第二十五章 十二時の鐘が鳴る
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「よい、しょっ。はー、やっと先頭……すごかったね、陸」
野次馬の合間を縫ってようやく辿り着いた杏が振り返るも、一緒に進んでいると思っていた姿がないことに気付く。
「あれ、陸? 浦嶺先輩?」
(人混みではぐれた? でも、背の高い浦嶺先輩まで見えないなんて……)
おまけに、目指していた保健室はもぬけの殻だ。
「どういうこと……」
不安になり、そう呟いた瞬間。窓の外から陸の名を呼ぶ、郡司の張りつめた声が響いた。
「!?」
声の元へ駆け付けた杏が目にしたものは
「浦嶺先輩!!!!!」
――背中を真っ赤に染めて力なく地面に伏す、郡司の姿だった。