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「今なら見せても大丈夫だよ、ナマエ♦」
「そんな事言われても……見せる程のモノでもないよ?」
「ヒソカが【チート】だと言ったんだ。興味が湧くだろ?」
『いいから見せろ』と、クロロはナマエに促した。
「んな事言われても……ここ自然が無いから大した事出来ないよ?」
「?構わない。今見せれると判断したモノを見せてくれ」
クロロの言葉に溜息を漏らすと、ナマエは【空の境界(リアルワールド)】を発動し、風を集めた。
「風よ……吹き荒べ!」
ナマエの声に呼応した風が、部屋の中で吹き荒れる。その風によって、部屋を灯していた蝋燭の明かりが全て消えた。
今度はズボンのポケットからライターを取り出し、ナマエは灯した火に向かって囁いた。
「火よ、灯火となれ」
その声に反応したライターの火は、ゆらゆらと蠢いたかと思った瞬間に四方八方へと飛び散り、蝋燭へと移った。
「これは……」
「な?【チート】だろう?」
「あぁ……【念】が使えていたら盗んでいたな」
クロロの『盗む』という発言に、ナマエは顔を顰めた。
「クロロさんの【能力】って、他人の【能力】を盗むの?」
「そうだ。盗賊のオレらしいだろう?」
ニヤリと笑うその顔は、先程までの表情とは一変し、団長としての顔になっていた。
「盗むのは良くない。それに、この【能力】は盗んでも使えないよ」
「ほォ……どういう意味だ?」
「【制約】と【誓約】、知ってるでしょ?」
「あぁ。それがどうした?」
「私の【能力】は、【制約】と【誓約】ありき。それに、【言霊】を理解していないと何も起こらない」
『だから盗むだけ無駄』だとナマエは告げた。
「くくくくくっ。そうか。盗むだけ無駄か。それは残念だな」
可笑しそうに笑いながら、少しも残念そうには見えないクロロ。
「信じて無いんだろうけど、【言霊】は強力なんだよ?原理を理解していれば、【念能力】を使わなくても相手をある程度操作出来る。それが【言霊】の強みでもあり、弱みでもあるんだ」
そう言うと、ナマエはクロロから視線を外し、ヒソカを見た。
「前に【杜樹(トキ)】と戦った時に、ヒソカに指示出したでしょ?あれは言葉に出していないけど、【言霊】に近いモノなんだ。【言霊】は言葉にして初めて、その威力を発揮する。でも、悪用される事が多いからその原理は誰にでも教えられている訳じゃない。私みたいな一部の人間にだけ口伝されているの。私が教わったのは【人間】じゃないけどね」
そこまで言うと、ナマエはまたクロロに向き直った。
「だから、いくら私から念能力を盗んでも無駄なの。【言霊】あってこその【能力】でもあるから」
『解ったら諦めて』と言い、ナマエはこの話を終わらせた。
2人の説明に納得出来はしなかったが、ナマエは深く考える事をしなかった。
ヒソカがそう言うのであればそうなんだろう。そんな軽い考えだった。
「じゃあ、まずはボクから始めるよ♣ボクに何が起こっても、ナマエは慌てず騒がずボクと同じ行動を取る事♦いいね?」
「了解」
ナマエの了承の言葉を聞いて、ヒソカはゲーム機を包み込む様にオーラを纏った。
すると、バシュッという音をさせてヒソカの身体が文字通り消えたのだ。
「今の……何?」
「どうやら、ゲームのフィールドに飛ばされた様だな」
『ふむ……』と考えこむクロロ。そんなクロロが思考世界から戻ってくるのを待って、ナマエもヒソカと同じ行動を取ろうとした。
「待て」
「?」
クロロに止められ、眉間に皺を寄せて声の主を見遣るナマエ。
「何が起こるか判らないゲームだ。くれぐれも無茶はするな」
真剣な面持ちで言うクロロに、ナマエは表情を緩めた。
「大丈夫。いざという時は護ってくれる人が私にはいるから」
それだけ言うと、ナマエはヒソカを真似てゲーム機を包み込む様にオーラを纏った。
