓋の付近をなぞるように触ってくる。
そ、そこだめだっ♡ そもそもこんなところ結婚した人にしか見せちゃだめなのに♡ ディミトリさんに触られたところからダラダラ愛液が垂れてきて、彼の指にねっとりした汁が纏わり付いてる♡
彼は流れてきた愛液で滑りをよくさせながら、膣の入り口の浅いところと尿道口の辺りをグリグリと弄っている。
イきそうになるのを我慢したくて腰を後ろに引こうとするけど、上手くいかなくてそれが逆に早く奥まで入れてくださいっておねだりするみたいにヘコヘコ媚び売ってるみたいになってしまう♡
も、もうやだっ♡ この人のせいで変な癖ついちゃう♡ 最近まで処女だったのに、変なことばっかり覚えさせられて、もう最悪だ……!
「あ゛っ♡ そんな、急にぃっ……♡」
「急? 一々触っていいか聞かないと駄目か?」
「あ゛、ぅ、っ……、クリトリス、あま……弄らないでくださ……っ♡」
ディミトリさんの指が、皮を被っていた陰核を引きずり出すように乱暴に動き出した。
皮の中にある芯が、つまみを出すように引っ張られて、口から汚い喘ぎ声が出てしまう。
「ぉ゛、お゛っ♡ お~♡」
慌てて口を塞ごうとしたけど、意味がなかった。
わたしの下品なイキ声はちゃんと向こうの耳にも聞こえてしまっていて、ディミトリさんは心底嬉しそうに笑っている。
最悪最悪最悪! なんでこんなに乱暴にされてるのに、本当のわたしは下品な女じゃないっ♡ こんないきなり、普通じゃないセックスさせられてるからこんなことになってるだけだ。
「ま、マジでやめでっ……ください……い゛っ♡ そこ、乱暴にするどごじゃなぃっ……い゛ぃっっ♡」
「前よりデカくなったな、自分で弄ったか♡」
「そ、そなことっ……♡ 聞かないでく、ださぁっ♡」
ディミトリさんに散々触られて大きくなってしまったクリトリスが下着に擦れてたまたま成長してしまっただけです♡ なんでわたしのせいにするのっ♡ などと反論したかったけど、口からは下品な
喘ぎ声が出続けるだけだった。
「いやらしいのは嫌いじゃない♡ クリちんぽデカくさせて可愛いじゃないか♡」
な、なんて下品な言い方なんだろう……!
ビンビンに勃起して小さなちんこみたいになったクリを、さっきわたしがしたみたいに扱かれてマジイキしそうになるっ♡
「ふ~っ♡ ふっ♡ ぉ゛っ、ふ~♡」
「喘ぎ声、我慢しなくていいんだぞ♡」
弱い一点無理矢理扱かれて、頭はまともに動かないし、触られる度におまんこからやらしい汁……本気汁ダラダラ出てくるのが自分でもわかった。
「本気イキするとこ、俺に見せろよ♡」
親指でグリグリと陰核を押しつけたり、イキ汁をこちょこちょと絡ませたりされながら、ビクビクしてる勃起クリ弄られて、本気で頭おかしくなるっ♡ また皮からはみ出して下着に擦れるのが酷くな
ったらいやだっ♡ どうせこいつ責任とってくれないし♡ マジで慰謝料取ってやろうかな。
「あ゛~♡ 無理む゛りぃ♡ イキ癖ついちゃ……♡ 余計おっきくなって死んじゃう……う゛っ♡ た、たすけて……っ」
「人間はこれくらいで死なないから大丈夫だ♡ ナマエは強いもんな~♡」
そう言いながらディミトリさんのイキ殺しさせるクリコキ止まんないっ♡ も、もう駄目っ! マジでみっともないアクメしちゃう♡
「お゛、っ、お゛ぉっ♡ イぐっ♡♡ 恥ずかしいとこおっきくさせてイっちゃいまずっ……♡」
