天空闘技場
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ヒソカは徐ろに左手を右腕の傷口にめり込ませた。暫く何かを探す動作をした後に、傷口から1枚のトランプを取り出した。
「1だろ?」
《い……異常……です!!まさに狂気!!悪魔の手品です!!自分の傷口にネタを仕込んでいましたー!!》
「記念にあげる♦」
《ポイントにもならない!!試合にも一切関係なし!!にも関わらずです!!ヒソカの異常性ここに極まれりー!!》
傷口から取り出したスペードのAをカストロに投げつけるヒソカ。
「下衆め……2度と巫山戯たマネが出来ぬよう――左腕もそぎ落としてくれる!!」
トランプを叩き落とすと、カストロの片方はヒソカに向かって走りだした。
それを見て、ヒソカは残っている左腕も差し出した。
「さっきから言ってるだろ?あげるって♥」
「望み通りにしてやる!!」
《あっっっ、ああーっ。なんとヒソカ選手、残った左腕をも自ら献上ー!!何を考えているんだ、この人はー!?》
左腕をも削ぎ落とさせたヒソカ。
「な……に」
ヒソカを攻撃したカストロは、攻撃後に文字通り消えた。
「やはり【ダブル】の方で攻撃してきたか……♠もし本体で攻撃してきたら、カウンターくれてやろうと思ったのに……右で♥」
《あれ!?!?切られたはずの右腕が!?元に戻ってるー!!》
「くくくく、これも手品です♦さて、どんな仕掛けでしょう?」
「……これがヒソカの――【念能力】…………」
ヒソカはそのまま無言でカストロに近づいて行く。
「!」
そんなヒソカに対して、カストロは慌てて構えを取った。
「くっくっく、どうした?怖いのかな♠タネが解らないから驚く……奇術の基本だ♣キミの【ダブル】を作る力は素晴らしい♦だが、もうネタは解った♠そこからどんな攻撃が来るかも、大方想像がつく♣」
カストロに近づく足は止まらない。
「それに対処する方法もね♥非情に残念だ♠キミは才能に溢れた使い手になる……そう思ったからこそ、生かしておいたのに――予知しよう、キミは踊り狂って死ぬ♠」
「くっ、黙れ!!」
カストロは【ダブル】を作り出しながらヒソカに向かって行った。
しかし、ヒソカは尽く本体の方を見て攻撃を避けていく。
「【ダブル】ってのは、『通常の自分』をイメージで再現するものだから綺麗なんだよね♠戦いの最中に出来た汚れまでは再現しきれない♦そんな事も知らなかったのか……♠」
【凝】をしたヒソカの目が、カストロに向けられる。
「う……うわぁー!!」
背後から本体のカストロがヒソカに襲いかかるも、その顔に向かってヒソカの左腕が飛んで来た。
「……」
本体に攻撃が当たった事で、カストロの【ダブル】が消えた。
「あ……あ……」
「ムリムリ。完璧に下アゴにヒットさせたから、暫く自分の意志では動けない。だから次の攻撃を避ける事もムリ」
ヒソカがカストロの元から離れた瞬間、カストロに向かって13枚のトランプが襲い掛かる。
「【ダブル】を使ってトランプを防ぐ事はムリ。【ダブル】が出せないから」
右腕に2枚のトランプが突き刺さり、体勢を崩すカストロ。
「【念】によって【ダブル】を作り出すには、高い集中力が必要。キミがいくら自由に出したり消したり出来ると言っても、それは正常な状態だからこそ」
次いで左腕にも2枚のトランプが突き刺さる。
やがて全身にトランプが突き刺さったカストロは、踊った様に見えた。
「『人間』の様に複雑なものを【念】で再現し、しかも『自由に動かし』たりするのは凄く大変だ。どの位大変かと言うと、そのチカラを覚えてしまうと逆に他のチカラを使えなくなってしまう程……ボクはそれを『メモリが足りなくなる』と表現している。キミの敗因は、メモリの無駄遣い♥」
ヒソカがリングを後にしたのを見届け、ナマエはヒソカの控室に向かった。
「……いない?」
しかし、控室にはヒソカの姿は無かった。
「おかしい……部屋かな…………」
ナマエは誰も居ない控室で呟くと、踵を返してヒソカの部屋に向かった。
「前から思ってたんだけど、今日の試合見ててハッキリしたよ」
ヒソカの部屋のドアを開けようとした時、中から知らぬ女性の声が聞こえてきた。
