G・I
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『いけない?』と語気を強めてナマエは言った。
「分かった。もう何も言わない。だけど、アイツに嫌な事されたら直ぐに言いなよ?あたしが粛清したげるから」
真面目な顔で言うマチに、ナマエは知らず知らずに微笑んでいた。
話は終わったとばかりに、ナマエはそのままマチに背を向けて歩き出した。
「マチ!置いて行くよー!?」
シャルナークの呼び掛けに、ナマエの背を見つめていたマチはその意識を仲間へと向けた。
「今行くよ!」
ヒソカの元へ戻ったナマエは黙ってヒソカの手を握り、一足先に帰っていくクモのメンバーを見送った。
「珍しいね♣」
「ん?」
「キミから手を握ってくれるなんて♥」
嬉しそうにその手に力を込めるヒソカに、ナマエは笑顔を向けて歩き出した。
それから暫く近場の町で生活する事にした2人は、クモのメンバーと別れた。ヒソカ曰く、【除念師】と合流してからG・Iを出るとの事だった。
「で?肝心の【除念師】はいつになったら来るの?」
「さぁ?」
「『さぁ?』って……それに、この体勢は何?何で押し倒されなきゃいけないの??」
真面目な話をしようとした途端に、ヒソカに押し倒されたナマエ。
「ボク、昨日のバトルからずっと興奮しっぱなしなんだ♦静めてよ♥」
ナマエの耳朶を噛みながら、ヒソカは甘い声で囁いた。
「い・や・だ」
「そんな事言わずに、お願い♥」
「絶対にイヤ」
「……ボクとスるの、そんなにイヤかい?」
「今のヒソカとはシたくない」
ヒソカの腕の中から抜け出し、拒絶の意を露わにするナマエ。そんなナマエの行動に、ヒソカはただ慌てた。
「ボク、キミに嫌われる様な事したかい?」
「覚えがないならそれでいいよ。だけど、私は許してないから。許せる様になるまで、ヒソカとはシたくない。ただそれだけ」
『ちょっと出掛けてくる』と言い残し、ナマエは部屋を後にした。
部屋に残されたヒソカは、自分の何がナマエを怒らせたのか解らず考え込んでいた。
「ったく……何考えてんだか」
「随分とご立腹だな、主よ」
「……喚んでないのに出てこないでくれる?【十夜】」
町を歩くナマエの影から、【十夜】が顔を覗かせていた。
「そう言うな。主の心情に呼応して出てきただけなのだからな」
「そう思うなら、せめてその格好で喋らないで。町中で狼が言葉を発していたら、目立つでしょ」
ナマエがそう言うと、【十夜】を取り囲む様に風が吹き上げた。
巻き上げられた砂埃が晴れると、ナマエの眼前には1人の男が立っていた。
「これでいいんだろう?」
銀髪で背の高い男は何でも無い様に言うと、ナマエの手を取り歩き出した。
「私はそっちの方が好きなんだけどな、【十夜】」
「俺は疲れるから好かぬ」
【十夜】と呼ばれた、見た目は20代半ばの男は歩き続けた。
やがて2人は町にある1軒のカフェに入る。そこでナマエの愚痴を、【十夜】はひたすら黙って聴いていた。
「要するに、ナマエはあの男を愛してるんだろう?」
一通り愚痴を聴き終えた【十夜】が確認するかの様に訊くと、ナマエは顔を赤くした。
「俺に愚痴を言うのは構わん。だが、そういう事は本人に言ってやれ」
「でもさ、言った所で変わると思う?」
「逆に訊くが、お前は変わって欲しいのか?」
【十夜】に言われ、ナマエは思案した。自分の理想をヒソカに押し付けて、それでどういう結果が訪れるのかを。
「ううん。変わって欲しくない。だけど、愚痴を言う位なら許されるでしょ?」
ほとほと困り果てた様に呟くナマエの頭を撫でながら、【十夜】は愛おしそうに顔を綻ばせていた。
「俺は【白夜】殿に言われた様に、お前達を見守る事にしてきた。お前は今までで一番生き生きとしているんだ。特にあの男と一緒にいる時はな。安心しろ。もう今までの様に邪魔をしようとは思っていない。お前はお前の思うがままに生きろ、ナマエ」
