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そんな空気の中、ナマエは1人思案していた。例えヒソカがどんな悪巧みをしていようと、それを隠されるのは良い気がしない。しかし、正直にそれを打ち明けた所でヒソカが悪巧みの内容を教えてくれるとは思えなかった。
「ヒソカってさ……」
やっとの思いでナマエの口を出た言葉は、その心情を物語っていた。
「私の事、信頼出来ないの?」
「何を……言ってるんだい?」
「普通に考えたら、そう思うでしょ?人には隠し事させないクセに、自分は何かあると直ぐに隠すじゃない」
ヒソカには思い当たるフシがありすぎた。
確かに自分は何かあると『悪巧みだ』と言って、ナマエに隠してきた。しかし、ナマエには全てを共有させていた。隠し事はするが、されるのは嫌だったのだ。
「信頼されてないなら、やっぱ一緒にいても意味が見出せなくなりそう」
眉を下げて言うナマエに、ヒソカは伸ばしかけていた腕を止めた。
「こんな事で終わりにしたくない。けど、私はそんなに強い人間じゃないの」
「そんなに……気になるかい?」
「え?」
「ボクの悪巧みが、そんなに気になるかい?」
先ほどとは打って変わって、真剣な表情になるヒソカ。
そんなヒソカの瞳を真っ直ぐに見返しながら、ナマエは黙って頷いた。
「そうか……キミにいつまでも隠しているつもりは無かったし、ちょうどいいのかもしれないな」
ヒソカは少し考えてから続けた。
「ボクはこのゲームの中で、ゴンを見つけた。が、彼をどうこうしようとは思ってない。ただ、今はまだ会うつもりもない。ボクの目的は、あくまでもクロロとの決闘だ。その為には【除念師】が必要な事は、ナマエも解ってると思う」
「……うん」
「2人で【除念師】を見つけ出すのは不可能に近い。だから、このゲームに来るであろうクモの力を借りようと思ってね」
「どういう……意味?」
「クモのメンバーで、このゲームに興味を持っているヤツ等がいた。それに、頭の良いシャルナークがいるんだ。このプレイヤー名で何を言わんとしているのか、大体は理解してくれるハズだ」
「要は、クモのメンバーと合流したいって事?」
「ちょっと違うな。情報交換をするためだけに会いたい、ってところかな」
『これで気が済んだかい?』と、ヒソカは困った様に微笑んだ。
「……言いたい事は解った。でも、何でもっと早く教えてくれなかったの?」
「ボクの悪巧みは本当にあくどいからね。目的の為なら手段を選ばない。出来るなら、ナマエにはボクのこういう姿を見られたくなかったんだ」
「ヒソカの言い分は解ったけど、私はそんな事でヒソカを嫌いになったりしない。それだけは覚えておいて」
言うだけ言って、ナマエはヒソカに背を向けて部屋を出て行った。
残されたヒソカは、ナマエに隠し事をしてきた事を悔やむしか出来なかった。
部屋を出たナマエは、街の近くにある森へと来ていた。
「みんな、出てきて」
ナマエがボソリと呟くと、彼女を取り囲む様に【式鬼(シキ)】達が現れた。
「主よ、何があったんだ?」
ナマエの表情に1番早く反応したのは、【十夜(トオヤ)】だった。
「そんな泣きそうな面ァして、小僧と何かあったんだな?」
宥める様にナマエの頭を軽く叩きながら、【杜樹(トキ)】は状況を把握しようとした。
「あったと言えば、あったかな」
泣くのを堪えるように、声を絞り出して言うナマエを、【十六夜】はただただ心配そうに見ている。
「何があったか知らぬが、そんなに辛いなら若造と別離する事も考えだらどうじゃ?」
「それは嫌だ!」
【白夜】の言葉に、ナマエは即座に否定の意を示した。
「ならば、何故我等を喚び出した?若造を懲らしめるためか?」
「違う……私がそんな事望んでない事位、解ってるハズだよ?」
漸く顔を上げたナマエは、【白夜】の目を見据えながら言葉を続けた。
