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その夜、ナマエは眠れない夜を過ごしていた。
それに気付いたヒソカは、小さな声で話しかけた。
「眠れないのかい?」
「うん……」
ヒソカの腕の中で身動ぎするナマエ。彼女の視線の先には、丸くて大きな月が見えた。
「こういう夜はね、【魔物】が活性化するんだ」
『特に今夜みたいに月が大きいと尚更』と続けるナマエ。ヒソカはその不安を消し去ろうと、ナマエを抱き締めている腕に力を込めた。
「ボクがついている♦ナマエは独りじゃないよ♠」
「ん。有難う、ヒソカ」
「分かったら、もうおやすみ♦」
「うん。おやすみ、ヒソカ」
ナマエはゆっくりと目を閉じた。聞こえてくるのは木々が風に揺れる音と、ヒソカの穏やかな心音。
それが心地良く、いつの間にか眠りについていた。
翌朝ヒソカが目覚めると、腕の中にいるはずのナマエがいなかった。
不審に思っていると、風呂場から音がする。
不思議に思い起き上がった所で、風呂場からナマエが出てきた。
「あ、おはよーヒソカ」
「おはよう♠」
ナマエは乱雑に髪を拭きながら、ヒソカの元へと近づいてきた。
「朝風呂かい?」
「違うよ。行水」
「ギョウズイ?」
「そ。身体を清めてただけ」
「へェ……大変そうだ♣」
「まぁ、念には念を入れたいからね」
そう言うとナマエは仕事用の服に着替えだした。
「変わった服だね♦」
ナマエの仕事用の服。それはジャポンの神官の様な服だった。
「相手に失礼が無い様に、ね」
身支度を済ませると、ナマエはヒソカにも着替えを促す。
着替え終わったヒソカと共に、また昨日村町へと走って行くと、やはりそこはもぬけの殻だった。
「皆、ここの空気に耐えられなくて出て行ったんだろうね……」
どこか悔しそうにナマエは呟いた。
「昨日感じた嫌な気配、今も感じる?」
「いいや♣今は視線だけだね♠」
「そう。なら大丈夫だね」
ナマエはそのまま村を通り過ぎ、村の奥にある森へと足を踏み入れた。
森の中は昼前だというのに薄暗く、カラスの鳴き声だけが響いていた。
「森が……死にかけてる」
「死にかけてる?」
「うん。瘴気に当てられて、いるはずの生き物が皆逃げてる」
「そう♦」
「大元を断てば、まだ間に合うと思う」
「なら、早くしないとね♠」
進む足を速めて、ナマエはヒソカの手を握った。
瘴気の濃い方へと進むにつれ、ヒソカの背中を嫌な汗が伝う。
「ヒソカ、無理しないでよ?」
「……キミを1人で行かせる方が、ボクには辛いよ♦」
「そう……なら、私の傍を離れないようにね」
「分かってるよ♣」
そのまま足を進めていると、より一層瘴気が濃い場所に行き当たった。
「雑魚は任せていい?」
「もちろん♥」
ナマエはヒソカに確認し、ヒソカはトランプを構えた。
辺りがざわつき始める。
その瞬間、2人に向かって無数の陰が飛び掛かった。
ナマエはそれを飛び避けると、より瘴気の濃い塊に向かって走る。
「【空の境界(リアルワールド)】!酔い痴れろ!!【杜樹】!!!」
ナマエが叫ぶと、その両手には小太刀が握られる。そのまま小太刀を振り下ろすと、瘴気の塊はその姿を露わにした。
「【鬼子(オニゴ)】め……何故此処にいる!?」
「その呼ばれ方、好きじゃないんだけど――ねっ!」
瘴気の塊は、小太刀で斬り付けられるに従ってその姿を如実に現しだした。
瘴気の塊から現れたのは、変わり果てた女の姿。
「【般若】か……お前の無念…………【式鬼(シキ)】の力を持って浄化する!!」
襲い来る迷い子を確実に減らしながら、ヒソカはその目の端でナマエの姿を確認する。
ナマエは【般若】とその配下の迷い子の攻撃を往なしながら、その力を削いでいく。
その時、ナマエの後ろから迷い子が飛び掛かった。
「ナマエ!」
それに気付いたヒソカが声を上げると、ナマエは振り向きざまにその迷い子を切り捨てた。
「ヒソカ!今は自分の身を守る事を優先して!!」
「OK♣」
ヒソカの言葉を待たずに、ナマエは【般若】に向き直った。
ナマエに斬り付けられる度、【般若】は声にならない声を上げナマエに向かって鋭い爪を伸ばす。
