2.良かれと思って
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中学校に上がってまもなく、部活動の紹介が体育館で行われた。チアリーディング部や吹奏楽部、合唱部と順々に紹介が進んでいくのを、床に体育座りをしながら眺めていく。
千影さんには魔法の使用が難しいと言ったが、誰もいないところでこっそり試したら簡単な魔法なら使用できた。短時間の、単発的な魔法なら問題はない。ただし術式が複数必要だったり、長時間魔法を連発するのは身体に負担がいく。これに関しては実践した(終わった後しんどくて、千影さん達には風邪を引いたことにして休ませてもらった)。
「体力がつけられそうで、かつ実践的なもの…うーん」
実はここ、杯戸町の近くには米花町という街がある。人の行き来も盛んで活気溢れた街であるのは違いないのだが、いかんせん犯罪発生率?事件発生件数?が高い。なんでそんなに事件が起こるの?というぐらい頻繁にニュースに載る。つまり近所に住んでいる私も、いつ犯罪巻き込まれるか分からないのだ。
警察に通報するのが基本だろうが、最悪の場合自分でなんとかしないといけない…かもしれない。備えあれば憂いなしということで学生の間に体力と運動能力は出来るだけ上げておきたいという結論に至った。体力を上げれば魔法の練習も出来るしね。
「続いて剣道部です」
アナウンスの後にステージに上がったのは、顧問の先生と、道着を着た2人の生徒だった。
「まずは打ち合いをご覧下さい」
生徒はお互い礼をし、いつも練習しているのだろう、慣れた動きで打ち合いを数分続けた。礼で終わり、拍手が鳴り止むと、顧問が紹介をする。
「剣道部は男子はもちろん、女子も歓迎します。打ち合いをしてくれた生徒の片方は女子生徒です。基本的な体力作りと剣道の基本動作から始めますので、初めての人でも大丈夫。一緒に頑張りましょう」
紹介が終わり、一礼する剣道部に再び拍手が鳴る。そんな中、こっそり喋る後ろの会話が耳に入った。
「ここの剣道部、全国区らしいよ。練習厳しそー」「あと、あの顧問の先生!前は警察で剣道教えてたって噂だよ?優しそうな顔してるけど、実は裏では…みたいな?」「きゃー怖い」
なにそのおもしろ物件。
部活紹介が終わった次の週、私は剣道部の練習場で、多くの男性部員に混じりながら練習をこなしていた。元々女子部員は少ないらしく、入部届けを出しに行ったらめちゃくちゃ感謝された。新入部員がいないと今年度の試合に出られないという危機だったらしい。…え?そしたらもう試合近いんじゃない?
「安心して!私たちがしっかり教えるから!」
「ヨ、ヨロシクお願いします」
今月は忙しくなりそうだなー、と遠くの雲を眺めていたら、女子部の主将に竹刀で叩かれた。先輩痛いです。
千影さんには魔法の使用が難しいと言ったが、誰もいないところでこっそり試したら簡単な魔法なら使用できた。短時間の、単発的な魔法なら問題はない。ただし術式が複数必要だったり、長時間魔法を連発するのは身体に負担がいく。これに関しては実践した(終わった後しんどくて、千影さん達には風邪を引いたことにして休ませてもらった)。
「体力がつけられそうで、かつ実践的なもの…うーん」
実はここ、杯戸町の近くには米花町という街がある。人の行き来も盛んで活気溢れた街であるのは違いないのだが、いかんせん犯罪発生率?事件発生件数?が高い。なんでそんなに事件が起こるの?というぐらい頻繁にニュースに載る。つまり近所に住んでいる私も、いつ犯罪巻き込まれるか分からないのだ。
警察に通報するのが基本だろうが、最悪の場合自分でなんとかしないといけない…かもしれない。備えあれば憂いなしということで学生の間に体力と運動能力は出来るだけ上げておきたいという結論に至った。体力を上げれば魔法の練習も出来るしね。
「続いて剣道部です」
アナウンスの後にステージに上がったのは、顧問の先生と、道着を着た2人の生徒だった。
「まずは打ち合いをご覧下さい」
生徒はお互い礼をし、いつも練習しているのだろう、慣れた動きで打ち合いを数分続けた。礼で終わり、拍手が鳴り止むと、顧問が紹介をする。
「剣道部は男子はもちろん、女子も歓迎します。打ち合いをしてくれた生徒の片方は女子生徒です。基本的な体力作りと剣道の基本動作から始めますので、初めての人でも大丈夫。一緒に頑張りましょう」
紹介が終わり、一礼する剣道部に再び拍手が鳴る。そんな中、こっそり喋る後ろの会話が耳に入った。
「ここの剣道部、全国区らしいよ。練習厳しそー」「あと、あの顧問の先生!前は警察で剣道教えてたって噂だよ?優しそうな顔してるけど、実は裏では…みたいな?」「きゃー怖い」
なにそのおもしろ物件。
部活紹介が終わった次の週、私は剣道部の練習場で、多くの男性部員に混じりながら練習をこなしていた。元々女子部員は少ないらしく、入部届けを出しに行ったらめちゃくちゃ感謝された。新入部員がいないと今年度の試合に出られないという危機だったらしい。…え?そしたらもう試合近いんじゃない?
「安心して!私たちがしっかり教えるから!」
「ヨ、ヨロシクお願いします」
今月は忙しくなりそうだなー、と遠くの雲を眺めていたら、女子部の主将に竹刀で叩かれた。先輩痛いです。