短編
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【またまたストーカーズ】
今日も元気にアリスのストーカーをしているペーターさん。
そして、それをストーカーしている私とエース。
さらに今日は特別ゲスト・我らが女王ビバルディも一緒にストーキングをしている。
「……なんじゃ。名無しさんが楽しいことをしてるというから来てみれば、ホワイトの監視か?」
「違いますよ陛下。覗きです」
「ちがーう!ペーターさんを見守ってるの!!」
ビバルディの訂正をしたエースを、さらに訂正した私。
私はペーターさんの恋を心の底から応援している。
人の恋をここまで楽しめるなんてことは、めったにない。
「たぶんね、今日あたりペーターさんがアリスにマジ告白をします」
「……なるほど。それを全力で阻止しようというのじゃな。確かに楽しそうじゃ」
「ほんとほんと。俺も全力で参加しないとな」
「阻止しません! エースも参加なんて絶対しちゃダメ!」
私がそう言うと、エースは「え?そうなの?」とわざとらしくきょとんとし、ビバルディは「つまらんな」と口を尖らせた。
「アリスだって、本当はそろそろペーターさんのことが気にかかっているはずなんだよ。でも、結構意地張ってるから」
ペーターさんへの態度が、だいぶ軟化してきているアリス。
2人で一緒に出掛けたり、お茶したりしてるのもペーターさんから聞いている。
彼の努力が報われつつあるのだ。
「私がアリスに探りを入れた所、今日の告白成功率は五分五分です」
私の言葉に、エースとビバルディは同じタイミングで私を見つめてきた。
「え、あれだけ毎日付きまとっているのに、まだそんなもんなの?」
やっぱりストーカーっぽい感じだからダメなんだろうなぁ、はははっ!と笑うエース。
「いや、むしろあれだけ気持ち悪くまとわりついているのに、五分まで持って行ったのは驚きじゃな」
アリスも見る目がない、とつまらなそうに言うビバルディ。
まぁ、どちらの意見も正論だろう。
見た目だけはアリスの好みのタイプ、というのが幸いしたのだと思う。
本当にペーターさんは顔が良くてよかったね、と声を大にして言いたい。
「なんにしても、今日は本当に大人しく見てるだけにしてね!特にエース!!あなたはいっつもいっつも邪魔ばっかりするんだから!!」
「えー、俺?」
「そうあなた!!エースのせいで見つかって、なんど私まで巻き込まれて怒られたことか」
「名無しさんが見つかりやすい所でストーキングしてるからだろ?」
「違うよ、エースがいなければ見つからない場所にいたもん」
ぎゃーぎゃー言い合う私とエースを見て、ビバルディがため息をついた。
「……お前達、こんなくだらないことを今まで何度もしてきたんじゃな」
「はははっ!言われちゃったな。陛下、とりあえず石でも投げつけてみますか?」
「おもしろそうじゃな。許す。ホワイトにだけじゃぞ。アリスには当てるな」
「わかってますよ」
「こら!!そこ邪魔しない!!ビバルディも変な命令しないで!!」
こういう時ばっかり上司と部下の連携がバッチリ取れているのはどういうことなのか。
「ペーターさんの幸せは、つまりアリスの幸せってことでしょ! アリスが好きなら彼女の幸せをじゃましないで!!」
「ホワイトの奴にアリスを取られるくらいなら、アリスを不幸にした方がマシじゃ」
「陛下と意見が合うなんてびっくりだなぁ。俺も同感です」
「……うわ、まさかの意見……」
一般的な正論が真っ向から否定されてしまった。(やっぱりこの2人は敵に回せない!)
「というわけで、石投げまーす」
「さっさとやれ、エース」
「いや、ダメだから!! 石ってレベルを超えた大きさだよそれ!」
ソフトボールくらいの大きさの石をどこからか持ってきたエース。
彼の手に入っても大きく見えるその石を振りかぶる。(これ、絶対本気だ!)
「だめだめ!それダメなやつ!当たったら死んじゃうから!!」
私は慌てて、エースが振りかぶった腕にしがみついた。
あぁ、もうどうして静かに見守るということが出来ないんだろうこの人達。
私は少し先の方にいるペーターさんとアリスを見やった。
何事もなく彼らが恋人同士になる日は来るのだろうか?
