アンケートお礼その2
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【2.眠り姫に口づけを】
ブラッドのお茶会の最中にうっかり居眠りをしてしまった私。
目覚めたらベッドの中で、その後なぜかブラッドにキスをされた。
びっくりして固まる私に、ブラッドは静かに笑った。
「お茶会は今度にして、今この続きをしようか。お嬢さん」
この続き……?
上手く働かない頭で一生懸命考えていたら、彼は覆いかぶさるようにして私を見下ろしながら、そっと私の唇に指を滑らせた。
「なにも考えこむことはないよ、名無しさん。私にすべて任せてくれればいい」
妖艶なその表情を見た瞬間に、彼のいわんとしていることをハッキリと理解した。
「絶対ない!! やだ!! 離れて!!!」
私は毛布を頭までかぶって叫んだ。
なにとんでもないこと提案してるんですか、ボス。
ドキドキを通り越し、血管が破裂するんじゃないかと思うくらいに、体中がドクドクとおかしな感覚になっている。
めくり取られないようにぎゅっと布団を掴むと、ブラッドのわざとらしいため息が聞こえた。
「はぁ。名無しさんにお茶会には居眠りされ、色事は断られ……散々だな」
「い、色事って……!!」
思わず顔を出すと、ブラッドは意地悪な顔で言った。
「なんだ?もっと直接的な言い方のほうがわかりやすいか? 情事とか、あとは……」
「あーーーー!!うるさいよもう黙って!」
そう言って私は再度布団をかぶる。
ブラッドがくすくすと笑う気配を感じた。(……この人、絶対からかってる)
もうどうしよう、とにかくこの状況から逃げなくちゃ!
そう思った時だった。
「名無しさん、しばらく寝ていていいぞ。私はこれから出かけてくる」
ブラッドはそう言って布団越しに私をぽんと叩いた。
彼がベッドから立ち上がり、ベッドが少し揺れた。
「くだらない用事だが行かないとエリオットに文句を言われそうだ。あいつはああ見えて、真面目だからな」
エリオットが絡むということは、仕事に行くのかもしれない。
衣擦れの音がする。
きっといつもの白い上着を着ているのだろう。
私は真っ暗な布団の中で、彼の様子を思浮かべた。
「名無しさん、お茶会はまた後日仕切り直すことにしよう」
「……うん」
布団の中からそう返事をすると
「もちろんお茶会だけじゃなく、他のこともだよ、名無しさん」
「それはないです!さっさと仕事してきなさい」
私の言葉にブラッドは「ふふふ」と楽しそうな笑い声を残して、行ってしまった。
ドアが閉まった音で、私は布団から顔を出す。
しんと静まり返った部屋をゆっくりと見回し、いつのまにか時間帯が夜に変わっていたことに気づいた。
きっと夜になったから仕事へ行ったのだろう。
目を閉じて彼とのやり取りを思い返す。
ブラッドはどう考えても、私をおもしろがる対象として見ている。
その気もないのに変に意識させるような言動をするなんて、ちょっとひどい。
おかげで私はかなり意識してしまっている。
でも……その気もないのにキスなんてするかな?
はっ! もしかしてキスは挨拶とかそういう認識をしているのかもしれない。(私とは絶対にタイプが違う人だもんね)
「あー、もうなんなんだよーよくわかんないよー」
色々考えているうちに、私はまたいつのまにか眠りに落ちて行った。
「……まさか本当に二度寝しているとは」
部屋に戻ってきたブラッドは、ベッドで眠る名無しさんを見て苦笑した。
確かにしばらく寝ていていいとは言ったが、まさか本当に(しかも1時間帯丸々)寝ているとは思わなかった。
彼は脱いだ帽子を机に置くと、ベッドにそっと近づいた。
「君は本当に私の予想の先を行くな、名無しさん」
自分のベッドですやすや眠る名無しさんをしばらく眺める。
「私がどんな思いで君といるのか、全然わかっていないんだろうね」
手を出すか、否か。
なぜ自分がこんなに葛藤しているのかわからない。
少なくともこれまで女のことで、こんなに悩んだことはなかった。
「……さて。どうするか」
そうつぶやきながら、名無しさんの顔にかかった髪の毛をそっと払う。
名無しさんは一瞬顔をしかめるように表情を動かしたが、すぐにまた深い眠りに落ちた。
それを見て、ブラッドはほんの少し表情を緩める。
……とりあえず起こそう。
起こして今度はちゃんと話をしよう。そんな気分だ。
「君の気持ちを聞かせてもらおうか、名無しさん」
名無しさんのことだ。
ストレートに聞いたところで、きっと動揺して変に誤魔化すか、動揺しすぎてズレたことを言いだすに決まっている。
こちらから動いて、逃げ道を塞いだ方がいいかもしれない。
彼は眠る彼女の頬にそっと触れると、顔を寄せる。
眠り姫を起こす方法はただ一つ。
ブラッドのお茶会の最中にうっかり居眠りをしてしまった私。
目覚めたらベッドの中で、その後なぜかブラッドにキスをされた。
びっくりして固まる私に、ブラッドは静かに笑った。
「お茶会は今度にして、今この続きをしようか。お嬢さん」
この続き……?
