第二十七章 檻の崩壊
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「――――ここ、は……?」
かすれた己の声が唇から洩れる。白い天井、独特な消毒液の匂い。
(ああ、たしか俺は――)
「りっ! イッテェ……!」
がばりと反射的に上体を起こすも、背中に刺すような痛みが走りベッドへ逆戻りする。
「浦嶺さん、お目覚めですか」
「高槻、先生。……俺は、どれくらい?」
「丸3日といったところでしょう。早速ですが、全員集めます。……話していただけますね」
「もちろん」
(断る理由なんて、あるわけがない)
麗二の召集により保健室には光晴、水羽、三翼の庇護翼が揃った。
「郡司。おまえ傷は、」
「平気です。――それより、当時の状況ですが。ハロウィンのゲームを終えた俺と陸、杏の3人は保健室へ向かいました。乱闘があったのはわかっていましたが、あの時点でもう危険は無いと判断しました」
「しかし。騒ぎが呼んだ人混みを進む最中、陸が付いてきていないことに気付いて引き返した時、」
ぎり、と拳を握りしめ郡司は続ける。
「保健室のすぐ裏手の森……俺が発見されたであろう場所の数メートル先で、陸はすでに気を失って倒れていました」