真夏のティーパーティー!
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【おまけ4 双子】
「あ、名無しさんだ!」
「おかえりなさい、名無しさん!」
帽子屋屋敷に着いたとたん双子の熱い抱擁を受けた。というか押し倒された。
ただいま、というどころではない。
どすんと思い切り尻餅をつき、その衝撃に一瞬頭がくらりとする。
「よかったー! ちゃんと帰ってきてくれて」
「うんうん、もう気が気じゃなかったんだよ僕達」
「いや、うん。わかったからちょっと放してくれないかな」
「はぁい」とディーとダムは素直に返事をして私から離れる。
差し出された手を取って立ち上がると、彼らはにこにこと私を見て言った。
「うれしいなぁ。これでやっと名無しさんと遊べるね」
「名無しさんがいない2時間帯はやっぱりつまらなかったよ」
ひよこウサギをからかうくらいしかすることがなかったよね、と言う2人。
どうやら私がいない間、エリオットが全ての負担を背負ってくれていたらしい。
「そういえばこの間はブラッドに怒られなかった?」
旅行中に私に会いに来てくれた彼ら。だいぶ長いことサボったことになっているはずだ。
大丈夫だったかな、と実は心配していたのだ。
「うん、大丈夫だったよ。ちょっとくらいサボったってボスは怒らないもん」
「そうそう。面倒なのはあのひよこウサギだよ。ボスの代わりだって言って僕らのことを怒るんだよ?」
「ひどいと思わない? ボスは全然気にしてないのにさ」
「私はエリオットが正しいと思うなぁ」
どうせブラッドは口出しするのが面倒だっただけだろう。
まぁ、怒らないだけである日突然サボリの穴埋めをさせたり、いきなり減給とかはしそうだけど。(でもこの子たちには黙っておこう)
「それよりもさ、名無しさん今度は僕らと旅行にいかない?」
「え?」
「あのね、ボスに休みの申請をしてみたんだ。そうしたら頑張れば3時間帯くらいなら休みをくれるって言ってた」
「2人合わせて6時間帯の休みってことだよね?」
「6時間帯も休みだなんてすばらしいよね、兄弟!!」
「……いや、そんな変な理屈はさすがに通らないと思うよ」
いくらブラッドが寛大(というよりもめんどくさがり)でも、そんな休みの取り方はさせないはずだ。
もしかすると2人合わせて3時間帯の休みかもしれない。
しかし、私の意見など彼らの耳には全く入っていないらしい。
「ねぇねぇ、どこへ行きたい? 山? 川? それとも海?」
「僕らは名無しさんと一緒ならどこだっていいんだけど」
うきうきと言う2人。
……この子たちと旅行?
旅行帰りで疲れている私でもわかる。
この子たちと旅行なんてやめておいた方がいい。
波乱万丈な旅行になるに決まっているのだ。
でも。
「キャンプとかも楽しそうだよねぇ兄弟」
「うんうん。子どもが火を使ったらいけないって言われるけど、その辺りは大人になればいいわけだし」
「遊園地にあるホテルに泊まるのもいいよね。ずーっと遊べるよ!」
「悩むなぁ。どこへ行こうか? 名無しさんはどうしたい?」
こんなに楽しそうな彼らを今さら止めることなんてできない。
なんだかんだ私はこの子たちに甘いのだ。
「たまには海がいいかも」
「ほんと!? それじゃあ海にしよう」
「ビーチバレーとか、うに投げ合戦ができるね!」
うに投げ合戦?
よくわからないけれど、さっそく海旅行の計画を立て始める2人。
彼らが楽しいなら、私も嬉しい。
でもなによりも大事なことを2人は忘れている。
「休みがもらえるように頑張ってね」
きゃっきゃと話す彼らの耳には聞こえていない。
双子と一緒に海旅行は前途多難。
「あ、名無しさんだ!」
「おかえりなさい、名無しさん!」
帽子屋屋敷に着いたとたん双子の熱い抱擁を受けた。というか押し倒された。
ただいま、というどころではない。
どすんと思い切り尻餅をつき、その衝撃に一瞬頭がくらりとする。
「よかったー! ちゃんと帰ってきてくれて」
「うんうん、もう気が気じゃなかったんだよ僕達」
「いや、うん。わかったからちょっと放してくれないかな」
「はぁい」とディーとダムは素直に返事をして私から離れる。
差し出された手を取って立ち上がると、彼らはにこにこと私を見て言った。
「うれしいなぁ。これでやっと名無しさんと遊べるね」
「名無しさんがいない2時間帯はやっぱりつまらなかったよ」
ひよこウサギをからかうくらいしかすることがなかったよね、と言う2人。
どうやら私がいない間、エリオットが全ての負担を背負ってくれていたらしい。
「そういえばこの間はブラッドに怒られなかった?」
旅行中に私に会いに来てくれた彼ら。だいぶ長いことサボったことになっているはずだ。
大丈夫だったかな、と実は心配していたのだ。
「うん、大丈夫だったよ。ちょっとくらいサボったってボスは怒らないもん」
「そうそう。面倒なのはあのひよこウサギだよ。ボスの代わりだって言って僕らのことを怒るんだよ?」
「ひどいと思わない? ボスは全然気にしてないのにさ」
「私はエリオットが正しいと思うなぁ」
どうせブラッドは口出しするのが面倒だっただけだろう。
まぁ、怒らないだけである日突然サボリの穴埋めをさせたり、いきなり減給とかはしそうだけど。(でもこの子たちには黙っておこう)
「それよりもさ、名無しさん今度は僕らと旅行にいかない?」
「え?」
「あのね、ボスに休みの申請をしてみたんだ。そうしたら頑張れば3時間帯くらいなら休みをくれるって言ってた」
「2人合わせて6時間帯の休みってことだよね?」
「6時間帯も休みだなんてすばらしいよね、兄弟!!」
「……いや、そんな変な理屈はさすがに通らないと思うよ」
いくらブラッドが寛大(というよりもめんどくさがり)でも、そんな休みの取り方はさせないはずだ。
もしかすると2人合わせて3時間帯の休みかもしれない。
しかし、私の意見など彼らの耳には全く入っていないらしい。
「ねぇねぇ、どこへ行きたい? 山? 川? それとも海?」
「僕らは名無しさんと一緒ならどこだっていいんだけど」
うきうきと言う2人。
……この子たちと旅行?
旅行帰りで疲れている私でもわかる。
この子たちと旅行なんてやめておいた方がいい。
波乱万丈な旅行になるに決まっているのだ。
でも。
「キャンプとかも楽しそうだよねぇ兄弟」
「うんうん。子どもが火を使ったらいけないって言われるけど、その辺りは大人になればいいわけだし」
「遊園地にあるホテルに泊まるのもいいよね。ずーっと遊べるよ!」
「悩むなぁ。どこへ行こうか? 名無しさんはどうしたい?」
こんなに楽しそうな彼らを今さら止めることなんてできない。
なんだかんだ私はこの子たちに甘いのだ。
「たまには海がいいかも」
「ほんと!? それじゃあ海にしよう」
「ビーチバレーとか、うに投げ合戦ができるね!」
うに投げ合戦?
よくわからないけれど、さっそく海旅行の計画を立て始める2人。
彼らが楽しいなら、私も嬉しい。
でもなによりも大事なことを2人は忘れている。
「休みがもらえるように頑張ってね」
きゃっきゃと話す彼らの耳には聞こえていない。
双子と一緒に海旅行は前途多難。