第四章 守り手たち(二)
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「陸~~。さっきの数学の小テスト、どうだった?私、もうダメ~~」
授業終了のチャイムと同時に、杏が少し離れた席から陸の元へやって来た。
「うーん微妙だな。最後の大問時間足りなくて」
その瞬間、泣きついてきた杏の動きが止まった。
「裏切り者! それほとんど出来てるじゃないか!」
「えっ」
「抜き打ちだったのに、なんでこんなに頭の出来が……」
ぶつぶつと呟きだした姿に焦り陸は慌てて話題を変える。
「ほ、ほら! 次移動でしょ! 急がないと遅れるよ!」
「え~~」
「杏!!」
「はぁ~い」
まだぼやく杏を半ば引き摺る形で特別室へ連れて行った。
「おお着いてる!!」
「あのねぇ」
もうすぐチャイムが鳴る時間だと思って教室に足を踏み入れれば、鬼の中では珍しいとされる双子――水羽の庇護翼である森園兄弟が陸の目に留まった。
「ねぇ、これって……」
「やっぱり、そうだよね?」
(……? どうしたんだろう)
「じゃあやばくない!?」
「雷太、行くぞ!早く行かないと水羽にしばかれる!!」
「えぇっ!!」
「!」
「陸?どうかした?」
やばい。水羽にしばかれる。彼らはそう言った。庇護翼が主に怒られると言えば――花嫁、だ。
「っ!」
「陸!? 授業はーー!」
「ごめん急用ーー!!」
水羽の花嫁は神無しかいない。すなわち、神無の身に何か起きたのだ。
そう思った時すでに、走り出した森園兄弟を追いかけるように陸は駆け出していた。
授業終了のチャイムと同時に、杏が少し離れた席から陸の元へやって来た。
「うーん微妙だな。最後の大問時間足りなくて」
その瞬間、泣きついてきた杏の動きが止まった。
「裏切り者! それほとんど出来てるじゃないか!」
「えっ」
「抜き打ちだったのに、なんでこんなに頭の出来が……」
ぶつぶつと呟きだした姿に焦り陸は慌てて話題を変える。
「ほ、ほら! 次移動でしょ! 急がないと遅れるよ!」
「え~~」
「杏!!」
「はぁ~い」
まだぼやく杏を半ば引き摺る形で特別室へ連れて行った。
「おお着いてる!!」
「あのねぇ」
もうすぐチャイムが鳴る時間だと思って教室に足を踏み入れれば、鬼の中では珍しいとされる双子――水羽の庇護翼である森園兄弟が陸の目に留まった。
「ねぇ、これって……」
「やっぱり、そうだよね?」
(……? どうしたんだろう)
「じゃあやばくない!?」
「雷太、行くぞ!早く行かないと水羽にしばかれる!!」
「えぇっ!!」
「!」
「陸?どうかした?」
やばい。水羽にしばかれる。彼らはそう言った。庇護翼が主に怒られると言えば――花嫁、だ。
「っ!」
「陸!? 授業はーー!」
「ごめん急用ーー!!」
水羽の花嫁は神無しかいない。すなわち、神無の身に何か起きたのだ。
そう思った時すでに、走り出した森園兄弟を追いかけるように陸は駆け出していた。