三次試験
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「何もねーし、誰もいねーな」
「一体此処で何をさせる気だ?」
巨大な塔の頂上に降ろされた受験生達は、辺りを見回しながら疑問を口に出していた。
「ここはトリックタワーと呼ばれる塔の天辺です。此処が三次試験のスタート地点になります。さて試験内容ですが、試験官の伝言です。生きて下まで降りてくる事。制限時間は72時間」
受験生41名を残し、飛行船は飛び立ってしまう。
《それではスタート!!頑張って下さいね》
豆の様な生物に声援を送られ、取り残された受験生達。
「側面は窓一つないただの壁か」
「ここから降りるのは自殺行為だな」
「普通の人間ならな」
側面を確認している受験生達に、1人の男が割って入った。
「この位の取っ掛かりがあれば、一流のロッククライマーなら難無くクリア出来るぜ」
男は壁の隙間を使って壁面を降りて行く。
「ありゃ自殺行為だね」
「ん?」
首を傾げるヒソカに、ナマエは塔の近くにある森を指差した。
「彼処。【十六夜(イザヨイ)】が騒いでる」
上空を見れば、確かに【十六夜】が大きな声でしきりに鳴いている。
「おいで、【十六夜】」
ヒソカから離れナマエが腕を高く上げると、【十六夜】は迷うこと無くその腕に飛んで来て留まった。
「うわ、かっけー!」
「お姉さん凄いね!」
銀髪と黒髪の少年2人がナマエに話し掛けてきた。
「凄い?」
「うん、すげー格好良い!」
「オレもやってみたい!」
「うーん……【十六夜】は結構重いよ?」
「その鳥、【十六夜】って言うの?」
「そうだよ」
「オレはゴン!」
「オレ、キルアね。お姉さんは?」
「私?私はナマエ」
「ナマエさん!オレにもやらせて!」
ゴンの懇願に負け、ナマエは【十六夜】を空に離した。
「腕を高く上げて、名前を呼んであげて」
「うん!【十六夜】、おいで!!」
ゴンが呼ぶと、【十六夜】は小さな鳴き声を上げ一直線にゴンの腕目掛けて飛んでくる。
「うわっ……」
「そのまま動いちゃ駄目だよ」
「うん!」
返事をしたゴンの腕に、【十六夜】は綺麗に留まった。
「ゴン、スゲー……オレも!オレもやってみたい!!」
「いいよ。ゴン君、反動つけて腕を上げてみて」
ゴンがナマエに言われて様にすると、【十六夜】は空高く飛んで行った。
「おぉ!【十六夜】、来い!!」
今度はキルアがゴンの真似をして、【十六夜】をその腕に留める。
【十六夜】はまだ幼い。それ故に、人懐っこいから出来る芸当だ。これが【白夜(ビャクヤ)】や【十夜(トオヤ)】なら、一瞥しただけで終わってしまうだろう。
「おいで、【十六夜】」
ナマエがキルアの腕に自身の腕を近づけると、【十六夜】はトコッとナマエの腕に飛び乗った。
「「おぉー!」」
ゴンとキルアは目を輝かせてナマエと【十六夜】を見ていた。
「ナマエ♦」
それを見ていたヒソカは面白くなさそうに、ナマエを呼んだ。
「げっ……ヒソカだ」
「え?ナマエさんってヒソカと知り合いなの?」
不思議そうに訊いてくるゴンに、ナマエは苦笑しながら答えた。
「一応、彼氏だったりするんだよね……」
眉を下げて言うナマエに、キルアはショックを受け、ゴンは目を見開いた。
「男の趣味悪ぃ……」
「そう言えば……一次試験の時にヒソカと一緒にいたよね?」
「マジかよ!?」
「うん、マジだったりする」
少し落ち込んだ様に言うナマエだが、ヒソカが殺気を放ち始めた事で2人との会話を強制終了させた。
「あんまり待たせると、また物騒な事になるから……また今度ね?」
「「うん!」」
ゴンとキルアと別れ、ヒソカの元に走り寄るナマエ。ヒソカは不機嫌な表情を隠す事もなく、ナマエを迎えた。
「ごめん、ヒソカ」
「♠」
「後でお詫びするから、機嫌直して?」
ヒソカの目を覗き込む様にしてそう言うと、ヒソカは大きく溜息を吐いた。
「ナマエには敵わないな♣」
苦笑を漏らしながら、ヒソカは自身より小さいナマエの頭を優しく撫でた。
「機嫌直った様で良かった……で、どうしたの?」
「周りを見てご覧よ♦」
「ん?あれ……人数が減ってる…………」
「うん♣皆下に降りたみたい♠」