【十夜】の言葉を聞いて、ナマエはその瞳に涙を溢れさせていた。
「分かった。もう何も言わない。だけど、アイツに嫌な事されたら直ぐに言いなよ?あたしが粛清したげるから」
真面目な顔で言うマチに、ナマエは知らず知らずに微笑んでいた。
話は終わったとばかりに、ナマエはそのままマチに背を向けて歩き出した。
「マチ!置いて行くよー!?」
シャルナークの呼び掛けに、ナマエの背を見つめていたマチはその意識を仲間へと向けた。
「今行くよ!」
ヒソカの元へ戻ったナマエは黙ってヒソカの手を握り、一足先に帰っていくクモのメンバーを見送った。
「珍しいね♣」
「ん?」
「キミから手を握ってくれるなんて♥」
嬉しそうにその手に力を込めるヒソカに、ナマエは笑顔を向けて歩き出した。
それから暫く近場の町で生活する事にした2人は、クモのメンバーと別れた。ヒソカ曰く、【除念師】と合流してからG・Iを出るとの事だった。
「で?肝心の【除念師】はいつになったら来るの?」
「さぁ?」
「『さぁ?』って……それに、この体勢は何?何で押し倒されなきゃいけないの??」
真面目な話をしようとした途端に、ヒソカに押し倒されたナマエ。
「ボク、昨日のバトルからずっと興奮しっぱなしなんだ♦静めてよ♥」
ナマエの耳朶を噛みながら、ヒソカは甘い声で囁いた。
「い・や・だ」
「そんな事言わずに、お願い♥」
「絶対にイヤ」
「……ボクとスるの、そんなにイヤかい?」
「今のヒソカとはシたくない」
ヒソカの腕の中から抜け出し、拒絶の意を露わにするナマエ。そんなナマエの行動に、ヒソカはただ慌てた。
「ボク、キミに嫌われる様な事したかい?」
「覚えがないならそれでいいよ。だけど、私は許してないから。許せる様になるまで、ヒソカとはシたくない。ただそれだけ」
『ちょっと出掛けてくる』と言い残し、ナマエは部屋を後にした。
部屋に残されたヒソカは、自分の何がナマエを怒らせたのか解らず考え込んでいた。
「ったく……何考えてんだか」
「随分とご立腹だな、主よ」
「……喚んでないのに出てこないでくれる?【十夜】」
町を歩くナマエの影から、【十夜】が顔を覗かせていた。
「そう言うな。主の心情に呼応して出てきただけなのだからな」
「そう思うなら、せめてその格好で喋らないで。町中で狼が言葉を発していたら、目立つでしょ」
ナマエがそう言うと、【十夜】を取り囲む様に風が吹き上げた。
巻き上げられた砂埃が晴れると、ナマエの眼前には1人の男が立っていた。
「これでいいんだろう?」
銀髪で背の高い男は何でも無い様に言うと、ナマエの手を取り歩き出した。
「私はそっちの方が好きなんだけどな、【十夜】」
「俺は疲れるから好かぬ」
【十夜】と呼ばれた、見た目は20代半ばの男は歩き続けた。
やがて2人は町にある1軒のカフェに入る。そこでナマエの愚痴を、【十夜】はひたすら黙って聴いていた。
「要するに、ナマエはあの男を愛してるんだろう?」
一通り愚痴を聴き終えた【十夜】が確認するかの様に訊くと、ナマエは顔を赤くした。
「俺に愚痴を言うのは構わん。だが、そういう事は本人に言ってやれ」
「でもさ、言った所で変わると思う?」
「逆に訊くが、お前は変わって欲しいのか?」
【十夜】に言われ、ナマエは思案した。自分の理想をヒソカに押し付けて、それでどういう結果が訪れるのかを。
「ううん。変わって欲しくない。だけど、愚痴を言う位なら許されるでしょ?」
ほとほと困り果てた様に呟くナマエの頭を撫でながら、【十夜】は愛おしそうに顔を綻ばせていた。
「俺は【白夜】殿に言われた様に、お前達を見守る事にしてきた。お前は今までで一番生き生きとしているんだ。特にあの男と一緒にいる時はな。安心しろ。もう今までの様に邪魔をしようとは思っていない。お前はお前の思うがままに生きろ、ナマエ」
【十夜】の言葉を聞いて、ナマエはその瞳に涙を溢れさせていた。