G・I
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
長い説明が終わり、少女が示した方を見ると下へと続く螺旋階段があった。
ナマエはその階段をゆっくりと降りていく。
階段を降り続けると、いつの間にか幾何学模様がなくなり、次第にゴツゴツした何の変哲もない壁へと変わっていた。
階段を降り終えたナマエを出迎えたのは、風の吹き抜ける、見渡す限りの草原だった。
「遅かったね♣」
「ヒソカ!」
「待ちくたびれてたよ♦」
「ごめん。ゲームの説明聞いてたら、思ってたよりも長くて……」
「クリア目的じゃないんだから、一々聞かなくても良かったのに♦」
呆れ返るヒソカを傍目に、ナマエは楽しげだった。
「ちゃんとゲームするのって初めてだから、なんかワクワクする!……でも、何か嫌な視線を感じるね」
「おや♠ナマエでも視線には気付くんだね♣」
『気配の見分けは苦手なのに♣』と、ヒソカは感心した様にナマエを見た。
そんなヒソカを無視する様に、ナマエは視線の元へと目を凝らした。
「うーん……何でこんなにも粘っこい視線なんだろ?」
ナマエがそう呟いた時だった。上空から金属を擦り合わせた様な音が聞こえてきて、2人は空を見上げた。
「なんだろ?」
「さぁね♦」
段々と近づいてきたその音は、2人の前方に勢い良く降り立った。
煙が晴れると、そこには見知らぬ男が立っていた。
「ゲームキャラ?」
「いや……違うみたいだ♣」
男は辺りを見回すと、確認するかの様に2人に問いかけた。
「ここは……スタート地点か。――って事は、キミ達このゲームは初めてかい?」
「さぁ?どうだろうね?」
ナマエを庇う様に立つヒソカは、男に睨みを効かせていた。
「バインダーを持ってる事から考えると、キミもプレイヤーだね?」
「キシキシ。まぁね」
バインダーを出したままの男は、そのままバインダーに何かのカードをセットしていた。
「ふーん、ナマエちゃんとクロロ=ルシルフルか」
「?」
「どうして名前が分かったのかな?」
「さぁて、何でかな~?」
下卑た笑みを浮かべながら、男は手に1枚のカードを持った。
「“密着(アドヒージョン)”オン!!ナマエを……」
男が何かを言い終える前に、ヒソカが男の持っていたカードを奪う。
「何をしようとしていたのかは知らないけど……ボクのナマエに手を出そうとはいい度胸だね♠」
カードをヒラヒラさせながら、ヒソカは冷めた眼で男を見遣った。
「なっ……いつの間に?!」
「キミ、弱いクセにナニしようとしたんだい?」
ヒソカが男に一歩近づいた時、男は別のカードを手にし叫んだ。
「“再来(リターン)”オン!!マサドラへ!!」
男が叫び終わると、たちまちその姿は見えなくなった。
「今の……何?」
「さぁ?」
「……良かったの?」
「何がだい?」
「ヒソカなら逃がす事無く捕まえられたでしょ?」
「あぁ……その事か♣捕まえるよりも、男が飛んで行った方向に進む方が効率的かもしれないと思ってね♦」
『何せ情報が少ないゲームだし♠』と言いながら、ヒソカはナマエの手を取った。
「さぁ、行くよ♥」
ナマエはヒソカに手を引かれ、男の飛び去った方向へとひたすら歩いていた。
やがて2人は【懸賞の街 アントキバ】と書かれた幕の張られた街へと辿り着いた。
「懸賞の街、かぁ」
「さて……どうしようかな♠」
2人でキョロキョロと辺りを見回していると、1人の男に声を掛けられた。
「ちょっといいか?」
「……何?」
臨戦態勢に入るナマエと、男に敵意を向けるヒソカ。
「まァ、落ち着け。オレに敵意はない。話を聞いて貰いたいだけだ」