「ああ、イくこと見ててやるよ♡」
もう理性なんてなくなりそうだった。
余計にぬちゃぬちゃ♡ シコシコ♡ と完全にガシマンの要領でクリトリスをガシガシ乱暴に扱かれて、目の前が真っ白になって何もかもぶっ飛んでしまいそうになる……っ♡
「い、イ゛ぐっ……♡イぐぅっ♡ ぅ う゛っう う゛、うっううう~♡」
今までよりも一際大きな声で喘ぎながら、わたしはみっともなくイってしまった。
股から犬のマーキングよろしくまん汁がビシャっと出てきているのが、麻痺した感覚の中で鮮明に感じられた。
病院のシーツに、思いっきり漏らしてしまった……。
――あ、あぁ……あ、最悪、だぁ……。
一回ガチイキ……して、冷静になると、自分が病院の中でクリトリス扱かれて恥ずかしげもなく大きな声で喘いでしまったという現実が鮮明になる。やらかしたことを、脳が理解しかけてきた……。
「…………あ、やだ……」
「ペットシーツ買ってくればよかったな」
「れ、冷静に言わないでくださいよっ! わたし、社会的に終わった……。ど、どど、どどど、どうしよう……! こんな場所で……わたしっ…………ん、ん゛ぅっ♡」
至極全うな抗議に対して何も言うなと言わんばかりに、ディミトリさんはわたしを黙らせた。
だ、だめだ……。
一回交尾スイッチ入ったらキスだけでおまんこキュンキュンしちゃう♡ お腹の奥がまたずっしりと重くなってきて、舌が絡む度に背中がゾクゾクする♡ わたしは生殖だけの生き物じゃないのにっ♡
単純なメスイキだけする雑魚だって教え込ますみたいなキスしないでよっ♡
「はぁっ……♡ もう中もドロドロだし、入るんじゃないか……♡」
キスの合間におまんこの中に指入れられて、弱いところぞりぞりされて喘ぎ声出そうになるけど、キスしてるからそれどころじゃない。酸欠で死にそうなのに、ディミトリさんの指は中を広げるように
好き勝手暴れ回る。
人の性器をオナホの穴だとでも思ってるんじゃないの、この人。
「ふ、ぅ、っ……んっ…………♡」
「もう中ドロドロで、子宮も降りきってる……♡ 交尾期待してたんだな♡ 嬉しいな♡」
「 ん゛っ、う゛、ぅ、んんんっ♡」
こっちが否定できないのをいいことに、好き勝手言われてしまっている。
確かにもう子宮口は精子を求めて、ディミトリさんの指先にくっつくまで降りきってしまっている。でもこれわたしが悪いわけじゃないからっ♡ ただの生理現象ですから!♡
「ほら、俺の指先にちゅーちゅー吸い付いてきてる♡ よっぽどほしがりなんだな♡」
ポルチオを指でネチネチと弄られるたび、お腹全体がずしんって沈むみたいにイキそうになる。
「――、ふっ、う゛ぅ、う、うううっ♡」
赤ちゃんの入り口が、出産のとき以外は開きっこない口が、乳をねだる赤子よろしくディミトリさんの指先に吸い付いている。そ、そんな、スイッチ押すみたいにトントンされたらポルチオでイキ癖が
……、よくない癖が付けられてしまう。
わたしが必死にイくのを我慢しているのに、こっちの気なんて知らないでディミトリさんはポルチオをおもちゃにして吸い付きを楽しんでいた。
ついでとばかりに親指でクリトリスを潰されると、簡単に甘イキしてちょろいまんこみたいに膣がディミトリさんの指をぎゅっ♡と締め付けてしまう。
「ちゃんとやれば亀頭くらいなら入れられそうじゃないか♡」
冗談じゃない――!