今日も元気にアリスのストーカーをしているペーターさん。
そして、それをストーカーしている私とエース。
さらに今日は特別ゲスト・我らが女王ビバルディも一緒にストーキングをしている。
「……なんじゃ。名無しさんが楽しいことをしてるというから来てみれば、ホワイトの監視か?」
「違いますよ陛下。覗きです」
「ちがーう!ペーターさんを見守ってるの!!」
ビバルディの訂正をしたエースを、さらに訂正した私。
私はペーターさんの恋を心の底から応援している。
人の恋をここまで楽しめるなんてことは、めったにない。
「たぶんね、今日あたりペーターさんがアリスにマジ告白をします」
「……なるほど。それを全力で阻止しようというのじゃな。確かに楽しそうじゃ」
「ほんとほんと。俺も全力で参加しないとな」
「阻止しません! エースも参加なんて絶対しちゃダメ!」
私がそう言うと、エースは「え?そうなの?」とわざとらしくきょとんとし、ビバルディは「つまらんな」と口を尖らせた。
「アリスだって、本当はそろそろペーターさんのことが気にかかっているはずなんだよ。でも、結構意地張ってるから」
ペーターさんへの態度が、だいぶ軟化してきているアリス。
2人で一緒に出掛けたり、お茶したりしてるのもペーターさんから聞いている。
彼の努力が報われつつあるのだ。
「私がアリスに探りを入れた所、今日の告白成功率は五分五分です」
私の言葉に、エースとビバルディは同じタイミングで私を見つめてきた。
「え、あれだけ毎日付きまとっているのに、まだそんなもんなの?」
やっぱりストーカーっぽい感じだからダメなんだろうなぁ、はははっ!と笑うエース。
「いや、むしろあれだけ気持ち悪くまとわりついているのに、五分まで持って行ったのは驚きじゃな」
アリスも見る目がない、とつまらなそうに言うビバルディ。
まぁ、どちらの意見も正論だろう。
見た目だけはアリスの好みのタイプ、というのが幸いしたのだと思う。
本当にペーターさんは顔が良くてよかったね、と声を大にして言いたい。
「なんにしても、今日は本当に大人しく見てるだけにしてね!特にエース!!あなたはいっつもいっつも邪魔ばっかりするんだから!!」
「えー、俺?」
「そうあなた!!エースのせいで見つかって、なんど私まで巻き込まれて怒られたことか」
「名無しさんが見つかりやすい所でストーキングしてるからだろ?」
「違うよ、エースがいなければ見つからない場所にいたもん」
ぎゃーぎゃー言い合う私とエースを見て、ビバルディがため息をついた。
「……お前達、こんなくだらないことを今まで何度もしてきたんじゃな」
「はははっ!言われちゃったな。陛下、とりあえず石でも投げつけてみますか?」
「おもしろそうじゃな。許す。ホワイトにだけじゃぞ。アリスには当てるな」
「わかってますよ」
「こら!!そこ邪魔しない!!ビバルディも変な命令しないで!!」
こういう時ばっかり上司と部下の連携がバッチリ取れているのはどういうことなのか。
「ペーターさんの幸せは、つまりアリスの幸せってことでしょ! アリスが好きなら彼女の幸せをじゃましないで!!」
「ホワイトの奴にアリスを取られるくらいなら、アリスを不幸にした方がマシじゃ」
「陛下と意見が合うなんてびっくりだなぁ。俺も同感です」
「……うわ、まさかの意見……」
一般的な正論が真っ向から否定されてしまった。(やっぱりこの2人は敵に回せない!)
「というわけで、石投げまーす」
「さっさとやれ、エース」
「いや、ダメだから!! 石ってレベルを超えた大きさだよそれ!」
ソフトボールくらいの大きさの石をどこからか持ってきたエース。
彼の手に入っても大きく見えるその石を振りかぶる。(これ、絶対本気だ!)
「だめだめ!それダメなやつ!当たったら死んじゃうから!!」
私は慌てて、エースが振りかぶった腕にしがみついた。
あぁ、もうどうして静かに見守るということが出来ないんだろうこの人達。
私は少し先の方にいるペーターさんとアリスを見やった。
何事もなく彼らが恋人同士になる日は来るのだろうか?