真夏のティーパーティー!
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【森でばったり 第一夜】
「あー、すっかり時間帯が変わっちゃったな~」
私は1人夜の森を歩いていた。
ついさっきまで夕方だったのに、その時間帯はあっという間に去って行った。
え、なにそれ。早すぎない?ってくらいあっという間。
滞在地まではまだ遠い。
いくら慣れているとはいってもこの暗い中、森を歩くのはやっぱり怖い。
「やだなー。なんでよりによって夜になっちゃうかなぁ」
私は独り言をぶつぶつと言いながら、家路を急いでいた。
すると、その時前方に人影が見えた。
「うわ、夜の森に1人も嫌だけど、誰かとすれ違うっていうのもすごく怖いかも」
でもどうしようもない。この道を通らないと帰れない。私は仕方なくどんどんと歩いて行った。
見ると、人影はやたらと大きい。
かなり大きな人が歩いてくるようだった。
わー、やだなやだな。せめて女の人のが良かったよ。
私は不安をなんとか押さえながら歩く。
どんどん近くなるその人影。
でも、あることに気づいた。
頭の上に長い耳がある。
私はじっと目を凝らしてみた。
あの大きさ、耳の長さ、もしかして……。
「エリオット?」
「?え?名無しさん?」
名前を呼んでみると、びっくりしたように反応した。
「わー!エリオットだぁ!よかった!」
「おわっ!?」
ほっとした私はそのままエリオットに飛びついた。というかタックルに近い。
ドスンとぶつかっていったけど、さすがエリオット。
彼はびくともせず、そのまま私を受け止めてくれた。
「なにしてんだよ、こんな時間帯に一人で」
「帰り道。急に時間帯が変わっちゃったから」
「確かにすっごく短い夕方だったからな」
納得したようにうなずくエリオット。
「でも危ねぇぞ。送ってく」
「え、ほんと?」
「あぁ。俺も仕事帰りなんだ」
そう言ってエリオットは今来た道へと向き直る。
というわけで、私はエリオットと一緒に夜の森を歩いている。
「ありがとうエリオット。一人じゃ怖いなぁと思ってたんだ」
「この道暗いからなぁ。女が夜にこんな道を一人で歩くのはやめた方がいいぜ。誰かに襲われたりしたくないだろ」
「うん、絶対にやだ」
「だよな」
私を心配してくれているらしいエリオット。
彼はいつも優しいし、なにかと気を使ってくれる。
たまに空気が読めない所もあるけどそこが可愛い。まさに癒しの存在。
私はエリオットのことが好きなのだ。
友達として申し分ない。
「でもさ、エリオットだってこういう場所で襲われることあるんじゃないの?」
彼は帽子屋ファミリーの№2なのだ。
夜道でなくても、色々と危険な気がする。
「俺?俺を襲う奴なんていないだろ。ってあぁ、仕事関係でってことね」
「当たり前でしょ」
仕事以外で誰がこんなに大きなウサギさんを襲うのだ。(そりゃエリオットは可愛いけどさ)
「仕事関係なら、まぁたまーにあるかな。でも、別にそれはどうでもいいんだよ。俺よりも名無しさんの方が心配なんだ」
彼はそう言って私を見る。
「あんたは友達も多そうだけどさ、そいつらだって俺に言わせればロクな奴じゃない。あんたに手を出すかもしれないだろ」
「えー、あるわけないよ。エリオットって心配性だなぁ」
「いーや! 名無しさんはもっと危機感を持った方がいいって!」
「そうかなぁ。でも、そうなると今私が危機感を持つべきなのは、エリオットに対してってことになるけど」
「へ?」
「だってそうでしょ。夜道を2人で歩いてるんだから」
すると、彼はやっと今の状況と私の言っていることを把握したらしい。
「お、俺は別になんもしないぞ!?」
「うん。当然だよね」
「あ、あぁ!当然だ!!」
急に慌てだすエリオットがおもしろくて、笑ってしまった。
そんな私を見て、彼は言い聞かせるようにこう言った。
「……俺はなにもしない! 名無しさんを傷つけるようなことはしない」
エリオットのかなり真面目な様子に私がそっとうなずくと、彼はすぐににかっと笑った。
「よし! んじゃあ早く帰ろうぜ」
