第五章
京都駅に到着。
この辺はもう私の庭みたいなものだ。
「それじゃ、私の実家に歩いて帰るね」
「わかった」
もうすぐ家だ、というとき、
りっちゃんのお母さんを見つけた。
「あっ、りっちゃんのお母さん!」
「知り合いか?」
「うん、幼馴染のりっちゃんのお母さんなんだ。
私、声かけてくる」
「じゃあ俺はここで待ってるよ」
「わかった」
「おばさんおばさん、お久しぶりです」
「え…?」
びっくりするおばさん。
(…まさかおばさんも私のことが分からないの…?)
「紗奈ちゃん、どうしたの…?」
「あっ!私のこと分かるんですか?」
「え、えぇ…
どうしたの、
なんだか紗奈ちゃん変よ」
「え、え、そうですかね?」
「…律に…会いに来てくれたの…?」
「はい…!」
「じゃあ今日も家にあがっていく?」
「え?あ、はい…」
…なんだかおばさんの様子がおかしい。
顔色もなんだか悪いみたいだし…
少し、痩せた…?
「どうぞ、あがってくださいな。
いつもお線香あげにきてくれて、ありがとうね」
(え…お線香って…
一体なんの話…?
…なんだか変な空気…
りっちゃんは…どこ…?)
案内された部屋にりっちゃんはいなかった。
代わりに静寂に包まれた部屋に…
りっちゃんの写真…。
そしてりっちゃんの写真の前には…お線香が…。
(うそ…うそ…)
くらっとめまいがした。
「去年の夏だから…もういなくなってから…一年半もたったのね…」
「おば…さん…?」
(おばさんは、当たり前だけど冗談でこんなことやる人じゃない。
じゃあなに…?
この目の前に広がっている光景は…なに…?)
動揺を隠し切れない私。
「紗奈ちゃん…?」
おばさんがこちらをみて少し戸惑っているのを感じる。
…自分の体から、どんどん血の気が引いていくのが分かった。
「ごめんなさいおばさん…私…帰ります…」
私はふらふらと玄関に向かう。
「紗奈ちゃんどうしたの…?」
おばさんの呼ぶ声もかまわず、私は家の外へと飛び出した。
この辺はもう私の庭みたいなものだ。
「それじゃ、私の実家に歩いて帰るね」
「わかった」
もうすぐ家だ、というとき、
りっちゃんのお母さんを見つけた。
「あっ、りっちゃんのお母さん!」
「知り合いか?」
「うん、幼馴染のりっちゃんのお母さんなんだ。
私、声かけてくる」
「じゃあ俺はここで待ってるよ」
「わかった」
「おばさんおばさん、お久しぶりです」
「え…?」
びっくりするおばさん。
(…まさかおばさんも私のことが分からないの…?)
「紗奈ちゃん、どうしたの…?」
「あっ!私のこと分かるんですか?」
「え、えぇ…
どうしたの、
なんだか紗奈ちゃん変よ」
「え、え、そうですかね?」
「…律に…会いに来てくれたの…?」
「はい…!」
「じゃあ今日も家にあがっていく?」
「え?あ、はい…」
…なんだかおばさんの様子がおかしい。
顔色もなんだか悪いみたいだし…
少し、痩せた…?
「どうぞ、あがってくださいな。
いつもお線香あげにきてくれて、ありがとうね」
(え…お線香って…
一体なんの話…?
…なんだか変な空気…
りっちゃんは…どこ…?)
案内された部屋にりっちゃんはいなかった。
代わりに静寂に包まれた部屋に…
りっちゃんの写真…。
そしてりっちゃんの写真の前には…お線香が…。
(うそ…うそ…)
くらっとめまいがした。
「去年の夏だから…もういなくなってから…一年半もたったのね…」
「おば…さん…?」
(おばさんは、当たり前だけど冗談でこんなことやる人じゃない。
じゃあなに…?
この目の前に広がっている光景は…なに…?)
動揺を隠し切れない私。
「紗奈ちゃん…?」
おばさんがこちらをみて少し戸惑っているのを感じる。
…自分の体から、どんどん血の気が引いていくのが分かった。
「ごめんなさいおばさん…私…帰ります…」
私はふらふらと玄関に向かう。
「紗奈ちゃんどうしたの…?」
おばさんの呼ぶ声もかまわず、私は家の外へと飛び出した。