上手く働かない頭で一生懸命考えていたら、彼は覆いかぶさるようにして私を見下ろしながら、そっと私の唇に指を滑らせた。
「なにも考えこむことはないよ、名無しさん。私にすべて任せてくれればいい」
妖艶なその表情を見た瞬間に、彼のいわんとしていることをハッキリと理解した。
「絶対ない!! やだ!! 離れて!!!」
私は毛布を頭までかぶって叫んだ。
なにとんでもないこと提案してるんですか、ボス。
ドキドキを通り越し、血管が破裂するんじゃないかと思うくらいに、体中がドクドクとおかしな感覚になっている。
めくり取られないようにぎゅっと布団を掴むと、ブラッドのわざとらしいため息が聞こえた。
「はぁ。名無しさんにお茶会には居眠りされ、色事は断られ……散々だな」
「い、色事って……!!」
思わず顔を出すと、ブラッドは意地悪な顔で言った。
「なんだ?もっと直接的な言い方のほうがわかりやすいか? 情事とか、あとは……」
「あーーーー!!うるさいよもう黙って!」
そう言って私は再度布団をかぶる。
ブラッドがくすくすと笑う気配を感じた。(……この人、絶対からかってる)
もうどうしよう、とにかくこの状況から逃げなくちゃ!
そう思った時だった。
「名無しさん、しばらく寝ていていいぞ。私はこれから出かけてくる」
ブラッドはそう言って布団越しに私をぽんと叩いた。
彼がベッドから立ち上がり、ベッドが少し揺れた。
「くだらない用事だが行かないとエリオットに文句を言われそうだ。あいつはああ見えて、真面目だからな」
エリオットが絡むということは、仕事に行くのかもしれない。
衣擦れの音がする。
きっといつもの白い上着を着ているのだろう。
私は真っ暗な布団の中で、彼の様子を思浮かべた。
「名無しさん、お茶会はまた後日仕切り直すことにしよう」
「……うん」
布団の中からそう返事をすると
「もちろんお茶会だけじゃなく、他のこともだよ、名無しさん」
「それはないです!さっさと仕事してきなさい」
私の言葉にブラッドは「ふふふ」と楽しそうな笑い声を残して、行ってしまった。
ドアが閉まった音で、私は布団から顔を出す。
しんと静まり返った部屋をゆっくりと見回し、いつのまにか時間帯が夜に変わっていたことに気づいた。
きっと夜になったから仕事へ行ったのだろう。
目を閉じて彼とのやり取りを思い返す。
ブラッドはどう考えても、私をおもしろがる対象として見ている。
その気もないのに変に意識させるような言動をするなんて、ちょっとひどい。
おかげで私はかなり意識してしまっている。
でも……その気もないのにキスなんてするかな?
はっ! もしかしてキスは挨拶とかそういう認識をしているのかもしれない。(私とは絶対にタイプが違う人だもんね)
「あー、もうなんなんだよーよくわかんないよー」
色々考えているうちに、私はまたいつのまにか眠りに落ちて行った。
「……まさか本当に二度寝しているとは」
部屋に戻ってきたブラッドは、ベッドで眠る名無しさんを見て苦笑した。
確かにしばらく寝ていていいとは言ったが、まさか本当に(しかも1時間帯丸々)寝ているとは思わなかった。
彼は脱いだ帽子を机に置くと、ベッドにそっと近づいた。
「君は本当に私の予想の先を行くな、名無しさん」
自分のベッドですやすや眠る名無しさんをしばらく眺める。
「私がどんな思いで君といるのか、全然わかっていないんだろうね」
手を出すか、否か。
なぜ自分がこんなに葛藤しているのかわからない。
少なくともこれまで女のことで、こんなに悩んだことはなかった。
「……さて。どうするか」
そうつぶやきながら、名無しさんの顔にかかった髪の毛をそっと払う。
名無しさんは一瞬顔をしかめるように表情を動かしたが、すぐにまた深い眠りに落ちた。
それを見て、ブラッドはほんの少し表情を緩める。
……とりあえず起こそう。
起こして今度はちゃんと話をしよう。そんな気分だ。
「君の気持ちを聞かせてもらおうか、名無しさん」
名無しさんのことだ。
ストレートに聞いたところで、きっと動揺して変に誤魔化すか、動揺しすぎてズレたことを言いだすに決まっている。
こちらから動いて、逃げ道を塞いだ方がいいかもしれない。
彼は眠る彼女の頬にそっと触れると、顔を寄せる。
眠り姫を起こす方法はただ一つ。