不審に思いながらも、ナマエはそのまま部屋へと足を踏み入れる。
「あんたバカでしょ。あれって何?パフォーマンスのつもりなの?」
「1だろ?」
《い……異常……です!!まさに狂気!!悪魔の手品です!!自分の傷口にネタを仕込んでいましたー!!》
「記念にあげる♦」
《ポイントにもならない!!試合にも一切関係なし!!にも関わらずです!!ヒソカの異常性ここに極まれりー!!》
傷口から取り出したスペードのAをカストロに投げつけるヒソカ。
「下衆め……2度と巫山戯たマネが出来ぬよう――左腕もそぎ落としてくれる!!」
トランプを叩き落とすと、カストロの片方はヒソカに向かって走りだした。
それを見て、ヒソカは残っている左腕も差し出した。
「さっきから言ってるだろ?あげるって♥」
「望み通りにしてやる!!」
《あっっっ、ああーっ。なんとヒソカ選手、残った左腕をも自ら献上ー!!何を考えているんだ、この人はー!?》
左腕をも削ぎ落とさせたヒソカ。
「な……に」
ヒソカを攻撃したカストロは、攻撃後に文字通り消えた。
「やはり【ダブル】の方で攻撃してきたか……♠もし本体で攻撃してきたら、カウンターくれてやろうと思ったのに……右で♥」
《あれ!?!?切られたはずの右腕が!?元に戻ってるー!!》
「くくくく、これも手品です♦さて、どんな仕掛けでしょう?」
「……これがヒソカの――【念能力】…………」
ヒソカはそのまま無言でカストロに近づいて行く。
「!」
そんなヒソカに対して、カストロは慌てて構えを取った。
「くっくっく、どうした?怖いのかな♠タネが解らないから驚く……奇術の基本だ♣キミの【ダブル】を作る力は素晴らしい♦だが、もうネタは解った♠そこからどんな攻撃が来るかも、大方想像がつく♣」
カストロに近づく足は止まらない。
「それに対処する方法もね♥非情に残念だ♠キミは才能に溢れた使い手になる……そう思ったからこそ、生かしておいたのに――予知しよう、キミは踊り狂って死ぬ♠」
「くっ、黙れ!!」
カストロは【ダブル】を作り出しながらヒソカに向かって行った。
しかし、ヒソカは尽く本体の方を見て攻撃を避けていく。
「【ダブル】ってのは、『通常の自分』をイメージで再現するものだから綺麗なんだよね♠戦いの最中に出来た汚れまでは再現しきれない♦そんな事も知らなかったのか……♠」
【凝】をしたヒソカの目が、カストロに向けられる。
「う……うわぁー!!」
背後から本体のカストロがヒソカに襲いかかるも、その顔に向かってヒソカの左腕が飛んで来た。
「……」
本体に攻撃が当たった事で、カストロの【ダブル】が消えた。
「あ……あ……」
「ムリムリ。完璧に下アゴにヒットさせたから、暫く自分の意志では動けない。だから次の攻撃を避ける事もムリ」
ヒソカがカストロの元から離れた瞬間、カストロに向かって13枚のトランプが襲い掛かる。
「【ダブル】を使ってトランプを防ぐ事はムリ。【ダブル】が出せないから」
右腕に2枚のトランプが突き刺さり、体勢を崩すカストロ。
「【念】によって【ダブル】を作り出すには、高い集中力が必要。キミがいくら自由に出したり消したり出来ると言っても、それは正常な状態だからこそ」
次いで左腕にも2枚のトランプが突き刺さる。
やがて全身にトランプが突き刺さったカストロは、踊った様に見えた。
「『人間』の様に複雑なものを【念】で再現し、しかも『自由に動かし』たりするのは凄く大変だ。どの位大変かと言うと、そのチカラを覚えてしまうと逆に他のチカラを使えなくなってしまう程……ボクはそれを『メモリが足りなくなる』と表現している。キミの敗因は、メモリの無駄遣い♥」
ヒソカがリングを後にしたのを見届け、ナマエはヒソカの控室に向かった。
「……いない?」
しかし、控室にはヒソカの姿は無かった。
「おかしい……部屋かな…………」
ナマエは誰も居ない控室で呟くと、踵を返してヒソカの部屋に向かった。
「前から思ってたんだけど、今日の試合見ててハッキリしたよ」
ヒソカの部屋のドアを開けようとした時、中から知らぬ女性の声が聞こえてきた。
不審に思いながらも、ナマエはそのまま部屋へと足を踏み入れる。
「あんたバカでしょ。あれって何?パフォーマンスのつもりなの?」