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「他人(ヒト)に迷惑を掛けたくない。だから――久々に相手をして!」
言うなり、ナマエは苦無で1番近くにいた【杜樹】に斬りかかった。
【杜樹】はその苦無を難なく避けると、素手でナマエに殴りかかる。
その風圧に圧倒されながらも、ナマエは攻撃の手を緩める気配が無かった。
「ハハッ!オメェ相手に暴れるのも、久々で良いモンだな!!」
【杜樹】は【式鬼】になる前を思い出しながら、ナマエに攻撃を繰り返す。
単純な力だけで言えば、使役している【式鬼】の中で1番強い。そんな【杜樹】の攻撃を避けていると、背後から青白い炎が飛んで来た。
「我等に相手をしろ、と言ったのだ。【童子(ドウジ)】だけに気を取られるでない」
身の周りに炎を纏った【白夜】が追い打ちを掛けるように狐火で攻撃を仕掛ける。
「くっ……これくらいでギブアップするもんか!!」
【杜樹】が殴り、【白夜】が燃やす。そんな光景を、【十夜】と【十六夜】はオロオロと見ていた。
「【十夜】!【十六夜】!!これは修行だ!かかって来い!!!」
【杜樹】の攻撃を躱しながらも、ナマエは叫んだ。その声に【十六夜】は渋々ながらも従い、攻撃の輪に加わった。
「【十夜】!主の【命】が聞けぬのか!?」
【白夜】に叱責されつつも、【十夜】はその輪に加わる事を躊躇っていた。いくら主の【命】とはいえ、全ての【式鬼】相手に立ちまわる等聞いた事が無い。それどころか、前例が無いと言えるだろう。
「そっちがその気なら……こっちから行くよ!!」
【白夜】達の攻撃を潜り抜け、ナマエは【十夜】に向かって兜割りを振り下ろす。
風を切る音がしたかと思うと、そこには【十夜】の姿が無かった。
「無謀な真似は止めるんだ!」
「嫌だね!」
「聞き分けの無い【娘】に育ったモノだ……仕方が無い」
【十夜】は高く吠えると、戦線に参列した。
「ハァ……ハァ…………」
地面に寝転がるナマエを見下ろす【式鬼】達。
「気が済んだか?」
身体のあちこちを斬り付けられた【杜樹】がナマエに確認する。
「ハァ…………何とかね」
息を切らしながら、ナマエは【式鬼】達を見上げる。
「なら、オレ達は還るぜ。そろそろ頭を冷やした小僧が迎えに来るだろ」
【杜樹】の言葉を合図に、【式鬼】達はその場から消えた。
「ハハハ……まったく、私も弱くなったな…………」
自嘲気味に笑いながら、片腕でその顔を覆うナマエ。その両目からは、一筋の涙が伝っていた。
「おや?こんな所で女の子が1人とは……危ないなァ」
「ホント、ホント」
耳に障る笑い声が聞こえ、ナマエは起き上がった。
「何の……用?」
苛つきを隠そうとせず、ナマエはそう言うと起き上がった。
「よく見ると、ボロボロだぜ?」
「ヒヒヒッ」
いつの間にか、ナマエの周りには複数の男がいた。下卑た笑みを浮かべた男達は、ナマエを取り囲みにじり寄ってきた。
「それ以上、近づかないで」
「クククッ……威嚇しちゃって、可愛ィなァ」
「なァ、オレ達と――」
男の1人がが言葉を続けようとした時、その頭が胴体と離れ地面へ音もなく落ちた。
「……え?え??」
「なっ……?!」
その後も、ナマエを取り囲んでいる男達は次々と血に塗れ倒れていった。
「ボクの彼女をこんな大人数で取り囲むなんて……妬けるなァ♣」
血塗れの男達が地面に転がる中、返り血を浴びること無く1枚のトランプを手にしたヒソカが立っていた。
「ヒソカ……」
「こんなに傷ついて……普段のキミなら、こんな男達直ぐに片付けられるだろ?何を躊躇ってたんだい?」
「これはコイツ等が原因じゃない。それに……」
「それに?」
「助けて欲しいなんて、一言も言ってない」
「まだ怒ってるのかい?」
「怒ってるわけじゃない。ただ、納得出来てないだけ」
ふらりと立ち上がると、ナマエは地面に転がっている男達の残骸を一瞥した。
