真実
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G・Iからクロロが待機している廃屋がある町に一番近い港へと降り立ちアベンガネと合流したナマエ達は、特に急ぐこともせずにのんびりとした足取りで歩き出した。
「それで――対象者はどこにいるんだ?」
「ここからだと……約1日かかる所だね♣」
アベンガネの問いに、ヒソカは近くにあった地図を見ながら答えた。
「そうか……近くに自然はあるのか?」
「ないよ♠」
「なっ……それだと【除念】は出来ないぞ? !」
即答されてアベンガネは焦った。自然の力を借りて初めて成り立つ【能力】なのに、その条件が満たされないのでは当初の目的が果たせなくなってしまう。
「大丈夫ですよ。クロロさんを移動させればいいだけの話ですから」
「?」
「ヒソカ」
「OK♦」
ナマエに声を掛けられ、ヒソカは携帯を取り出すと画面を操作し、耳元へと持っていった。
「もしもし、クロロ?……うん、ボク♠ちゃんと【除念師】を連れて来たよ♥」
電話越しにクロロと話しながら、ヒソカは纏っているオーラを変化させた。
「っ……」
「あー……また面倒な事になる予感…………」
その禍々しいオーラに、アベンガネは冷や汗を流していた。
「うん♣じゃあそういう事で♦」
一頻り話したところで、ヒソカは視線をナマエへと向けた。
「クロロがいる場所との中間地点辺りに、丁度森があるみたい♠そこで落ち合うことになったよ♥」
嬉しそうに話すヒソカを見て、ナマエは溜息を溢した。
「ヒソカ、嬉しいのは解るけどそのオーラを仕舞って。アベンガネさんには毒でしかないから」
「……ボク以外の男の事を気にかけるのかい? 」
不機嫌さを隠すことなく、ヒソカは眉を顰めた。
「今ここで彼に逃げられたら、クロロさんと闘えなくなるよ?それでもいいの?」
「話を変えないでくれないかい?」
「変えてない。そもそも、アベンガネさんにクロロさんの【除念】をして貰うことが最優先事項でしょ?それなのに、彼を怖がらせてどうするのさ」
「怖がらせてないよ♣勝手に怖がっているだけじゃないか♠」
「言い訳は聞きたくない!さっさとそのオーラを仕舞うか、別行動を取るか……二択だよ!?」
ナマエの言動に、ヒソカはますます機嫌を悪くしていった。
「ボクがキミと別行動を?そんな事許す訳ないだろ♦」
「ヒソカの許可は必要ない。今はアベンガネさんにクロロさんの【除念】をして貰うのが優先なの」
視線を逸らさず強気に言葉を放つナマエに対し、ヒソカは負けじと言葉を返す。
「ボクの許可無しで他の男と行動するなんて、許すと思ってるのかい?」
「許す・許さないの問題じゃないでしょ?!ヒソカはクロロさんと闘いたい。私はヒソカの邪魔をしたくない。だったら答えは1つでしょ?」
「……」
「解ったらそのオーラを仕舞って。さっさと行くよ!」
いつもとは違い、何故か今回はナマエに勝てそうにないとヒソカは思った。何が彼女をこんな風に変えてしまったのか――それはヒソカには判らなかった。
ヒソカが運転する車に乗り、港を出てから約半日。最初は賑わっていた風景が、日が暮れると共に鬱蒼と生い茂った木々に覆われていった。
「疲れてない?」
港で見せた表情とは正反対な顔で、ナマエはヒソカを気遣った。
「ん、大丈夫だよ♦」
「疲れたら言ってよ?運転代わるから」
「……運転出来るの?」
「出来るよ、免許持ってるから。ペーパーだけどね」
「くくくっ♠それじゃあ代わって貰うのは遠慮するよ♣」
「なっ……!?」
「ナマエに運転させると、クロロの所じゃなく別の所に行きそうだし♥」
「どういう意味?!」
「クロロと闘う前に、事故で死ぬのはゴメンだよ♠」