この病院には婦人科もあることを思い出して、一瞬本気で死んでしまいたくなった。そんな病気になりそうなことを平気で言わないでほしい。ポルノの見過ぎなんじゃないの♡
なんて考えるけど、体は言うことを聞かずにディミトリさんの指を余計に締め付けてしまう。ははっ、と馬鹿にするような半笑いを聞いて、頭に冷や水をぶっかけられたような気持ちになった。
イキかけのくせに多少冷静になった頭でそんなことを考えていると、ちゅぽ、と指が膣から抜けた。
「……あ、あぇ……」
「そろそろ、俺のも挿入させてくれ♡」
ディミトリさんが片手で器用にわたしの腰を上げさせた。彼の真正面に膝立ちになる形で、わたしは彼に向かい合う。
「えっ、えっ」
お尻をピシャ、と叩かれて、わたしは思わず背筋を伸ばしてしまった。
「挿れてくれ、この通り怪我してるんだ」
こんな時だけ、自分を重傷みたいにしやがって……! わざとらしく怪我をした方の腕を見せつけてくるディミトリさんに、思わず舌打ちしたくなる。「――ぅっ…………う゛ぅっ!♡」
ディミトリさんの勃起したおちんちんが、わたしの膣にくっついて不意打ちで変な声が出てしまった♡
どろどろになったおまんこの入り口に、ドクドクして熱いおちんちんがくっついて、ディミトリさん本人のイライラもこちらに伝わってくるようだった。
「責任取るんじゃなかったのか♡ それとも、俺を置いて逃げるつもりか♡」
「あー、は、え、そ、そんなつもりない……です。ちゃんと、ちゃんとやるから殺さないでください……!」
「……ちゃんと挿入できるな♡ 家族を守るためだもんな♡ ナマエは親孝行ないい子だもんな……♡」
……その台詞を言われると、どうしようもなくなってしまう。
ディミトリさんはもたもたしてさっさと動こうとしないわたしを見て、結構カチンときてるみたいだ。そんなすぐにやれって言われても、心の準備とかそういうのも大事なんだけど。
「…………っ♡」
正直屈辱的すぎて泣きそう。だけど、ここでみっともなく泣いたらただでさえボロボロのプライドが、全部なくなってしまう気がして、泣きそうな目を必死で瞬きしてこらえて、お尻を上げる。
「わ、わたしのっ、お、おまんこに、ディミトリさんのおちんぽ、挿入、させていただきます……♡」
自分の膣の入り口、おまんこ穴を手でくぱぁ♡と広げて、ディミトリさんの勃起した大きなおちんちんを迎え入れる準備をする。期待しているのか本能なのか、膣の入り口から愛液がダラダラと糸を引
いて流れ出てきているのがわかる。ぼたぼたとはしたなく流れるそれは、ディミトリさんのおちんちんの先にまで垂れて、絡みつくように下へと流れていく。
さっきまで自分の片手でこれを好き勝手扱いていたことが、まるで嘘みたいだ。
……というか、さっきより一回りおっきくなってない♡ 流石に気のせいだと思いたいけど、疑問とか反論とかを口にしたらいけないので、わたしは必死でまんこ穴を広げて腰を落とす。
「フーっ♡ ふーっ♡」
ぐち、と音がして、おまんこと亀頭が触れあう。……まではよかったけど、そのまま恥肉と亀頭が滑って穴に擦りつけるだけで、勝手にちょっとだけイっちゃった。こっそりディミトリさんの様子を窺
うけど、あまり顔がよく見えない。
多分、こっちの穴で合ってるのかはわからないけど、ぐちょぐちょの膣は滑って焦点が合わなくなってしまう。
「あ、あえ……な、なんでっ♡」
「…………」
無言が怖い。
「ッ、う、あ、れっ……おかしいな。……っ、な、なんで入んな……♡ あっ♡」
クリトリスとちんこが滑って、なんか気持ちい……♡ じゃない! これじゃまるでわたしがディルド使ってオナニーしてるみたいじゃん♡ ち、違うから。ディミトリさんのおちんちん使ってオナニー
