このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

短編集











───或る日、朔耶は蟲柱である胡蝶しのぶを訪ねて蝶屋敷まで来ていた。




「どうしました朔耶さん?
体調が優れないんですか?」


「いや、私は至って元気なんだけど……今日はちょっとしのぶにお願いがあって来たの」


「私に、ですか?」


きょとんと首を傾げたしのぶに向かい、朔耶は両手を合わせながら頭を下げた。


「お願いしのぶ!
睡眠薬があったら少しでいいから頂戴!」


朔耶から頭を下げられ、しのぶは少し困惑しながら「頭を上げて下さい」と促した。


「睡眠薬、ですか?
あるにはありますけど……朔耶さん、寝付きが悪いんですか?」


しのぶに促されて頭を上げた朔耶は、ゆるゆると首を横に振った後、戸惑いがちに口を開いた。


「……ううん、そうじゃないの……

怒られるのは承知で話すけど……杏ちゃんに使うから欲しいの」


「煉獄さんに、ですか?
それはまたどうして……」


驚いた様子で目をぱちくりとさせるしのぶを見、朔耶はこくりと頷いて理由を話し始めた。


「……閨事の時、私何時も杏ちゃんに主導権を握られてて、それが悔しくて……
だって私が気持ちよくなって訳分かんなくなってる間、杏ちゃんはずっと余裕の表情なんだもん、そんなの見たら悔しくもなるじゃない……

だからたまには私が主導権を握りたいなって思って、杏ちゃんにちょっと一服盛って杏ちゃんに一泡吹かせる為にしのぶを頼りに来たの。

───お願いしのぶ!!
私を助けると思って、ほんの少しでいいから睡眠薬を分けて!!
お願いします神様仏様しのぶ様ー!!」


朔耶は其処まで言うと、鬼気迫る表情でしのぶに縋り付いて懇願した。


(何を聞かされてるんでしょう、私は……)


朔耶に身体をがくがくと揺さぶられながら、しのぶは悟りを開いた様な表情で上の空を見上げていたが、軈て小さく溜息を吐くと、朔耶の肩に両手を置いた。


「分かりました、分かりましたから朔耶さん……落ち着いて下さい。

理由は如何なものですが……普段からお世話になっている朔耶さんからの頼みを聞かない訳にはいきませんからお出ししますよ、睡眠薬」


しのぶはそう言うと机の引き出しから懐紙に包まれた粉末状の薬を取り出し、朔耶の手に握らせた。


「これ一つでもかなり効き目があるので一つだけお渡ししておきますね、余分に出すと朔耶さんの事ですから全部煉獄さんに盛ってしまいそうですし……
この睡眠薬は、過度に摂取すると死に至る恐れがありますから」


朔耶はしのぶから手渡された睡眠薬の効果を聞いて背筋が寒くなったが、すぐに真面目な表情になるとこくこくと頷いた。


「あ……有難うしのぶ!
無理言っちゃってごめんね、お礼に今度生姜の佃煮作って持って来るから!」


朔耶の口から出た自分の好物の名前を聞くと、しのぶは顔を輝かせた。


「本当ですか!?有難う御座います!
朔耶さんの作る生姜の佃煮、とても美味しいから大好きなんです!

折角ですから睡眠薬、あるだけ持って行って下さい!」


「待って待ってしのぶ!!
さっきこの睡眠薬強いから一つだけって言ったのしのぶだよ!?
ちょっと前の会話遡ってみようか!?

……ってそんなに要らない要らない!仕舞って仕舞って!!
そんなに盛ったら杏ちゃんが死んじゃうからぁぁ!!」


───喜んだしのぶは机の引き出しからありったけの睡眠薬を出そうとしたが、朔耶に必死の形相で止められた。






「ただいま、朔耶!
いい匂いがするな、今日はさつまいもの味噌汁を作ってあるのか!?」


───その日の夜、先に帰宅し、台所で夕食を拵えていた朔耶は、杏寿郎の声が玄関から聞こえてきた事を確認すると、しのぶから貰った睡眠薬を懐から素早く取り出し、杏寿郎が使う椀に注いださつまいもの味噌汁の中に睡眠薬を振り入れ、箸で軽く混ぜた。


(……ごめん、杏ちゃん……
だけど今日は私が主導権を握るの……私だって出来る女なんだって事、思い知らせてやるんだから……!)


