天空闘技場
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ヒソカに【契約】内容について訊かれたのは初めてだった。言えば怒られる可能性が高いと思い、ナマエは今までその話には触れない様にしてきていたからだ。
「気になるの?」
「当たり前だろ♣」
「…………」
ナマエは迷った。話しても良い物かどうかを。ヒソカの表情は真剣その物だ。
「ナマエ、ちゃんと風呂入ったぞ!」
迷っていると、そこに【杜樹】が戻ってきた。
「何だ?深刻な顔してよ……」
「良い所に来たね。キミに聞きたい事があるんだ」
「聞きたい事だァ?何だよ?」
「ナマエとの【契約】……どんな内容なんだい?」
「何だ。そんな事か」
【杜樹】は乱暴に髪を拭きながら、チラリとナマエを見た。
「聞いてねェのか?」
「今訊いてるんだけどね……ナマエが言いたくないみたいなんだよ」
「そうなのか?」
意外そうな顔をして【杜樹】はナマエに視線を移すが、ナマエは視線を合わせようとしない。
「オレから言ってもいいのか?」
【杜樹】の問い掛けに、ナマエは黙って頷いた。
「そういう事だ。オレに判る範囲で良けりゃ教えてやる。何が知りてェんだ?」
「……キミ達とナマエは、一体どういう【契約】をしているんだい?」
「オレとの【契約】は簡単だ。力を貸す代わりに血を吸わせて貰ってる」
「それは――誰のだい?」
「ナマエの……と言いたい所だが、オレの場合は敵の血だな」
「敵の血?」
「ああ。ナマエに危害を加えるヤツの血だな」
「へェ……なら、あの狐達はどうなんだい?」
「【白夜】達か?悪いが、他のヤツ等の詳しい【契約】内容までは知らねェな。オレが知ってんのは、ナマエ本人もしくは危害を加えるヤツから何らかのモノを得るって事だな」
「そう」
【杜樹】の【契約】内容を聞き、ヒソカは何かを考えている。
ナマエは【杜樹】に心の中で感謝した。本当は【式鬼】同士、ある程度は互いの【契約】内容を知っている。内容が被らない様にする為だ。【杜樹】は敢えてそれを隠してくれた。
「じゃあ、キミは何を隠しているんだい?」
「生憎、これでも主に不利になる事は言わねェ主義なんだよ。【鬼】は義理堅ェんでな」
【杜樹】の答えに納得がいかないヒソカは、トランプを構えた。それを見て、【杜樹】も瓢(ヒサゴ)を取り出す。
「やるか?小僧」
「ああ。ナマエの隠し事を話してくれないなら、仕方が無い」
互いに殺気を放ち合う2人。ナマエは考えた末に口を開いた。
「…………分かった。ちゃんと話すから、2人とも殺気しまって」
「良いのか?こんな小僧に【契約】内容を教えてよ」
「2人に傷つけ合って欲しくない。それに――2人に暴れられたら、この部屋だけでなくフロアごと壊滅状態になりかねないでしょ?」
「ったく……甘ェんだよ、ナマエは」
「……全て話してくれるね?」
「…………うん」
ヒソカの真剣な眼差しに、ナマエは覚悟を決めた。
「まずは【十六夜(イザヨイ)】からね。【十六夜】とは簡単な話し、私が殺した相手の魂を与える事が条件。殺す事は稀だかど、【十六夜】はそれで満足してくれてるみたい」
「そう」
「次に【十夜(トオヤ)】。【十夜】とは私の血で【契約】してるの。だから、私が一定量の血を流すと【十夜】は暴走する。自分のモノが不当に奪われてると思うんだろうね」
「へェ……」
「最後に【白夜】。これが多分一番理解して貰えないと思う」
「どういう意味だ?」
「ちょっと特殊なんだよ、【白夜】との【契約】は」
「詳しく話してくれるね?」
「うん……【白夜】との【契約】は――私の命」
「……何だって?」
「私が死んだ時、その魂を【白夜】が昇華する。そういう【契約】なの。だから、簡単に言うと命を差し出して【契約】して貰ってる」
