新しい力
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ナマエが【人間】の男を連れてくるのは初めてじゃねェか。強いのか?」
「ああ。私より強い。だけど、お前にはやらんからな【杜樹】」
「ふん。【人間】の男なんぞ要らん。どうせなら女を寄越せ」
「あら……良い男じゃないの、ナマエ」
「……やっぱりいたか、【天廻(アマネ)】」
「【童子(ドウジ)】の一番の理解者の妾がいちゃ可笑しいのかしら?」
「いや。だが、今日はお前に用はない。去れ」
「相変わらず可愛げの無いガキね、ナマエは。それに比べて、こっちのコは美味しそう」
舌舐めずりをしながら、【天廻】と呼ばれた女はヒソカに近付いた。
【天廻】は一言で言えば美しい女だ。しかし、この【天廻】も【杜樹】同様異形のモノ。
「それ以上ヒソカに近づくな、【天廻】。ヒソカは私のモノだ」
「……チッ、【印】を付けてたのかい」
ヒソカの首筋を見て、『忌々しい』と言いながら【天廻】は【杜樹】の傍へと退いた。
「ナマエ、前にも言ったじゃねェか――お前ェがオレのモノになるなら力を貸してやっても良いってよ」
「それは断っただろ?それに、私の所有者はもういる」
「ほぅ……誰だァ?ソイツは」
「ここにいるヒソカだ」
ヒソカに先程付けさせた【印】を見せながら、ナマエは【杜樹】に向かって言った。
【杜樹】はその印を見ると、ヒソカに視線を移した。
「小僧、お前ェがナマエの所有者だァ?笑わせるな。ナマエはお前ェ如きが扱える女じゃない。コイツは【鬼】に相応しい女だ」
「自分に相応しい男位、自分で選ぶ。お前には関係ないだろ?【杜樹】」
殺気を放ちながらヒソカを守る様に立ち、ナマエは【杜樹】を睨んだ。
互いに睨み合う事数分。口を開いたのはヒソカだった。
「ボクがナマエに相応しくないのは自覚している♦だが、キミにそう簡単に渡す訳にはいかないな♣」
「ほォ……喋れたのか、小僧」
「ヒソカ、少し黙ってて」
「そうはいかないな♠」
「いいから黙れ」
ナマエの表情はヒソカが初めて会った時の様に、怒りに満ちたモノになっていた。
「【杜樹】、私の所有者を馬鹿にするとは偉くなったモンだな」
「お前ェこそ、オレに歯向かうたァな。随分と大きく出たなァ」
「あの頃と違って、今は守りたいモノが出来たからな。お前と相打ちになる位の力はあるさ」
『出て来い、【白夜】!』と言い、ナマエはその場に【白夜】を喚び出した。
「久しいな、【童子】」
「まだ生きてたのか?【空狐(クウコ)】」
「フンッ。主を残してそう簡単に死ねるものか」
「まさかお前ェが【人】の手先になるたァな……落ちぶれたなァ」
「何とでも言うが良い。我は自らの判断で主を選んだ。【童子】如きに兎や角言われる覚えはないわ」
【白夜】と【杜樹】が何やら言い争いを始めたと思ったら、ナマエが【念文字】でヒソカに『何があっても動じるな・喋るな・動くな』と指示を出した。
何の事か理解出来なかったが、この状況から察するにナマエは何かをするのだという事は判った。
「貴様なぞ、我が炎で焼き払ってくれる!ナマエ、命じよ!!」
「燃え上がれ―― 妖火演舞(ヨウカエンブ)!!」
ナマエが叫ぶと、【白夜】はその姿を巨大な狐火に変え【杜樹】に向かって飛びついた。
しかし、【杜樹】に届く前に【天廻】に邪魔されてしまう。
「狐の分際で我が主に生意気な!お前の相手は妾がしてくれる!!」
「頼みの【空狐】はもう使えねェぞ、ナマエ。大人しくオレのモノになれよ」
「嫌だね」
「そうか――なら、ちィと灸を据えてやるか」
【杜樹】はのそりと立ち上がり、瓢(ヒサゴ)を手にした。
