–正義の鉄槌–


八百万「雪さん！」

「百？どうし…！？」

私が動揺したのはある理由があったのだ。
それは、

「なんで、チア服持ってるの。」

そう。
百が個性で作ったと思われる、所謂（いわゆる）、チアガールの服が手元にあったのだ。

八百万「相澤先生から聞いていませんの？クラス対抗で応援合戦をやるとか。」

「いや、聞いてないよ？」

うん、全く聞いてない。

八百万「ですが、B組の方々にもお渡し致しましたので、是非とも、雪さんにも着ていただきたいと思いまして。」

「え、いや、聞いていないし、違うんじゃ…あのさ、ジリジリ近寄ってこないで！！？？」

そして、私はA組女子にチア服を着せられるのであった。


マイク〈hey！リスナー達！午後の部初めて行くぞ！！！〉

相澤〈アイツら、何やってんだ。〉

マイク〈おお！？A組B組女子どうした！？チア服着てるぞ！？〉

「やっぱ、違うんじゃん。」

もうやだ。

八百万「騙しましたのね、峰田さん！上鳴さん！」

アイツらが主犯なんだな？
上鳴は後でおろすとして、峰田だな。

心操「雪！」

「人使…もうやだ。」

心操「とりあえず、これ着てろよ。」

そう言って差し出されたのはジャージの上着。

「いいの？」

心操「見てられない…。」

見てられない？
あ、こんな貧相な体を晒すなってこと！？

「え、なんか、ひどくない！？」

心操「いや変な方に解釈してるだろ！？」

「いや、だって…。」

心操「とりあえず、ジャージ返してもらうのは後でいいからな。」

わかったよ…。

マイク〈なんか、甘酸っぱい香りがしたが、スルーするぜ！最終種目の前にレクリエーションだぜ！参加は自由！最終戦に出るヤツも出ないヤツも楽しもうぜ！〉

この後すぐに私は峰田に制裁を下しに行ったのだった。