まるで新しい玩具を見つけた子供の様に笑うヒソカに、ナマエは怒りを露わにした。
その時洗濯が終了した音が鳴り、ナマエはヒソカを振り解いて洗濯機の所へと向かった。
ヒソカの服をベランダに干し、ナマエは思った。何でこんな奇抜な格好をしているのか、と。
そんなナマエの思考を読み取ったのか、ヒソカは『趣味♥』と後ろから抱きつき囁いた。

その後、ヒソカは帰る素振りも見せずに夜になった。
「いい加減、泊まってる所に帰れよ」
「嫌♣そんな事したら、キミ逃げるだろ？」
「…………逃げねぇよ」
「今の間、信じられないね♦」
「どうする気だよ？」
「そうだねェ……暫く此処でお世話になるよ♥」
「はぁ！？」
「キミと一緒に、暫く此処で暮らすよ♥」
『どうせ暇だったし♣』と続けながら、にっこり笑うヒソカ。
「拒否権は……？」
「無いよ♥」
「…………」
「別に今すぐ捕って食おうって訳じゃないんだ♦そんなに嫌そうな顔するなよ♣傷つくなァ♠」
顔を顰めるナマエに対し、ヒソカはニコニコ笑っている。
やがて諦めたナマエは、ヒソカとの奇妙な同居生活を送る事になった。