してるわけじゃないですっ♡
「焦らすのか♡」
「ち、ちがっ」
「じゃあ今軽くイったのは♡」
そんなことまで細かくみないでよ♡
なんでこの人、ここまでわたしに厳しいんだろう……。こっちが向こうの性処理してあげてる立場なのに、なんかムカつく……。
「穴が、お、おまんこの穴っ、入んなくて……ぇ……っ……! っ…………! お゛ぉっ♡♡ お゛ぁ…… え゛……っ♡」
ヤバいっ♡ エスパーなのこの人っ♡
わたしがちょっとでも失礼なことを考えていたせいか、彼はわたしの腰を片手でガッと掴むと、そのままオナホに挿入するみたいに無理矢理おちんぽをわたしの中にぶち込んでしまった。
「 お゛ーっ♡ お゛ぉぉぉ♡ っ、ぁぁ、イ、イぎそっ……♡♡ きゅに、きた……からっ♡」
ちょっとだけ、少しずつ慣らして入れようと思ってたのに、そんな浅知恵も見抜かれていたのか、彼は全部をわたしの中に無理矢理押し込んでしまった。一番太いとこが膣の弱いところをぎゅっと擦っ
て、マジで軽くイっちゃった……♡
「…………っ、はぁ」
ディミトリさんはふーっと息を吐いただけで、全然イってない。そのままわたしの体ごと、彼の側に引き寄せられる。
「動いてくれ」
……これも、中途半端な動きだと殺されるやつだ。
「ん、ぅ……」
わたしは彼のお腹に手をつくと、そっと腰を上げ――イ、いぐっ♡ ちょっと動かしただけなのに♡ おまんこ全体がおちんちんをぎゅっとハグして、逃がさないみたいに締め付けてるからっ♡ 弱い
ところにゾリゾリゾリ♡っておちんちん擦れてそれだけで軽く、イっちゃったぁ……♡
「……、ぅ、あ゛、あぁっ……♡」
「それだけで♡ 敏感すぎるのも大変なんだな」
「す、すみませっ、ちゃんとします♡」
「ああ、頼むよ」
抜けるギリギリまで腰を上げたから、次はちゃんと奥……までいれないと。
「……ふーっ♡」
蛙みたいながに股になりながら、わたしはそっと腰を落としていく。今度は手を後ろにつきながら、背中のけぞってつりそう……。ちょっとずつ、おちんぽをおまんこに納めていく。
「ぁ…………♡ う゛ぅ、っ、はっ♡ はー♡ んっ♡ んぅ……♡」
さっきよりもコツをつかんだからか、弱点をあんまり刺激しないようにしておちんちんをおまんこにおさめることができる。
「ふーっ♡」
ある程度収まったかな……♡と思って本体を見ると、まだ全然だけ収まりきっていないことがわかった。思わず、動きが止まる。
「…………」
え、これもいれないと駄目なんですか♡ こ、これ入れちゃったらさっきみたいにポルチオにガチンって当たって、またイっちゃう……♡
「ナマエ」
低い声で自分の名前を呼ばれる。
「っも、おなかいっぱい……で……」
しないと決めていた抵抗もついついしてしまった。で、でもっ、これ入れたらもう駄目なんだもん……。こんなの入れたら、死んじゃう……。
「ちゃんとやるんじゃなかったのか♡ ……できないなら、手伝ってやる」
わたしの返事も聞かずに、ディミトリさんの手がさっきみたいにわたしの腰を掴んで、沈ませるようにおちんちんを無理矢理ねじ込んできた♡
「お゛っ♡ あ、あえええっ♡ 無理っ♡ むり い゛ぃぃぃっ♡ ひ、イ、っ、イ゛ぃぃぃぃっ♡」
ズズッ、ぶちゅぶちゅぶちゅ……♡と音を立てながら、彼のおちんちんがわたしの中を割って入るように侵入してくる。
そしてそのままガツンと殴られたみたいな衝撃がわたしの全身を駆け巡った。
「…………ぇ、ぁ♡」
腰がガクガクと震えるせいで、自分がイキ潮をぷしゃぷしゃ吹きながらイってしまっていることをしばらく理解できなかった。
