真夏のティーパーティー!その2
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【夢でキス】
ナイトメアがここ最近ずーっと夢に出てくる。
もうなんなんだろう。いい加減私をぐっすり眠らせてほしい。
もし今夜夢に出て来たら絶対文句を言ってやる!
そう思って私は眠りについた。
「……ほんと、いい加減にしてくれない?」
私は目の前でふわふわしているナイトメアを睨みつけてそう言った。
「おやおや、何をそんなに怒っているんだ? 名無しさん」
夢で逢うナイトメアはいつだって余裕綽々で、口調もやたらと自信満々な感じがする。
「私をぐっすり眠らせてよ」
「なにを言っているんだ。今君は眠っているよ、名無しさん
「こうしてあなたと話しているんだから眠っているとはどうしても思えないの!」
むむっと口を尖らせると、ナイトメアはくすりと笑った。
「大丈夫だよ。君はちゃんと眠っている。ここは君の夢の中だ。実体ともいうべき体は眠っているんだから、何の問題もないよ」
「……なんだか納得いかないのよねぇ」
外で会うナイトメアだったらもっと反論していたかもしれない。
でも夢で会う彼にそう言われると、無理やりにでも納得するしかない感じがどうしてもしてしまうのだ。不思議なことに。
「名無しさんがなかなか外で会いに来てくれないからだよ。寂しいんだ」
「なに言ってるの。会いに行ったっていつも具合悪くて寝てるんじゃない」
「……名無しさん、君もなかなか言うようになったな」
「グレイがこの間言ってたよ。大人しく寝ていてほしいから見舞いには来なくていいって。あなたってお見舞いに行くと、必ずテンション上がっちゃうものね」
私がそう言うと、彼は慌てて弁明する。
「そ、そりゃあわざわざお見舞いに来てくれたのなら、色々とおもてなしをするというのが病人としての心意気だろう!?」
「病人はおもてなしとか心意気よりも、体調を回復させることを優先させるべきなの!」
「ぐ……!!もっともすぎるぞ、その言い分」
精神的にダメージを受けたらしいナイトメアは震え声でそう言った。
「なんにしても、あなたが現実で元気になることが一番でしょ。そうすれば私だって会いに行くんだから」
「そ、そうなのか!?」
「そうだよ。こんなにも毎回夢に出てこられたらいい迷惑だもの」
「……冷たいなぁ。私は君に逢いたくてこうして来ているというのに」
ふわりと私に近づきながら彼はそう言って笑った。
なんだか本当に外の彼とは別人でどぎまぎしてしまう。
たぶん私のその気持ちも彼にはわかっているのだろう。
何も言わなかったけれど、楽しそうに唇の端をあげて笑う彼からなんともいえないオーラを感じた。
「どうしたんだ、名無しさん?」
わざとらしくそう言ってナイトメアは私の頬に手を伸ばしてきた。
「べ、別にどうもしないけど」
私は一歩下がって彼の手から逃れると、彼はふふふと笑った。
「私が怖いのか?」
「怖くないよ。ただ、普段とのギャップに驚いているだけ。どっちが本当なの?」
「おかしなことを聞くね。どちらも私だよ」
「嘘。外のナイトメアはこんなことしないもん」
再び私に近づき、頬に触れる彼にそう言った。
「まぁ確かに、夢の中と外では使える能力の差が大きいが……基本的には変わらないよ。私は私だ」
じっと私を見つめてからそっと顔を寄せてくる。
「夢の中でも現実でも、私は君が好きだよ、名無しさん」
そう言って私の唇にキスをする。冷たい唇だった。
驚きよりも当り前の流れだと思ってしまうのが不思議だ。別に恋人でもなんでもないのに。
「そうだね、私と君は別に恋人じゃない。キスするのはおかしい」
心を読んだらしいナイトメアがうなずいた。
「だが、ここは夢だからね。君の実態は外にある。いくらキスしたってただの夢だ」
寂しいことにね。
そう言って小さく笑いながらナイトメアは再度私に口づけた。
キスする度に悲しくなってしまうのは、これがただの夢だから。
ナイトメアがここ最近ずーっと夢に出てくる。
もうなんなんだろう。いい加減私をぐっすり眠らせてほしい。
もし今夜夢に出て来たら絶対文句を言ってやる!
