「本当にそう思うなら、これからは不必要な暴力は止めて。ヒソカがそういう事しそうになったら、私は何をしてでも止めるからね？」
ナマエはヒソカに向かって怒っていた。
年端も行かない少年に対して、不必要な暴力を振るった事が許せなかった。
「……頑張るよ♣」
「是非そうして」
一気に不機嫌になるナマエ。
ヒソカは久々にこんなナマエを見た。
自身を認めると言ってくれたナマエだが、そんな彼女に見せていなかった一面をこの試験中に見せてしまった。
それで嫌われたと思ったが、ナマエは自分の事を恐怖の対象だが嫌いではないと言ってくれた。
今までの女とは根本的に違う。それがまたヒソカの心を捕えて離さなかった。

残りの日数を掛けて、ヒソカはナマエの機嫌を取っていた。
最終的には何とか機嫌を直して貰えたが、それでも何処かにしこりは残っていた。

《ただ今を持ちまして、第四次試験は終了となります。受験生の皆さん、速やかにスタート地点へお戻り下さい。これより1時間を帰還猶予時間とさせて頂きます。それまでに戻られない方は、全て不合格と見做しますのでご注意下さい。なお、スタート地点へ到着した後のプレート移動は無効です。確認され次第、失格となりますのでご注意下さい》