宴
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「若造には辛口を用意させた。ナマエと違って呑めそうだからな」
クツクツと笑いながら、【白夜】はヒソカに盃を持たせると酌をした。
「【白夜】、そんな事しなくても私が――」
「良い。今宵はお主らが主役じゃからな」
「へ?」
「お前ェの就任祝と小僧のお披露目会ってヤツなんだよ、今日は」
「ナマエの就任祝は解るけど、どうしてボクがお披露目されなきゃならないんだい?」
疑問符を浮かべながら、ヒソカは【杜樹】を見遣った。
「ナマエに悪い虫が付いたって思われて、他の【神獣】達を敵に回したくはねェだろ?」
「……どういう意味なのかな?」
「ナマエはもうただの【人】ではない。【神子】として我等【神獣】全ての頂点に立つ身となったんだ。小僧に憎悪を向ける輩も出て来る。だから、そうならない様にこの場で釘を刺す必要がある。ナマエの伴侶として相応しいと認めさせる為にもな」
今までと違い、【十夜】はクツクツと喉奥で笑いながらヒソカと向かい合った。
「俺も認めてやる。だからこそ、他の【神獣】達にも認めさせたいんだ。ナマエに相応しい男は貴様だとな」
「あんなに反対していたのに、ボクの事を認めてくれるのかい?」
「あぁ、認めてやるさ。ナマエが【神子】になれたのも、お前との出逢い……そして共に過ごした時間があってこそだからな」
「【十夜】が初めて認めた【人間】なんだよ、お前ェは」
ヒソカの頭をガシガシと撫でながら、【杜樹】は豪快に笑っていた。
「皆のモノ、よく聞け!」
宴も中盤に差し掛かった時だった。それまでにこやかに座っていた【桜希】が声高に言った。
「今宵は新たなる【神子】の誕生と、その伴侶となる男の為の宴だ。改めて紹介しよう。【神子】のナマエとその伴侶となるヒソカだ!」
【桜希】は立ち上がり、2人を見据えた。
「我が名の元に命ずる!【神子】とこの男に仇なすモノは【霊獣】を敵に回すと心得よ!!」
【桜希】がそう言うと、一瞬の静寂の後に歓喜の声が上がった。
「新たなる【神子】に祝福を!」
「我等は【神子】に喜んで力を貸そうぞ!」
「【人間】よ!【神子】との半生に栄光あれ!!」
「チッ……気に食わねェな…………」
大多数が喜びの声を口に出している中、それを否定する声が聞こえた。
「何か言うたか?」
【桜希】が声の主に訊くと、ソレは明らかに不機嫌なオーラを出し始めた。
「【神子】の就任は喜ばしい。だが、【人間】を伴侶とするのは認めるわけにはいかねェ」
「何故か?」
「【神子】殿は【童子(ドウジ)】殿の伴侶となるハズだったんだぞ?!それをたかが【人間】の男ごときに渡していいのかよ!?」
その声に、宴席は一気に静まり返った。
「止めろ、【刑部(ギョウブ)】。ナマエはもうこの男――ヒソカとの道を選んだんだ。お前ェにとやかく言う筋合いはねェ」
「だがッ!」
「オレが止めろっつってんだ。こいつは……ナマエはオレじゃなく、ヒソカを選んだんだ。現実を受け入れろ」
【杜樹】に【刑部】と呼ばれた男は、それでも諦めなかった。
「ワタシは認めない!【童子】殿の伴侶になると、【神子】殿も申しておったではないか!!それに――こんな【人間】なんかの為に大事な髪を切り落としたと聞いたぞ!!!」
ナマエの髪が短くなっている理由が知れ渡り、一気にその場がどよめき始めた。
クツクツと笑いながら、【白夜】はヒソカに盃を持たせると酌をした。
「【白夜】、そんな事しなくても私が――」
「良い。今宵はお主らが主役じゃからな」
「へ?」
「お前ェの就任祝と小僧のお披露目会ってヤツなんだよ、今日は」
「ナマエの就任祝は解るけど、どうしてボクがお披露目されなきゃならないんだい?」
疑問符を浮かべながら、ヒソカは【杜樹】を見遣った。
「ナマエに悪い虫が付いたって思われて、他の【神獣】達を敵に回したくはねェだろ?」
「……どういう意味なのかな?」
「ナマエはもうただの【人】ではない。【神子】として我等【神獣】全ての頂点に立つ身となったんだ。小僧に憎悪を向ける輩も出て来る。だから、そうならない様にこの場で釘を刺す必要がある。ナマエの伴侶として相応しいと認めさせる為にもな」
今までと違い、【十夜】はクツクツと喉奥で笑いながらヒソカと向かい合った。
「俺も認めてやる。だからこそ、他の【神獣】達にも認めさせたいんだ。ナマエに相応しい男は貴様だとな」
「あんなに反対していたのに、ボクの事を認めてくれるのかい?」
「あぁ、認めてやるさ。ナマエが【神子】になれたのも、お前との出逢い……そして共に過ごした時間があってこそだからな」
「【十夜】が初めて認めた【人間】なんだよ、お前ェは」
ヒソカの頭をガシガシと撫でながら、【杜樹】は豪快に笑っていた。
「皆のモノ、よく聞け!」
宴も中盤に差し掛かった時だった。それまでにこやかに座っていた【桜希】が声高に言った。
「今宵は新たなる【神子】の誕生と、その伴侶となる男の為の宴だ。改めて紹介しよう。【神子】のナマエとその伴侶となるヒソカだ!」
【桜希】は立ち上がり、2人を見据えた。
「我が名の元に命ずる!【神子】とこの男に仇なすモノは【霊獣】を敵に回すと心得よ!!」
【桜希】がそう言うと、一瞬の静寂の後に歓喜の声が上がった。
「新たなる【神子】に祝福を!」
「我等は【神子】に喜んで力を貸そうぞ!」
「【人間】よ!【神子】との半生に栄光あれ!!」
「チッ……気に食わねェな…………」
大多数が喜びの声を口に出している中、それを否定する声が聞こえた。
「何か言うたか?」
【桜希】が声の主に訊くと、ソレは明らかに不機嫌なオーラを出し始めた。
「【神子】の就任は喜ばしい。だが、【人間】を伴侶とするのは認めるわけにはいかねェ」
「何故か?」
「【神子】殿は【童子(ドウジ)】殿の伴侶となるハズだったんだぞ?!それをたかが【人間】の男ごときに渡していいのかよ!?」
その声に、宴席は一気に静まり返った。
「止めろ、【刑部(ギョウブ)】。ナマエはもうこの男――ヒソカとの道を選んだんだ。お前ェにとやかく言う筋合いはねェ」
「だがッ!」
「オレが止めろっつってんだ。こいつは……ナマエはオレじゃなく、ヒソカを選んだんだ。現実を受け入れろ」
【杜樹】に【刑部】と呼ばれた男は、それでも諦めなかった。
「ワタシは認めない!【童子】殿の伴侶になると、【神子】殿も申しておったではないか!!それに――こんな【人間】なんかの為に大事な髪を切り落としたと聞いたぞ!!!」
ナマエの髪が短くなっている理由が知れ渡り、一気にその場がどよめき始めた。