真実
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そんなナマエを見て、【十夜】がヒソカに言った。
「信じてやれ、小僧。ナマエは何処にも行かぬ。本当にオーラを消費し尽くして気を失っていただけだ」
「……」
「オレ等の言いてェ事は解かるだろ?」
「……ヒソカ、放してやれ」
【杜樹】とクロロに促され、ヒソカは漸くナマエを地へと降ろした。
「ありがと、ヒソカ」
多少よろけながらも、ナマエは自身の力で立った。
「ん、オーラが無くなった以外は大丈夫っぽいな」
「大丈夫っぽいって……どう見てもキミはボロボロじゃないか!」
「そう?」
この場にいる誰よりも衣服の損傷が激しい上、オーラまで無くなっているナマエを見てヒソカは怒っていた。
「何度無茶な事をすれば、キミは気が済むんだい?!」
「ヒソカを護るためなら、何度だってするよ」
「そんな事されても、ボクは全く嬉しくないんだけど?」
「ただの自己満足だからね」
「そんな自己満足、ボクの事が好きなら止めてくれ」
「……」
「聞いてるのかい?ナマエ」
「……聞いてるよ。けど――私は死なない限りこんな方法でしかヒソカを助けれないし、護れない」
「ボクはキミにそこまでして欲しいなんて思っていない」
「なら……私を殺す?」
「なんでそうなるんだい?!ボクはそんな事望んじゃいない!」
「前にも言ったけど、私はこういう方法でしか――」
ナマエが言葉を続けようとした時だった。辺りに乾いた音が響いた。
「……っ」
「いい加減にしろ、2人とも」
「クロロさん……?」
「何があったのかは知らんが、ナマエは少し冷静になれ。ヒソカもだ」
頬を手で押さえながら、ナマエは目を丸くしてクロロを見つめた。
「貴様……!俺の【娘】に手を上げたな!?」
「待って【十夜】。いいの。今のは流石に私が悪いと思うから……」
クロロに向かって斬りかかろうとした【十夜】を、ナマエは声だけで制した。
「しかしだな!?」
「私が良いって言ってるの。解ったら黙ってなさい」
「……チッ」
いつもとは違い命令口調になったナマエの言葉に、【十夜】は忌々しそうにクロロを睨みつけて刀を下げた。
「皆も、この2人には手を出さないで」
「庇うのか?」
「そんなんじゃない。ただ……」
「『ただ』、なんだ?申してみよ」
ナマエに向かって、【桜希】は先を促した。
「大事な人達を護りたいって思うのはいけない?」
「くっ……はははっ」
「何がおかしいの?」
「いや……実に余の主らしい理由だと思うてな」
笑いながら【桜希】は続けた。
「一部の【人間】を護りたいというのであれば、余は認めぬ。だが、【全ての人間】を護りたいというのであらば……喜んで力を貸そうぞ」
そう言うと、【桜希】はナマエに向かって右手を翳した。
するとその掌から小さな光の塊が生み出された。
「【黄龍】の名の下に、我等はこれより正式に【神子】であるナマエの配下に降ろうぞ」
【桜希】がそう言い終わると、光の塊はナマエの右腕に飛び移った。
「っ……」
ピリッとした痛みが右腕に走るナマエ。
何が起こったのかとその疼きの元を見やると、そこには不思議な文様が刻まれていた。
「我等との契約の証じゃ」
「契約の……証?」
「そう。我等との契約は汝が“魂”。ソレは他の【神獣】を従えるが為の【証】だ」
「俺達は今この時を以って、正式にナマエを主として迎え入れよう」
【十夜】がそう言うと、その場にいた【式鬼】達がナマエに向かって膝をつき頭を垂れた。
「正式に?どういう意味だい??」
状況を把握出来ずに、ヒソカが【桜希】に向かって問いかけた。
「我等は試していたのだ。ナマエが主として相応しき【神子】であるかを、な」
「試してた?」
「そうじゃ。我と【十夜】はお主を【神子】として育て、アズマに【人】として育てさせた」
「全ては【黄龍】の意思ってヤツだ。オレがお前ェを知ってたのも、【黄龍】から面倒を見るように言われてたからだしな」
「は?」
