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言いながら和弓から矢を射るナマエ。
その矢は蠢いていたナニかに当たると、ジュッという音と共に焼け焦げた臭いが辺りに広がった。
「ナマエ……今のは?」
「魔物にすらなれなかった哀れな迷い子、かな」
少し悲しそうに表情を歪ませると、ナマエはヒソカに向き直った。
「ヒソカ」
「何だい?」
「即席のお守り作るから、一旦この村を離れるよ」
「お守り?」
「うん。ちょっと今回の相手に、ヒソカは無防備過ぎるから」
「ボクには勝てない相手って事?」
「勝てるかどうかの問題じゃない。相手の瘴気に飲まれるかどうかの問題なの」
そう言うと、ナマエはヒソカの手を取って歩き出した。
家の外に出ると、ナマエは一旦【十六夜】を還した。
「走るよ、ヒソカ」
言うなり走りだすナマエを、ヒソカは慌てて追いかけた。
走る事1時間余り。ナマエとヒソカは先程の村から一番近い村へと着ていた。
「取り敢えず、日が暮れてきたし泊まる所を確保しないとね。あと粗塩も」
「粗塩なんて、何に使うつもりだい?」
「浄化とお守り。ヒソカ、さっきの町に入った時、嫌な感じしたでしょ?」
「うん♣」
「それ、飲まれかけてるから」
「そうなの?」
「うん。だから邪気払いと即席のお守り作るのに、粗塩が必要なの」
真顔で言うナマエに、ヒソカはただならぬモノを感じ取った。
ナマエの先導で必要な物を買い揃え、宿泊先を探す2人。村に1軒しかない宿屋は寂れていたが、泊まる事は出来るとの事だったので一晩そこで過ごす事にした。
「さて……先にお風呂の準備しますかね」
「お風呂?」
「そう。お風呂で邪気払いするから」
そう言うと、ナマエは【杜樹(トキ)】を喚び出した。
「何の用だ?ナマエ」
「【杜樹】のお酒、ちょっと頂戴」
「はぁ!?」
「邪気払いに必要なんだよ。お願い」
「邪気払いだァ?オメェには必要ないだろうが」
呆れた様に返す【杜樹】に、ナマエは困った様に言った。
「今回はヒソカも一緒なの。もう飲まれかけてるから、早く邪気払いしないと駄目なんだよ」
「……ったく。今回だけだぞ?」
「!有難う、【杜樹】!!」
【杜樹】から瓢(ヒサゴ)を受け取り、買って来た粗塩を持って風呂場に消えた。
5分もしない内に戻ってきたかと思うと、ナマエはヒソカに風呂に入るよう促した。
「小僧、出来るだけ長く湯船に浸かれ。それで明日1日位なら保つだろうよ」
「ヒソカがお風呂に入ってる内に、お守り作らなきゃ……ヒソカ、生まれた年教えてー」
「生まれた年?」
「うん。この国の特殊な文字書くのに必要だから」
ヒソカはナマエに自身の生まれ年を教えると、追い払われる様に風呂場に向かった。
「で、どうする気だ?ナマエ」
「どうするって……血を使うよ」
「…………オレの血を使え」
「え?」
「お前ェの血じゃ弱すぎるだろ?あの小僧にとってはよ」
「……良いの?」
「良くなきゃ言わねェよ」
思ってもみなかった【杜樹】の言葉に、ナマエは目を丸くした。
【杜樹】は自身の指を噛み切ると、1枚の紙にヒソカが生まれた年に対応したジャポン独自の神字を書いた。
そこに【杜樹】が息を吹きかけた粗塩を乗せ、ナマエは包んだ。
「有難うね、【杜樹】」
「フンッ……」
ふにゃりと笑ってみせるナマエの頭を乱暴に撫でていると、ヒソカが戻ってきた。
「何か……良い雰囲気になってないかい?」
「あ、ヒソカおかえりー」
「ただいま♣」
「調度良かった。今ね、【杜樹】がヒソカのお守り作ってくれてたの!」
「彼が?」
「うん!私のより効果高いから、安心して良いよ!!」
無邪気に笑うナマエを見て、ヒソカは何も言えなくなった。
「じゃあ、オレはお邪魔虫みたいだから還るわ」
