第二十一章 疑惑のデート
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
(「<今日、陸とデートさせてもらったお礼――>」)
「何やて?!」
「<光晴、声デカい>」
光晴ははっとして声量を下げる。
「透、どういうことや。ちゃんと説明せえ」
「<“ちゃんと”? 光晴が爆睡してる間に俺と、陸が、何をしていたか――詳しく聞きたいわけ?>」
「ちゃうわボケ。言いたいことがあるならさっさと言え」
はー、と疲れたように息をついてから告げれば、電話口から小さく笑い声が聞こえた。
「<なーんだ、気付いてんじゃん。もっと動揺するかと思ったよ>」
「透」
「<で、本題だけど。文化祭を寝て過ごすなんて失態が後夜祭の伝説だけで埋められたとか、本気で思ってないだろうね?>」
「え、」
「<呆れた。マジで思ってるわけ? あのさ、陸に聞けば埋め合わせなんていらないって言うに決まってんだから、光晴から計画しないでどうすんだよ。主がこんなんで、庇護翼として情けないよ>」
やれやれ、と本気で呆れた様子の透が眼に浮かぶ。
「なんやえらいムカつくいい方やけど、正論じゃ」
「<当然>」
「…………」
意地は悪いが応援しているとも取れる透に、光晴はずっと聞きたかったことを口にする。
「……陸に、云うつもりはないんか?」
「<そんなこと、男に話すシュミはない。……それと、さっき言ったデートのこと全部嘘だと思ってるみたいだけど、文化祭中一緒にいたのは本当だから>」
「な?! ちょ、」
ブツッ――と通話の終了を告げる音がいやに大きく聞こえた。
(デートて、ほんまやったんか?!)