ナマエが飛ばされた先は、幾何学模様で覆われた空間だった。
「そんな事言われても……見せる程のモノでもないよ?」
「ヒソカが【チート】だと言ったんだ。興味が湧くだろ?」
『いいから見せろ』と、クロロはナマエに促した。
「んな事言われても……ここ自然が無いから大した事出来ないよ?」
「?構わない。今見せれると判断したモノを見せてくれ」
クロロの言葉に溜息を漏らすと、ナマエは【空の境界(リアルワールド)】を発動し、風を集めた。
「風よ……吹き荒べ!」
ナマエの声に呼応した風が、部屋の中で吹き荒れる。その風によって、部屋を灯していた蝋燭の明かりが全て消えた。
今度はズボンのポケットからライターを取り出し、ナマエは灯した火に向かって囁いた。
「火よ、灯火となれ」
その声に反応したライターの火は、ゆらゆらと蠢いたかと思った瞬間に四方八方へと飛び散り、蝋燭へと移った。
「これは……」
「な?【チート】だろう?」
「あぁ……【念】が使えていたら盗んでいたな」
クロロの『盗む』という発言に、ナマエは顔を顰めた。
「クロロさんの【能力】って、他人の【能力】を盗むの?」
「そうだ。盗賊のオレらしいだろう?」
ニヤリと笑うその顔は、先程までの表情とは一変し、団長としての顔になっていた。
「盗むのは良くない。それに、この【能力】は盗んでも使えないよ」
「ほォ……どういう意味だ?」
「【制約】と【誓約】、知ってるでしょ?」
「あぁ。それがどうした?」
「私の【能力】は、【制約】と【誓約】ありき。それに、【言霊】を理解していないと何も起こらない」
『だから盗むだけ無駄』だとナマエは告げた。
「くくくくくっ。そうか。盗むだけ無駄か。それは残念だな」
可笑しそうに笑いながら、少しも残念そうには見えないクロロ。
「信じて無いんだろうけど、【言霊】は強力なんだよ?原理を理解していれば、【念能力】を使わなくても相手をある程度操作出来る。それが【言霊】の強みでもあり、弱みでもあるんだ」
そう言うと、ナマエはクロロから視線を外し、ヒソカを見た。
「前に【杜樹(トキ)】と戦った時に、ヒソカに指示出したでしょ?あれは言葉に出していないけど、【言霊】に近いモノなんだ。【言霊】は言葉にして初めて、その威力を発揮する。でも、悪用される事が多いからその原理は誰にでも教えられている訳じゃない。私みたいな一部の人間にだけ口伝されているの。私が教わったのは【人間】じゃないけどね」
そこまで言うと、ナマエはまたクロロに向き直った。
「だから、いくら私から念能力を盗んでも無駄なの。【言霊】あってこその【能力】でもあるから」
『解ったら諦めて』と言い、ナマエはこの話を終わらせた。
2人の説明に納得出来はしなかったが、ナマエは深く考える事をしなかった。
ヒソカがそう言うのであればそうなんだろう。そんな軽い考えだった。
「じゃあ、まずはボクから始めるよ♣ボクに何が起こっても、ナマエは慌てず騒がずボクと同じ行動を取る事♦いいね?」
「了解」
ナマエの了承の言葉を聞いて、ヒソカはゲーム機を包み込む様にオーラを纏った。
すると、バシュッという音をさせてヒソカの身体が文字通り消えたのだ。
「今の……何?」
「どうやら、ゲームのフィールドに飛ばされた様だな」
『ふむ……』と考えこむクロロ。そんなクロロが思考世界から戻ってくるのを待って、ナマエもヒソカと同じ行動を取ろうとした。
「待て」
「?」
クロロに止められ、眉間に皺を寄せて声の主を見遣るナマエ。
「何が起こるか判らないゲームだ。くれぐれも無茶はするな」
真剣な面持ちで言うクロロに、ナマエは表情を緩めた。
「大丈夫。いざという時は護ってくれる人が私にはいるから」
それだけ言うと、ナマエはヒソカを真似てゲーム機を包み込む様にオーラを纏った。
ナマエが飛ばされた先は、幾何学模様で覆われた空間だった。