ポルチオを殴りつけられて、わたしは理解できないくらい痛ましい快感に襲われた。本当に一瞬、意識が消えてしまった……♡
ディミトリさんはイっておかしくなっているわたしを無視して、オナホでシコるみたいにわたしのおまんこを好き勝手使っている。
「お゛っっ♡ お゛ぉぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡♡」
「…………っ、はーっ♡」
ディミトリさんが興奮して呼吸が荒くなるたびに、わたしの中で好き勝手暴れるおちんちんが固くなっていくのがわかった。そして、恥ずかしながらわたしのおまんこも、ディミトリさんの勃起したガ
チオスちんぽに媚びて、精子をおねだりしながら浅ましくきゅうきゅうと締め付けている。こんなの、オナホだと言われて馬鹿にされても反論できない……♡
「いい子、だ……♡」
そんな風に褒められてもぜんぜん嬉しくないっ♡
「こっちは喜んでるな♡」
頭をよしよしされて雌の本能が刺激されているのか、わたしのマゾ丸出しおまんこは、さらにぎゅぎゅっと彼のモノを締め付けて離そうとしない。
優しい口調とは裏腹に、イライラしたおちんちんで膣内……の、子宮口をボコボコに殴られて、マジで頭がぶっ飛びそう♡
こんなに乱暴にオナホコキされてるのに、降りてきた子宮口はおちんちんの先っぽを咥えて、ちゅっちゅとキスしてるし、激しいピストンで奥に入れろ! って殴られてるみたいなのに、最悪なくらい
気持ちいい……♡
「お゛ーっ♡ ぉほぉっ♡」
ま、マジで嫌だ……♡ 自分から発せられているとは思えないほど下品な声が口から出る度、自分を殺したくなる♡
ぬちぬちと亀頭が赤ちゃんの出口にキスするたび、固い病院のベッドがキーキーと音を立てて、本当に不愉快だ。
あ゛ー♡ もうやだやだやだっ♡ こんなところでイかされて、ポルチオ殴られて完全敗北しちゃう♡ わたし下品な人間じゃにゃいっ♡ で、でももうむりっ……♡ 駄目なのに、いけないのに、
無様アクメキメて馬鹿になるっ♡
「ぉ゛、っ♡ ぉ、ぉ、~っ♡ イ゛、イギますうっ……♡ お、おぉっ、おぐで、ぅっ……♡ しきゅ、こ……むりっ……♡ ぅ、イぐ……っ♡ イ゛ぐ~♡♡♡♡」
「…………っ、え、もう♡」
こんな恥ずかしい言葉、言うつもりなかったのに……♡
ディミトリさんの冷静な言葉が余計に気持ちよくて、わたしはおちんちんをぎゅ~♡っと締め付けながら、みっともなく大股開いてイってしまった。
中の圧迫感がとてつもなくて、ビクビクと震える背中に電流が流れてるみたいんだった。足全体が、つまさきまで痙攣したようにしびれてしまう。
気持ちいっ♡ 死んじゃう♡
「ぉ゛、っ、っ、お゛~♡」
わたしがイってもお構いなしなのは変わらずで、ディミトリさんは痙攣するおまんこが気に入ったのか、さっきよりも一段と激しいテンポで子宮をガン突きしてくる。
刺激されてまた潮が尿道からびゅっびゅっと吹き出して余計にシーツもディミトリさんの体も汚してしまうけれど、目の前にいる男は全く気にしていないらしい。
騎乗位なのに、ぜんっぜん女性優位なんて取れないし♡ も……、もうほんとにだめっ♡ 下からガンガン責められて、おまんこイきっぱなしになるしかないじゃん♡ こんなのさぁ♡
「あんまり暴れないで貰えると助かるんだけど」
この人はさっきから無茶なことばかり言う。
叱るみたいにお尻をぺちんと叩かれて、大した力も入っていないのにそれだけで子宮が揺らされたみたいに響いて、軽くイってしまう。
「う、うぅ~♡」
なんという屈辱!