「だーかーらっ、お前ェに目ェ付けたのは【黄龍】からのお達しがあったからなんだよ!まァ、惚れたのは計算外だったがな」
「信じてやれ、小僧。ナマエは何処にも行かぬ。本当にオーラを消費し尽くして気を失っていただけだ」
「……」
「オレ等の言いてェ事は解かるだろ?」
「……ヒソカ、放してやれ」
【杜樹】とクロロに促され、ヒソカは漸くナマエを地へと降ろした。
「ありがと、ヒソカ」
多少よろけながらも、ナマエは自身の力で立った。
「ん、オーラが無くなった以外は大丈夫っぽいな」
「大丈夫っぽいって……どう見てもキミはボロボロじゃないか!」
「そう?」
この場にいる誰よりも衣服の損傷が激しい上、オーラまで無くなっているナマエを見てヒソカは怒っていた。
「何度無茶な事をすれば、キミは気が済むんだい?!」
「ヒソカを護るためなら、何度だってするよ」
「そんな事されても、ボクは全く嬉しくないんだけど?」
「ただの自己満足だからね」
「そんな自己満足、ボクの事が好きなら止めてくれ」
「……」
「聞いてるのかい?ナマエ」
「……聞いてるよ。けど――私は死なない限りこんな方法でしかヒソカを助けれないし、護れない」
「ボクはキミにそこまでして欲しいなんて思っていない」
「なら……私を殺す?」
「なんでそうなるんだい?!ボクはそんな事望んじゃいない!」
「前にも言ったけど、私はこういう方法でしか――」
ナマエが言葉を続けようとした時だった。辺りに乾いた音が響いた。
「……っ」
「いい加減にしろ、2人とも」
「クロロさん……?」
「何があったのかは知らんが、ナマエは少し冷静になれ。ヒソカもだ」
頬を手で押さえながら、ナマエは目を丸くしてクロロを見つめた。
「貴様……!俺の【娘】に手を上げたな!?」
「待って【十夜】。いいの。今のは流石に私が悪いと思うから……」
クロロに向かって斬りかかろうとした【十夜】を、ナマエは声だけで制した。
「しかしだな!?」
「私が良いって言ってるの。解ったら黙ってなさい」
「……チッ」
いつもとは違い命令口調になったナマエの言葉に、【十夜】は忌々しそうにクロロを睨みつけて刀を下げた。
「皆も、この2人には手を出さないで」
「庇うのか?」
「そんなんじゃない。ただ……」
「『ただ』、なんだ?申してみよ」
ナマエに向かって、【桜希】は先を促した。
「大事な人達を護りたいって思うのはいけない?」
「くっ……はははっ」
「何がおかしいの?」
「いや……実に余の主らしい理由だと思うてな」
笑いながら【桜希】は続けた。
「一部の【人間】を護りたいというのであれば、余は認めぬ。だが、【全ての人間】を護りたいというのであらば……喜んで力を貸そうぞ」
そう言うと、【桜希】はナマエに向かって右手を翳した。
するとその掌から小さな光の塊が生み出された。
「【黄龍】の名の下に、我等はこれより正式に【神子】であるナマエの配下に降ろうぞ」
【桜希】がそう言い終わると、光の塊はナマエの右腕に飛び移った。
「っ……」
ピリッとした痛みが右腕に走るナマエ。
何が起こったのかとその疼きの元を見やると、そこには不思議な文様が刻まれていた。
「我等との契約の証じゃ」
「契約の……証?」
「そう。我等との契約は汝が“魂”。ソレは他の【神獣】を従えるが為の【証】だ」
「俺達は今この時を以って、正式にナマエを主として迎え入れよう」
【十夜】がそう言うと、その場にいた【式鬼】達がナマエに向かって膝をつき頭を垂れた。
「正式に?どういう意味だい??」
状況を把握出来ずに、ヒソカが【桜希】に向かって問いかけた。
「我等は試していたのだ。ナマエが主として相応しき【神子】であるかを、な」
「試してた?」
「そうじゃ。我と【十夜】はお主を【神子】として育て、アズマに【人】として育てさせた」
「全ては【黄龍】の意思ってヤツだ。オレがお前ェを知ってたのも、【黄龍】から面倒を見るように言われてたからだしな」
「は?」
「だーかーらっ、お前ェに目ェ付けたのは【黄龍】からのお達しがあったからなんだよ!まァ、惚れたのは計算外だったがな」