第一章

りっちゃんこと成瀬律くんは…笑うとかわいい。

りっちゃんは1つ上の幼馴染の男の子だ。


今は離れて暮らしているけど、

ずっと…ずっと変わらない、仲のいい友達。


私、星崎紗奈、17歳。

どうしても叶えたい夢の為、

中学を卒業したあと、地元の京都を出て、

東京で一人暮らしを始めた。

今日は京都からわざわざ会いに来てくれた

りっちゃんと、東京観光をした。

久しぶりに会ったから、いろいろな話題で盛り上がったんだ。


変わらないりっちゃんの笑顔に
東京でちょっとだけホームシックにかかっていた私は、
とても癒された。


「辛くなったらいつでもこっちに、戻ってきていいんだからな」

「うん…ありがとう、りっちゃん」



りっちゃんはそういうと新幹線に乗って帰っていった。

りっちゃんの瞳は少しだけ…潤んでいた気がした。
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