修行
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あの日から、ヒソカの過剰なスキンシップが始まった。事ある毎に抱きつき、手を繋ぎ、最終的には唇以外へのキスをされる。端から見たら恋人同士に見える様な、そんな行動をヒソカはしていた。
そんなヒソカの行動にナマエは都度溜息を漏らしているが、ヒソカは全く気にしていない。それどころか、楽しんでいる感じが否めない。
そんな生活が始まって半年。師匠から来年のハンター試験に申込むように通達があった。
「――そういう訳で、ヒソカとの生活もお終いね」
「そんな事、させる訳ないじゃないか♦」
「いやいや、師匠から独り立ちする条件だからね?!」
「そっちじゃなくて……ボクとの生活は続けて貰うよ♣」
「何で?ヒソカも解ったでしょ?私と生活してても何のメリットもないって」
「ナマエとの生活自体が、ボクにとってメリットがあるんだけど♠」
不機嫌になりながら、ヒソカはナマエの瞳を見つめた。
「いや、試験始まったら暫く戻って来れないし……ヒソカだって仕事あるでしょ?」
『何してるか分かんないけど』と続けるナマエ。そんなナマエを抱き寄せると、ヒソカはナマエの首元に顔を埋めて言う。
「ボクもハンター試験受けるよ♣今年の試験は落ちちゃったし♦」
「は?」
「気に入らない試験官がいてね♠半殺しにしたら、試験落ちちゃった♥」
「そりゃ落ちるだろ、普通に考えて」
「今年はボクも一緒に受けるよ♣だからそんな事言わないでおくれ♦」
そう言うとヒソカは抱き締める腕に力を込めた。
「分かった!分かったから、力弱めて!!苦しい……」
「ああ、ごめんよ♠それと、仕事の事はナマエが気にする様な事じゃない♣」
ナマエの髪を梳きながら、ヒソカは優しく語りかけた。
「ボクはナマエと離れたくない♦」
「……ヒソカの気持ちは解った。だからいい加減放して。そろそろ【白夜(ビャクヤ)】達の所に行かなきゃ駄目だから」
「ボクも一緒に行ってもいいかい?」
ナマエの顔を覗き込みながら、ヒソカは訊いた。
「ご自由にどうぞ。ただし、【十夜(トオヤ)】には噛み付かれるよ?色んな意味で」
「助けてはくれないのかい?」
「助けてもいいけど、認められたいんじゃなかったの?」
「くくくっ♣」
妖笑を浮かべるヒソカを余所に、ナマエは森へ行く準備を始めた。
森に着くなり、ナマエはヒソカの手を引いて奥へと向かっていく。その足取りに迷いはなく、真っ直ぐに目的地へと歩いている様だ。
「珍しいね♠ナマエがボクと手を繋いでくれるなんて♣」
「こうでもしないと、ヒソカは結界を潜れないからね」
「結界?」
「そう。部外者が立ち入れない様に、【白夜】が結界を張ってるの」
そう説明するナマエは、1本の大木の所で足を止めた。
「ここに結界があるの。耳鳴りがすると思うけど、我慢してね」
そう言われ大木から1歩足を踏み入れた時、ヒソカは耳鳴りに襲われた。
「っ……♦」
「大丈夫?」
「ああ♠結構くるね、この耳鳴り♦」
「慣れれば平気だよ」
ナマエは顔を歪めるヒソカを少しだけ心配しながらも、進む足を止めはしなかった。
やがて辿り着いたのは、広い草原だった。
森の中にあるとは思えない程の開けた土地。
その平原には、とても山に咲くとは思えない花々が咲いていた。
「綺麗な場所でしょ?」
『【白夜】の作った【聖域】なんだ』と微笑みながら言うナマエに、ヒソカは今まで感じた事のない感情に支配されようとしていた。
「来おったか」
「貴様……何故主と共にいる!?」
【白夜】とは正反対に、【十夜】は低く唸りながらヒソカを睨みつけた。
「以前も言ったが、主に触れるな!お前如きが触れて良いお方ではない!!」
牙を剥き、今にも飛び掛かりそうな【十夜】を制したのは、意外にもナマエではなく【白夜】だった。