「自分の身勝手な感情に対して、どうしようもなく腹が立ってる。だから――久しぶりに付き合って」
ナマエの真意を汲み取った【式鬼】達は、それぞれ身構えた。
「ヒソカってさ……」
やっとの思いでナマエの口を出た言葉は、その心情を物語っていた。
「私の事、信頼出来ないの?」
「何を……言ってるんだい?」
「普通に考えたら、そう思うでしょ?人には隠し事させないクセに、自分は何かあると直ぐに隠すじゃない」
ヒソカには思い当たるフシがありすぎた。
確かに自分は何かあると『悪巧みだ』と言って、ナマエに隠してきた。しかし、ナマエには全てを共有させていた。隠し事はするが、されるのは嫌だったのだ。
「信頼されてないなら、やっぱ一緒にいても意味が見出せなくなりそう」
眉を下げて言うナマエに、ヒソカは伸ばしかけていた腕を止めた。
「こんな事で終わりにしたくない。けど、私はそんなに強い人間じゃないの」
「そんなに……気になるかい?」
「え?」
「ボクの悪巧みが、そんなに気になるかい?」
先ほどとは打って変わって、真剣な表情になるヒソカ。
そんなヒソカの瞳を真っ直ぐに見返しながら、ナマエは黙って頷いた。
「そうか……キミにいつまでも隠しているつもりは無かったし、ちょうどいいのかもしれないな」
ヒソカは少し考えてから続けた。
「ボクはこのゲームの中で、ゴンを見つけた。が、彼をどうこうしようとは思ってない。ただ、今はまだ会うつもりもない。ボクの目的は、あくまでもクロロとの決闘だ。その為には【除念師】が必要な事は、ナマエも解ってると思う」
「……うん」
「2人で【除念師】を見つけ出すのは不可能に近い。だから、このゲームに来るであろうクモの力を借りようと思ってね」
「どういう……意味?」
「クモのメンバーで、このゲームに興味を持っているヤツ等がいた。それに、頭の良いシャルナークがいるんだ。このプレイヤー名で何を言わんとしているのか、大体は理解してくれるハズだ」
「要は、クモのメンバーと合流したいって事?」
「ちょっと違うな。情報交換をするためだけに会いたい、ってところかな」
『これで気が済んだかい?』と、ヒソカは困った様に微笑んだ。
「……言いたい事は解った。でも、何でもっと早く教えてくれなかったの?」
「ボクの悪巧みは本当にあくどいからね。目的の為なら手段を選ばない。出来るなら、ナマエにはボクのこういう姿を見られたくなかったんだ」
「ヒソカの言い分は解ったけど、私はそんな事でヒソカを嫌いになったりしない。それだけは覚えておいて」
言うだけ言って、ナマエはヒソカに背を向けて部屋を出て行った。
残されたヒソカは、ナマエに隠し事をしてきた事を悔やむしか出来なかった。
部屋を出たナマエは、街の近くにある森へと来ていた。
「みんな、出てきて」
ナマエがボソリと呟くと、彼女を取り囲む様に【式鬼(シキ)】達が現れた。
「主よ、何があったんだ?」
ナマエの表情に1番早く反応したのは、【十夜(トオヤ)】だった。
「そんな泣きそうな面ァして、小僧と何かあったんだな?」
宥める様にナマエの頭を軽く叩きながら、【杜樹(トキ)】は状況を把握しようとした。
「あったと言えば、あったかな」
泣くのを堪えるように、声を絞り出して言うナマエを、【十六夜】はただただ心配そうに見ている。
「何があったか知らぬが、そんなに辛いなら若造と別離する事も考えだらどうじゃ?」
「それは嫌だ!」
【白夜】の言葉に、ナマエは即座に否定の意を示した。
「ならば、何故我等を喚び出した?若造を懲らしめるためか?」
「違う……私がそんな事望んでない事位、解ってるハズだよ?」
漸く顔を上げたナマエは、【白夜】の目を見据えながら言葉を続けた。
「自分の身勝手な感情に対して、どうしようもなく腹が立ってる。だから――久しぶりに付き合って」
ナマエの真意を汲み取った【式鬼】達は、それぞれ身構えた。