朔耶は内心で杏寿郎に詫びつつ自分を鼓舞しながら、さつまいもの味噌汁が入った椀を膳の上に置き、炊きたての白米、主菜や副菜と共に座敷に居る杏寿郎の元に持って行った。


「お帰り、杏ちゃん!
ご飯もう出来てるよ、杏ちゃんの好きなさつまいものお味噌汁もちゃんと作ったからね!」


「おお、有難う朔耶!
朔耶の作るさつまいもの味噌汁は美味いからな、楽しみに任務を頑張ってきた!」


杏寿郎は目の前に置かれた膳を目にして顔を輝かせると、いただきます、と一言添え、真っ先にさつまいもの味噌汁が入った椀を手に取った。


「──うむ、うまい!!」


杏寿郎が何の疑いも無くさつまいもの味噌汁を飲み干す様子を、朔耶は一抹の罪悪感を感じながらも見届け、ほっと一息を吐いた。


(良かった、飲んでくれた……
後は効き目が出るのを待つだけか……)


───その後も杏寿郎は美味い美味いと連呼しながら朔耶の作った夕食を平らげ、満足そうな笑みを浮かべた。


「今日の夕飯も美味かった!
何時も有難う、朔耶!」


「ふふっ、どういたしまして」


朔耶が微笑んで返事を返すと、杏寿郎は眠そうに目を擦り始めた。


「む……何やら眠くなってきたな……疲れが出てきたのか?

朔耶、済まないが少し寝る……風呂は後でで構わないか?」


杏寿郎は欠伸を噛み殺しながら、朔耶の私室に行こうとのろのろと立ち上がった。


「大丈夫、杏ちゃん?
私の部屋にもうお布団敷いてあるから、先に寝てていいよ」


薬の効果が出始めた事に気付いた朔耶は内心でしてやったり顔をすると、平静を装って杏寿郎に寄り添い、自分の私室に案内した。


「む……済まない朔耶……」


朔耶の私室に着いた杏寿郎はぞんざいに羽織と上着を脱ぐとそのまま布団に倒れ込み、間も無く穏やかな寝息を立て始めた。


朔耶は杏寿郎から受け取った羽織と上着を丁寧に畳んで枕元に置くと、杏寿郎の両手首を頭の上で固定し、紐できつく縛り付けた。


「……杏ちゃん、何時ものお礼、してあげるからね……」


朔耶は立ち上がってすやすやと眠る杏寿郎を見下ろしながら帯を解き、着物を脱いで一糸纏わぬ姿になると、杏寿郎の身体の上に跨った。






「……ん……」


身体をまさぐられている様な感覚を覚え、杏寿郎は自らの意識がゆっくりと浮上していくのを感じた。


(俺は……そうだ、任務を終えて朔耶の屋敷に来て夕飯を食べて……それから急に眠気が襲ってきて……)


杏寿郎はぼんやりとする頭でこれまでの事をゆっくりと思い出していたが、両手が自由に動かない事を訝しんだ。


(両手が動かない……頭の上で縛られている?
まさか朔耶が……?)


段々意識がはっきりしてきた所で、杏寿郎は胸にこそばゆい感覚を覚え、重たい瞼をゆっくりと持ち上げた。


───瞼を開いて真っ先に見たものは、一糸纏わぬ姿の朔耶が肌蹴た自分の胸に顔を埋め、乳首を舌で転がしている光景だった。


「ッ!?
さ……朔耶!?何をしているんだ!?」


杏寿郎の声に気付いた朔耶はゆるゆると顔を上げると、少し残念そうな顔になった。


「あら……杏ちゃん、もう起きちゃったの?
まだ寝てて良かったのに……あの薬、即効性はあるけど持続性は無いみたいだね……
若しくは杏ちゃんの体質だとあんまり効き目無かったのかな?