そう思って私は眠りについた。
「……ほんと、いい加減にしてくれない?」
私は目の前でふわふわしているナイトメアを睨みつけてそう言った。
「おやおや、何をそんなに怒っているんだ? 名無しさん」
夢で逢うナイトメアはいつだって余裕綽々で、口調もやたらと自信満々な感じがする。
「私をぐっすり眠らせてよ」
「なにを言っているんだ。今君は眠っているよ、名無しさん
「こうしてあなたと話しているんだから眠っているとはどうしても思えないの!」
むむっと口を尖らせると、ナイトメアはくすりと笑った。
「大丈夫だよ。君はちゃんと眠っている。ここは君の夢の中だ。実体ともいうべき体は眠っているんだから、何の問題もないよ」
「……なんだか納得いかないのよねぇ」
外で会うナイトメアだったらもっと反論していたかもしれない。
でも夢で会う彼にそう言われると、無理やりにでも納得するしかない感じがどうしてもしてしまうのだ。不思議なことに。
「名無しさんがなかなか外で会いに来てくれないからだよ。寂しいんだ」
「なに言ってるの。会いに行ったっていつも具合悪くて寝てるんじゃない」
「……名無しさん、君もなかなか言うようになったな」
「グレイがこの間言ってたよ。大人しく寝ていてほしいから見舞いには来なくていいって。あなたってお見舞いに行くと、必ずテンション上がっちゃうものね」
私がそう言うと、彼は慌てて弁明する。
「そ、そりゃあわざわざお見舞いに来てくれたのなら、色々とおもてなしをするというのが病人としての心意気だろう!?」
「病人はおもてなしとか心意気よりも、体調を回復させることを優先させるべきなの!」
「ぐ……!!もっともすぎるぞ、その言い分」
精神的にダメージを受けたらしいナイトメアは震え声でそう言った。
「なんにしても、あなたが現実で元気になることが一番でしょ。そうすれば私だって会いに行くんだから」
「そ、そうなのか!?」
「そうだよ。こんなにも毎回夢に出てこられたらいい迷惑だもの」
「……冷たいなぁ。私は君に逢いたくてこうして来ているというのに」
ふわりと私に近づきながら彼はそう言って笑った。
なんだか本当に外の彼とは別人でどぎまぎしてしまう。
たぶん私のその気持ちも彼にはわかっているのだろう。
何も言わなかったけれど、楽しそうに唇の端をあげて笑う彼からなんともいえないオーラを感じた。
「どうしたんだ、名無しさん?」
わざとらしくそう言ってナイトメアは私の頬に手を伸ばしてきた。
「べ、別にどうもしないけど」
私は一歩下がって彼の手から逃れると、彼はふふふと笑った。
「私が怖いのか?」
「怖くないよ。ただ、普段とのギャップに驚いているだけ。どっちが本当なの?」
「おかしなことを聞くね。どちらも私だよ」
「嘘。外のナイトメアはこんなことしないもん」
再び私に近づき、頬に触れる彼にそう言った。
「まぁ確かに、夢の中と外では使える能力の差が大きいが……基本的には変わらないよ。私は私だ」
じっと私を見つめてからそっと顔を寄せてくる。
「夢の中でも現実でも、私は君が好きだよ、名無しさん」
そう言って私の唇にキスをする。冷たい唇だった。
驚きよりも当り前の流れだと思ってしまうのが不思議だ。別に恋人でもなんでもないのに。
「そうだね、私と君は別に恋人じゃない。キスするのはおかしい」
心を読んだらしいナイトメアがうなずいた。
「だが、ここは夢だからね。君の実態は外にある。いくらキスしたってただの夢だ」
寂しいことにね。
そう言って小さく笑いながらナイトメアは再度私に口づけた。
キスする度に悲しくなってしまうのは、これがただの夢だから。