短編2
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【クッキーパーティー】
暇だからクッキーでも焼こうと思ってハートの城のキッチンであれこれ準備していたら、たまたま通りかかったペーターさんも参加すると言い出した。
彼の申し出にとても驚いたけれど、自分で作ったものをアリスにプレゼントしてみたいのだという。乙女だな。
というわけで、私達は主にアリスの話(彼女がどれだけ可愛いらしく素晴らしいか)をしながら楽しくクッキーづくりの真っ最中。
「ペーターさん。すっごい綺麗に型抜きますね」
「そうですか?普通だと思いますけど」
「そんなことないです!それだけ隙間なく型抜きできる人みたことありません!」
クッキー生地にはハートの穴がずらりと綺麗に並んでいる。
クッキーづくりは初めてだというペーターさんだけれど、とても丁寧で手際がいい。
「なんでも上手にできるんですね、ペーターさんて」
感心してしまう私にペーターさんは「そんなことありませんよ」と謙遜した。
私にたいして、彼はわりと謙虚な姿勢を見せることが多い。彼の恋の相談に乗ることが多いからかもしれない。
私とペーターさんの間には『友人』というよりももう少し深い信頼関係があると思っている。
「ただ、食べてもらいたい人のことを考えると、自然と丁寧になるんでしょうね」
そう言ってペーターさんは抜いたハート型のクッキー生地を天板に丁寧に並べた。
アリスへの愛がたっぷり詰まっていることが丸わかりな手つきが、とてもほほえましい。
「アリス、喜んでくれるといいですね」
「はい!名無しさんが教えてくれたのですから、美味しくできるに決まっています。今日はありがとうございます」
ペーターさんは美しく微笑んで私にお礼を言った。
あまりに素直な彼の言葉になんだかちょっと恥ずかしくなる。
「いいえ~。私はペーターさんとアリスがうまくいくといいなーって思ってるだけなのでお気になさらず」
「あぁ!あなたはなんて優しい人なのでしょう!!僕とアリスの仲を取り持ってくれようとするなんて!!ありがとうございます!!感謝してもしきれません!!」
「あぁ、はい。それじゃこれ焼きますねー」
ぐぐっとテンションの上がるペーターさんを置いといて、私はオーブンに天板をいれた。
「焼き上がりが楽しみです」
ペーターさんはオーブンを覗き込みながらそういった。子どもみたいでちょっと可愛い。
「じゃあ、焼いている間に片づけてお茶の準備でもしましょうか」
「そうですね。あの……お願いがあるんですが」
彼は少し言いづらそうに私を見た。
「なんですか?」
「綺麗にできたものをアリス用に取り分けてもいいですか?」
な、なんて可愛いこと言いだすんでしょうペーターさん!乙女だ。誰よりも乙女だ。
「もちろんですよ!アリスに一番の物をプレゼントしましょう!ついでにラッピングも可愛くしましょう!」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
片付けを終えるころ、クッキーのいい匂いが辺りに漂ってきた。
「焦がさないように気をつけなきゃ」
「そうですね。僕、ずっと見ていていいですか?」
「いいですけど、楽しいですか?」
「楽しいですよ。名無しさんと一緒にアリスのプレゼントを作れたんですから。絶対失敗なんてさせません」
「気合入ってますね」
オーブンの前から動かなくなったペーターさんに思わず笑ってしまった。
まさか彼のこんな一面を見る日がこようとは。
普段の他人に対するペーターさんの姿を思い起こして、なんだか不思議な気持ちになる。
こんな彼をエースやビバルディが見たらどんな顔をするだろう?
「あ、そろそろよさそうですよ!」
ペーターさんがオーブンを覗き込んだまま私を呼んだ。
ミトンをはめると私もオーブンへと近づいた。
このあとの私達は、プレゼント用ラッピングの相談をしながらのクッキーパーティー。
暇だからクッキーでも焼こうと思ってハートの城のキッチンであれこれ準備していたら、たまたま通りかかったペーターさんも参加すると言い出した。
彼の申し出にとても驚いたけれど、自分で作ったものをアリスにプレゼントしてみたいのだという。乙女だな。
というわけで、私達は主にアリスの話(彼女がどれだけ可愛いらしく素晴らしいか)をしながら楽しくクッキーづくりの真っ最中。
「ペーターさん。すっごい綺麗に型抜きますね」
「そうですか?普通だと思いますけど」
「そんなことないです!それだけ隙間なく型抜きできる人みたことありません!」
クッキー生地にはハートの穴がずらりと綺麗に並んでいる。
クッキーづくりは初めてだというペーターさんだけれど、とても丁寧で手際がいい。
「なんでも上手にできるんですね、ペーターさんて」
感心してしまう私にペーターさんは「そんなことありませんよ」と謙遜した。
私にたいして、彼はわりと謙虚な姿勢を見せることが多い。彼の恋の相談に乗ることが多いからかもしれない。
私とペーターさんの間には『友人』というよりももう少し深い信頼関係があると思っている。
「ただ、食べてもらいたい人のことを考えると、自然と丁寧になるんでしょうね」
そう言ってペーターさんは抜いたハート型のクッキー生地を天板に丁寧に並べた。
アリスへの愛がたっぷり詰まっていることが丸わかりな手つきが、とてもほほえましい。
「アリス、喜んでくれるといいですね」
「はい!名無しさんが教えてくれたのですから、美味しくできるに決まっています。今日はありがとうございます」
ペーターさんは美しく微笑んで私にお礼を言った。
あまりに素直な彼の言葉になんだかちょっと恥ずかしくなる。
「いいえ~。私はペーターさんとアリスがうまくいくといいなーって思ってるだけなのでお気になさらず」
「あぁ!あなたはなんて優しい人なのでしょう!!僕とアリスの仲を取り持ってくれようとするなんて!!ありがとうございます!!感謝してもしきれません!!」
「あぁ、はい。それじゃこれ焼きますねー」
ぐぐっとテンションの上がるペーターさんを置いといて、私はオーブンに天板をいれた。
「焼き上がりが楽しみです」
ペーターさんはオーブンを覗き込みながらそういった。子どもみたいでちょっと可愛い。
「じゃあ、焼いている間に片づけてお茶の準備でもしましょうか」
「そうですね。あの……お願いがあるんですが」
彼は少し言いづらそうに私を見た。
「なんですか?」
「綺麗にできたものをアリス用に取り分けてもいいですか?」
な、なんて可愛いこと言いだすんでしょうペーターさん!乙女だ。誰よりも乙女だ。
「もちろんですよ!アリスに一番の物をプレゼントしましょう!ついでにラッピングも可愛くしましょう!」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
片付けを終えるころ、クッキーのいい匂いが辺りに漂ってきた。
「焦がさないように気をつけなきゃ」
「そうですね。僕、ずっと見ていていいですか?」
「いいですけど、楽しいですか?」
「楽しいですよ。名無しさんと一緒にアリスのプレゼントを作れたんですから。絶対失敗なんてさせません」
「気合入ってますね」
オーブンの前から動かなくなったペーターさんに思わず笑ってしまった。
まさか彼のこんな一面を見る日がこようとは。
普段の他人に対するペーターさんの姿を思い起こして、なんだか不思議な気持ちになる。
こんな彼をエースやビバルディが見たらどんな顔をするだろう?
「あ、そろそろよさそうですよ!」
ペーターさんがオーブンを覗き込んだまま私を呼んだ。
ミトンをはめると私もオーブンへと近づいた。
このあとの私達は、プレゼント用ラッピングの相談をしながらのクッキーパーティー。