いい人だなぁ。
エリオットの横顔を見ながら、私はしみじみとそれを感じた。
「あー、すっかり時間帯が変わっちゃったな~」
私は1人夜の森を歩いていた。
ついさっきまで夕方だったのに、その時間帯はあっという間に去って行った。
え、なにそれ。早すぎない?ってくらいあっという間。
滞在地まではまだ遠い。
いくら慣れているとはいってもこの暗い中、森を歩くのはやっぱり怖い。
「やだなー。なんでよりによって夜になっちゃうかなぁ」
私は独り言をぶつぶつと言いながら、家路を急いでいた。
すると、その時前方に人影が見えた。
「うわ、夜の森に1人も嫌だけど、誰かとすれ違うっていうのもすごく怖いかも」
でもどうしようもない。この道を通らないと帰れない。私は仕方なくどんどんと歩いて行った。
見ると、人影はやたらと大きい。
かなり大きな人が歩いてくるようだった。
わー、やだなやだな。せめて女の人のが良かったよ。
私は不安をなんとか押さえながら歩く。
どんどん近くなるその人影。
でも、あることに気づいた。
頭の上に長い耳がある。
私はじっと目を凝らしてみた。
あの大きさ、耳の長さ、もしかして……。
「エリオット?」
「?え?名無しさん?」
名前を呼んでみると、びっくりしたように反応した。
「わー!エリオットだぁ!よかった!」
「おわっ!?」
ほっとした私はそのままエリオットに飛びついた。というかタックルに近い。
ドスンとぶつかっていったけど、さすがエリオット。
彼はびくともせず、そのまま私を受け止めてくれた。
「なにしてんだよ、こんな時間帯に一人で」
「帰り道。急に時間帯が変わっちゃったから」
「確かにすっごく短い夕方だったからな」
納得したようにうなずくエリオット。
「でも危ねぇぞ。送ってく」
「え、ほんと?」
「あぁ。俺も仕事帰りなんだ」
そう言ってエリオットは今来た道へと向き直る。
というわけで、私はエリオットと一緒に夜の森を歩いている。
「ありがとうエリオット。一人じゃ怖いなぁと思ってたんだ」
「この道暗いからなぁ。女が夜にこんな道を一人で歩くのはやめた方がいいぜ。誰かに襲われたりしたくないだろ」
「うん、絶対にやだ」
「だよな」
私を心配してくれているらしいエリオット。
彼はいつも優しいし、なにかと気を使ってくれる。
たまに空気が読めない所もあるけどそこが可愛い。まさに癒しの存在。
私はエリオットのことが好きなのだ。
友達として申し分ない。
「でもさ、エリオットだってこういう場所で襲われることあるんじゃないの?」
彼は帽子屋ファミリーの№2なのだ。
夜道でなくても、色々と危険な気がする。
「俺?俺を襲う奴なんていないだろ。ってあぁ、仕事関係でってことね」
「当たり前でしょ」
仕事以外で誰がこんなに大きなウサギさんを襲うのだ。(そりゃエリオットは可愛いけどさ)
「仕事関係なら、まぁたまーにあるかな。でも、別にそれはどうでもいいんだよ。俺よりも名無しさんの方が心配なんだ」
彼はそう言って私を見る。
「あんたは友達も多そうだけどさ、そいつらだって俺に言わせればロクな奴じゃない。あんたに手を出すかもしれないだろ」
「えー、あるわけないよ。エリオットって心配性だなぁ」
「いーや! 名無しさんはもっと危機感を持った方がいいって!」
「そうかなぁ。でも、そうなると今私が危機感を持つべきなのは、エリオットに対してってことになるけど」
「へ?」
「だってそうでしょ。夜道を2人で歩いてるんだから」
すると、彼はやっと今の状況と私の言っていることを把握したらしい。
「お、俺は別になんもしないぞ!?」
「うん。当然だよね」
「あ、あぁ!当然だ!!」
急に慌てだすエリオットがおもしろくて、笑ってしまった。
そんな私を見て、彼は言い聞かせるようにこう言った。
「……俺はなにもしない! 名無しさんを傷つけるようなことはしない」
エリオットのかなり真面目な様子に私がそっとうなずくと、彼はすぐににかっと笑った。
「よし! んじゃあ早く帰ろうぜ」
いい人だなぁ。
エリオットの横顔を見ながら、私はしみじみとそれを感じた。