「ここまでする必要も無かったでしょ?ヒソカ、何がしたいわけ?」
言うなり、ナマエは苦無で1番近くにいた【杜樹】に斬りかかった。
【杜樹】はその苦無を難なく避けると、素手でナマエに殴りかかる。
その風圧に圧倒されながらも、ナマエは攻撃の手を緩める気配が無かった。
「ハハッ!オメェ相手に暴れるのも、久々で良いモンだな!!」
【杜樹】は【式鬼】になる前を思い出しながら、ナマエに攻撃を繰り返す。
単純な力だけで言えば、使役している【式鬼】の中で1番強い。そんな【杜樹】の攻撃を避けていると、背後から青白い炎が飛んで来た。
「我等に相手をしろ、と言ったのだ。【童子(ドウジ)】だけに気を取られるでない」
身の周りに炎を纏った【白夜】が追い打ちを掛けるように狐火で攻撃を仕掛ける。
「くっ……これくらいでギブアップするもんか!!」
【杜樹】が殴り、【白夜】が燃やす。そんな光景を、【十夜】と【十六夜】はオロオロと見ていた。
「【十夜】!【十六夜】!!これは修行だ!かかって来い!!!」
【杜樹】の攻撃を躱しながらも、ナマエは叫んだ。その声に【十六夜】は渋々ながらも従い、攻撃の輪に加わった。
「【十夜】!主の【命】が聞けぬのか!?」
【白夜】に叱責されつつも、【十夜】はその輪に加わる事を躊躇っていた。いくら主の【命】とはいえ、全ての【式鬼】相手に立ちまわる等聞いた事が無い。それどころか、前例が無いと言えるだろう。
「そっちがその気なら……こっちから行くよ!!」
【白夜】達の攻撃を潜り抜け、ナマエは【十夜】に向かって兜割りを振り下ろす。
風を切る音がしたかと思うと、そこには【十夜】の姿が無かった。
「無謀な真似は止めるんだ!」
「嫌だね!」
「聞き分けの無い【娘】に育ったモノだ……仕方が無い」
【十夜】は高く吠えると、戦線に参列した。
「ハァ……ハァ…………」
地面に寝転がるナマエを見下ろす【式鬼】達。
「気が済んだか?」
身体のあちこちを斬り付けられた【杜樹】がナマエに確認する。
「ハァ…………何とかね」
息を切らしながら、ナマエは【式鬼】達を見上げる。
「なら、オレ達は還るぜ。そろそろ頭を冷やした小僧が迎えに来るだろ」
【杜樹】の言葉を合図に、【式鬼】達はその場から消えた。
「ハハハ……まったく、私も弱くなったな…………」
自嘲気味に笑いながら、片腕でその顔を覆うナマエ。その両目からは、一筋の涙が伝っていた。
「おや?こんな所で女の子が1人とは……危ないなァ」
「ホント、ホント」
耳に障る笑い声が聞こえ、ナマエは起き上がった。
「何の……用?」
苛つきを隠そうとせず、ナマエはそう言うと起き上がった。
「よく見ると、ボロボロだぜ?」
「ヒヒヒッ」
いつの間にか、ナマエの周りには複数の男がいた。下卑た笑みを浮かべた男達は、ナマエを取り囲みにじり寄ってきた。
「それ以上、近づかないで」
「クククッ……威嚇しちゃって、可愛ィなァ」
「なァ、オレ達と――」
男の1人がが言葉を続けようとした時、その頭が胴体と離れ地面へ音もなく落ちた。
「……え?え??」
「なっ……?!」
その後も、ナマエを取り囲んでいる男達は次々と血に塗れ倒れていった。
「ボクの彼女をこんな大人数で取り囲むなんて……妬けるなァ♣」
血塗れの男達が地面に転がる中、返り血を浴びること無く1枚のトランプを手にしたヒソカが立っていた。
「ヒソカ……」
「こんなに傷ついて……普段のキミなら、こんな男達直ぐに片付けられるだろ?何を躊躇ってたんだい?」
「これはコイツ等が原因じゃない。それに……」
「それに?」
「助けて欲しいなんて、一言も言ってない」
「まだ怒ってるのかい?」
「怒ってるわけじゃない。ただ、納得出来てないだけ」
ふらりと立ち上がると、ナマエは地面に転がっている男達の残骸を一瞥した。
「ここまでする必要も無かったでしょ?ヒソカ、何がしたいわけ?」