……まぁ一回眠った以上、もうこっちのものだから別にいいけど」


朔耶の言葉に、杏寿郎は訳が分からないと言った表情になった。


「く、薬……?
朔耶、一体何の話をしているんだ……?
それにこの手の拘束は……」


杏寿郎の疑問に答える様に、朔耶は悪戯っぽい笑顔を浮かべると、左手の親指と人差し指で杏寿郎の乳首を摘み、クリクリと弄り始めた。


「ッ……!うあッ……!」


「ふふっ……杏ちゃんも乳首が弱いんだね、可愛い……」


乳首から与えられる刺激に思わず声を上げる杏寿郎を見上げながら、朔耶は楽しそうに笑って見せた。


「私ね……何時もこうやって杏ちゃんに主導権を握られて、杏ちゃんのいいようにされちゃうのが悔しくて……
私ばっかり気持ちよくなって、杏ちゃんだけ何時も余裕を見せてるの、狡いよ……

だから今日は、私が主導権を握らせて貰う事にしたの。
その為にしのぶから睡眠薬を貰って、杏ちゃんのご飯に一服盛って眠って貰った訳。

最初は何時バレるのか内心ヒヤヒヤしてたけど……杏ちゃんが単純で助かったよ、まず真っ先に手を付けてくれたんだから」


朔耶の言葉に、杏寿郎はハッとした表情になった。


「まさか……さつまいもの味噌汁に、睡眠薬を……!?」


「そう。
杏ちゃん、何時もお味噌汁から手を付けるからお味噌汁に入れるのが無難かなって。

味が変わってたらどうしようかなって心配してたけど、杏ちゃんの反応を見てすぐ味が変わってないって分かったから安心したよ」


朔耶は其処まで話すと、妖しげな笑みを浮かべながら杏寿郎の顔に自分の顔を近付けた。


「折角目が覚めたんだし……口付けでもしよっか、杏ちゃん♡」


その言葉の後、朔耶は杏寿郎の唇に自分のそれを重ね、啄む様な口付けを始めた。


「ん……んっ……」


「っ……あ……
朔、耶……」


朔耶の舌が自分の舌を絡め取り、吸い付く様に口付けを繰り返す度、杏寿郎は頭の中に靄が掛かった様な感覚を覚え、朔耶にされるがままになっていた。


(駄目だ……身体に力が入らない……
これも薬の効果なのか……)


杏寿郎はもどかしそうに身体を捩らせたが、それを見た朔耶は唇を離し、悦びを湛えた瞳で杏寿郎を見下ろした。


「ふふっ……杏ちゃんには口付けだけじゃ足りないみたいだからさっきの続き、してあげるね……♡」


そう言って朔耶は再び杏寿郎の厚い胸板に顔を埋めると、男性にしては鮮やかな桃色の乳首を口に含んだ。


「ッ……!
や……朔耶……!そこは……駄目だっ……!」


杏寿郎は頬を赤らめて首を横に振ったが、朔耶は嬉しそうに杏寿郎の乳首を舌先で、飴玉を転がす様に舐め始めた。


「んッ……!く……うッ……」


「杏ちゃん、感じてるね……可愛い……♡
男の人でもおっぱいは感じ易いんだって、知ってた?

こうやってぺろぺろするのは勿論だけど……一番はやっぱりちゅーって吸った方がいいんだって♡」


朔耶は口を開けて杏寿郎の乳首を咥えると、ちゅうちゅうと厭らしい音を立てながら吸い始めた。


「ッ!!
うッ……あぁぁぁッ!!」


胸に与えられる快楽に耐え切れず、杏寿郎は頬を赤らめながら喉を反らして喘いだ。


「ん……杏ちゃん、男の人にしてはおっぱい大きいよね……♡

いい感じに柔らかいし……杏ちゃんだって十分、厭らしい身体してるじゃない♡」


朔耶は杏寿郎の反応を見、嬉しそうにそう語りながら、杏寿郎の豊満な胸板を掌でやわやわと揉んでいた。


「あ……あぁぁッ……!
朔、耶……頼む、もう……やめてくれ……恥ずかしいんだ……」


杏寿郎は恥ずかしそうに身体を捩らせ、潤んだ瞳で朔耶を見つめて懇願したが、朔耶はそれを見ても動じる事は無かった。


「何言ってるの、杏ちゃん?
私が今してる事、杏ちゃんが何時も私にしてる事だよ?