両手を上げて敵意がない事を示す男。2人は警戒心だけは示した状態で、男の話を聞いた。
ナマエはその階段をゆっくりと降りていく。
階段を降り続けると、いつの間にか幾何学模様がなくなり、次第にゴツゴツした何の変哲もない壁へと変わっていた。
階段を降り終えたナマエを出迎えたのは、風の吹き抜ける、見渡す限りの草原だった。
「遅かったね♣」
「ヒソカ!」
「待ちくたびれてたよ♦」
「ごめん。ゲームの説明聞いてたら、思ってたよりも長くて……」
「クリア目的じゃないんだから、一々聞かなくても良かったのに♦」
呆れ返るヒソカを傍目に、ナマエは楽しげだった。
「ちゃんとゲームするのって初めてだから、なんかワクワクする!……でも、何か嫌な視線を感じるね」
「おや♠ナマエでも視線には気付くんだね♣」
『気配の見分けは苦手なのに♣』と、ヒソカは感心した様にナマエを見た。
そんなヒソカを無視する様に、ナマエは視線の元へと目を凝らした。
「うーん……何でこんなにも粘っこい視線なんだろ?」
ナマエがそう呟いた時だった。上空から金属を擦り合わせた様な音が聞こえてきて、2人は空を見上げた。
「なんだろ?」
「さぁね♦」
段々と近づいてきたその音は、2人の前方に勢い良く降り立った。
煙が晴れると、そこには見知らぬ男が立っていた。
「ゲームキャラ?」
「いや……違うみたいだ♣」
男は辺りを見回すと、確認するかの様に2人に問いかけた。
「ここは……スタート地点か。――って事は、キミ達このゲームは初めてかい?」
「さぁ?どうだろうね?」
ナマエを庇う様に立つヒソカは、男に睨みを効かせていた。
「バインダーを持ってる事から考えると、キミもプレイヤーだね?」
「キシキシ。まぁね」
バインダーを出したままの男は、そのままバインダーに何かのカードをセットしていた。
「ふーん、ナマエちゃんとクロロ=ルシルフルか」
「?」
「どうして名前が分かったのかな?」
「さぁて、何でかな~?」
下卑た笑みを浮かべながら、男は手に1枚のカードを持った。
「“密着(アドヒージョン)”オン!!ナマエを……」
男が何かを言い終える前に、ヒソカが男の持っていたカードを奪う。
「何をしようとしていたのかは知らないけど……ボクのナマエに手を出そうとはいい度胸だね♠」
カードをヒラヒラさせながら、ヒソカは冷めた眼で男を見遣った。
「なっ……いつの間に?!」
「キミ、弱いクセにナニしようとしたんだい?」
ヒソカが男に一歩近づいた時、男は別のカードを手にし叫んだ。
「“再来(リターン)”オン!!マサドラへ!!」
男が叫び終わると、たちまちその姿は見えなくなった。
「今の……何?」
「さぁ?」
「……良かったの?」
「何がだい?」
「ヒソカなら逃がす事無く捕まえられたでしょ?」
「あぁ……その事か♣捕まえるよりも、男が飛んで行った方向に進む方が効率的かもしれないと思ってね♦」
『何せ情報が少ないゲームだし♠』と言いながら、ヒソカはナマエの手を取った。
「さぁ、行くよ♥」
ナマエはヒソカに手を引かれ、男の飛び去った方向へとひたすら歩いていた。
やがて2人は【懸賞の街 アントキバ】と書かれた幕の張られた街へと辿り着いた。
「懸賞の街、かぁ」
「さて……どうしようかな♠」
2人でキョロキョロと辺りを見回していると、1人の男に声を掛けられた。
「ちょっといいか?」
「……何?」
臨戦態勢に入るナマエと、男に敵意を向けるヒソカ。
「まァ、落ち着け。オレに敵意はない。話を聞いて貰いたいだけだ」
両手を上げて敵意がない事を示す男。2人は警戒心だけは示した状態で、男の話を聞いた。