その様を見たナマエは他の【式神】を呼ぶでもなく、【杜樹】に向かって行った。
「ああ。私より強い。だけど、お前にはやらんからな【杜樹】」
「ふん。【人間】の男なんぞ要らん。どうせなら女を寄越せ」
「あら……良い男じゃないの、ナマエ」
「……やっぱりいたか、【天廻(アマネ)】」
「【童子(ドウジ)】の一番の理解者の妾がいちゃ可笑しいのかしら?」
「いや。だが、今日はお前に用はない。去れ」
「相変わらず可愛げの無いガキね、ナマエは。それに比べて、こっちのコは美味しそう」
舌舐めずりをしながら、【天廻】と呼ばれた女はヒソカに近付いた。
【天廻】は一言で言えば美しい女だ。しかし、この【天廻】も【杜樹】同様異形のモノ。
「それ以上ヒソカに近づくな、【天廻】。ヒソカは私のモノだ」
「……チッ、【印】を付けてたのかい」
ヒソカの首筋を見て、『忌々しい』と言いながら【天廻】は【杜樹】の傍へと退いた。
「ナマエ、前にも言ったじゃねェか――お前ェがオレのモノになるなら力を貸してやっても良いってよ」
「それは断っただろ?それに、私の所有者はもういる」
「ほぅ……誰だァ?ソイツは」
「ここにいるヒソカだ」
ヒソカに先程付けさせた【印】を見せながら、ナマエは【杜樹】に向かって言った。
【杜樹】はその印を見ると、ヒソカに視線を移した。
「小僧、お前ェがナマエの所有者だァ?笑わせるな。ナマエはお前ェ如きが扱える女じゃない。コイツは【鬼】に相応しい女だ」
「自分に相応しい男位、自分で選ぶ。お前には関係ないだろ?【杜樹】」
殺気を放ちながらヒソカを守る様に立ち、ナマエは【杜樹】を睨んだ。
互いに睨み合う事数分。口を開いたのはヒソカだった。
「ボクがナマエに相応しくないのは自覚している♦だが、キミにそう簡単に渡す訳にはいかないな♣」
「ほォ……喋れたのか、小僧」
「ヒソカ、少し黙ってて」
「そうはいかないな♠」
「いいから黙れ」
ナマエの表情はヒソカが初めて会った時の様に、怒りに満ちたモノになっていた。
「【杜樹】、私の所有者を馬鹿にするとは偉くなったモンだな」
「お前ェこそ、オレに歯向かうたァな。随分と大きく出たなァ」
「あの頃と違って、今は守りたいモノが出来たからな。お前と相打ちになる位の力はあるさ」
『出て来い、【白夜】!』と言い、ナマエはその場に【白夜】を喚び出した。
「久しいな、【童子】」
「まだ生きてたのか?【空狐(クウコ)】」
「フンッ。主を残してそう簡単に死ねるものか」
「まさかお前ェが【人】の手先になるたァな……落ちぶれたなァ」
「何とでも言うが良い。我は自らの判断で主を選んだ。【童子】如きに兎や角言われる覚えはないわ」
【白夜】と【杜樹】が何やら言い争いを始めたと思ったら、ナマエが【念文字】でヒソカに『何があっても動じるな・喋るな・動くな』と指示を出した。
何の事か理解出来なかったが、この状況から察するにナマエは何かをするのだという事は判った。
「貴様なぞ、我が炎で焼き払ってくれる!ナマエ、命じよ!!」
「燃え上がれ―― 妖火演舞(ヨウカエンブ)!!」
ナマエが叫ぶと、【白夜】はその姿を巨大な狐火に変え【杜樹】に向かって飛びついた。
しかし、【杜樹】に届く前に【天廻】に邪魔されてしまう。
「狐の分際で我が主に生意気な!お前の相手は妾がしてくれる!!」
「頼みの【空狐】はもう使えねェぞ、ナマエ。大人しくオレのモノになれよ」
「嫌だね」
「そうか――なら、ちィと灸を据えてやるか」
【杜樹】はのそりと立ち上がり、瓢(ヒサゴ)を手にした。
その様を見たナマエは他の【式神】を呼ぶでもなく、【杜樹】に向かって行った。