新しい力
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「首にね、キスマーク付けて欲しいんだ」
「嬉しいお願いだけど……急にどうしたんだい?」
「【杜樹】への牽制でね。アイツ、男連れてようがお構いなしにちょっかい出してくるだろうから。要らない諍いを起こさない様にする意味があるんだよ」
「ふーん……♦」
「あ、ヒソカにも付けるから」
「何故だい?」
「浮気防止」
ナマエは笑いながら言うが、目は笑っていなかった。
「くくく♣ナマエはボクが浮気すると思ってるのかい?」
「思ってないよ。でも、【杜樹】の従者に厄介なのがいるからね。虫除け代わりだよ」
「何の事か良く解らないけど……首に付けて良いんだね?」
「うん。むしろ首じゃないと意味が無いから」
ナマエの言葉を聞き届け、ヒソカはその白い首筋を一舐めすると強く吸い付き赤い花弁を散らした。
ヒソカが付け終わると、ナマエもヒソカの首筋に同じ様にキスマークを付ける。
付けられたキスマークを確認すると、ナマエはヒソカを連れて家を出た。辺りはまだ明るい。
ナマエがまず向かったのは森ではなく、1軒の酒屋だった。そこでナマエは持てるだけのジャポン酒を買い込んだ。
「こんなに大漁のお酒、どうするんだい?」
「【杜樹】へのお土産みたいな物だよ。私は手ぶらでも大丈夫だろうけど、ヒソカを少しでも危険から遠ざけたいからね。考えられる対策は全部やっときたいんだ」
そう言うと、ナマエはジャポン酒を両手に抱えて歩き出した。
「ボクが持つよ♠女のコにそんな重い物は持たせられない♦」
ヒソカは軽々とナマエから大漁のジャポン酒を取り上げて代わりに持つと、スタスタと歩き出した。それでも歩幅はナマエに合わせてくれている。ヒソカは自身では殺人狂と言っているが、実は優しいという事をナマエは知っている。例え小さな事でも、ヒソカは気にかけてくれる。それがナマエには嬉しかった。
酒屋を出て十数分。辺りが鬱蒼とした森へと変化してきた。
「それで、その【杜樹】とか言うのは何処にいるんだい?」
「知らない」
「え?」
「今から探して貰うんだよ」
「探して貰うって……誰に?」
「森。【杜樹】はこの森に縛られてるから、必ずこの森の何処かにいるんだ」
この森はかなり広い。闇雲に歩いたら迷い、町に戻る事も出来ない程に深い森だ。
【空の境界(リアルワールド)】を発動したナマエは、森に向かって命令した。
「森よ、我を【杜樹】の元へ誘え!」
ナマエが命を下すと、木々がざわついた。
次の瞬間、突風が吹いたと思ったら今まで密集していた木々の間に道が出来ていた。
ナマエはその道を迷うこと無く進む。
「これは……どうなっているんだい?」
「私の【念能力】の一部だよ。森が道を作ってくれただけ」
不思議そうに辺りを見回すヒソカの手を引き、ナマエは迷うこと無く道を進む。
数十分その道を歩いていると、前方に巨大なオーラを放つナニかがいた。
「久し振りだな、【杜樹】」
「その声は……ナマエか?」
「ああ。今日こそ『Yes』って言って貰うからな」
声の主の姿をヒソカが捉えた時、ヒソカはその存在に初めて戦慄というモノを覚えた。
「久し振りじぇねェか。後ろのは連れか?迷い子か?」
「ああ、連れだよ。別にいいだろ?」
『手土産は持ってこさせた』と言うナマエの言葉に、ヒソカは我に返った。
ヒソカの目に入ったモノ。それは人の形をした異形のモノだった。
その姿に目を見開いていると、もそりとその異形のモノが動いた。
身の丈は3mはあろうという体躯の良い男の様だった。
「ヒソカ、【杜樹】に酒を」
「あ……あァ♣」
ヒソカはナマエに促され、【杜樹】と呼ばれた異形のモノに持って来た大量のジャポン酒を差し出した。
「ほぅ……【人間】の酒か。久しぶりだな」
