三次試験
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復讐者は曲刀をヒソカに向かってまた投げつける。しかし、ヒソカは避ける事を止めて飛んで来た曲刀を受け止めた。
「へぇ……」
「確かに避けるのは難しそう♠なら、止めちゃえば良いんだよねー♥」
受け止めた曲刀を、復讐者に倣って回してみるヒソカ。
「何だ♦思ったよりカンタンなんだ♣無駄な努力、御苦労様♠」
「ぐっ……くそォオーォ!!」
復讐者は無惨な死を遂げた。
その後は特にトラップや戦闘もなく、ただただ歩いてタワーを降りて行くだけだった。
再度扉が開いたと思ったら、今度は明るい空間が見えた。ヒソカに手を引かれその空間に入ると、また放送が聞こえてきた。
《44番ヒソカ、三次試験通過第一号。43番ナマエ、第二号。所要時間6時間17分》
「おや♣終わりみたいだね♦」
「そうだね。意外と時間掛かってなかったんだね」
『でも疲れた』と言うナマエを引き寄せ、ヒソカは壁際に腰を下ろした。
「少し寝たら良いよ♠」
「うん。そうさせて貰う」
ナマエはヒソカの言葉に甘え、暫し眠る事にした。
久々に夢を見ていた。小さい頃の夢。夢の中でナマエは、【十夜】の背に乗って森の中を駆け回っていた。【十夜】を先導するかの様に走る【白夜】。
視線の高さから考えて、まだ十にも満たない頃だろうか。【発】を身に付ける前、まだ【式鬼(シキ)】との【契約】もしていない時の記憶だ。かなり懐かしい。
「ナマエよ」
「なあに?【びゃくや】ー」
「お前は聡いから解っておるだろう?もう此処におってはならぬ」
「やだー!ナマエ、ずっと【びゃくや】達と一緒にいるのー!!」
「無理を申すな。お前は【人】の世で生きていかねばならぬ」
「うー……【とおや】も【びゃくや】にダメっていってー」
「済まぬな、ナマエ。俺も【白夜】殿に賛成だ」
「むー……どうして2人ともナマエにいじわるするのー?」
「意地悪などしておらぬ。我等はお前の事を思って――」
「やー!!」
「我等の言う事を聞け、ナマエよ」
「ぜったいにやー!」
ナマエは【十夜】の背にしがみついた。
「ナマエ、良い子だから我儘を言うな」
諭す様に【十夜】は優しくナマエに言い聞かせるも、ナマエは一向に『うん』とは言わない。
「もうお前の行く先も決まっておる。お前には【人】として幸せになって欲しいのだ。我等の願い、聞いてくれるな?」
「うー……」
やがて【白夜】が止まり、それに倣って【十夜】も止まった。【白夜】の視線の先には、【人間】の男が立っている。
「【にんげん】……」
ナマエはその人間の男を見ると、震える手で【十夜】に抱きついた。
「こわいよ、【とおや】……」
今にも泣き出しそうに、その大きな瞳に涙を堪えているナマエ。
「そう怖がるな、ナマエ。アズマ、コレが以前話したナマエだ」
「そうか、君がナマエちゃんだね?おじさんはアズマと言うんだ。よろしくな?」
「や……【にんげん】、こわい」
【十夜】の背に隠れて、決してアズマを見ようとしない。その身体は、人間への恐怖で震えていた。
「おじさんは怖くないよ。君の嫌がる事はしないと約束しよう。だから出ておいで?」
「ほんとうに?ナマエのいやなこと、何もしない??」
「あぁ。ほら約束しよう」
アズマはそう言うと、小指をナマエに見せた。
「やくそく?」
「そう、約束だ」
大きな瞳を更に大きく見開いて、ナマエは漸くアズマを見た。
「ほら、おじさんと指切りしよう?」
「?」
「アズマよ、ナマエは【人間】の文化を知らぬのじゃ」
「あぁ、そうだったな」
アズマは頭を掻いて困った様な顔をした。その姿を見て、ナマエは不思議そうに首を傾げた。
「おじさん、悲しいの?」
「ん?違うよ。どうすれば君と約束出来るか考えているんだ」
「やくそくのしかた、ナマエしってるー!」
「君達はどうやるんだい?」
「こうするの!」
さっきまでの恐怖は何処へやら、ナマエは【十夜】の背から出てくるとアズマの元へ駆け寄っていった。