しかし、ナマエはその爪を躱すとそのまま勢いに任せて斬り掛かる。
それに気付いたヒソカは、小さな声で話しかけた。
「眠れないのかい?」
「うん……」
ヒソカの腕の中で身動ぎするナマエ。彼女の視線の先には、丸くて大きな月が見えた。
「こういう夜はね、【魔物】が活性化するんだ」
『特に今夜みたいに月が大きいと尚更』と続けるナマエ。ヒソカはその不安を消し去ろうと、ナマエを抱き締めている腕に力を込めた。
「ボクがついている♦ナマエは独りじゃないよ♠」
「ん。有難う、ヒソカ」
「分かったら、もうおやすみ♦」
「うん。おやすみ、ヒソカ」
ナマエはゆっくりと目を閉じた。聞こえてくるのは木々が風に揺れる音と、ヒソカの穏やかな心音。
それが心地良く、いつの間にか眠りについていた。
翌朝ヒソカが目覚めると、腕の中にいるはずのナマエがいなかった。
不審に思っていると、風呂場から音がする。
不思議に思い起き上がった所で、風呂場からナマエが出てきた。
「あ、おはよーヒソカ」
「おはよう♠」
ナマエは乱雑に髪を拭きながら、ヒソカの元へと近づいてきた。
「朝風呂かい?」
「違うよ。行水」
「ギョウズイ?」
「そ。身体を清めてただけ」
「へェ……大変そうだ♣」
「まぁ、念には念を入れたいからね」
そう言うとナマエは仕事用の服に着替えだした。
「変わった服だね♦」
ナマエの仕事用の服。それはジャポンの神官の様な服だった。
「相手に失礼が無い様に、ね」
身支度を済ませると、ナマエはヒソカにも着替えを促す。
着替え終わったヒソカと共に、また昨日村町へと走って行くと、やはりそこはもぬけの殻だった。
「皆、ここの空気に耐えられなくて出て行ったんだろうね……」
どこか悔しそうにナマエは呟いた。
「昨日感じた嫌な気配、今も感じる?」
「いいや♣今は視線だけだね♠」
「そう。なら大丈夫だね」
ナマエはそのまま村を通り過ぎ、村の奥にある森へと足を踏み入れた。
森の中は昼前だというのに薄暗く、カラスの鳴き声だけが響いていた。
「森が……死にかけてる」
「死にかけてる?」
「うん。瘴気に当てられて、いるはずの生き物が皆逃げてる」
「そう♦」
「大元を断てば、まだ間に合うと思う」
「なら、早くしないとね♠」
進む足を速めて、ナマエはヒソカの手を握った。
瘴気の濃い方へと進むにつれ、ヒソカの背中を嫌な汗が伝う。
「ヒソカ、無理しないでよ?」
「……キミを1人で行かせる方が、ボクには辛いよ♦」
「そう……なら、私の傍を離れないようにね」
「分かってるよ♣」
そのまま足を進めていると、より一層瘴気が濃い場所に行き当たった。
「雑魚は任せていい?」
「もちろん♥」
ナマエはヒソカに確認し、ヒソカはトランプを構えた。
辺りがざわつき始める。
その瞬間、2人に向かって無数の陰が飛び掛かった。
ナマエはそれを飛び避けると、より瘴気の濃い塊に向かって走る。
「【空の境界(リアルワールド)】!酔い痴れろ!!【杜樹】!!!」
ナマエが叫ぶと、その両手には小太刀が握られる。そのまま小太刀を振り下ろすと、瘴気の塊はその姿を露わにした。
「【鬼子(オニゴ)】め……何故此処にいる!?」
「その呼ばれ方、好きじゃないんだけど――ねっ!」
瘴気の塊は、小太刀で斬り付けられるに従ってその姿を如実に現しだした。
瘴気の塊から現れたのは、変わり果てた女の姿。
「【般若】か……お前の無念…………【式鬼(シキ)】の力を持って浄化する!!」
襲い来る迷い子を確実に減らしながら、ヒソカはその目の端でナマエの姿を確認する。
ナマエは【般若】とその配下の迷い子の攻撃を往なしながら、その力を削いでいく。
その時、ナマエの後ろから迷い子が飛び掛かった。
「ナマエ!」
それに気付いたヒソカが声を上げると、ナマエは振り向きざまにその迷い子を切り捨てた。
「ヒソカ!今は自分の身を守る事を優先して!!」
「OK♣」
ヒソカの言葉を待たずに、ナマエは【般若】に向き直った。
ナマエに斬り付けられる度、【般若】は声にならない声を上げナマエに向かって鋭い爪を伸ばす。
しかし、ナマエはその爪を躱すとそのまま勢いに任せて斬り掛かる。