第四章

救急車がきた。

りっちゃんが運ばれていく。



…私も病院まで一緒に乗っていくことに。


「りっちゃん…りっちゃん…」



頭がくらくらした。


さっきまで…一緒に笑いあっていたのに…



りっちゃんを刺した…

あの男は…一体、誰…?




……

……




私が、ブザーを鳴らしたから…

男を刺激したから…


男はりっちゃんを刺してしまったの…?



私が…。


私の…せいで…。






だ、だめ…。


そんな風に考えてたって、りっちゃんの傷が治るわけじゃない…。


気を、確かにもたなきゃ…。




……

涙がにじむ。手が…震える…。





りっちゃん…りっちゃん…お願い…無事でいて…。

2/3ページ
スキ