アズマの元にへ辿り着くと、自分と視線を合わせようと屈んでいるアズマの顔に自らの顔を近づけるナマエ。
「えっ……!?」
「やくそくー」
「へぇ……」
「確かに避けるのは難しそう♠なら、止めちゃえば良いんだよねー♥」
受け止めた曲刀を、復讐者に倣って回してみるヒソカ。
「何だ♦思ったよりカンタンなんだ♣無駄な努力、御苦労様♠」
「ぐっ……くそォオーォ!!」
復讐者は無惨な死を遂げた。
その後は特にトラップや戦闘もなく、ただただ歩いてタワーを降りて行くだけだった。
再度扉が開いたと思ったら、今度は明るい空間が見えた。ヒソカに手を引かれその空間に入ると、また放送が聞こえてきた。
《44番ヒソカ、三次試験通過第一号。43番ナマエ、第二号。所要時間6時間17分》
「おや♣終わりみたいだね♦」
「そうだね。意外と時間掛かってなかったんだね」
『でも疲れた』と言うナマエを引き寄せ、ヒソカは壁際に腰を下ろした。
「少し寝たら良いよ♠」
「うん。そうさせて貰う」
ナマエはヒソカの言葉に甘え、暫し眠る事にした。
久々に夢を見ていた。小さい頃の夢。夢の中でナマエは、【十夜】の背に乗って森の中を駆け回っていた。【十夜】を先導するかの様に走る【白夜】。
視線の高さから考えて、まだ十にも満たない頃だろうか。【発】を身に付ける前、まだ【式鬼(シキ)】との【契約】もしていない時の記憶だ。かなり懐かしい。
「ナマエよ」
「なあに?【びゃくや】ー」
「お前は聡いから解っておるだろう?もう此処におってはならぬ」
「やだー!ナマエ、ずっと【びゃくや】達と一緒にいるのー!!」
「無理を申すな。お前は【人】の世で生きていかねばならぬ」
「うー……【とおや】も【びゃくや】にダメっていってー」
「済まぬな、ナマエ。俺も【白夜】殿に賛成だ」
「むー……どうして2人ともナマエにいじわるするのー?」
「意地悪などしておらぬ。我等はお前の事を思って――」
「やー!!」
「我等の言う事を聞け、ナマエよ」
「ぜったいにやー!」
ナマエは【十夜】の背にしがみついた。
「ナマエ、良い子だから我儘を言うな」
諭す様に【十夜】は優しくナマエに言い聞かせるも、ナマエは一向に『うん』とは言わない。
「もうお前の行く先も決まっておる。お前には【人】として幸せになって欲しいのだ。我等の願い、聞いてくれるな?」
「うー……」
やがて【白夜】が止まり、それに倣って【十夜】も止まった。【白夜】の視線の先には、【人間】の男が立っている。
「【にんげん】……」
ナマエはその人間の男を見ると、震える手で【十夜】に抱きついた。
「こわいよ、【とおや】……」
今にも泣き出しそうに、その大きな瞳に涙を堪えているナマエ。
「そう怖がるな、ナマエ。アズマ、コレが以前話したナマエだ」
「そうか、君がナマエちゃんだね?おじさんはアズマと言うんだ。よろしくな?」
「や……【にんげん】、こわい」
【十夜】の背に隠れて、決してアズマを見ようとしない。その身体は、人間への恐怖で震えていた。
「おじさんは怖くないよ。君の嫌がる事はしないと約束しよう。だから出ておいで?」
「ほんとうに?ナマエのいやなこと、何もしない??」
「あぁ。ほら約束しよう」
アズマはそう言うと、小指をナマエに見せた。
「やくそく?」
「そう、約束だ」
大きな瞳を更に大きく見開いて、ナマエは漸くアズマを見た。
「ほら、おじさんと指切りしよう?」
「?」
「アズマよ、ナマエは【人間】の文化を知らぬのじゃ」
「あぁ、そうだったな」
アズマは頭を掻いて困った様な顔をした。その姿を見て、ナマエは不思議そうに首を傾げた。
「おじさん、悲しいの?」
「ん?違うよ。どうすれば君と約束出来るか考えているんだ」
「やくそくのしかた、ナマエしってるー!」
「君達はどうやるんだい?」
「こうするの!」
さっきまでの恐怖は何処へやら、ナマエは【十夜】の背から出てくるとアズマの元へ駆け寄っていった。
アズマの元にへ辿り着くと、自分と視線を合わせようと屈んでいるアズマの顔に自らの顔を近づけるナマエ。
「えっ……!?」
「やくそくー」