第二十五章 十二時の鐘が鳴る
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「ところで、これからどうする。職棟に帰るか?」
「ええと、杏と合流して着替えて……光晴のところに行きたいんだけど。まだみたい」
少し前に送ったメールに返信は未だない。
「どれくらいかかるかわかんないし、郡司は先に着替え行く?」
「ゴールにいるって送ったんだろ? 手間だし、後でいい」
「そう?」
(今ここから出て、保健室の騒ぎに勘づかれたくないしな)
光晴と同じ部屋に神無の気配はない。何の争いかまではわからないが、特に問題はないだろうと言わずに留めた。
「おーい、陸ー! お待たせ!」
「お疲れさま。何位だった?」
「40位だって。ゴール混んでて時間掛かっちゃった。待ったでしょ」
「そんなに待ってないから平気。ね、郡司」
「ああ」
「そうだ、杏。五十嵐先輩って……」
「え?! そ、そんなことより陸は浦嶺先輩と一緒だったんだね! 浦嶺先輩もお疲れ様で――って、先輩、その格好」
着崩してはいるが元の姿の想像がついたのか、杏は郡司を見て動きを止めた。
(そういや、杏とは入れ違いだったな。また笑われるか?)
「若干装飾は派手ですけど、ワイルドな王子様もアリですね!」
「え」
予想とは違う反応に、陸と郡司は揃って呆気にとられる。
「……杏、今何て」
「へ。ワイルドな王子様……え、駄目ですか?」
「いや、うん。どうも」
郡司は片手で口元を押さえ視線を逸らす。
(意外と、着てみるもんだな)
「郡司ー、耳赤いよ。照れてるー」
「ウルサイ。ほら、教室行くぞ」
「はーい」
「??」