おまんこの中でおちんちんがビクビク震えて、軽く叩かれた衝撃が先っちょを咥えている子宮のお口にも響いて、二つの衝撃で感じてちゅっと吸い出すような媚びた締め付けをしてしまう。
「ん゛~♡ う゛ぅっ……♡」
ディミトリさんは、今そんなに派手にピストンしてるわけじゃないのに、わたしが勝手に腰をヘコヘコさせて発情した猫みたいに必死こいて搾り取ろうとしてるからっ♡ ち、違うんです♡と誰に向け
てかわからない弁明をしたくなるが、スローな動きで物足りなくなってきて、必死に腰ヘコさせているのはわたしの方だった♡
愛液と先走りがおまんこの中で混ざり合って、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てている。
あ゛ーもう、やだ!♡
どうしてわたしがこんな目に♡
「気持ちいいな、ナマエ♡」
そう言われながら忘れかけていたクリトリスをぎゅっとつかまれて、わたしは喉を晒しながら再びイってしまった。
「も、無理……ですっ。だ、出して……」
あれからどれくらい時間が経ったんだろう。わたしはもう、息も絶え絶えで喉もかすれてきて、もう膣も痛いくらいだ。
それなのにディミトリさんは休憩も挟まず、精子も出さないでひたすらわたしの痴態を観察するように腰をゆっくりと動かしている。
「ん?♡」
「だ、出してくだ……さい、も、これ以上せっくすしてたら、死んじゃう……」
喘ぐ元気すらないわたしを見て、ディミトリさんは動きを止めた。ペットボトルを開けて、水を飲むのかと思ったらわたしに口移しで無理矢理飲ませてくる。
「…………っ! ん゛~!」
「…………まぁ、そろそろ頃合いか」
嘘でしょ、この人ヤろうと思ったら明日の朝までセックスできるんじゃ……。
ディミトリさんが冷静に見つめた時計の時間を、わたしは確認するのが恐ろしくて目をそらした。
「俺はナマエが付き合ってくれるなら、死ぬまでつながっていてもいいからな♡」
いや、無理です。と言いたいけど、この人なら本当に有言実行できるんじゃないかという恐怖があって、わたしは何も言わずに口を閉じた。
「じゃ、名残惜しいけどそろそろ……」
ディミトリさんの下から突き上げてくる激しい動きが再開される。
「っ…………ぁ…………♡ ん゛っ♡ ぉ、あ、えぁっ♡」
お、おちんちんに中全部もってかれそう……♡
ずっと接着していたせいで溶け合って同じ体温を共有していた子宮口と亀頭が、再びねっとりした空気を孕んでゴツゴツとぶつかり合う。
衝撃で全部頭馬鹿になってる♡
喉も喘ぎすぎて渇いたと思ってたのに、あいた口からよだれダラダラ流れるのが止まんない♡
半開きになった子宮口に先走りとおまんこ汁混じったやつがちょっとだけ入ってきて、その熱で軽くイってしまった。今日だけで何回ここをノックされたんだろう♡ もう子宮も馬鹿になっちゃうのか
な♡
「お゛っ♡ っ、あぁぁあぁぁっ♡ お゛っぉおっ♡」
「はぁっ、そろそろ射精す……♡」
ビクビク震える竿と、ぱんぱんに膨らんだ先端が、おまんこ全体をごりゅごりゅと抉って、ふかふかの子宮口にのめり込んで一番奥で射精しようとしている♡
「今日で子宮口柔らかくなったな♡ 次は子宮に入れられるように頑張ろうな♡ 大丈夫だ、ナマエならできる♡ 赤ちゃん専用の子作り穴も差し出せっ♡ 全部俺に使わせてくれるだろ♡♡」
どさくさに紛れてめちゃくちゃなことを言われてる気がする。
わたしは返事にならないでひたすら喘ぎ続けながら、おまんこの一番奥にびゅーっと精子が吐き出される衝撃に備える……なんてことはできずに、声にならない声を上げて軽くイき続けていた。。