【杜樹】はナマエに命じられる前に、煙と共に消えた。
その矢は蠢いていたナニかに当たると、ジュッという音と共に焼け焦げた臭いが辺りに広がった。
「ナマエ……今のは?」
「魔物にすらなれなかった哀れな迷い子、かな」
少し悲しそうに表情を歪ませると、ナマエはヒソカに向き直った。
「ヒソカ」
「何だい?」
「即席のお守り作るから、一旦この村を離れるよ」
「お守り?」
「うん。ちょっと今回の相手に、ヒソカは無防備過ぎるから」
「ボクには勝てない相手って事?」
「勝てるかどうかの問題じゃない。相手の瘴気に飲まれるかどうかの問題なの」
そう言うと、ナマエはヒソカの手を取って歩き出した。
家の外に出ると、ナマエは一旦【十六夜】を還した。
「走るよ、ヒソカ」
言うなり走りだすナマエを、ヒソカは慌てて追いかけた。
走る事1時間余り。ナマエとヒソカは先程の村から一番近い村へと着ていた。
「取り敢えず、日が暮れてきたし泊まる所を確保しないとね。あと粗塩も」
「粗塩なんて、何に使うつもりだい?」
「浄化とお守り。ヒソカ、さっきの町に入った時、嫌な感じしたでしょ?」
「うん♣」
「それ、飲まれかけてるから」
「そうなの?」
「うん。だから邪気払いと即席のお守り作るのに、粗塩が必要なの」
真顔で言うナマエに、ヒソカはただならぬモノを感じ取った。
ナマエの先導で必要な物を買い揃え、宿泊先を探す2人。村に1軒しかない宿屋は寂れていたが、泊まる事は出来るとの事だったので一晩そこで過ごす事にした。
「さて……先にお風呂の準備しますかね」
「お風呂?」
「そう。お風呂で邪気払いするから」
そう言うと、ナマエは【杜樹(トキ)】を喚び出した。
「何の用だ?ナマエ」
「【杜樹】のお酒、ちょっと頂戴」
「はぁ!?」
「邪気払いに必要なんだよ。お願い」
「邪気払いだァ?オメェには必要ないだろうが」
呆れた様に返す【杜樹】に、ナマエは困った様に言った。
「今回はヒソカも一緒なの。もう飲まれかけてるから、早く邪気払いしないと駄目なんだよ」
「……ったく。今回だけだぞ?」
「!有難う、【杜樹】!!」
【杜樹】から瓢(ヒサゴ)を受け取り、買って来た粗塩を持って風呂場に消えた。
5分もしない内に戻ってきたかと思うと、ナマエはヒソカに風呂に入るよう促した。
「小僧、出来るだけ長く湯船に浸かれ。それで明日1日位なら保つだろうよ」
「ヒソカがお風呂に入ってる内に、お守り作らなきゃ……ヒソカ、生まれた年教えてー」
「生まれた年?」
「うん。この国の特殊な文字書くのに必要だから」
ヒソカはナマエに自身の生まれ年を教えると、追い払われる様に風呂場に向かった。
「で、どうする気だ?ナマエ」
「どうするって……血を使うよ」
「…………オレの血を使え」
「え?」
「お前ェの血じゃ弱すぎるだろ?あの小僧にとってはよ」
「……良いの?」
「良くなきゃ言わねェよ」
思ってもみなかった【杜樹】の言葉に、ナマエは目を丸くした。
【杜樹】は自身の指を噛み切ると、1枚の紙にヒソカが生まれた年に対応したジャポン独自の神字を書いた。
そこに【杜樹】が息を吹きかけた粗塩を乗せ、ナマエは包んだ。
「有難うね、【杜樹】」
「フンッ……」
ふにゃりと笑ってみせるナマエの頭を乱暴に撫でていると、ヒソカが戻ってきた。
「何か……良い雰囲気になってないかい?」
「あ、ヒソカおかえりー」
「ただいま♣」
「調度良かった。今ね、【杜樹】がヒソカのお守り作ってくれてたの!」
「彼が?」
「うん!私のより効果高いから、安心して良いよ!!」
無邪気に笑うナマエを見て、ヒソカは何も言えなくなった。
「じゃあ、オレはお邪魔虫みたいだから還るわ」
【杜樹】はナマエに命じられる前に、煙と共に消えた。