「止せ、【十夜】」
「しかし【白夜】殿!!」
「我の言う事が聞けぬと申すか?青二才が!」
「そ……そういう訳では…………」
そんなヒソカの行動にナマエは都度溜息を漏らしているが、ヒソカは全く気にしていない。それどころか、楽しんでいる感じが否めない。
そんな生活が始まって半年。師匠から来年のハンター試験に申込むように通達があった。
「――そういう訳で、ヒソカとの生活もお終いね」
「そんな事、させる訳ないじゃないか♦」
「いやいや、師匠から独り立ちする条件だからね?!」
「そっちじゃなくて……ボクとの生活は続けて貰うよ♣」
「何で?ヒソカも解ったでしょ?私と生活してても何のメリットもないって」
「ナマエとの生活自体が、ボクにとってメリットがあるんだけど♠」
不機嫌になりながら、ヒソカはナマエの瞳を見つめた。
「いや、試験始まったら暫く戻って来れないし……ヒソカだって仕事あるでしょ?」
『何してるか分かんないけど』と続けるナマエ。そんなナマエを抱き寄せると、ヒソカはナマエの首元に顔を埋めて言う。
「ボクもハンター試験受けるよ♣今年の試験は落ちちゃったし♦」
「は?」
「気に入らない試験官がいてね♠半殺しにしたら、試験落ちちゃった♥」
「そりゃ落ちるだろ、普通に考えて」
「今年はボクも一緒に受けるよ♣だからそんな事言わないでおくれ♦」
そう言うとヒソカは抱き締める腕に力を込めた。
「分かった!分かったから、力弱めて!!苦しい……」
「ああ、ごめんよ♠それと、仕事の事はナマエが気にする様な事じゃない♣」
ナマエの髪を梳きながら、ヒソカは優しく語りかけた。
「ボクはナマエと離れたくない♦」
「……ヒソカの気持ちは解った。だからいい加減放して。そろそろ【白夜(ビャクヤ)】達の所に行かなきゃ駄目だから」
「ボクも一緒に行ってもいいかい?」
ナマエの顔を覗き込みながら、ヒソカは訊いた。
「ご自由にどうぞ。ただし、【十夜(トオヤ)】には噛み付かれるよ?色んな意味で」
「助けてはくれないのかい?」
「助けてもいいけど、認められたいんじゃなかったの?」
「くくくっ♣」
妖笑を浮かべるヒソカを余所に、ナマエは森へ行く準備を始めた。
森に着くなり、ナマエはヒソカの手を引いて奥へと向かっていく。その足取りに迷いはなく、真っ直ぐに目的地へと歩いている様だ。
「珍しいね♠ナマエがボクと手を繋いでくれるなんて♣」
「こうでもしないと、ヒソカは結界を潜れないからね」
「結界?」
「そう。部外者が立ち入れない様に、【白夜】が結界を張ってるの」
そう説明するナマエは、1本の大木の所で足を止めた。
「ここに結界があるの。耳鳴りがすると思うけど、我慢してね」
そう言われ大木から1歩足を踏み入れた時、ヒソカは耳鳴りに襲われた。
「っ……♦」
「大丈夫?」
「ああ♠結構くるね、この耳鳴り♦」
「慣れれば平気だよ」
ナマエは顔を歪めるヒソカを少しだけ心配しながらも、進む足を止めはしなかった。
やがて辿り着いたのは、広い草原だった。
森の中にあるとは思えない程の開けた土地。
その平原には、とても山に咲くとは思えない花々が咲いていた。
「綺麗な場所でしょ?」
『【白夜】の作った【聖域】なんだ』と微笑みながら言うナマエに、ヒソカは今まで感じた事のない感情に支配されようとしていた。
「来おったか」
「貴様……何故主と共にいる!?」
【白夜】とは正反対に、【十夜】は低く唸りながらヒソカを睨みつけた。
「以前も言ったが、主に触れるな!お前如きが触れて良いお方ではない!!」
牙を剥き、今にも飛び掛かりそうな【十夜】を制したのは、意外にもナマエではなく【白夜】だった。
「止せ、【十夜】」
「しかし【白夜】殿!!」
「我の言う事が聞けぬと申すか?青二才が!」
「そ……そういう訳では…………」