そう言うと、【杜樹】はヒソカからジャポン酒を奪い取り飲み始めた。
「こっちはヒソカ。ヒソカ、コレが【杜樹】だ」
「嬉しいお願いだけど……急にどうしたんだい?」
「【杜樹】への牽制でね。アイツ、男連れてようがお構いなしにちょっかい出してくるだろうから。要らない諍いを起こさない様にする意味があるんだよ」
「ふーん……♦」
「あ、ヒソカにも付けるから」
「何故だい?」
「浮気防止」
ナマエは笑いながら言うが、目は笑っていなかった。
「くくく♣ナマエはボクが浮気すると思ってるのかい?」
「思ってないよ。でも、【杜樹】の従者に厄介なのがいるからね。虫除け代わりだよ」
「何の事か良く解らないけど……首に付けて良いんだね?」
「うん。むしろ首じゃないと意味が無いから」
ナマエの言葉を聞き届け、ヒソカはその白い首筋を一舐めすると強く吸い付き赤い花弁を散らした。
ヒソカが付け終わると、ナマエもヒソカの首筋に同じ様にキスマークを付ける。
付けられたキスマークを確認すると、ナマエはヒソカを連れて家を出た。辺りはまだ明るい。
ナマエがまず向かったのは森ではなく、1軒の酒屋だった。そこでナマエは持てるだけのジャポン酒を買い込んだ。
「こんなに大漁のお酒、どうするんだい?」
「【杜樹】へのお土産みたいな物だよ。私は手ぶらでも大丈夫だろうけど、ヒソカを少しでも危険から遠ざけたいからね。考えられる対策は全部やっときたいんだ」
そう言うと、ナマエはジャポン酒を両手に抱えて歩き出した。
「ボクが持つよ♠女のコにそんな重い物は持たせられない♦」
ヒソカは軽々とナマエから大漁のジャポン酒を取り上げて代わりに持つと、スタスタと歩き出した。それでも歩幅はナマエに合わせてくれている。ヒソカは自身では殺人狂と言っているが、実は優しいという事をナマエは知っている。例え小さな事でも、ヒソカは気にかけてくれる。それがナマエには嬉しかった。
酒屋を出て十数分。辺りが鬱蒼とした森へと変化してきた。
「それで、その【杜樹】とか言うのは何処にいるんだい?」
「知らない」
「え?」
「今から探して貰うんだよ」
「探して貰うって……誰に?」
「森。【杜樹】はこの森に縛られてるから、必ずこの森の何処かにいるんだ」
この森はかなり広い。闇雲に歩いたら迷い、町に戻る事も出来ない程に深い森だ。
【空の境界(リアルワールド)】を発動したナマエは、森に向かって命令した。
「森よ、我を【杜樹】の元へ誘え!」
ナマエが命を下すと、木々がざわついた。
次の瞬間、突風が吹いたと思ったら今まで密集していた木々の間に道が出来ていた。
ナマエはその道を迷うこと無く進む。
「これは……どうなっているんだい?」
「私の【念能力】の一部だよ。森が道を作ってくれただけ」
不思議そうに辺りを見回すヒソカの手を引き、ナマエは迷うこと無く道を進む。
数十分その道を歩いていると、前方に巨大なオーラを放つナニかがいた。
「久し振りだな、【杜樹】」
「その声は……ナマエか?」
「ああ。今日こそ『Yes』って言って貰うからな」
声の主の姿をヒソカが捉えた時、ヒソカはその存在に初めて戦慄というモノを覚えた。
「久し振りじぇねェか。後ろのは連れか?迷い子か?」
「ああ、連れだよ。別にいいだろ?」
『手土産は持ってこさせた』と言うナマエの言葉に、ヒソカは我に返った。
ヒソカの目に入ったモノ。それは人の形をした異形のモノだった。
その姿に目を見開いていると、もそりとその異形のモノが動いた。
身の丈は3mはあろうという体躯の良い男の様だった。
「ヒソカ、【杜樹】に酒を」
「あ……あァ♣」
ヒソカはナマエに促され、【杜樹】と呼ばれた異形のモノに持って来た大量のジャポン酒を差し出した。
「ほぅ……【人間】の酒か。久しぶりだな」
そう言うと、【杜樹】はヒソカからジャポン酒を奪い取り飲み始めた。
「こっちはヒソカ。ヒソカ、コレが【杜樹】だ」