アンケートお礼その1
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【いつでもあえる】
「ユリウスっていつ来ても、いてくれるよね」
仕事をしている彼をぼんやりと見つめながら私はそう言った。
すると、手を止めたユリウスは静かに顔を上げて露骨に嫌そうな顔をした。
「……別にお前のためにいつもいるわけじゃない。私は仕事をしているんだ」
「知ってるよー」
私は笑いながら答える。
ユリウスはこういう人なのだ。別に今さら傷ついたりしない。
「でもさ、昼でも夜でも夕方でも、いつでも会えるなんてすごいなーと思って」
そう言うと、ユリウスはつまらなそうな顔をした。
「誰と比べているんだか」
「え?」
「会いたいと思っている奴には会えないのに、とでも言いたいんだろう?」
「そんなこと言わないよ」
どれだけ卑屈なんだ、この人は。
そう思ったら、さらにユリウスは言う。
「そうでなければ、どうせ引き込もりだとでも言うんだろう?」
ふん、と言いながら再び仕事を始めるユリウス。
本当に意地っ張りというか、素直じゃないというか……。
「違う違う。いつ来ても会えるのは嬉しいよってこと」
そう言うと、彼はぴたりと動きを止めた。
「急に会いたくなった時でも、ここにくれば会えるってわかってるから安心できるもん」
ドキドキしたけれど、ユリウスを動揺させたくて、意識してもらいたくて、はっきりとそう言った。
すると、ユリウスは眼鏡越しにちらりと私を見た。
「……名無しさんはこちらの都合などお構いなしだな。いい迷惑だ」
そんな冷たい言葉を言い放つ彼。
しかし、さっさと仕事に戻ってしまうその姿を見ると、どうやら私の言葉はかなりの効果を発揮したらしい。
だって不自然なくらいうつむいて仕事をしているもん。(いつもはもう少し姿勢がいいよ!)
「ユリウス」
「なんだ」
名前を呼ぶと、不機嫌全開な返事をされた。
でもこれはきっと照れているんだろう。
そう思うと全然気にならない。
「ユリウスの都合なんて聞かないからね。どうせいつ来たってダメって言うでしょう?」
だってあなたは意地っ張りだから。
心の中でそう付け足す。
するとユリウスははぁっとため息をついてこう言った。
「勝手にしろ。拒否したところでどうせお前は来るんだろうからな」
顔も上げずにそんなことを言うユリウス。
あまりにも彼らしくて、私は笑ってしまった。
この人はなんだかんだ拒否なんてしない。
私に付き合ってくれる。優しいのだ。
私はその優しさに甘えている。
「うん。勝手に遊びに来るね。とりあえず珈琲を淹れるから休憩にしなよ。一緒に飲もうではないですか!」
私は立ち上がると、さっさと珈琲の準備をする。
「……迷惑な上に変わり者だな、名無しさんは」
ユリウスはそう言うと、仕事用の眼鏡をそっと外した。
やっぱり優しい。
「ユリウスっていつ来ても、いてくれるよね」
仕事をしている彼をぼんやりと見つめながら私はそう言った。
すると、手を止めたユリウスは静かに顔を上げて露骨に嫌そうな顔をした。
「……別にお前のためにいつもいるわけじゃない。私は仕事をしているんだ」
「知ってるよー」
私は笑いながら答える。
ユリウスはこういう人なのだ。別に今さら傷ついたりしない。
「でもさ、昼でも夜でも夕方でも、いつでも会えるなんてすごいなーと思って」
そう言うと、ユリウスはつまらなそうな顔をした。
「誰と比べているんだか」
「え?」
「会いたいと思っている奴には会えないのに、とでも言いたいんだろう?」
「そんなこと言わないよ」
どれだけ卑屈なんだ、この人は。
そう思ったら、さらにユリウスは言う。
「そうでなければ、どうせ引き込もりだとでも言うんだろう?」
ふん、と言いながら再び仕事を始めるユリウス。
本当に意地っ張りというか、素直じゃないというか……。
「違う違う。いつ来ても会えるのは嬉しいよってこと」
そう言うと、彼はぴたりと動きを止めた。
「急に会いたくなった時でも、ここにくれば会えるってわかってるから安心できるもん」
ドキドキしたけれど、ユリウスを動揺させたくて、意識してもらいたくて、はっきりとそう言った。
すると、ユリウスは眼鏡越しにちらりと私を見た。
「……名無しさんはこちらの都合などお構いなしだな。いい迷惑だ」
そんな冷たい言葉を言い放つ彼。
しかし、さっさと仕事に戻ってしまうその姿を見ると、どうやら私の言葉はかなりの効果を発揮したらしい。
だって不自然なくらいうつむいて仕事をしているもん。(いつもはもう少し姿勢がいいよ!)
「ユリウス」
「なんだ」
名前を呼ぶと、不機嫌全開な返事をされた。
でもこれはきっと照れているんだろう。
そう思うと全然気にならない。
「ユリウスの都合なんて聞かないからね。どうせいつ来たってダメって言うでしょう?」
だってあなたは意地っ張りだから。
心の中でそう付け足す。
するとユリウスははぁっとため息をついてこう言った。
「勝手にしろ。拒否したところでどうせお前は来るんだろうからな」
顔も上げずにそんなことを言うユリウス。
あまりにも彼らしくて、私は笑ってしまった。
この人はなんだかんだ拒否なんてしない。
私に付き合ってくれる。優しいのだ。
私はその優しさに甘えている。
「うん。勝手に遊びに来るね。とりあえず珈琲を淹れるから休憩にしなよ。一緒に飲もうではないですか!」
私は立ち上がると、さっさと珈琲の準備をする。
「……迷惑な上に変わり者だな、名無しさんは」
ユリウスはそう言うと、仕事用の眼鏡をそっと外した。
やっぱり優しい。