「……キミ、馬鹿だろ?ナマエ」
「うん。馬鹿だね。【契約】当初に他に思い付かなかったし、私に差し出せるモノが他に無かったからね」
「気になるの?」
「当たり前だろ♣」
「…………」
ナマエは迷った。話しても良い物かどうかを。ヒソカの表情は真剣その物だ。
「ナマエ、ちゃんと風呂入ったぞ!」
迷っていると、そこに【杜樹】が戻ってきた。
「何だ?深刻な顔してよ……」
「良い所に来たね。キミに聞きたい事があるんだ」
「聞きたい事だァ?何だよ?」
「ナマエとの【契約】……どんな内容なんだい?」
「何だ。そんな事か」
【杜樹】は乱暴に髪を拭きながら、チラリとナマエを見た。
「聞いてねェのか?」
「今訊いてるんだけどね……ナマエが言いたくないみたいなんだよ」
「そうなのか?」
意外そうな顔をして【杜樹】はナマエに視線を移すが、ナマエは視線を合わせようとしない。
「オレから言ってもいいのか?」
【杜樹】の問い掛けに、ナマエは黙って頷いた。
「そういう事だ。オレに判る範囲で良けりゃ教えてやる。何が知りてェんだ?」
「……キミ達とナマエは、一体どういう【契約】をしているんだい?」
「オレとの【契約】は簡単だ。力を貸す代わりに血を吸わせて貰ってる」
「それは――誰のだい?」
「ナマエの……と言いたい所だが、オレの場合は敵の血だな」
「敵の血?」
「ああ。ナマエに危害を加えるヤツの血だな」
「へェ……なら、あの狐達はどうなんだい?」
「【白夜】達か?悪いが、他のヤツ等の詳しい【契約】内容までは知らねェな。オレが知ってんのは、ナマエ本人もしくは危害を加えるヤツから何らかのモノを得るって事だな」
「そう」
【杜樹】の【契約】内容を聞き、ヒソカは何かを考えている。
ナマエは【杜樹】に心の中で感謝した。本当は【式鬼】同士、ある程度は互いの【契約】内容を知っている。内容が被らない様にする為だ。【杜樹】は敢えてそれを隠してくれた。
「じゃあ、キミは何を隠しているんだい?」
「生憎、これでも主に不利になる事は言わねェ主義なんだよ。【鬼】は義理堅ェんでな」
【杜樹】の答えに納得がいかないヒソカは、トランプを構えた。それを見て、【杜樹】も瓢(ヒサゴ)を取り出す。
「やるか?小僧」
「ああ。ナマエの隠し事を話してくれないなら、仕方が無い」
互いに殺気を放ち合う2人。ナマエは考えた末に口を開いた。
「…………分かった。ちゃんと話すから、2人とも殺気しまって」
「良いのか?こんな小僧に【契約】内容を教えてよ」
「2人に傷つけ合って欲しくない。それに――2人に暴れられたら、この部屋だけでなくフロアごと壊滅状態になりかねないでしょ?」
「ったく……甘ェんだよ、ナマエは」
「……全て話してくれるね?」
「…………うん」
ヒソカの真剣な眼差しに、ナマエは覚悟を決めた。
「まずは【十六夜(イザヨイ)】からね。【十六夜】とは簡単な話し、私が殺した相手の魂を与える事が条件。殺す事は稀だかど、【十六夜】はそれで満足してくれてるみたい」
「そう」
「次に【十夜(トオヤ)】。【十夜】とは私の血で【契約】してるの。だから、私が一定量の血を流すと【十夜】は暴走する。自分のモノが不当に奪われてると思うんだろうね」
「へェ……」
「最後に【白夜】。これが多分一番理解して貰えないと思う」
「どういう意味だ?」
「ちょっと特殊なんだよ、【白夜】との【契約】は」
「詳しく話してくれるね?」
「うん……【白夜】との【契約】は――私の命」
「……何だって?」
「私が死んだ時、その魂を【白夜】が昇華する。そういう【契約】なの。だから、簡単に言うと命を差し出して【契約】して貰ってる」
「……キミ、馬鹿だろ?ナマエ」
「うん。馬鹿だね。【契約】当初に他に思い付かなかったし、私に差し出せるモノが他に無かったからね」