クツクツと喉奥で笑いながら、ヒソカはその目を細めた。
そんなヒソカとナマエのやり取りを、アベンガネはヒヤヒヤしながら見ていた。
「それで――対象者はどこにいるんだ?」
「ここからだと……約1日かかる所だね♣」
アベンガネの問いに、ヒソカは近くにあった地図を見ながら答えた。
「そうか……近くに自然はあるのか?」
「ないよ♠」
「なっ……それだと【除念】は出来ないぞ? !」
即答されてアベンガネは焦った。自然の力を借りて初めて成り立つ【能力】なのに、その条件が満たされないのでは当初の目的が果たせなくなってしまう。
「大丈夫ですよ。クロロさんを移動させればいいだけの話ですから」
「?」
「ヒソカ」
「OK♦」
ナマエに声を掛けられ、ヒソカは携帯を取り出すと画面を操作し、耳元へと持っていった。
「もしもし、クロロ?……うん、ボク♠ちゃんと【除念師】を連れて来たよ♥」
電話越しにクロロと話しながら、ヒソカは纏っているオーラを変化させた。
「っ……」
「あー……また面倒な事になる予感…………」
その禍々しいオーラに、アベンガネは冷や汗を流していた。
「うん♣じゃあそういう事で♦」
一頻り話したところで、ヒソカは視線をナマエへと向けた。
「クロロがいる場所との中間地点辺りに、丁度森があるみたい♠そこで落ち合うことになったよ♥」
嬉しそうに話すヒソカを見て、ナマエは溜息を溢した。
「ヒソカ、嬉しいのは解るけどそのオーラを仕舞って。アベンガネさんには毒でしかないから」
「……ボク以外の男の事を気にかけるのかい? 」
不機嫌さを隠すことなく、ヒソカは眉を顰めた。
「今ここで彼に逃げられたら、クロロさんと闘えなくなるよ?それでもいいの?」
「話を変えないでくれないかい?」
「変えてない。そもそも、アベンガネさんにクロロさんの【除念】をして貰うことが最優先事項でしょ?それなのに、彼を怖がらせてどうするのさ」
「怖がらせてないよ♣勝手に怖がっているだけじゃないか♠」
「言い訳は聞きたくない!さっさとそのオーラを仕舞うか、別行動を取るか……二択だよ!?」
ナマエの言動に、ヒソカはますます機嫌を悪くしていった。
「ボクがキミと別行動を?そんな事許す訳ないだろ♦」
「ヒソカの許可は必要ない。今はアベンガネさんにクロロさんの【除念】をして貰うのが優先なの」
視線を逸らさず強気に言葉を放つナマエに対し、ヒソカは負けじと言葉を返す。
「ボクの許可無しで他の男と行動するなんて、許すと思ってるのかい?」
「許す・許さないの問題じゃないでしょ?!ヒソカはクロロさんと闘いたい。私はヒソカの邪魔をしたくない。だったら答えは1つでしょ?」
「……」
「解ったらそのオーラを仕舞って。さっさと行くよ!」
いつもとは違い、何故か今回はナマエに勝てそうにないとヒソカは思った。何が彼女をこんな風に変えてしまったのか――それはヒソカには判らなかった。
ヒソカが運転する車に乗り、港を出てから約半日。最初は賑わっていた風景が、日が暮れると共に鬱蒼と生い茂った木々に覆われていった。
「疲れてない?」
港で見せた表情とは正反対な顔で、ナマエはヒソカを気遣った。
「ん、大丈夫だよ♦」
「疲れたら言ってよ?運転代わるから」
「……運転出来るの?」
「出来るよ、免許持ってるから。ペーパーだけどね」
「くくくっ♠それじゃあ代わって貰うのは遠慮するよ♣」
「なっ……!?」
「ナマエに運転させると、クロロの所じゃなく別の所に行きそうだし♥」
「どういう意味?!」
「クロロと闘う前に、事故で死ぬのはゴメンだよ♠」
クツクツと喉奥で笑いながら、ヒソカはその目を細めた。
そんなヒソカとナマエのやり取りを、アベンガネはヒヤヒヤしながら見ていた。