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「うん。この仕事を投げ出すつもりはない。理解して貰えないなら、それまでだと思ってる」
「少し……考えさせてくれないか?」
「良いよ。好きなだけ考えて」
ナマエは話が終わると、自分で傷口の手当を始めた。それをヒソカはどこか遠い出来事の様に眺めるしか出来なかった。
ナマエの傷口が塞がるのを待って、2人は宿を後にした。向かうはこの国にあるナマエの自宅。
2人はあれ以来、まともに会話を交わさなくなっている。挨拶は交わすものの、今までの様な会話は一切無くなっていた。
その空気を壊すこと無く、ナマエはヒソカと共に自宅へと帰ってきた。
「ヒソカ、答えが決まるまで私は森に行くね」
当面の着替えを準備しながら、ナマエはヒソカに言った。ヒソカはその言葉に驚き、目を見開いていた。
「何を……言ってるんだい?」
「だってさ、気不味いでしょ?森なら私の居場所あるしさ」
『こんな気不味い空気を過ごしたくて、ヒソカと一緒にいる訳じゃないんだし』と目を合わせずにナマエは告げた。
「駄目だ」
「?」
「ボクから離れる事は許さない」
「『許さない』って言われてもなぁ……」
「キミの仕事について、兎や角言うのは止める。けど、今後は今回みたいにボクも同行させて貰う。それでどうだい?」
ヒソカからの意外な提案に、ナマエは目を瞠った。
「嫌なら、ボクの為にも【魔物】とは極力関わらないで欲しい」
『どちらか選んで』と言いながら、ヒソカはナマエの腕を掴んだ。
仕事を投げ出す訳にはいかない。そうなると、自ずと選択肢は前者になってくる。
しかし、ヒソカを危険な目に遭わせたくはない。どうするか迷っていると、ヒソカが言葉を紡いた。
「どうせまた、ボクを『危険な目に遭わせたくない』とか考えてるんだろ?」
「え?」
「ナマエは顔に出やすいから、直ぐに分かる」
クツクツと笑いながら、ヒソカはナマエの腕を引っ張った。
「うわっ……」
「ボクは自分の身位、自分で守れる。【魔物】に対抗する術を知れば、キミを護る事も出来る。それじゃ駄目かい?」
耳元で囁かれ、ナマエは顔に熱が集中するのを感じた。
「ヒ……ソカ?!」
「ん?」
「本気……なの?」
ヒソカの顔を見る事無く、ナマエはヒソカに問い質した。
「うん。本気だよ」
「そっか……」
ナマエは暫し考えた。【世界の理】を教える事は簡単だ。だが、それはある意味ナマエにとって苦渋の決断となる。
「キミと別れるという事はあり得ない。だから選んで。ボクを連れて行くか、【魔物】との関わりを減らすか」
顔を合わせようとしないナマエの顎を掴み自身の方へと視線を向けさせると、ヒソカは選択を迫った。
「……ヒソカの気持ちは分かった。でも、私の判断だけじゃ決められない。【白夜】の許可が無いと、ヒソカに【世界の理】は教えられない」
ヒソカが本気だという事を理解し、ナマエは決意した。【白夜】の許可が取れ次第、ヒソカに【世界の理】を教える事を――。
「少し……考えさせてくれないか?」
「良いよ。好きなだけ考えて」
ナマエは話が終わると、自分で傷口の手当を始めた。それをヒソカはどこか遠い出来事の様に眺めるしか出来なかった。
ナマエの傷口が塞がるのを待って、2人は宿を後にした。向かうはこの国にあるナマエの自宅。
2人はあれ以来、まともに会話を交わさなくなっている。挨拶は交わすものの、今までの様な会話は一切無くなっていた。
その空気を壊すこと無く、ナマエはヒソカと共に自宅へと帰ってきた。
「ヒソカ、答えが決まるまで私は森に行くね」
当面の着替えを準備しながら、ナマエはヒソカに言った。ヒソカはその言葉に驚き、目を見開いていた。
「何を……言ってるんだい?」
「だってさ、気不味いでしょ?森なら私の居場所あるしさ」
『こんな気不味い空気を過ごしたくて、ヒソカと一緒にいる訳じゃないんだし』と目を合わせずにナマエは告げた。
「駄目だ」
「?」
「ボクから離れる事は許さない」
「『許さない』って言われてもなぁ……」
「キミの仕事について、兎や角言うのは止める。けど、今後は今回みたいにボクも同行させて貰う。それでどうだい?」
ヒソカからの意外な提案に、ナマエは目を瞠った。
「嫌なら、ボクの為にも【魔物】とは極力関わらないで欲しい」
『どちらか選んで』と言いながら、ヒソカはナマエの腕を掴んだ。
仕事を投げ出す訳にはいかない。そうなると、自ずと選択肢は前者になってくる。
しかし、ヒソカを危険な目に遭わせたくはない。どうするか迷っていると、ヒソカが言葉を紡いた。
「どうせまた、ボクを『危険な目に遭わせたくない』とか考えてるんだろ?」
「え?」
「ナマエは顔に出やすいから、直ぐに分かる」
クツクツと笑いながら、ヒソカはナマエの腕を引っ張った。
「うわっ……」
「ボクは自分の身位、自分で守れる。【魔物】に対抗する術を知れば、キミを護る事も出来る。それじゃ駄目かい?」
耳元で囁かれ、ナマエは顔に熱が集中するのを感じた。
「ヒ……ソカ?!」
「ん?」
「本気……なの?」
ヒソカの顔を見る事無く、ナマエはヒソカに問い質した。
「うん。本気だよ」
「そっか……」
ナマエは暫し考えた。【世界の理】を教える事は簡単だ。だが、それはある意味ナマエにとって苦渋の決断となる。
「キミと別れるという事はあり得ない。だから選んで。ボクを連れて行くか、【魔物】との関わりを減らすか」
顔を合わせようとしないナマエの顎を掴み自身の方へと視線を向けさせると、ヒソカは選択を迫った。
「……ヒソカの気持ちは分かった。でも、私の判断だけじゃ決められない。【白夜】の許可が無いと、ヒソカに【世界の理】は教えられない」
ヒソカが本気だという事を理解し、ナマエは決意した。【白夜】の許可が取れ次第、ヒソカに【世界の理】を教える事を――。