真実
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「希……望?」
「そう、希望だ。この荒れ果てた世界で、唯一無二の希望。それが【神子】である汝だ」
【桜希】は強い意志を宿した瞳でナマエを見つめた。
その瞳は全てを見透かしているかの様にさえ感じられた。
「汝は余が冥界より“この世界”へと“呼び寄せた”最期の希望である」
「それって……私は…………」
「【人】であって【人間】ではない。汝は我等が主として――【神子】として“この世”に蘇った。そういう事だ」
「なんで……?なんでなの??私は――【人間】じゃないの?!」
「左様。【人間】とは別物だ。それ故、【十夜】が汝に相応しき相手と思える者以外を排除してきた」
「意味が解かんないよ……私は【人間】だよ…………」
ナマエの瞳から、一筋の雫が流れ落ちた。
それでも【桜希】は言葉を止めることなく紡ぎ続ける。
「【人間】とは我等の定義で“何も成さぬ者”を表す。即ち、只々その命果てるまで生きる者。己が生存意義を見出だせず欲望のまま動く者、常にナニかに怯え暮らす者、過ちを犯し続ける者。そういった類の者は所詮【人間】に過ぎぬ。私欲にまみれ、他を蹴落とすしか能のない者もいる。それに比べ【人】とは他者を敬い、弱きを助ける情のある者。【神子】とは【人】とは比べ物にならぬ気高き精神を持ち、常に他者を重んじてこそなれるもの。汝の自身を犠牲にしてまで他者を助けたいと思う精神、そして我等を従えるだけの【力】を表すオーラ量。そういった物が重なりあって【人】を超えた存在となったのだ」
「それでも……ナマエはナマエに変わりない♦そうだろ?」
「小僧の言う通り、ナマエは俺と【白夜】殿の【主】であると同時に【娘】でもある。今までも――これからもそうだ」
「…………っ」
「無理をするな。泣きたければ泣けば良い。汝にはちと重荷かもしれぬしな」
「うっ……くっ…………」
「泣けるうちは泣いとけ。オレ等はお前ェの全てを受け止めてやる。哀しみも憎しみもな」
【桜希】と【杜樹】の言葉に、ナマエは押し殺していた声を上げて泣いた。
「さて……ヒソカ、どうする?オレの【除念】は終わった。お遊びに付き合ってやってもいいぞ?」
「ん~……♦今回は遠慮しておくよ♣」
一頻り泣いたナマエを抱き締めながら、ヒソカはクロロに対し意外な返答をした。
あれ程までに待ち焦がれていたクロロとの決闘。それを辞退したのだ。
「ボク、闘る気失せちゃったし♠」
「それは――ナマエがいるからか?」
そう言いながら、クロロはヒソカの腕の中にいるナマエを見た。
「うん♣今のナマエを放おっておいてまで、クロロと闘う気にはなれない♦」
「……ヒソカ」
「なんだい?」
「私が邪魔ならそう言って。邪魔にならない様に、暫く家に帰るから」
「だ~め♠」
ニンマリと笑みを浮かべながら、ヒソカはナマエの顔を覗き込んだ。
「キミには無茶したお仕置きをしなきゃいけないし♥」
「げっ……マジかよ…………」
「うん♥」
ヒソカの眼は飢えた獣の様に妖しく光っていた。
そんなヒソカを見て、ナマエはぐったりと身体から力が抜けていった。
「そんな顔しても許さないよ♥」
「……いや、許して貰おうとは思ってないけどさ…………」
「けど?」
「さすがに【絶】解けるまでは待って……」
「んー……どうしようかなァ♦」
「お前ら、イチャつくなら2人だけの時にしてくれ」
呆れながら言うクロロに、ヒソカは喉奥でクツクツと笑った。
「そう、希望だ。この荒れ果てた世界で、唯一無二の希望。それが【神子】である汝だ」
【桜希】は強い意志を宿した瞳でナマエを見つめた。
その瞳は全てを見透かしているかの様にさえ感じられた。
「汝は余が冥界より“この世界”へと“呼び寄せた”最期の希望である」
「それって……私は…………」
「【人】であって【人間】ではない。汝は我等が主として――【神子】として“この世”に蘇った。そういう事だ」
「なんで……?なんでなの??私は――【人間】じゃないの?!」
「左様。【人間】とは別物だ。それ故、【十夜】が汝に相応しき相手と思える者以外を排除してきた」
「意味が解かんないよ……私は【人間】だよ…………」
ナマエの瞳から、一筋の雫が流れ落ちた。
それでも【桜希】は言葉を止めることなく紡ぎ続ける。
「【人間】とは我等の定義で“何も成さぬ者”を表す。即ち、只々その命果てるまで生きる者。己が生存意義を見出だせず欲望のまま動く者、常にナニかに怯え暮らす者、過ちを犯し続ける者。そういった類の者は所詮【人間】に過ぎぬ。私欲にまみれ、他を蹴落とすしか能のない者もいる。それに比べ【人】とは他者を敬い、弱きを助ける情のある者。【神子】とは【人】とは比べ物にならぬ気高き精神を持ち、常に他者を重んじてこそなれるもの。汝の自身を犠牲にしてまで他者を助けたいと思う精神、そして我等を従えるだけの【力】を表すオーラ量。そういった物が重なりあって【人】を超えた存在となったのだ」
「それでも……ナマエはナマエに変わりない♦そうだろ?」
「小僧の言う通り、ナマエは俺と【白夜】殿の【主】であると同時に【娘】でもある。今までも――これからもそうだ」
「…………っ」
「無理をするな。泣きたければ泣けば良い。汝にはちと重荷かもしれぬしな」
「うっ……くっ…………」
「泣けるうちは泣いとけ。オレ等はお前ェの全てを受け止めてやる。哀しみも憎しみもな」
【桜希】と【杜樹】の言葉に、ナマエは押し殺していた声を上げて泣いた。
「さて……ヒソカ、どうする?オレの【除念】は終わった。お遊びに付き合ってやってもいいぞ?」
「ん~……♦今回は遠慮しておくよ♣」
一頻り泣いたナマエを抱き締めながら、ヒソカはクロロに対し意外な返答をした。
あれ程までに待ち焦がれていたクロロとの決闘。それを辞退したのだ。
「ボク、闘る気失せちゃったし♠」
「それは――ナマエがいるからか?」
そう言いながら、クロロはヒソカの腕の中にいるナマエを見た。
「うん♣今のナマエを放おっておいてまで、クロロと闘う気にはなれない♦」
「……ヒソカ」
「なんだい?」
「私が邪魔ならそう言って。邪魔にならない様に、暫く家に帰るから」
「だ~め♠」
ニンマリと笑みを浮かべながら、ヒソカはナマエの顔を覗き込んだ。
「キミには無茶したお仕置きをしなきゃいけないし♥」
「げっ……マジかよ…………」
「うん♥」
ヒソカの眼は飢えた獣の様に妖しく光っていた。
そんなヒソカを見て、ナマエはぐったりと身体から力が抜けていった。
「そんな顔しても許さないよ♥」
「……いや、許して貰おうとは思ってないけどさ…………」
「けど?」
「さすがに【絶】解けるまでは待って……」
「んー……どうしようかなァ♦」
「お前ら、イチャつくなら2人だけの時にしてくれ」
呆れながら言うクロロに、ヒソカは喉奥でクツクツと笑った。