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「次に【十六夜】。【八咫烏(ヤタガラス)】をこの森に喚んで。【鎮守神(チンシュガミ)】にする」
ナマエの命に、【十六夜】が大きく鳴くと一際大きいカラスが上空から飛んで来た。
「【八咫烏】よ。この森を任せても良いか?」
「……【神子】の命ならば喜んで」
「有難い。ならば浄化出来次第、この森を貴方の支配下に置く」
「御意」
ナマエは傷口を押さえ、顔を歪めた。
「ナマエ?!」
「心配ないよ、ヒソカ。まだ大丈夫。最後まで口を出さないでよ?」
額に脂汗を滲ませながら、ナマエはヒソカを見た。
「……判ったよ♦」
「【十夜】。変化を解いて、風を喚んで。この森に生命の芽吹きを」
「承知」
「最後に【杜樹】。瓢の中身、私の傷口に思いっきり掛けて」
ナマエの命に、【杜樹】は眉根を寄せた。
「おい……死ぬ気か?」
「誰が死ぬかよ!【般若】の毒気が回り始めてんだ、いいから言われた通りにしろ!!」
「チッ……おい小僧!暴れない様にナマエを押さえつけろ!!」
「え?」
「今から【鬼】の酒を傷口にぶっ掛ける。激痛が走るから、兎に角押さえつけろ!」
「……そんなに痛むのかい?」
【杜樹】の言葉に、ヒソカは指示に従うかどうか迷っていた。
ナマエにこれ以上苦痛を与えたくない。そんな思いがあったからだ。
「このままだと、ナマエが【般若】の毒気に飲まれちまうぞ?!」
呆気に取られているヒソカに、【杜樹】は『ナマエを守りたいなら言う通りにしろ』と怒鳴りつけた。
ヒソカは渋々【杜樹】の指示に従い、ナマエを地面に押さえつけた。
「ヒソカ、そんな顔しなくても大丈夫。女は痛みに強いんだよ?」
力なく笑うナマエに、ヒソカはただただ不安を隠せなかった。
「行くぜ、ナマエ」
「よろしく、【杜樹】」
ナマエの言葉を聞くなり、【杜樹】は瓢に入っている【鬼】のお酒をナマエの傷口に降りかけた。
「ぐっ……ガァッ…………」
ナマエの指が、その痛みから地面を掻き毟る。
それでも【杜樹】はお酒を降りかける事を止めなかった。
ナマエが声無き声を上げていると、傷口から煙が出てきた。
それを確認し、漸く【杜樹】は瓢を傾ける事を止めた。
「これで傷が塞がれば大丈夫だ。随分と荒療治だけどな」
「痛っ……」
「ナマエ、大丈夫かい?」
「ん……何とか。生きてるから大丈夫」
「そう♠体調が回復したら、ちゃんと説明して貰うからね♦」
「判ってるって」
そう言うと、ナマエはフラつきながらも立ち上がった。
「主、終わったぞ」
「有難う、【十夜】」
【十夜】が声を掛けると、森の雰囲気が変わっていた。先程まで薄暗かったそこが、今では木漏れ日溢れる森へと戻っていた。
「【白夜】、結界を解いて」
「あい判った」
【白夜】の結界が解かれると、森がざわつき始めた。
結界により追い出されていた迷い子達が戻ってきたのだ。
「【八咫烏】よ、【神子】の名を持って正式にこの森の【鎮守神】を命ずる」
「有難き幸せ……」
ナマエが【八咫烏】を【鎮守神】に命じた途端、森のざわつきが収まり静けさが戻ってきた。
「これは……?」
その様子にヒソカは目を瞠るしか無かった。森の空気も、雰囲気もナマエが命じただけでこんなにも正反対の物へと変貌したのだから。
「【鬼】に祝福されし者――【鬼子】と呼ばれるナマエの力だな」
【杜樹】に説明されるも、ヒソカはいまいち理解出来ずにいた。
ナマエの命に、【十六夜】が大きく鳴くと一際大きいカラスが上空から飛んで来た。
「【八咫烏】よ。この森を任せても良いか?」
「……【神子】の命ならば喜んで」
「有難い。ならば浄化出来次第、この森を貴方の支配下に置く」
「御意」
ナマエは傷口を押さえ、顔を歪めた。
「ナマエ?!」
「心配ないよ、ヒソカ。まだ大丈夫。最後まで口を出さないでよ?」
額に脂汗を滲ませながら、ナマエはヒソカを見た。
「……判ったよ♦」
「【十夜】。変化を解いて、風を喚んで。この森に生命の芽吹きを」
「承知」
「最後に【杜樹】。瓢の中身、私の傷口に思いっきり掛けて」
ナマエの命に、【杜樹】は眉根を寄せた。
「おい……死ぬ気か?」
「誰が死ぬかよ!【般若】の毒気が回り始めてんだ、いいから言われた通りにしろ!!」
「チッ……おい小僧!暴れない様にナマエを押さえつけろ!!」
「え?」
「今から【鬼】の酒を傷口にぶっ掛ける。激痛が走るから、兎に角押さえつけろ!」
「……そんなに痛むのかい?」
【杜樹】の言葉に、ヒソカは指示に従うかどうか迷っていた。
ナマエにこれ以上苦痛を与えたくない。そんな思いがあったからだ。
「このままだと、ナマエが【般若】の毒気に飲まれちまうぞ?!」
呆気に取られているヒソカに、【杜樹】は『ナマエを守りたいなら言う通りにしろ』と怒鳴りつけた。
ヒソカは渋々【杜樹】の指示に従い、ナマエを地面に押さえつけた。
「ヒソカ、そんな顔しなくても大丈夫。女は痛みに強いんだよ?」
力なく笑うナマエに、ヒソカはただただ不安を隠せなかった。
「行くぜ、ナマエ」
「よろしく、【杜樹】」
ナマエの言葉を聞くなり、【杜樹】は瓢に入っている【鬼】のお酒をナマエの傷口に降りかけた。
「ぐっ……ガァッ…………」
ナマエの指が、その痛みから地面を掻き毟る。
それでも【杜樹】はお酒を降りかける事を止めなかった。
ナマエが声無き声を上げていると、傷口から煙が出てきた。
それを確認し、漸く【杜樹】は瓢を傾ける事を止めた。
「これで傷が塞がれば大丈夫だ。随分と荒療治だけどな」
「痛っ……」
「ナマエ、大丈夫かい?」
「ん……何とか。生きてるから大丈夫」
「そう♠体調が回復したら、ちゃんと説明して貰うからね♦」
「判ってるって」
そう言うと、ナマエはフラつきながらも立ち上がった。
「主、終わったぞ」
「有難う、【十夜】」
【十夜】が声を掛けると、森の雰囲気が変わっていた。先程まで薄暗かったそこが、今では木漏れ日溢れる森へと戻っていた。
「【白夜】、結界を解いて」
「あい判った」
【白夜】の結界が解かれると、森がざわつき始めた。
結界により追い出されていた迷い子達が戻ってきたのだ。
「【八咫烏】よ、【神子】の名を持って正式にこの森の【鎮守神】を命ずる」
「有難き幸せ……」
ナマエが【八咫烏】を【鎮守神】に命じた途端、森のざわつきが収まり静けさが戻ってきた。
「これは……?」
その様子にヒソカは目を瞠るしか無かった。森の空気も、雰囲気もナマエが命じただけでこんなにも正反対の物へと変貌したのだから。
「【鬼】に祝福されし者――【鬼子】と呼ばれるナマエの力だな」
【杜樹】に説明されるも、ヒソカはいまいち理解出来ずにいた。