そう言うヒソカは、足元の石版をカコンと鳴らした。音が鳴った場所を見ると、少し沈んでいる。
「へぇ……隠し扉か」
「一体此処で何をさせる気だ?」
巨大な塔の頂上に降ろされた受験生達は、辺りを見回しながら疑問を口に出していた。
「ここはトリックタワーと呼ばれる塔の天辺です。此処が三次試験のスタート地点になります。さて試験内容ですが、試験官の伝言です。生きて下まで降りてくる事。制限時間は72時間」
受験生41名を残し、飛行船は飛び立ってしまう。
《それではスタート!!頑張って下さいね》
豆の様な生物に声援を送られ、取り残された受験生達。
「側面は窓一つないただの壁か」
「ここから降りるのは自殺行為だな」
「普通の人間ならな」
側面を確認している受験生達に、1人の男が割って入った。
「この位の取っ掛かりがあれば、一流のロッククライマーなら難無くクリア出来るぜ」
男は壁の隙間を使って壁面を降りて行く。
「ありゃ自殺行為だね」
「ん?」
首を傾げるヒソカに、ナマエは塔の近くにある森を指差した。
「彼処。【十六夜(イザヨイ)】が騒いでる」
上空を見れば、確かに【十六夜】が大きな声でしきりに鳴いている。
「おいで、【十六夜】」
ヒソカから離れナマエが腕を高く上げると、【十六夜】は迷うこと無くその腕に飛んで来て留まった。
「うわ、かっけー!」
「お姉さん凄いね!」
銀髪と黒髪の少年2人がナマエに話し掛けてきた。
「凄い?」
「うん、すげー格好良い!」
「オレもやってみたい!」
「うーん……【十六夜】は結構重いよ?」
「その鳥、【十六夜】って言うの?」
「そうだよ」
「オレはゴン!」
「オレ、キルアね。お姉さんは?」
「私?私はナマエ」
「ナマエさん!オレにもやらせて!」
ゴンの懇願に負け、ナマエは【十六夜】を空に離した。
「腕を高く上げて、名前を呼んであげて」
「うん!【十六夜】、おいで!!」
ゴンが呼ぶと、【十六夜】は小さな鳴き声を上げ一直線にゴンの腕目掛けて飛んでくる。
「うわっ……」
「そのまま動いちゃ駄目だよ」
「うん!」
返事をしたゴンの腕に、【十六夜】は綺麗に留まった。
「ゴン、スゲー……オレも!オレもやってみたい!!」
「いいよ。ゴン君、反動つけて腕を上げてみて」
ゴンがナマエに言われて様にすると、【十六夜】は空高く飛んで行った。
「おぉ!【十六夜】、来い!!」
今度はキルアがゴンの真似をして、【十六夜】をその腕に留める。
【十六夜】はまだ幼い。それ故に、人懐っこいから出来る芸当だ。これが【白夜(ビャクヤ)】や【十夜(トオヤ)】なら、一瞥しただけで終わってしまうだろう。
「おいで、【十六夜】」
ナマエがキルアの腕に自身の腕を近づけると、【十六夜】はトコッとナマエの腕に飛び乗った。
「「おぉー!」」
ゴンとキルアは目を輝かせてナマエと【十六夜】を見ていた。
「ナマエ♦」
それを見ていたヒソカは面白くなさそうに、ナマエを呼んだ。
「げっ……ヒソカだ」
「え?ナマエさんってヒソカと知り合いなの?」
不思議そうに訊いてくるゴンに、ナマエは苦笑しながら答えた。
「一応、彼氏だったりするんだよね……」
眉を下げて言うナマエに、キルアはショックを受け、ゴンは目を見開いた。
「男の趣味悪ぃ……」
「そう言えば……一次試験の時にヒソカと一緒にいたよね?」
「マジかよ!?」
「うん、マジだったりする」
少し落ち込んだ様に言うナマエだが、ヒソカが殺気を放ち始めた事で2人との会話を強制終了させた。
「あんまり待たせると、また物騒な事になるから……また今度ね?」
「「うん!」」
ゴンとキルアと別れ、ヒソカの元に走り寄るナマエ。ヒソカは不機嫌な表情を隠す事もなく、ナマエを迎えた。
「ごめん、ヒソカ」
「♠」
「後でお詫びするから、機嫌直して?」
ヒソカの目を覗き込む様にしてそう言うと、ヒソカは大きく溜息を吐いた。
「ナマエには敵わないな♣」
苦笑を漏らしながら、ヒソカは自身より小さいナマエの頭を優しく撫でた。
「機嫌直った様で良かった……で、どうしたの?」
「周りを見てご覧よ♦」
「ん?あれ……人数が減ってる…………」
「うん♣皆下に降りたみたい♠」
そう言うヒソカは、足元の石版をカコンと鳴らした。音が鳴った場所を見ると、少し沈んでいる。
「へぇ……隠し扉か」