短編
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【カフェオレ】
「はぁ~。やる気がでない~」
私はソファにぐてーっと座りながら、天井に向かってつぶやいた。
もうだめだ。何もかもがめんどくさい。だるい。
今の私はブラッド以上にだるだるしている。
あの人はだるだるしていても、一見優雅だから羨ましい。
でも何が一番いやかというと、そんな風にだるだるしている自分が嫌なのだ。(でも動きたくない)
「この矛盾を解消するにはどうしたらいいんだろうな~」
ナイトメアに話し相手になってもらおうかなぁ。
くだらないやりとりをするにはちょうどいい相手だ。
この塔で一番偉い(と自分で言っている)人に対してそんなことを思ってしまう。
「ナイトメアの所にいくのもめんどくさいなぁ」
心の中で呼んでみたら来るかなぁ? 試してみようかなぁ?
そんなどうしようもないことを考えていたら、かつかつと靴音が聞こえてくる。
「どうした、名無しさん?」
すぐ後ろで止まった足音に振り返ると、立っていたのは呼ぼうと思っていた人ではなかった。
「うわ、こういう時に限ってまさかのグレイだ」
なんでちゃんとしている時には会わないのに、だるだるしている時にはやってくるんだろう。
落ち込む私に首を傾げるグレイ。
「なにか俺ではまずかったのか?」
「ううん。まずくはないけど……いや、まずいかな。こんなだらけた所を見られちゃったんだもん」
でも今さら座りなおしたって遅い。
開き直った私はそのままソファの背もたれにぐたりと寄りかかる。
「具合でも悪いのか?」
「ううん。ただやる気が出ないだけ。だらけてるの」
私の前のソファに座るグレイを見ながら答えた。
「そういう日もある」
「グレイはないでしょう?」
「俺にもやる気が出ない日はある。仕方なくやってるだけだ」
「そっかー。大変だねぇ。偉いねぇ」
おばあちゃんのようにうなずく私に、グレイは苦笑する。
「やる気というのは物事を始めることで出てくるらしいからな。やる気がなくてもやるしかない」
「へぇ、そうなんだ。でも確かに気が進まなくても、やり始めると頑張れるよね」
「そう。だから名無しさんもまずは動いてみたらどうだ?」
「……そうだね」
「気の進まないことが丸わかりな返事だな」
グレイはそう言ってふっと笑う。
「珈琲でも飲むか? 少しは気分転換になる」
「淹れてくれるの?」
「名無しさんが飲むなら」
「うん。飲む!」
がぜんやる気になる私を見てグレイが笑う。
うわ、笑われてしまった。
私子どもっぽいよなー。これじゃあナイトメアと同じだわ。
ちょっぴり落ち込む私をよそにグレイが立ち上がる。
「じゃあちょっと待っててくれ。やる気が出るようにブラックでも飲んでみるか?」
そう言って彼はいたずらっぽく笑った。
私がブラックを飲めないことを知っているのだ。
「いや、胃に優しいカフェオレでお願いします」
私の答えにグレイは優しい感じでうなずくとキッチンへと消えていく。
かっこいいわ。
彼の後ろ姿を見ながら目の保養だなぁと私は1人頷いた。
グレイのおかげでカフェオレを飲まなくてもやる気がむくむくとわいてきたけど、美味しいカフェオレを飲んだらもうひと頑張りしよう。
「はぁ~。やる気がでない~」
私はソファにぐてーっと座りながら、天井に向かってつぶやいた。
もうだめだ。何もかもがめんどくさい。だるい。
今の私はブラッド以上にだるだるしている。
あの人はだるだるしていても、一見優雅だから羨ましい。
でも何が一番いやかというと、そんな風にだるだるしている自分が嫌なのだ。(でも動きたくない)
「この矛盾を解消するにはどうしたらいいんだろうな~」
ナイトメアに話し相手になってもらおうかなぁ。
くだらないやりとりをするにはちょうどいい相手だ。
この塔で一番偉い(と自分で言っている)人に対してそんなことを思ってしまう。
「ナイトメアの所にいくのもめんどくさいなぁ」
心の中で呼んでみたら来るかなぁ? 試してみようかなぁ?
そんなどうしようもないことを考えていたら、かつかつと靴音が聞こえてくる。
「どうした、名無しさん?」
すぐ後ろで止まった足音に振り返ると、立っていたのは呼ぼうと思っていた人ではなかった。
「うわ、こういう時に限ってまさかのグレイだ」
なんでちゃんとしている時には会わないのに、だるだるしている時にはやってくるんだろう。
落ち込む私に首を傾げるグレイ。
「なにか俺ではまずかったのか?」
「ううん。まずくはないけど……いや、まずいかな。こんなだらけた所を見られちゃったんだもん」
でも今さら座りなおしたって遅い。
開き直った私はそのままソファの背もたれにぐたりと寄りかかる。
「具合でも悪いのか?」
「ううん。ただやる気が出ないだけ。だらけてるの」
私の前のソファに座るグレイを見ながら答えた。
「そういう日もある」
「グレイはないでしょう?」
「俺にもやる気が出ない日はある。仕方なくやってるだけだ」
「そっかー。大変だねぇ。偉いねぇ」
おばあちゃんのようにうなずく私に、グレイは苦笑する。
「やる気というのは物事を始めることで出てくるらしいからな。やる気がなくてもやるしかない」
「へぇ、そうなんだ。でも確かに気が進まなくても、やり始めると頑張れるよね」
「そう。だから名無しさんもまずは動いてみたらどうだ?」
「……そうだね」
「気の進まないことが丸わかりな返事だな」
グレイはそう言ってふっと笑う。
「珈琲でも飲むか? 少しは気分転換になる」
「淹れてくれるの?」
「名無しさんが飲むなら」
「うん。飲む!」
がぜんやる気になる私を見てグレイが笑う。
うわ、笑われてしまった。
私子どもっぽいよなー。これじゃあナイトメアと同じだわ。
ちょっぴり落ち込む私をよそにグレイが立ち上がる。
「じゃあちょっと待っててくれ。やる気が出るようにブラックでも飲んでみるか?」
そう言って彼はいたずらっぽく笑った。
私がブラックを飲めないことを知っているのだ。
「いや、胃に優しいカフェオレでお願いします」
私の答えにグレイは優しい感じでうなずくとキッチンへと消えていく。
かっこいいわ。
彼の後ろ姿を見ながら目の保養だなぁと私は1人頷いた。
グレイのおかげでカフェオレを飲まなくてもやる気がむくむくとわいてきたけど、美味しいカフェオレを飲んだらもうひと頑張りしよう。