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「何故じゃ?!何故【鬼子】の貴様が、我等に仇なすのじゃ!!?」
「私を【鬼子】と呼ぶな!私は【人間】だ!!」
周りを囲む迷い子の数に、ナマエは舌打ちした。
「【杜樹】、変化解除!喰い散らせ!!」
そう言うと、二振りの小太刀は煙となりナマエの背後に金糸の美しい男が現れた。
「こいつ等皆、喰って良いんだな?ナマエ」
「ああ。思う存分喰らえ」
ナマエに言われて【杜樹】は、雄叫びを上げると辺り一面の迷い子を喰い散らかし始めた。
「チッ……【童子(ドウジ)】まで【使役】していたのかい!?」
「アンタには悪いけど――そろそろ観念して貰うよ!」
ナマエの言葉に、【般若】の顔は怒りと恐怖が綯い交ぜになった様に歪んだ。
「【鬼子】如きが生意気なッ!!」
【般若】は周囲の迷い子を喰い始め、自身の血肉へと変えていく。そして、その姿はみるみるうちにより異形のモノへと変化していった。
「同族までをも喰らうか……救い様がないな、貴様は!!」
ナマエはギシリと歯を食い縛ると、【般若】を睨みつけた。
「“同族殺し”が重罪なのは解ってんだろうな!?」
「くっ……ははははは!同族?こんななりそこない共がか?!笑わせるな!」
「唸れ!【十夜(トオヤ)】!!」
一陣の風と共に、ナマエの手には一振りの日本刀が現れた。
「その罪――その身を持って思い知れ!!」
日本刀を構えながら、ナマエは叫んだ。すると、【般若】の顔は狂気に歪み始める。
「たかが刀如きで我が身を滅すると言うのか?愚か者めが!」
「【十夜】がそこらの刀と一緒かどうか、その身を持って思い知れ!」
言い終わるよりも早く、ナマエは【般若】の右肩から左脇腹にかけて、大きく斬りつけた。
すると【般若】はこの世の物とは思えぬ叫び声を上げる。
「何故……何故我がこんな思いをせねばならぬのじゃ?!我はただ――ただ“あの人”を愛しただけなのに……!!」
「今の貴様には憎悪しかない。“同族殺し”まで犯したんだ。残念だが――消え失せろ!」
言うなりナマエは【般若】の心臓に【十夜】を突き刺した。
心臓を貫かれた【般若】はその場に崩れ落ちるが、最後の足掻きとばかりにナマエの肩に噛み付いた。
その直後だった。だんだんと【般若】の姿が人としての姿に変わっていき、その姿は美しい女の物へと変化していった。
「何故……じゃ?何故我が…………」
「私にはお前の気持ちが解らん。だが……来世では【魔物】にならぬ様、導いてやる。それがせめてもの手向けだ」
【十夜】を引き抜き、その血を払うとナマエは【白夜(ビャクヤ)】を喚び出した。
「【白夜】、この哀れな女を頼む……」
「あい判った」
【白夜】が吠えると、【般若】だった女を青白い炎が包み込む。
「さあ、お逝きなさい……お前の未練、【神子(ミコ)】の名において私が全て請け負おう」
やがて女の身体が【十夜】の突き刺した心臓を中心に灰へと変わっていく。それに連れて、【般若】に従っていた迷い子達は奇声を上げながら森の更に奥へと逃げていった。
「有り……難う…………」
女は一筋の涙を流すと、風に流され消えた。
「ナマエ!?」
「ナマエ、その傷……大丈夫なのか?」
ナマエの傷に気付いたヒソカが駆け寄り、【杜樹】は顔を顰めた。
「大丈夫だよ、この位。それに、まだ――大仕事が残ってる」
傷の痛みに耐えながら、ナマエは最後の仕上げに入った。
「【十六夜】、出てきて」
その声に反応し、【十六夜】が天高くから舞い降りてきた。
「さあ、最後の大仕事だよ」
力なく微笑むナマエに、【白夜】は顔を歪めた。
「ナマエよ、無理をするでない」
「大丈夫だって」
「後で倒れても、我は知らぬぞ」
「はいはい。じゃ、まずは【白夜】。結界を森全体に張って。迷い子達を一旦森から追い出して」
