宴
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「【人間】にしては少々忌まわしいオーラを持たれておるが……ナマエ殿の隣に立つにはそれ位で丁度良いのかもしれませぬな。さぁ、こんな所で立ち話をして皆を待たせても悪いじゃろうて。広間へ行こうぞ」
【太郎坊】は抱き付いているナマエを離すと、ヒソカを促し一足先に廊下を歩いて行った。
「何者なんだい?あの爺さん……♣」
「言ったでしょ?おじいちゃんみたいなもんだって」
「そういう意味じゃないよ♦」
「あぁ、そっちの意味?【太郎坊】は【大天狗】の一人だよ」
「【大天狗】?」
【太郎坊】の後を追うように歩きながら、ヒソカはナマエにその正体を訊いていた。
「そ。【天狗】を纏めている存在の一人なんだよ、【太郎坊】は」
「“一人”って事は……他にもいるのかい?」
「そうだよ。私が知っている名前だけで、全部で48人だったかな?」
「48人?!」
「【天狗】は大所帯だからねェ。それに比べて妾達【鬼】は少数なのよ」
「そういや、【白夜】の所も大所帯だよね。なんたって神社が在るくらいだし」
「“神社”ってなんだい?」
「【神様】を祀ってるお社だよ」
「?」
ナマエの説明に、ヒソカは首を傾げた。
「あぁ、お社って言ってもわかんないか……そうだなぁ…………【人間】と【神様】との中継をしている場所って言うのかな?ま、簡単に言うと【人間】から見た【神様】の家みたいなもんだよ」
「へェ……こことは違うのかい?」
「ここは完全に【神の家】なのよ。普通なら、【人間】が立ち入る事なんか許されちゃあいない場所なのさ」
「そうなんだ♣そんな場所に、ボクが入ってもいいのかい?」
「今回は異例中の異例よ。なんたってあの【黄龍】様が直々にアンタを招待したんだからさ」
「ふーん♦どういう風の吹き回しなんだろうね?」
「【黄龍】様のお考えになる事なんざぁ、妾にはま~ったく解らないわ。だけど、主である【杜樹】が認めた以上、妾は何も言わないさ」
【天廻】は溜息を漏らしつつそう言うと、2人に対し早く行けとばかりに追い立てた。
【太郎坊】より少し遅れて入った広間には、ナマエですら見た事がない【神獣】達も集まっていた。
「遅かったな、ナマエ」
「【桜希(オウキ)】!」
声の主は光り輝く竜ではなく、【人】の姿をしていた。否、この場にいるモノ全てが【人】の姿をしていた。
「今日は呼んでくれて有難う!」
「ふふっ……皆に汝を紹介すべきと思うてな。ついでに汝の最も大切な【人間】にも手出しせぬよう、釘を刺しておこうと思ったまでの事よ」
「それでも嬉しいよ……私の【存在】を認めてくれて、本当に有難う」
眉根を下げながら、ナマエは【桜希】に向かって礼を言った。
「そんな所に立っていないで、こちらへ座るが良かろう」
いつの間にか傍に来ていた【白夜】に促され、ナマエとヒソカは主賓席へと座らせられた。
2人の前には豪勢な会席料理とジャポン酒が置かれていた。
「安心しろ。お前でも飲める甘口のジャポン酒だ」
「【十夜(トオヤ)】が直々に町まで買いに行った酒だ。ジャポン酒とは思えねェくらい甘ったるいぞ」
ナマエが一瞬顔を顰めたのを見逃さず、【十夜】と【杜樹】は笑った。
【太郎坊】は抱き付いているナマエを離すと、ヒソカを促し一足先に廊下を歩いて行った。
「何者なんだい?あの爺さん……♣」
「言ったでしょ?おじいちゃんみたいなもんだって」
「そういう意味じゃないよ♦」
「あぁ、そっちの意味?【太郎坊】は【大天狗】の一人だよ」
「【大天狗】?」
【太郎坊】の後を追うように歩きながら、ヒソカはナマエにその正体を訊いていた。
「そ。【天狗】を纏めている存在の一人なんだよ、【太郎坊】は」
「“一人”って事は……他にもいるのかい?」
「そうだよ。私が知っている名前だけで、全部で48人だったかな?」
「48人?!」
「【天狗】は大所帯だからねェ。それに比べて妾達【鬼】は少数なのよ」
「そういや、【白夜】の所も大所帯だよね。なんたって神社が在るくらいだし」
「“神社”ってなんだい?」
「【神様】を祀ってるお社だよ」
「?」
ナマエの説明に、ヒソカは首を傾げた。
「あぁ、お社って言ってもわかんないか……そうだなぁ…………【人間】と【神様】との中継をしている場所って言うのかな?ま、簡単に言うと【人間】から見た【神様】の家みたいなもんだよ」
「へェ……こことは違うのかい?」
「ここは完全に【神の家】なのよ。普通なら、【人間】が立ち入る事なんか許されちゃあいない場所なのさ」
「そうなんだ♣そんな場所に、ボクが入ってもいいのかい?」
「今回は異例中の異例よ。なんたってあの【黄龍】様が直々にアンタを招待したんだからさ」
「ふーん♦どういう風の吹き回しなんだろうね?」
「【黄龍】様のお考えになる事なんざぁ、妾にはま~ったく解らないわ。だけど、主である【杜樹】が認めた以上、妾は何も言わないさ」
【天廻】は溜息を漏らしつつそう言うと、2人に対し早く行けとばかりに追い立てた。
【太郎坊】より少し遅れて入った広間には、ナマエですら見た事がない【神獣】達も集まっていた。
「遅かったな、ナマエ」
「【桜希(オウキ)】!」
声の主は光り輝く竜ではなく、【人】の姿をしていた。否、この場にいるモノ全てが【人】の姿をしていた。
「今日は呼んでくれて有難う!」
「ふふっ……皆に汝を紹介すべきと思うてな。ついでに汝の最も大切な【人間】にも手出しせぬよう、釘を刺しておこうと思ったまでの事よ」
「それでも嬉しいよ……私の【存在】を認めてくれて、本当に有難う」
眉根を下げながら、ナマエは【桜希】に向かって礼を言った。
「そんな所に立っていないで、こちらへ座るが良かろう」
いつの間にか傍に来ていた【白夜】に促され、ナマエとヒソカは主賓席へと座らせられた。
2人の前には豪勢な会席料理とジャポン酒が置かれていた。
「安心しろ。お前でも飲める甘口のジャポン酒だ」
「【十夜(トオヤ)】が直々に町まで買いに行った酒だ。ジャポン酒とは思えねェくらい甘ったるいぞ」
ナマエが一瞬顔を顰めたのを見逃さず、【十夜】と【杜樹】は笑った。