杏ちゃんが今してるその表情だって、私にさせてる表情と同じ……
杏ちゃんには、何時も杏ちゃんにいいようにされてる私の気持ちを味わって貰うんだから……大人しくしててよね」


朔耶は頬を膨らませながら杏寿郎の唇に人差し指を押し当てると、自分の尻に当たる杏寿郎の男根を後ろ手に撫でた。


「ふふっ……こんなにおちんちん勃たせちゃって……おっぱいだけじゃ物足りないよね?

今楽にしてあげるから……良い子にしててね♡」


朔耶は杏寿郎の下半身に身体を移動させると、ベルトを外してズボンの前を寛げ、褌の下から勃起している男根を取り出して顔を近付けた。


「あぁ……何時にも増して濃い匂い……♡
まだお風呂入ってないもんね、汗と杏ちゃんの匂いが混ざってて……興奮しちゃう……♡」


朔耶は杏寿郎の男根に鼻を近付け、すんすんと匂いを嗅いで興奮していたが、杏寿郎は羞恥の為耳まで真っ赤になっていた。


「ッ……朔耶……!
そんな恥ずかしい事、言わないでくれ……」


しかし朔耶はそんな杏寿郎にはお構い無しに、ピクピクと震える男根を口に咥えた。


「ッ……!うぁ……ッ……!」


「ん……♡はぁ……♡

あぁ……やっぱり杏ちゃんのおちんちん……太くておっきくて、私の口じゃ全部咥えきれないよ……♡」


朔耶はうっとりした口調でそう言いながら、両手で男根の根元を包み込む様に握り、ゆっくりと扱きつつ口で先端部分を愛撫し始めた。


「んっ♡んうっ♡」


「あッ、あぁぁッ……!!
朔、耶……朔耶ッ……!」


最初の内、羞恥を感じる事の方が強かった杏寿郎だったが、何時しか朔耶の手と口から同時に与えられる快楽に従順になっていき、気付けば朔耶の望む反応を見せる様になっていった。


「ん……♡ふふっ……♡
杏ちゃん……♡気持ちよくなってるみたいだね……♡

……んっ♡いいよ、杏ちゃん……♡
私だけしか見てないもん、いっぱい気持ちよくなってね……♡」


朔耶は片方の手を自分の秘部に移動させ、蜜を垂らし始めている蜜穴に指を潜り込ませて膣内を解しながら、男根への愛撫を続けた。


「うッ……!あぁッ……!
朔耶……!これ以上は、もう……ぐッ、あぁぁぁぁッ!!」


朔耶から与えられる刺激に耐え切れず、遂に杏寿郎は絶頂を迎えて射精した。


放たれた精液は朔耶の顔全体に飛び散り、朔耶の顔を白く彩った。


「あは……♡いっぱい出たね、杏ちゃん♡
ほら見て杏ちゃん、私の顔……杏ちゃんが出したのでベトベトだよ♡」


「ッ……!
朔、耶……何と淫靡な……」


扇情的な表情で自分の精液に塗れた顔を指差す朔耶を見た杏寿郎は性的興奮を覚え、頭の上で両手を拘束している紐を解こうと手を動かしたが、固く結ばれている様で簡単には解けそうにも無かった。


「ふふっ♡その紐はかなり固く結んであるからちょっと動かした位じゃ解けないよ、残念でした♡

今日は私が杏ちゃんを攻めるんだから……邪魔はさせないよ♡」


朔耶は舌舐りをしながら杏寿郎の身体の上に跨り、濡れそぼった秘部に男根を宛てがうと、ゆっくりと腰を落として男根を膣内に挿入した。


「ッ……!ぐッ……!」


「あぁぁぁぁっ♡♡♡
杏、ちゃん♡全部挿入ったよ♡」


朔耶は自分の中に収まった杏寿郎の質量と熱に歓喜の声を上げると、杏寿郎の腹部に両手を置いて腰を上下に動かし始めた。


「あっ♡はぁぁぁんっ♡♡
イイっ♡これ凄く気持ちイイよぉっ♡」


「………ッ!!」


朔耶が自分の性感帯を刺激する為腰を振る度に、豊満な乳房が上下に揺れる様を見せつけられた杏寿郎は、額とこめかみに青筋を浮かべ、渾身の力を込めて自分の手を拘束している紐を引き千切ると、自分の身体の上で夢中になって腰を振っている朔耶の尻を両手で鷲掴みにし、下から朔耶の身体を突き上げた。