「……」
「【白夜】!」
「…………あい判った」
「私を【鬼子】と呼ぶな!私は【人間】だ!!」
周りを囲む迷い子の数に、ナマエは舌打ちした。
「【杜樹】、変化解除!喰い散らせ!!」
そう言うと、二振りの小太刀は煙となりナマエの背後に金糸の美しい男が現れた。
「こいつ等皆、喰って良いんだな?ナマエ」
「ああ。思う存分喰らえ」
ナマエに言われて【杜樹】は、雄叫びを上げると辺り一面の迷い子を喰い散らかし始めた。
「チッ……【童子(ドウジ)】まで【使役】していたのかい!?」
「アンタには悪いけど――そろそろ観念して貰うよ!」
ナマエの言葉に、【般若】の顔は怒りと恐怖が綯い交ぜになった様に歪んだ。
「【鬼子】如きが生意気なッ!!」
【般若】は周囲の迷い子を喰い始め、自身の血肉へと変えていく。そして、その姿はみるみるうちにより異形のモノへと変化していった。
「同族までをも喰らうか……救い様がないな、貴様は!!」
ナマエはギシリと歯を食い縛ると、【般若】を睨みつけた。
「“同族殺し”が重罪なのは解ってんだろうな!?」
「くっ……ははははは!同族?こんななりそこない共がか?!笑わせるな!」
「唸れ!【十夜(トオヤ)】!!」
一陣の風と共に、ナマエの手には一振りの日本刀が現れた。
「その罪――その身を持って思い知れ!!」
日本刀を構えながら、ナマエは叫んだ。すると、【般若】の顔は狂気に歪み始める。
「たかが刀如きで我が身を滅すると言うのか?愚か者めが!」
「【十夜】がそこらの刀と一緒かどうか、その身を持って思い知れ!」
言い終わるよりも早く、ナマエは【般若】の右肩から左脇腹にかけて、大きく斬りつけた。
すると【般若】はこの世の物とは思えぬ叫び声を上げる。
「何故……何故我がこんな思いをせねばならぬのじゃ?!我はただ――ただ“あの人”を愛しただけなのに……!!」
「今の貴様には憎悪しかない。“同族殺し”まで犯したんだ。残念だが――消え失せろ!」
言うなりナマエは【般若】の心臓に【十夜】を突き刺した。
心臓を貫かれた【般若】はその場に崩れ落ちるが、最後の足掻きとばかりにナマエの肩に噛み付いた。
その直後だった。だんだんと【般若】の姿が人としての姿に変わっていき、その姿は美しい女の物へと変化していった。
「何故……じゃ?何故我が…………」
「私にはお前の気持ちが解らん。だが……来世では【魔物】にならぬ様、導いてやる。それがせめてもの手向けだ」
【十夜】を引き抜き、その血を払うとナマエは【白夜(ビャクヤ)】を喚び出した。
「【白夜】、この哀れな女を頼む……」
「あい判った」
【白夜】が吠えると、【般若】だった女を青白い炎が包み込む。
「さあ、お逝きなさい……お前の未練、【神子(ミコ)】の名において私が全て請け負おう」
やがて女の身体が【十夜】の突き刺した心臓を中心に灰へと変わっていく。それに連れて、【般若】に従っていた迷い子達は奇声を上げながら森の更に奥へと逃げていった。
「有り……難う…………」
女は一筋の涙を流すと、風に流され消えた。
「ナマエ!?」
「ナマエ、その傷……大丈夫なのか?」
ナマエの傷に気付いたヒソカが駆け寄り、【杜樹】は顔を顰めた。
「大丈夫だよ、この位。それに、まだ――大仕事が残ってる」
傷の痛みに耐えながら、ナマエは最後の仕上げに入った。
「【十六夜】、出てきて」
その声に反応し、【十六夜】が天高くから舞い降りてきた。
「さあ、最後の大仕事だよ」
力なく微笑むナマエに、【白夜】は顔を歪めた。
「ナマエよ、無理をするでない」
「大丈夫だって」
「後で倒れても、我は知らぬぞ」
「はいはい。じゃ、まずは【白夜】。結界を森全体に張って。迷い子達を一旦森から追い出して」
「……」
「【白夜】!」
「…………あい判った」