短編
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吾郎が晴れて怪盗団メンバー入りをしてから数日後。私たちはいつも通りレベルアップも兼ねてメメントスに来ていた。
事の発端は、スカルとモナのいつもの言い合いから始まるのだが…。
「だーからー!ちげーつってんだろ!?」
「うっせーよスカル!」
「あはは、君たちはいつもこんなに騒がしいのかい?」
「ほら、クロウが困ってるでしょ?もう少し落ち着いて行動して」
「もー!スカルもモナもうっさい!」
クイーンがなんとなく宥め、それでも収まる様子もないので痺れを切らしたパンサーがシート部分をつねった。
「にぎゃっ!?」
「わッ!?」
ガタンッと車体が揺れる。9人も乗っててただでさえぎゅうぎゅうな車内はプチパニックだ。
「いったた…」
「パンサー、なんでワガハイだけ…」
「あの…」
クロウが小声で話しかけてきた。
何だろうと思いクロウの顔を見ると周りに気づかれないように指をさした。
「あっ、」
隣同士に座っていた私とクロウ。車体が揺れた時に私が背中を強打しないよう瞬時に上半身だけ動かし、私を後ろから抱きかかえようとしてくれたみたいだ(好き)。そしてその行動が幸か不幸か(言うまでもなく幸なのだが)…、その、軽く握っていたのだ。クロウのアレを。
「えへへ…」
なんとなく笑って誤魔化していると、また言い合いが始まっていた。
「やーい!モナだけ怒られてやんのー!」
「なんだとぉー!」
「あんたらいい加減にしろ!」
ドゴッと今度はスカルのシートに蹴りを入れたパンサー。もちろんスカルの背中とモナにもダメージが行くわけで…。
「うおっ」
「ニ"ャ"ッ!!」
もちろんまた車体が揺れた。
そしてもちろん一度あることは二度ある、というのを装ってなんとなくもう一度クロウのアレに手を添えてみた(自分でも変態だなとは思う)。
しばらく沈黙が続く。
「あの…名前、」
あれ、吾郎が珍しくコードネームを忘れてる。と思っていた矢先、耳元で囁かれた。
「2回目は態とだろ」
さすがは名探偵。
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