「ひぃぁぁぁっ!?」


いきなり身体を下から突き上げられる感覚を覚えた朔耶は、杏寿郎の状況を見ると驚愕に目を見開いた。


「え……そんな、しっかり縛った筈なのに……!
杏ちゃん、まさか引き千切ったの……!?」


信じられないといった表情の朔耶の身体を、杏寿郎は身体を起こして繋がったままの体勢で組み敷いた。


「朔耶……先程は随分と俺を可愛がってくれて有難う。
今度は俺がお前を可愛がってやろう……朝までな」


額とこめかみに青筋を浮かべたまま、下弦の月の様な妖しい笑みを浮かべた杏寿郎を見、朔耶は顔面蒼白になった。


「ご……ごめんなさい杏ちゃん、ちょっと調子に乗っちゃったの、私が悪かったから許し……」


「許すつもりは無いが?」


「……ですよねー……」


涙目で両手を合わせながら許しを乞う朔耶の懇願を、杏寿郎は笑顔で跳ね除け、朔耶は泣き笑いのままこれからの仕返しに恐怖した。






「あ"っ♡あ"ぁぁぁぁっ♡♡♡
もぉむりぃぃ♡♡
きょうちゃんっ、もぉゆるひてぇぇっ♡♡」


杏寿郎に片足を持ち上げられ、横向きの体勢で最奥まで突かれ続けた朔耶は涙で顔を濡らし、だらしなく口を開いて涎を垂らしながら喘いでいた。


「──情事の時は俺が余裕を見せている、だと?

……冗談を言うのは止してくれ、朔耶……
俺は何時だってお前を抱いている時、お前の淫らな姿に心を乱されている!

お前をこんなにも乱れさせているのは俺なのだと……それが出来るのは俺だけなのだと考えるだけで昂りが止まらない!
そんな俺に、余裕がある筈無いだろう……!

俺の気持ちも知らないで、あんなはしたない真似を……!
二度とあんな事が出来ない様に躾直してやろう!」


「あひぃぃぃぃんっ♡♡♡」


杏寿郎は息を荒らげながら腰を打ち付け、甲高い嬌声を上げる朔耶を責め立てていた。


「やぁぁぁぁっ♡♡♡
きょうちゃぁぁぁんっ♡♡
そんなにはげしくされたらわたひっ、こわれちゃうよぉぉっ♡♡」


朔耶は繋がった体勢のまま、背後から杏寿郎に両腕を引っ張られながら責められる形になり、ガクガクと激しく身体を震わせた。


「壊れてしまえ……!
俺を攻めよう等と、けしからん考えが二度と浮かばん位に……!

攻めるのは俺の特権だ、朔耶はただ俺に愛でられ、仔猫の様に愛らしく、甘い声で鳴いていればいい……!

男は女子に尽くす生き物だ、俺の役割を奪わないでくれ……!」


「あぁぁぁぁぁぁっ♡♡♡」


杏寿郎は弛緩しきった朔耶の身体を背中から抱き締めながら、朔耶の子宮に精を注ぎ込んだ後、彼女を休ませる事無く続けて腰を打ち付け始めた。


「やぁぁぁぁっ♡♡♡
やらっ♡もぉやらぁぁぁ♡♡
おなかいっぱいなのぉぉっ♡♡」


「……まだだ、朔耶が孕むまでたっぷり注いでやろうな♡

最初の子供は……朔耶に似た可愛い女の子がいいな♡

早く、俺達の愛の結晶をこの腕に抱きたい……♡

朔耶……朔耶……♡
孕め、孕め……孕んでしまえ♡」


「あぁぁぁぁっ♡♡はぁぁぁぁんっ♡♡♡」




───朔耶は結局この後、杏寿郎の宣言通り朝まで抱き潰される羽目になり、昼過ぎに漸く目を覚ました朔耶は痛む腰を擦りながら、二度と杏寿郎に出来心でちょっかいを掛けない事を固く心に誓ったのだった。






14/17ページ
スキ