「はーっ♡ ン、ぐっ……!」
「おッ、お゛おッ、ぁ――――イッ…………!♡ お゛ぐっ……出てるっ……♡」
――――あ、で、出てるっ♡ まんこの一番奥に、重たくて熱いザーメンどぶどぶって溢れてる♡
「…………っ、はー♡」
わたしの耳元で、ディミトリさんが荒い呼吸をしながらぴゅっぴゅ♡とわたしの中に精子を出しているのがわかった。最後の一滴まで絞り出すように、一回もう出したはずなのにどろどろの濃厚ザーメ
ンが、子宮口に当たって焼かれてるみたいに気持ちいい……♡
「も、もういいです、よね……♡」
「もちょっと……、あとちょっとだけまだ中に……♡」
それとなく退出を促してみたが、見事にスルーされた。ディミトリさんの許可なくおちんちんをおまんこから出すことは許されない。わたしは黙って従うしかない。
勢いがよすぎて逆流した精子と、わたしの白い本気汁が混じって白い液体が結合部からとろとろとベッドのシーツに流れ出ている。黙ってティッシュで拭うと怒られそうだから、わたしはそれが流れる
のも黙って見ていた。
ディミトリさんがわたしの唇をついばむように唇を押し当ててくる。
「ん…………ちゅ…………っ…………」
その間にもおちんちんの先からちょろちょろと精子が出てきていて、ビクビクと震えるせいでまたおまんこが甘イキしそうになる♡
「も、全部出ました、よね……?」
「はーっ、はー♡」
ずる、とおちんちんが膣から抜かれる。その刺激にも反応して感じてしまうが、だらだらとこぼれる愛液やら精子やらをティッシュで拭って、とりあえずの後始末をするくらいにはわたしは冷静さを取
り戻していた。
そうしている間にも、ディミトリさんは名残惜しそうに首筋や耳にもキスしてくる。――なんだか二回戦にも入りそうな雰囲気を感じんですが。
ど、どーするよ……。流石にもうこれ以上は、無理なんですけど……。
「まだ……、まだいいだろ♡」
「え、えぇ……」
再び深いキスをしようとしてくるディミトリさんの顔が、わたしの顔に近づく。いや、もう無理です! 明日足腰立たなくなる!
流石に本気で抵抗しようとしたその時……
「まもなく、お見舞い・ご面会時間が終了します。現在病院に残っている面会者の方は、速やかにご退室ください。繰り返します……」
救いのようなアナウンスが!
「わーっ! わー! そろそろ帰らなきゃ!」
普段のトロい自分からは考えられない早さで、ベッドから降りて、投げ捨てられた下着を履いて、ちゃんと元の格好に戻る。
「えっ……ちょ……ナマエ!」
「すみません! 流石に家に帰ります! お大事にしてください!」
そしてもう二度とこの病院には行きません!
鞄も持って、鍵を開けて、誰にも見られたくないから生まれて初めて病院の廊下をダッシュした。
――取り残されたディミトリさん、絶対怒ってるだろうな……。でももう、あれ以上付き合ってたら本当に馬鹿になっちゃうから……! 流石に付き合いきれないです。
…………まさか、二回戦に付き合ってくれなかったって理由で堅気の女を殺すようなことはしない、よね?
――脳内に溢れるシラクーザのマフィアが起こした陰惨な報復を思い出すと背筋がぞっとした。
「…………」
…………わたしの人生、なんでこんなことになっちゃったんだろう。シラクーザに生まれなかったらこんな苦労もしなくて済んだのかな……。
「あ゛ー! もう、反社の男に関わるのはコリゴリだ~!」
わたしの叫びは、誰にも聞こえることなく夕日に吸い込まれた。